かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
latchodrom.exblog.jp
(映画を見るのにいそがしくてブログはもう)
Top
『(500)日のサマー』 (500) DAYS OF SUMMER
2010年 01月 17日 |
季節は巡る。そして、僕は恋をする。思い出はキラキラ。
ボーイ・ミーツ・ガールの物語。シネクイントでかかるこの系統の映画はとってもいいと相場が決まってる。『バッファロー'66』から『ラースとその彼女』にいたるまで。疑いの余地なく。

グリーティングカードの会社に勤めるトムはある日アシスタントとして入社してきたサマーに一目惚れ。



観に行くことを決めている映画のレヴューは事前に読んだりはしないのだけど、twitterの140字以内の感想はついつい読んじゃって。本作公開初日にはTimeLineに次々と絶賛の声がライブ感いっぱいに流れてきた。体裁を重んじつつ宣伝を兼ねたメディア情報とは違う、映画好きの人々がジバラで映画館に駆けつけて、その甘酸っぱさと切なさに、サマーの魅力に心をワシ掴みにされたことを、率直に軽やかに且つ熱く口々につぶやいていた。スミスとかペニスとか。何々?出逢う前から灼熱のサマーに恋焦がれたそんな冬の日。

うん、とってもカワイイ映画だった。思いきり切なくもあるのだけど、ポップな印象が強いのでさわやかさん。音楽が完璧に素晴らしくいいから、心が高揚しっぱなし。気に入った曲だけをiTunesで買おうという当初の計画はすぐさま撤回し、HMVの1500円というプライスに即反応。恋する気持ちのウキウキ感に見事にハマっている選曲がたまらない。意外なところでは、カーラ・ブルーニというアーティスト名。こういう歌を歌っているんだ。そんな風に音楽のセンスとそれに対する思い入れが本作の大きな魅力で、物語に挿しこまれる音楽ネタも効きまくり。彼が彼女と初めて会話したエレベーターの空間・時間はそれはもうステキで、音楽の趣味が合うってすこぶる嬉しいものだよねってウキウキ。シドなところも好き。

ヒース風味のトムのキャラクターはなさけなさがほどよくてキュート。すぐに好感をもち、その思いにはそのまま共感せずにはいられない。これはトムの一人称で物語られるボーイ・ミーツ・ガールものだから、女の私も基本はトムに心寄り添っているのだ。トムと一緒に胸を高鳴らせ、失意のどん底に沈み込む。サマーは個人的に好みなガールでもないけれど、こういうお茶目さをもったチャーミングで気まぐれなヒロインは映画的に大好きだから。公園デートで大声をあげるエピソードには楽しく嬉しくなっちゃった。それ以上に微笑ましかったのは、IKEAでのソファー、キッチン、ベッドと移動するおうちごっこシークエンス。絵的にも気持ちよく、そのノリノリ感が最高。こういうことができちゃうカップルっていいなーって思うもん。

サマーは最初から本気じゃないと断っているわけだから潔いよね。心の中で舌を出しながら男を利用する女より断然よし。それでもいい、そのうち彼女もだんだん自分に本気になってくれるかもしれないし、と割り切ったつもりでいても、抱きしめた彼女が自分を同じように好きでいてはくれないなんて、あまりにも辛いものなのだ。運命の人だと感じた人がそんなのは絵空事と笑い、それなのに、全く別の相手にはそういうものがあるとわかったなんて、言われた日にはショック死もの。幸福の絶頂感もどん底感もとってもリアルに胸に迫ってくるのだった。そんなポイントをしっかり抑えたポップでオシャレな青春ムービーだから、好きにならずにいられない。
[PR]
by CaeRu_noix | 2010-01-17 16:30 | CINEMAレヴュー | Comments(8)
Commented by えい at 2010-01-21 11:06 x
こんにちは。

この映画を好きという人とは、
お友達になりたい……。
そんな気にさせてくれる映画でした。
かえるさんが、気に入ってられると聞いて
とても嬉しいです。
Commented by CaeRu_noix at 2010-01-22 07:25
えいさん♪
ありがとうございます。
あ、それじゃあ、ぜひお友達になってください。(笑
そうですね。お友達がこの映画が好きじゃないと思ったとしても、それで友情が決裂するってことはないものの。
本作の気に入る感性/心をもっている人とは仲良くなれるかもーって感じさせてくれるものがありましたよね。
男性陣にはやけに好評みたいですけど、わたし的にも大好きな映画でした♪
そうおっしゃっていただけると私も嬉しいですー。
Commented by ぺろんぱ at 2010-01-23 19:52 x
かえるさん、こんばんは。

トムは「ヒース風味」ですか、なるほど、です。(*^_^*)

