かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『ディズニーネイチャー ― フラミンゴに隠された地球の秘密』
2009年 09月 09日 |
空を飛びたいとか、羽毛に触りたいとか思いながら、結局はひたすら神秘的な自然に感嘆!

アフリカ、タンザニア北部のナトロン湖に雨期になるとやってくる十万羽のフラミンゴの生態に迫る。



The Crimson Wing: Mystery of the Flamingos
新レーベル「ディズニーネイチャー」の第1弾作品。

野生動物もののネイチャー・ドキュメンタリーって大好きなんだけど、中でも鳥の姿というのは映画にぴったりの被写体だよなぁってことをつくづくと感じた。それもこの度の主役はフラミンゴ。私たちの身近にはいない生き物であり、その目を引く色といい、優美な造形といい、存在そのものがアートである個性的な美しさのピンクの鳥。

さすがのディズニーが、あえてこういうジャンルに取り組んだだけのことはあるかもしれない。いつもはアニメーション技術を駆使して、きらめきの空想世界を作り出しているディズニーが、この度はこの地球上に存在するありのままの自然を、さながらファンタジーのように幻想的な美しさをもってスクリーンに映し出すのだ。ピンク色の鮮やかさも見事だし、夕暮れ時のシルエットがまた絵になっていてウットリ。

旭山動物園には行ってみたいけど、動物園を撮ったドキュメンタリーや、動物園の動物やペットが主人公のドキュメンタリーは映画として観たいとはあまり思わない。間近で見ることが可能な哺乳類は、肉眼で至近距離で、気の向くままに眺めるのが一番。だけど、野生に生きる大空を舞う渡り鳥や、南極のペンギンや、アフリカのフラミンゴをじっくりと眺めるチャンスは日常にはないのだもの。

ケニア旅行でナクル湖のフラミンゴの群を目にした経験があっても尚、魅了される極上の映像世界がスクリーンに広がるの。だって、自分が旅行の時に見たのはもっと遠くからのものだったし、こんなにひしめき合う大群ではなかったもの。フィクションの映画で群衆を映す場合、今や大概、遠くの部分はCGで作られているようだけど、このスクリーン一面には、命ある鳥が無数に連なっているのだから、圧倒されるばかりなの。

海洋ドキュメンタリー『ディープ・ブルー』の音楽がベルリン・フィル演奏の荘厳なものだったのは好みじゃなかったけど、本作のオーケストラのリズムと抑揚には気持ちがフィットし、調和を感じられてよかったな。私にとって無用だったのはナレーションの方。解説は必要というのが一般的な考え方なのかもしれないけれど。せっかく俗世と隔絶された大自然を目の当たりにしているのに、言葉での説明を聞かされると、教育番組を観ているような感覚に陥って興ざめなんだよね。

それでも、とにかく、ビジュアルの魅力に耽溺。しなやかな細くて長い脚に目は釘付けなの。移動したり、求愛活動をしたり、群れが揃って同じ動きをする様は、優雅にしてユーモラスでとっても面白いのだもの。まるでダンサーたちのステージの群舞を眺めているみたいな感じ。クラシック・バレエの「白鳥の湖」を踊る人の姿は本物の白鳥には遠いけど、湖のフラミンゴの動きは四羽の白鳥に扮したバレリーナのようじゃない?

それがもちろん、練習の成果の振り付けなんかじゃなく、本能のままの動作なのだから、興味は尽きない。気高い美しさに息をのんだり、例によって、雛鳥の可愛らしさにも心奪われる。雛鳥のピンチにはやっぱりハラハラしてしまうの。大空を飛ぶ姿の美しさばかりでなく、おしりを振って歩く愛嬌ある後姿も魅力ある鳥たち。クストリッツァ映画のガチョウや七面鳥の走る姿が大好きな私は、フラミンゴたちの地上の動きにもワクワクしたり。絶景と生命と、隅々まで満喫。
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by CaeRu_noix | 2009-09-09 23:22 | CINEMAレヴュー | Trackback(2) | Comments(2)
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Tracked from LOVE Cinemas.. at 2009-09-10 00:54
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Commented by KLY at 2009-09-10 01:29 x
フラミンゴを知らない人はいないと思うけど、じゃあフラミンゴの何を知ってるの?言われると、赤い鳥とか王貞治(なんじゃそら…)ぐらいしか思い浮かばない私にとって、実に知的好奇心が満たされた作品でした。
試写会で観たんですが、実際にこの湖にも行った専門家の先生のトークショーや質問コーナーがあって、これが意外に面白かったです。

ちなみに、あのフラミンゴはオオフラミンゴとコフラミンゴの2種類が共存してるんだそうですよ。だから個体の大きさに差があるんだそうです。あと強い個体ほど塩の島の真ん中で子育てして、弱い個体ほど外側においやられるんですって。弱い個体のヒナとかは映像のようにハゲコウとかに襲われるけど、そうやって強い個体を守るんだそうです。自然の摂理って良く出来てますねぇ。
Commented by CaeRu_noix at 2009-09-12 00:12
KLY さん♪
フラミンゴのこと、ホント、何も知りませんでした。王サダハル?
そうか、♪ フーラーミンゴみたい、ちょいと一本足で。スーパースターのお出ましに、ベンチのサインは敬遠だけど、逃げはイヤだわ~♪ ってアレは王選手だったんですかね?
ガチョウとアヒルの違いだとか、マナティとジュゴンを違いだとかを一目でわかる女になりたいと常々思いつつ、何も知らないんですよね。ホントに。
というわけで、とても興味深かったですよねー。
が、私の場合、本作鑑賞に関しては、左脳ではなく、右脳が働いていた感じです。
知ることなんていうのは二の次で、本当に舞踏を見るような感じで、見惚れていたのでしたー。
片や、KLY さんの方は左脳を働かせての、知的な鑑賞だったのですねー。
加えて、そのトークショーでも知識が捕捉されたのですね。
へー、なるほど。弱い個体は外側に追いやられていたのかー。
残酷ーって思うけど、それが本能なんですもんね。自然の畏怖。
私はすっかりフラミンゴのファンになりました。嘴の形が素晴らしいなって。
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