かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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「第10回カナダ・アニメーション・フェスティバル」でプログラムA・B
2009年 09月 27日 |
第10回カナダ・アニメーション・フェスティバルのAプロ、Bプロを観ました。
 @下北沢 短編映画館トリウッド



素晴らしき短編アニメ集。アートアニメーションってなんて魅力的なのでしょう。
チェコアニメは言わずもがな素晴らしいし、ハンガリーアニメもエストニアアニメもこんなにいいと知ったのは近年のこと。
そして、遅ればせながら、カナダアニメがこんなにクオリティが高いということを知り得ました。
いつぞやのイメフォの特集上映には行けなかったので、ノーマン・マクラレン作品を観られたのも嬉しく。

『モンスターVSエイリアン』や『ボルト』や『サマーウォーズ』は私のためのアニメではないからさ。
イジー・バルタ作品やこういうのが私は好きなんだな。

色の洪水も、モノトーンの陰影もどちらにも釘付け。
メリハリのあるテンポのいい場面展開もゆっくりゆらゆらもまたステキ。
映像と音楽のピタリと合った表現に感銘。
どれもこれもよかったです。

NFBのサイトで動画も見られます。

-鑑賞メモ-

<プログラム A> マーケッター タンゲ セレクション 
NFBのマーケティング担当として、37年間アートアニメーションを見続けたエレーヌ・タンゲが選んだ特集。

『線と色の即興詩/Blinkity Blank』
 ノーマン・マクラレン /1955年/ 5'15"/スクラッチ
即興音楽に合わせてネガフィルムをひっかく、スクラッチ・アニメーションの代表作。花火のように弾ける線と色、音楽の実験映像。音楽も、映像完成後にサウンドトラックをスクラッチしてつけた。音楽:モーリス・ブラックバーン。
カンヌ国際映画祭短編部門パルムドール/ベルリン映画祭銀熊賞

『風 /Wind』
 ロン・チュニス / 1972年 / 9'23" / 手書き
草原で遊ぶ、子どもが初めて”風”を全身で感じる様を水彩画タッチで描くアニメーション。セリフはないが、風の音が見事な印象を残す。

『がちょうと結婚したふくろう/The Owl Who Married a Goose: An Eskimo Legend』
 キャロライン・リーフ/ 1974年 /7'38" /砂
イヌイット(北極圏の先住民族)には、がちょうがふくろうの恋を射止めると、ふくろうが困惑するという伝承がある。イヌイットと暮らしたリーフが、ユーモアに溢れた寓話を、得意の砂のアニメーションで伝える。
オタワ国際アニメーション・フェスティバル子ども向け作品部門1位/アヌシー国際アニメーション・フェスティバル特別賞

『心象風景/Mindscape』
 ジャック・ドルーアン / 1976年 / 7'31" /ピンスクリーン
アレクセイエフが発明したピンスクリーン・アニメーションの後継者ドゥルーアンの代表作。風景画に没入する画家が見た風景とは。白と黒の陰影だけで、色彩豊かな幻影を観客の脳裏に焼き付ける。
オタワ国際アニメーション・フェスティバル審査員特別賞

『エブリ・チャイルド/Every Child』 
 ユージン・フェドレンコ / 1979年 / 6'13" /手書き
捨てられた赤ん坊は身勝手な大人の間を流転するが、ホームレスの男たちに救われる。「子どもの権利条約」を記念したユニセフ映画のカナダパートとして制作された。 アカデミー賞短編アニメーション部門賞 オタワ国際アニメーション・フェスティバル初監督作品賞

『練習開始!/Getting Started』
 リチャード・コンディ / 1979年 / 12'22" /手書き
ピアノに向かっても、気を散らす男。柱時計がメトロノームのように時を刻む。 ユーモラスなキャラクター、思い切った構図、ギャグ・アニメーション作家コンディの代表作。 試験勉強を思い出し、にやりと笑う。