私も年相応に感情が波打つ彼に好感が持てました。
それからサマーにも。私も個人的に好みではないのですが、
逆に、同じことをいかにも「私は私」的な女の子が言っていたら
却って興ざめだったかも知れません。何より、目の前のことを
はぐらかさない姿勢がよかったです。
こういう映画、どっちか一方にでも全く感情移入できなかったら
楽しめませんものね。

しかし、、、、
こんなにお洒落な感じで展開する映画とは思ってなかった
ので、「いい映画に出会ったな」とちょっと得した気分です。

冒頭、私は『アメリ』を想像しちゃいました。
Commented by CaeRu_noix at 2010-01-25 02:25
ぺろんぱ さん♪
ヒース風味というか、表情によってはかなり似てましたよね。
ドキリとさせられてしまいます。
本作は男性にかなり好評だったので、私はふと、これがそんなにウケがいいのなら、イーサン・ホークの『痛いほどきみが好きなのに』ももっと男子に人気があってもいいのにーと思ったんですよ。
でも、やはり、痛いほどの主人公は痛すぎで共感できなくてダメということで・・。
それとは異なり、本作のトムくんはなさけなさ加減が絶妙だったらしく、皆にほどよく共感され、好感をもたれるという素晴らしき主人公だったもようです。
サマーも自分をしっかりもっているコだったから、大いに魅力を感じましたね。
まもりに入っちゃう人間も多いのに、彼女ははぐらかさないってカッコいいですよね。
感情移入/共感できなければ映画は楽しめないものだとは思ってはいないのですが、やはりこの手のものは主人公に同化しちゃった方がより満喫できますよねー。

捉え方によっては、『アメリ』的なものがあるともいえまする。
そうそう、ジュネの新作が公開されるんですよ。嬉しいな。
マーク・ウェブは今度はスパイダーマンだそうで。
Commented by sally at 2010-02-02 22:49 x
かえるさん、こんばんは♪
コメントは今年初めてですね。(って遅っ)
今年の初映画がこの作品でしたよ~らしいでしょ?(自分でゆーな)
確かに・・・シネクイントのボーイミーツガールものの系統を
辿ってますよね~音楽の使い方も個人的にすごく好みでした。
近頃どんどんマイペースな映画鑑賞生活に陥ってしまってますが、
かえるさんのレビューはいつも観た後で拝見してますー。
好きな作品がかぶってるとなんか嬉しかったり。(怖)
しかも最近ヤプログがリニューアルしたせいで記事編集が
うまくいかず、更新もままなりません。涙
そんなこんなで忘れた頃に出没しますが、これからもどうぞよろしくです☆
Commented by CaeRu_noix at 2010-02-03 12:54
sally さん♪
あけおめです。ことしよろし。
寒中お見舞い申し上げます~。
ええ、これが今年の一本目とはsallyさんらしいっす。
シネクイントのこのラインは素晴らしいですよね。
これ見るのは日比谷じゃなく断然渋谷でしょって感じで。
シネクイントはシートもコンフォタブルだし、ヒューガルデンも飲めるし。
音楽は選曲もその使い方もナイスでありました。
さすが、PV 出身って感じのセンスなり。
映画鑑賞もブログ更新も自分ペースでいくのが一番。
気が向いた時にお話しいたしましょう。
久々にトラバもありがとうです。
しかし、リニューアルで使いにくくなるとは。
今年もこういうチャーミングな映画にたくさん出会いたいですね。

Commented by mi10kuma at 2010-02-06 00:25
かえるさんもやっぱりトム目線でしたかー。なんか私だけじゃなくてよかった(笑)あの幸せ絶頂シーンのミュージカルシーンは青い鳥も出て『魔法にかけられて』のパロディかな。随所に遊び心があって楽しかったです。かえるさん、サントラ買われたんですね!私も好きな曲ばかりかかってそれも見所でした。時間軸がごちゃごちゃなのにトムの心の動きがよくわかって、切なさがぐんとアップ。なかなかひねりの効いた作品でした。
Commented by CaeRu_noix at 2010-02-07 01:02
シリキさん♪
当然、トムくんです。シリキさんもでしたか。
一人称映画は性別が違おうとも主人公の気持ちになっちゃうんですよねー。
パンチドランクラブなんかもそうだったけど。
いかなる描き方であっても、ラブストーリーは同性の登場人物に感情移入するという人も多いのかなぁ??
歌ったり,踊ったりする映画が大好きな私はあのミュージカルシーンで格段にお気に入り度がアップしましたよー。
恋の高揚感を表現するには最高のやり方かなって。
そんな音楽づかいも楽しいし、全面的に選曲がとてもよかったですよねー。
青春映画の何が好きって、こういうセンスのいい音楽が使われる比率が高いこともだなって。
トムくんかわいくてよかったですー。
<< 『BANDAGE バンデイジ』 PageTop 1月15、16日の公開映画ちぇ... >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Beige Shade by Sun&Moon