かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『ココ・シャネル』 COCO CHANEL
2009年 08月 17日 |
オドレイちゃんのシャネルが楽しみっすね。マッツのストラヴィンスキーもそれは待ち遠しい。



今年はココYEAR!ココ・シャネルの伝記映画2本がお目見え。それと、日本公開は来年になるのだけれど、今年のカンヌ映画祭のクロージングを飾ったのもココ・シャネルを描いた作品であった。それに先駆けて?私はこの春、東京日仏学院へ「カンヌ映画祭『監督週間』の40年をふりかえって」という特集上映へ観に行った際、"ココ"というニックネームで呼んでいた高校時代の友人にバッタリ遭遇したのであった。なつかしびっくり。

というわけで、ココYEAR。とはいっても、私が楽しみにしているのは、9月18日公開の『ココ・アヴァン・シャネル』、来年公開の『シャネル&ストラヴィンスキー』というフランス映画の方の2本に決まっているでしょう。

『ドライ・クリーニング』が最初の配給作品であったワイズポリシーが破産してしまったのだけど、そのアンヌ・フォンテーヌ監督の新作は今度は、渋谷単館なんかじゃなくて、ピカデリーあたりで堂々公開しちゃうんだよね。エマニュエル・ドゥヴォスが拡大上映ラインにのるなんて。日本では概して人気のないフランス映画なのに、アンヌ・フォンテーヌ監督作も『ドーベルマン』のヤン・クーネン監督作も注目作になってしまうとは、ココ・シャネルったら、偉大なのね?!

それらに比べると、本作には関心の薄かった私。それは英語劇だからというわけでなく。だって、これって、テレビ映画なんだもの。日本じゃ普通に同等に宣伝公開されていて、それも大盛況で、何が描かれているかを重んじる多くの人には大した問題じゃないのかもしれないけれど、映画は映画であって、どう描くかが大切なので、私はテレビドラマみたいな映画をわざわざ劇場で観たくはないのだよね。でもまぁ、これからの2作を楽しむためのワンステップになるかなぁと思って、TOHOシネマズのポイントで観たよー。

テレビドラマといっても、これはあれこれ賞をとっているらしいので一応ちゃんとしてはいるのかなぁとは思うのだけど、やっぱりどうしても昼ドラ風味なアプローチが気になってしまったな。有名なエピソードを逃さず印象的にシーンにおさめているために、とってつけたようなわざとらしさが感じられてしまいがち。映像で表現されたものは言葉に置き換えることが難しいようなものであってほしいのだけど、その場面を見ると台本のト書きに書かれていることが浮かんできてしまうような・・・。

嵐の夜にタンゴのシーンはギャグですか?

老シャネルが、姪っ子のドレスをアレンジするシーンも実話?あんなふうに勝手にドレスをビリビリ破られ、かかっていたカーテンを首に巻きつけられるって、私がその姪だったら超不愉快だし、客観的にも絶対に絶対にステキに見えませんでしたけどね・・・。

これって、吹替じゃないよね??英語劇なのに、英語が母国語じゃない俳優さんが多かったからか(一流の俳優さんじゃないからか?)、やけに台詞の響きが快くなかった気がしたのだけど。

伝記ものならば、もうちょっとフラットな目線で描いてもいいような気がするのだけど、ロマンスを中心にしたテレビドラマな本作は、おそらく視聴者の女性たちが主人公に共感・感情移入することを前提にして描いているのだろうか。それにしては、この方は私の目から見るとなんか図々しくてあまりステキな女性でもなくて(でも、それが成功の秘訣なのかもしれませんな)、心寄り添える主人公ではなかったかな。それでいて逆に、彼女の性格的な特徴は描きながらも、決して悪い印象は与えないようにしようという姿勢が垣間見えるので、その美化加減が鼻についちゃった。