『スーフィーの物語/A Sufi Tale』
 ゲイル・トーマス / 1980年 / 8'16" /手書き(スクラッチ板)
ペルシャ寓話を元にしたアニメーション。未知のものに遭遇した村人たちの行動を、白黒の木版画タッチで描いた。

『ある一日のはじまり/When the Day Breaks』 
 ウエンディー・ティルビー、アマンダ・フォービス / 1999年 / 9'40"/実写のデジタル加工、手書き
爽快な朝、ニワトリのオジサンそしてブタのお嬢さんのそれぞれの朝食から些細な事件が連鎖し、思いがけない結末へ。鉛筆と絵の具で、女性作家ユニットは何を表現したのだろう・・・永遠のテーマ。
アカデミー(C)短編アニメーション賞ノミネート アヌシー国際アニメーション・フェスティバル短編部門グランプリ オタワ国際アニメーション・フェスティバル最優秀カナダ映画賞




<プログラム B> NFB最新作集 vol.1 

『ばかばかしい!(フィードゥル・ディー・ディー)/Fiddle-de-dee』
 ノーマン・マクラレン /1947年/ 3'22"
バイオリンの軽快な古典音楽に乗ったスクラッチ・アニメーション。音楽と色が踊る楽しい作品。マクラレンの音と映像のハーモニーを気軽に楽しみたい。

『めんどり母さん/At Home with Mrs. Hen』 
 タリ / 2006年 / 7'52" /手書き(紙)
わがままなヒヨコに手を焼いためんどり母さんは躾をし直す。コミカルに温かく、母性を描く。 愛が子どものかんしゃくをなだめ、正しい道へ導くのを、世の親たちに諭す。

『フォーミングゲーム/Forming Game』
 マルコム・サザランド/ 2008年 / 5'27" /手書き、ロトスコープ、ストップモーション、実写
ノーマン・マクラレンの後継者の一人と目されるサザランド。 箱が開き、板の上で手に操られた”形”がダンスを始める。インドのシタール奏者ラヴィ・シャンカルの即興演奏と形のダンスが見事にマッチする。

『ハングゥ - アフリカの調べ/Hungu』
 ニコラ・ブロー / 2008年 / 9'09" /2DCG、砂
大自然の暮らしに寄り添い、新感覚アニメーションで描くブロー。アフリカの太陽の下に繰り広げられる本作では、伝統音楽によって甦った母の魂が、子どもを立ち直らせる。

『にわか雨で/L'onde'e/Rains』
 ダヴィド・コッカーダッソー / 2009年 / 7'42" /手書き(鉛筆画)
にわか雨の街。停留所にひしめき、バスを待つ人々。帰宅を急ぐ車列。雨の向こうには、幾百もの団地人生が。雨雲が去り、飛び立つ鳥。人々の暮 らしは続く。黒鉛筆の叙情が、コッカーダッソー初監督作品となった。
クレールモンフェラン国際短編映画祭審査員特別賞

『劇作家ジョン・マレル/The Real Place』
 カム・クリスチャンセン / 2009年 / 5'26" /コンピュータグラフィックス
「サラ - 追想で綴る女優サラ・ベルナールの一生」の劇作家ジョン・マレル。アメリカで生まれ、カナダのアルバータへ移り住んだ一生はプッチーニの「歌に生き、愛に生き」のよう。移り気とセレンディピティ(偶然をきっかけで幸運をつかめる力)の作品と人生を、気鋭の映像作家が描く。

『背骨/The Spine』 
 クリス・ランドレス / 2009 年 / 11'17" /3DCG
アカデミー賞受賞監督が戻ってきた。破綻寸前の結婚生活を過ごす夫と妻。その26年の精神的葛藤を捉える3DCGは、観る者の心に突き刺さる。ランドレス独特の映像表現が、主人公たちの哀しき性を可視化する。
アルスエレクトロニカ特別賞
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by CaeRu_noix | 2009-09-27 23:59 | CINEMAレヴュー | Trackback | Comments(0)
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