かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
latchodrom.exblog.jp
(映画を見るのにいそがしくてブログはもう)
Top
-2011年1月のしねまとめ-
2011年 01月 31日 |
寒さに負けずー



年明けメイン・イベントは東京日仏学院での「マチュー・アマルリック監督特集」 
マチュー監督作以外では、
 ・『新学期』56/24分 ジャック・ロジエ ★★★★☆
・『フィフィ・マルタンガル』01 ジャック・ロジエ
・『レニー・ブルース』74 ボブ・フォッシー ★★★★☆

 フィルムセンター「現代フランス映画の肖像」にて
『お気に入りの息子』94 ニコル・ガルシア/
『ヌーヴェル・イヴ』98 カトリーヌ・コルシニ
『ロベールとは無関係』98 パスカル・ボニツェール  ★★★★
『カーニバル』98『アルフレッド・ルプティへのオマージュ』99
『マチューの受難』00 グザヴィエ・ボーヴォワ ★★★★☆
『将校たちの部屋』01 フランソワ・デュペイロン ★★★★
『運命のつくりかた』02 ラリユー兄弟 『インタヴュー』98 グザヴィエ・ジャノリ ★★★★☆
『ミシュカ』02 ジャン=フランソワ・ステヴナン ★★★★☆
『彼女の人生の役割』04 フランソワ・ファヴラ ★★★★
『リトル・エルサレム』05 カリン・アルブー 『キッチン』 アリス・ウィノクール

ヒューマントラストシネマ渋谷「園子温 むきだし特集」にて
『桂子ですけど』97 『俺は園子温だ!』85

シネマヴェーラ「溝口健二傑作選」にて
『残菊物語』39 ★★★★☆
『赤線地帯』56

アップリンク「さしさわりのある映画特集」にて
『小人の饗宴』70 ヴェルナー・ヘルツォーク,

イメージフォーラムにて「映画の國名作選I イタリア編」にて 
『暗殺の森』70 ベルナルド・ベルトルッチ ★★★★☆
『ロベレ将軍』59 ロベルト・ロッセリーニ ★★★★


2011年1月に
鑑賞した一般公開新作の星取りー。(お気に入り度、満喫度)

★★★★★~★★★★☆ (星4つ半以上) ↓

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん
  オン・ツアー Tournee (仮) (マチュー・アマルリック監督特集にて)
その街のこども 劇場版

★★★★☆~★★★★ (星4つ~4つ半くらい) 

ソーシャル・ネットワーク
しあわせの雨傘

★★★★   (星4つくらい) ↓

アンストッパブル

★★★★ ~★★★☆ (星3つ半~4つくらい)

愛する人
フード・インク 
カンフーサイボーグ 
シュレック フォーエバー

★★★☆ (星3つ半くらい) ↓

最後の忠臣蔵
ヤコブへの手紙
デザートフラワー
不倫純愛
僕が結婚を決めたワケ
バスキアのすべて 

★★★  (星3つくらい) ↓

きみがくれた未来

★★☆  (星2つ半くらい) ↓

アブラクサスの祭

---

--レヴュー書いてないものの一言感想--

『アンストッパブル』はお見事なエンタメ!主人公がスーパーヒーローでなくて、世代の違う鉄道乗務員というところが素晴らしくよかった。崇高な大義のためというんじゃなく、ただ目の前の危機を食い止めたいという思いにうたれ、ドキドキと感動を満喫。

『愛する人』は女優たちの演技も素晴らしく、とても巧みなドラマ構成、三つの物語の結びに感心。それでいて、ワケありの過去ゆえに危ない誘惑をするナオミのキャラクター造形がいかにも過ぎて抵抗を感じたり、素直に心寄り添えないところもあった。やり手弁護士のわりには仕事しているシーン皆無だし。なんでそこまで自然分娩にこだわるのかも謎だった。でも目の見えない少女と出会うひなたぼっこのシーンは大好き。物語構成、着地の見事さを目指すあまり、男の描く女のキャラクターの極端さが鼻についたのは残念。そこが気にならなければ巧みな感動作。