ココ・シャネルのものの見方、発想力・アイディアの素晴らしさをもっとウマくじっくり描いてくれたなら、興味深く見ることができたんじゃないかと思うのだけど、この物語を通じて見えてきたのは、才能やセンスより何より、金持ち男の心を掴んで資金援助してもらったことが全ての鍵だったってことだもの。だから、あんまりステキじゃないような気もするけど、ウーマン・リヴな要素もある、よりパワフルなシンデレラ・ストーリーとして、人々の胸をうつのかなぁ?謎。

でも、とにかくココ・シャネルという人物のこと、シャネルというブランドがどのように生まれて成長していったかの一面を知ることはできました。物足りない・腑に落ちない部分があれこれあったおかげで、彼女の人生とシャネルブランドの遍歴により興味がわき、検索して情報捕捉もできましたし。というわけで、『ココ・アヴァン・シャネル』と『シャネル&ストラヴィンスキー』ではどんな映画的アプローチに出会えるのか、それは楽しみですな。
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by CaeRu_noix | 2009-08-17 00:37 | CINEMAレヴュー | Comments(15)
Commented by KLY at 2009-08-17 03:10 x
ココ・シャネルの存在すら知らなかった私としてはとても興味深く面白く観させてもらいました。もちろんシャネルというブランドは知ってますが、そのブランドをここまで押し上げた人間の伝記としてですけど。ファッションセンス的なことは余り興味がないというか、男性としてはちょっと遠いんで、ブランドマークや香水の名前の由来なんかがもうちょっと深く描かれていると嬉しかったなと思います。
しかしシャーリー・マクレーンの圧倒的な存在感には参りました。流石は大女優です。
Commented by CaeRu_noix at 2009-08-17 23:49
KLY さん♪
これって、男性でも大いに楽しめるドラマだったんですねー。何より。
そうなんです。ココ・シャネルの生き様はとても興味深いものがありましたよねー。
私にとっては、キャストにしても、本作のドラマ構成、撮り方等が少しも好みではなくて、エピソードがたっぷり盛り込まれているドラマチックさがむしろ陳腐に感じられたりもして、1作の映画としては、うーーんという感じだったのですが・・。
シャネルって、高価なブランドなのに、映画はこんなにチープ感が漂ってよいのかしらーって。(ジャン=ピエール・ジュネの撮った「No.5」のCMのステキさなどを思い出しつつ・・・) http://www.chaneln5.com/jp/#/the-film/2-20
でも、そう、ココの半生やブランドの成り立ちと遍歴をざざっと知る上では、わかりやすくて盛りだくさんでよかったかもしれませんね。そういう意味では、ロマンスよりも、仕事の方をもっとじっくり描いてほしかったですけどね。
「NO5」と名付けるシーンやCCロゴを発案するシーンはあんなんでいいんでしょうかねって感じで。
シャーリー・マクレーンもわたし的には別段・・・
って、意見が合わなくてすみませんー
Commented by kira at 2009-08-18 01:23 x
>嵐の夜にタンゴのシーンはギャグですか?

うんうんと読んでいてココで爆笑~!!
こんな夜更けに気味悪い声を出してしまいました(^^ゞ

たしかにクサイ演出でしたわ(>▽<
Commented by CaeRu_noix at 2009-08-18 20:56
kira さん♪
わーい、わかっていただけて嬉しいですー。
パーティでもない自宅で過ごす夜にいちいちタンゴ踊るぶるじょあな人々?
タンゴの哀愁のメロディと嵐の不穏さと、彼らの関係性の亀裂を重ねるという意図はわかるんですが、陳腐すぎて笑えちゃいました。なぜか窓まであいちゃうんですよね。ホラーかよっ
「ココ・シャネル タンゴ」でググッたら、毎日新聞の映画評を発見。
http://mainichi.jp/enta/cinema/review/news/20090731org00m200061000c.html
"タンゴでダンスするシーンのカメラワークは昼ドラマ風でやや安っぽいが"って、私と同じことを思っている人がおりましたわ♪
(その演出をほめている方もいるようですがー)

