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『性遊戯』(1968) 足立正生
2010年 07月 10日 |
足立正生の宇宙@シネマヴェーラ渋谷に出席したぜ!



ノンポリ学生の健、ガイラ、オバケの三人は、バリケードの中の解放区は本当にフリーセックスなのかどうか確かめようと、活動家の妙子を無理やり車に引きずり込む。

日大芸術学部のバリケード内で撮影されたピンク第四弾。全共闘運動高まる中、性を媒介とした共闘の可能性を模索。 

主演:吉沢健、中嶋夏、山谷初男、青目海、小水一夫、秋山末知汚

ヴェーラの特集はいつも気になるのだけど、行くのは大概洋画上映の時だった。邦画のマニアックな監督特集なんかは気になっても結局は行かないというのがパターンだったのだけど、ちょうど時間がよかったこともあって、ついにヴェーラでピンク。足立正生初体験。 本当は、宮台真司氏イチ押しの『銀河系』などが観たかったのだけど、その時は優先順位を上げられずに結局スルー。でもその後また、足立監督作に言及するモルモット吉田氏の言葉などが興味を引き、『性遊戯』は観てみよっかなーって思ったの。

これがイメージしていたものとは大違いで思いのほか面白かった。話によると、これは足立作品の中でも見やすい映画であり、本来の足立正生らしさとは異なる作風らしい。それが私にはよかったのかもしれない。だって、大いにヌーヴェルバーグしていたんだもん。それも、ゴダールの映画なんかを思い出したわけじゃなくて、私にとってはこれは思いきりスコリモフキだった。モノクロームの映像のきらめきの中、ちょっとクレイジーなほどのがむしゃらな疾走感。そして終始流れる音楽がジャズなのがスコリモフスキテイスト。他愛もない会話と通りのざわめきとクールなジャズの重なりが実にいい感じ。その喧騒とリズムに心躍り。この時代、この背景をこんな風に切り取っていたことに感慨。

果たして強姦ゴーゴー映画を、女の自分が抵抗を感じることなく受け止めることができるのかということも関心ごとのひとつだったのだけど、リズミカルな軽やかさの勝利だね。ピンク映画というと粘度、湿度の高いイメージがあったのだけど、本作は若者たちの戯れってなカンジで、明るくカラっと軽やかに突っ走っていたから引っ掛かりがなくて好感触だった。冒頭からまるでランコウ状態で「ゴウカン」「リンカン」という言葉が連呼されているから最初はギョッとしたのだけど、それはあくまでもサラリと使われていて、興味深いテーマしてそこに浮遊していた。”性遊戯”ってなんてインパクトある面白いタイトルだろうって思っていたけれど、この映画はまさに遊戯なんだよね。
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by CaeRu_noix | 2010-07-10 13:03 | CINEMAレヴュー | Trackback | Comments(2)
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Commented by ヒデヨシ at 2010-07-12 16:40 x
おぉ~~、思い切ったセレクションでしたね~。
幻の足立正生監督作品のピンク映画ですか~。そういえば近作『幽閉者』も作ったんですよね。『略称。連続射殺魔』を見たぐらいだなぁ~。風景でつづる出稼ぎで上京した永山則夫の人生だったです。

僕は当時の若松プロ作品では、大和屋竺の『荒野のダッチワイフ』や『処女ゲバゲバ』にビックリしたもんなぁ~。
鈴木清順の『殺しの烙印』は大和屋竺脚本で、最高です。
当時の日本映画のアナーキーさは、凄いです。

スコリモフスキは、やっぱり観なくちゃかなぁ~。
Commented by CaeRu_noix at 2010-07-13 00:33
ヒデヨシ さん♪
コメントありがとうございます。
そうなんですよ。好きな人にとっては必見映画なのでしょうけど、私としては思いきりました。
どっちかというとヨーロッパ映画担当なもので、ここらへんの映画のことは全然うといのですが、ちょいと興味が膨らんでしまい。
そうですね。『幽閉者』の公開は記憶に新しいです。
そういえば、昨夜NHKの番組かで永山則夫についてをやっていたんですよね。その映画も興味深いです。
ヒデヨシさんはその当時のこういう日本映画の面白さを体験されていたのですね。素晴らしい。
大和屋竺の名前もあわせて知り得ましたが、観てみたいものです。
テレビドラマと違わないようなタイプのポピュラー映画が量産されている今、この時代のこういう映画の個性って本当に妙な魅力がありますねー。
忘れてはいけないですね。

基本的にはスコリモフスキは全くの別物でありますがw、それはそれで素晴らしいので是非ご覧くださいー。
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