かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『サヨナライツカ』
2010年 02月 05日 |
バンコクの出会いはよかったよー。



シャルル・ドゴール空港での「やっと逢えたね」にはその当時驚いたものだよね。でも、『ラ・ジュテ』と『12モンキーズ』を観たばかりの今の私ならば、空港でそんな台詞が発せられることに別のドラマを感じてしまうよ。もしかして、二人は時空を越えて再会したのかもしれないよ。なんて、そんなふうにさ、いっそのことSFにでもしてしまったらよかったのに、なんて。ストレートに描くには、25年の重みにあまりにも説得力がなかった本作。西島っちの老けメイクがヘンなカンジというのを抜きにしたとしても。飛行機と空港ってとってもロマンチックが似合うものなのにね。

率直な感想第一声としては、25年後はざっくりカットすべきだったんじゃない?!ってことにつきる。もちろんきっと原作ではその25年後こそが肝なんだろうってことはわかる。でも、映画でそれを描くのは本当に難しいと思うし、そこそこに評価されていた『愛をよむひと』でさえ、ピンとこなかった私には、もったくもって興ざめな本作の後半戦であった。そんな私でも、出会いが青春期の10年愛ものなら結構好きなんだよね。『冷静と情熱のあいだ』にはもうちょっとハマれたような記憶があり。でも、この25年後の思いにはまるで心より添えなかったよ。

なんだか唐突な場面展開だったもの。あまりにも情熱的で鮮烈な日々だったわけだから、25年間トウコのことを忘れられずにいたということ自体はありだと思う。でも、仕事も家庭生活もうまくやってきた男が、25年前の一過性の色恋を再び取り戻そうと行動をとってしまったことが、どうにも自然な流れに見えなかった。ユタカさんって、もっと計算高いタイプだったはずなのに。ユタカもトウコもすっかり変わってしまったのね。年を重ねて、キャラクターは変わったのに二人の愛だけはゆるぎなかったなんて、どこをどう受け止めてもピンとこなかった。おまけに患ってますというくだりにはもはやゲンナリするしかなかったなぁ。そういうの好きだよね・・・。

というわけで、見終わっての評価は残念賞。でもね、前半戦は結構好きだったよ。消しゴムは観ていないので、この監督の映画は初めてだったけど、出会いのバンコクパートの雰囲気はかなり好みだと感じた。ノスタルジックにキレイめだけどテンポはよいから心つかまれた。トウコのキャラクターの極端さに失笑することも次第に忘れて、バンコクデートな映像を堪能。トウコキャラにある程度なれてしまえば、何しろ相手役はにしじーですから、ドキドキ楽しめちゃうわけですよ。こっ恥ずかしさもありつつも、異国の地の鮮やかな出会いの輝きはちゃんと感じられたよ。憧れのオリエンタルホテルロケがうれしい。こういう役も引き受けちゃう西島っちは本当にエラい。お疲れサマー。
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by CaeRu_noix | 2010-02-05 13:09 | CINEMAレヴュー | Comments(4)
Commented by KLY at 2010-02-05 21:12 x
やっぱりそうですよねぇ。前半と後半でまるっきり評価が違います、私も。前半は結構気に入ってるんです。ミポリンの個性的な美しさとか、結構ドキドキしたし、石田ゆり子さんの珍しく存在感のある演技も良かったし。
25年後になったら突然ドリフターズのコントのようなメイクでずっこけちゃったですよ。(苦笑)2,3分ならともかく結構長いし。原作通りなのは解るけど、私もそこをざっくりいっちゃうのが映画としての一つのあり方じゃないかと思います。『私の頭の中の消しゴム』はソン・イェジンちゃんんが大好きなことを差っぴいても泣きました~。
Commented by CaeRu_noix at 2010-02-07 00:51
KLY さん♪
そうなんですよ。前半は、予想よりも好印象だったんです。
観る前にどこかでちらりと、部屋に入ってすぐにパンツを脱ぐ女という文を目にしてしまったので、トウコのキャラクターに対するツッコミは思ったよりもわきあがってこなく、私も初めはなつかしのミポリンのファッションなどを楽しみました。
(こんな女性を小説に登場させちゃう辻氏にププ・・となったりはしたけど。)
なんといってもバンコクの街ロケが楽しくて、観光気分でワクワクしちゃいました。
いつもはあえて演技をしてない感じの西島っちがこのたびは感情の見える表情づくりなどを見せてくれたりと、楽しみどころは多かったんですよね。
前半においては、すたいりっしゅ風な撮り方も好みだったんですよね。
なのに、後半は物語にノレなかったから、音楽や映像のわざとらしさもハナについてきて・・・。
ハマれる展開なら、老けメイクがちょっと変でも目をつぶれると思うのですが、もうもうホントにコントちっくでしたよねぇ・・・。
結果的には、せっかくのバンコクロケがもったいなーいって感じの妙なラブストーリーな後味。
まぁ、いろんな意味で面白かったからいいですけど。
Commented by しねまま at 2010-02-08 19:46 x
かえるさん、感想UPしてくださってありがとうございます(笑)。
ほんとに前半のバンコク街ロケは見るべきものがあったんですけどね~。
こういうところにはお金かけてる韓国映画です。
まぁ私は、よもや一生見ることはないだろうと思っていたマッチョなにしじーを堪能できただけでも、
(仰る通りよくぞ出演を引き受けてくれた)彼と、イ。ジェハン監督に感謝したい(笑)。
韓国映画と邦画のメリハリの付け方の違い、失笑しながらも面白かったです。
Commented by CaeRu_noix at 2010-02-08 23:59
しねままさん♪
ありがとうございますー。
わはは、しねままさんにお礼をいっていただかなくてもー。w
このレヴューを書こうと思ってた日に、フランス映画祭の上映作やゲストが発表になりまして、マチュー・アマルリックやアルノー・デプレシャンのことでワクワクになった私は、もうこの映画のことはどうでもいいやーってなってしまいました。w
でも、せっかくの話題作なので、と気を取り直し書いてみましたが、ちょっと手抜きな記事です。すいません。
鑑賞中は西島中心にレヴュろうと思ってたのに、終わってみたら、ただ一言お疲れ様と言いたいだけって感じになり。
役作りで太ったのに、撮影順序がかわり、またすぐ痩せなくちゃならなかったっていう話は涙ものでしたよね。
そして、こんなに脱いだらすごいんですな男になってくれたとは。
ホント、そんな裸体披露のベッドシーンは素晴らしき見せ場でした。
シャネル&ストラヴィンスキーみたいにじっくり映してほしかった。w
日本の恋愛ものもクサいものは多いですけど、韓国の王道っぷりもまたすごいですよねぇ。
この監督のセンスはよいと思ったんですが、突っ込みどころは多かったかな。
それも含めて、楽しかったですがー。
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