TVは観ない私ですが、新聞のTV欄でタイムリーな番組を発見。
「衝撃!女たちは目撃者 歴史サスペンス劇場」 日本テレビ 19:58~21:54
ココ・シャネルの真実なドラマが日本でも放映中ー。
こちらはナチスネタも入っているみたいですねー。
でも、再現ドラマって、日本の俳優さんがやるんでしょうか?
こちらもよりチンプでクサい演出でしゃねるの真実を知ることができそうな感じですね?!
Commented by mig at 2009-08-19 10:12 x
かえるさんこんにちは★

ロマンス中心だったけど、興味深く観られました〜、
やっぱりトップに立つ人物の逆境にまけない粘り強さ、意志の強さは参考になりますーー
確かに金持ち男がいたおかげで、という気もするけど
それだけシャネル自身も魅力的な女性だったんでしょうね★
Commented by CaeRu_noix at 2009-08-20 00:34
mig さん♪
楽しめたようで何よりでーす。
TV映画なら、ロマンス中心なのも納得なんですけどね。
でも、もっとハマれるつくりになっていたらよかったなと・・
アクションやサスペンスの恋愛パートに心掴まれることはよくあるのに、こうやってロマンスを前面に出されると、不思議なことに少しも心惹かれずで・・

ココ・シャネルの本質を掴んだわけではないんですが、このドラマから受けた印象でいうと、上昇志向とプライドが高くてガツガツと図々しい女に感じられた彼女には、いまいち魅力を感じず・・
でも、何も持たないお針子な彼女が女一代でゼロからブランドを立ちあげたのはすごいなぁと思います。
図々しいと感じるのじゃなく、その粘り強さを参考にしよう!って思うべきなのかもしれませんね。
家柄のない女性が何かをやる以上は財力が必要で、上流の男を得ることでしか道は開かれなかったかもしれないので、その生き方そのものはいいんじゃないかと思うのですが、それをひたむきな女として描いている感じが好きになれなかったんです。
野心に満ちた腹黒い女として描いてほしかったのかも。
利用という言葉を使ったエミリエンヌの潔さを思いつつ。

migさんは、シャネラー??
Commented by BC at 2009-08-20 20:28 x
かえるさん、こんばんは。
私もこの作品はあまり興味なかったんだけど、
たまたま映画館のポイントが貯まっていたので観ました。

確かに、老シャネルにドレスを好き勝手にいじられて
姪が文句を言わず怒りもしないのはおかしいですよね。。。

きっと、少女漫画のようなシンデレラ・ストーリー好きの人は楽しめる作品なのでしょうね・・・。
いっそうのこと実写よりもアニメ化したほうが
もっと面白くなったような気もしてしまいました。。。


P.S.
オドレィちゃんは『ココ・アヴァン・シャネル』のPRで9月に来日するそうですね♪
Commented by 真紅 at 2009-08-20 23:37 x
かえるさん。。。これって、テレビ映画だったんですか?! ガーン。。
観ながら感じていた居心地の悪さ、違和感に納得です。
そうかー、そうと知っていたらピアフと較べたりしなかったのになー。。
そういえばエンドロールもブチ切れでしたね。。
アメリちゃんの方に期待したいと思います♪
Commented by CaeRu_noix at 2009-08-22 00:18
BC さん♪
ですよねぇー。ポイント鑑賞仲間♪
シャーリー・マクレーンって、もうちょっと普通の優しいおばあさんなんかの方が似合うと思いました。
シャネルを築いたセレブなやり手には見えなくて・・・。
だから、あの姪のドレスをビリビリ破る場面もすんごく不自然に見えちゃいました。
ジャンヌ・モローだったら、納得したかも・・・。
どんなにセンスのいい信頼できるおば様だとしても、自分の着ているドレスをいきなり破られたら、驚嘆しちゃうと思うのだけど、姪もカーテンを首に巻かれて、満足そうだったので、こっちが驚嘆。
みなさんはあの場面、自然に受け入れらたのかなぁ。
(余談ですが、サウンド・オブ・ミュージカルのカーテンで服を勝手につくるエピソードも嫌いです。w)

どなたかがハーレクインみたいと書いていたように記憶していますが、そう、少女マンガチックでもありますよね。
邸宅で優雅に暮らすシーンは文芸ロマン調を目指したのかなって感じで。
私は、なんとなくキャンディキャンディのことを思い出しちゃいました。

『ココ・アヴァン・シャネル』に期待ですねー。
Commented by CaeRu_noix at 2009-08-22 00:48
真紅 さん♪
そうなんですよー。TV用に作られたものの再編集版?
これは、お茶の間でごはん食べながら観るのにちょうどいい感じのダイジェストなつくりでありました。
真っ暗な劇場で、じっくりと大きなスクリーンを見つめるという状態では、ちょっと何かが足りないというか、何かを持て余してしまうというか・・・。
フランスの著名な女性の伝記ものということで、ピアフとは比べちゃいますよねー。
今年、観たサガンのものとも比べてしまいました。
ピアフのは、歌が聴けるので劇場鑑賞の意義が大いにあったのですが、これはTV放映してくれれば、それでよかったのにーって感じだったりー。
でも、おかげで実のある予習ができた感じですー。
フランス語を話すココちゃんが楽しみですねー。
Commented at 2009-08-23 22:24 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by マダムS at 2009-08-27 16:13 x
あ、やっぱりこれ、吹き替えですよねぇ!
かえるさんも気がつきました? 妙に違和感ありありでしたよねぇ?
ヴァレンチナ・ロドヴィーニは誓ってあんな声じゃありませんですー。
全体がアフレコのような気もしましたっす。
気がついた人がいてくれて、なんだか嬉しく、久々にTB飛ばさせて貰いました(笑)
Commented by CaeRu_noix at 2009-08-27 23:20
マダムS さん♪
きゃー、そうなんですよ。違和感がありましたわ。
私は俳優さんの声は誰のも認識していないので、声が違うとはいえなかったんですけど、回想シーンは全般的に、台詞の流れが滑らかじゃないと感じて、というか耳障りですらありまして・・・。
そもそも英語圏以外の俳優さんも多くて、みんながみんな英語が得意とも限らないので、吹替えの可能性は大ですよね。
TVドラマならではの演出のチープさが、アフレコでより顕著になったのかもしれませんね。納得ー
ヴァレンチナさんの声を憶えているなんて素晴らしいー。
そういえば、皆さん、バーボラさんのことをチェコスロヴァキア出身の新鋭女優として認識したようですけど、とっくにイタリア名女優なんですけどーってことを言ってあげてくださーい。w
Commented by hpns at 2009-10-09 00:45 x
最近寄らせていただいてます。
>その美化加減
これなるほどと思いました。
私が感動したのは作られたシャネル像だったのかもしれません。
タンゴのシーンは同感です(汗
Commented by CaeRu_noix at 2009-10-10 00:59
hpns さん♪
お立寄りありがとうございますー。
本当のココ・シャネルとはどういう人物だったのでしょうねぇ。
私はこちらの虚像のココにはあまり魅力を感じることができなかったのですが(というか映画の出来栄えに)、この後に鑑賞した『ココ・アヴァン・シャネル』では、それが虚像にせよ、ココという女性の生き方に大いに感銘を受けました。
どの道作られたシャネル象だとしても、自分の感性に合うアプローチ、表現をした映画となっていることが大切なんですよね。

映画に出てくるタンゴのシーンというのは本来素晴らしくすてきなものなので、安易に使ってほしくないという思いがあります。
歌手志願で乗馬も車の運転もすぐにマスターしちゃうし、タンゴもたしなんじゃう万能なココでしたねー。
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