『カンフーサイボーグ』はチープなところも含めて面白かった。ビミョウなギャグもこのノリに慣れるとほほえましく。サイボーグぼよよーんなビジュアルの笑いが好感触。あと、ロケーションにも惹かれた。
 
『フード・インク』はショッキングながら面白かった。『ファーストフード・ネイション』 で観たことをおさらいしつつ、『キング・コーン』は観てなかったので、コーン・ビジネスの問題を知り得る。企業の利益のために、人間が日々口にするものをこんなふうに平気でできちゃう倫理観が怖いというか、これで世界がまわっているのが心底怖い。牧草を常食としていた牛に無理にコーン飼料を食べさせたから、O157なんてものが生まれたなんてこと、ちゃんとニュースになっていたっけ?カイワレが疑われた国なんかでさ。短期間で大きく育つニワトリはその肉の成長に骨が耐えられずに歩けなくなるっていう映像から何からショッキング。もうみんなベジタリアンになろうぜぇーって思っちゃう。これだったらまだ捕鯨の方が真っ当かも?戦慄の連続だったけど、それだけで終わらず、皆にできることを提案している結びがよかったな。消費者がそっぽを向くしかないもんね。

『シュレック フォーエバー』は吹替版だったのでシュレックの関西弁に対するいら立ちもありながら、夢いっぱいの皮肉いっぱいのアニメーション映像を楽しめた。

『最後の忠臣蔵』は静かな語り口が素晴らしくよかった。時代劇嫌いの私もハマれる落ち着いた美しい描写がよかった。でもこの物語のテーマなのか、武士の生き様、その価値観に共鳴できない私は終盤置いてきぼりになった。映画というものは、『ロベレ将軍』のように、描かれている時間の中で主人公の心の変化を見せてほしいものなのです。これって、描かれている時間の中で彼の心の移ろいはなく、描かれている以前の10何年前の忠誠心、使命感を貫きましたっていう着地なので、ちょっと悲しくなった。そういう時代のお話とはいえ・・・。『十三人の刺客』のようなお話の方が好き。

『ヤコブへの手紙』はシンプル、ストレートでよいお話。それゆえによいともいえるのだけど、やや物足りない感じも残り。

『デザートフラワー』はモデルのサクセスストーリーかと思いきや、社会派の比重が多めでびっくり。自分が『母たちの村』 を観て考えさせられたFGM(女性性器切除)のことは、このワリスがそもそも勇気をもって告白し世界に訴えかけたことで問題視されることになったのかなっていうところにもう一度立ち返り。予想外に痛みのある映画だったけど、胸をうつものだった。

『不倫純愛』はひんやり美しい感触がよかったけど、サスペンスにエロスを絡ませるとどうしてもどうしても陳腐になっちゃうのは避けられないのかなぁ。じっくり長く映し出されたベッドシーンは感心するけど、俳優さんは大変よねーって思うけど、これだけしっかり映されると冷静に眺めてしまって、ドキドキな官能があまりなかったりするような。

『僕が結婚を決めたワケ』はアメリカン。

『バスキアのすべて』はすべてではないけど、バスキアの多くを知ることができて興味深かった。ウォーホールのお気に入りだとは知らなかった。その作品をモチーフとなっているものと並べて、スクリーンに映し出すというのはなかなかオツ。

『きみがくれた未来』はアメリカン。

『アブラクサスの祭』はどこにも面白みを感じなかったのだけど、エンディングの歌はちょっとよかった。

---

「東京アートミーティング トランスフォーメーション」 展 @東京都現代美術館
レンバッハハウス美術館所蔵 「カンディンスキーと青騎士」 展 @三菱一号館美術館


「ユングのサウンドトラック-菊地成孔の映画と映画音楽の本-」
「話の終わり」 リディア・デイヴィス
「かたちだけの愛」 平野啓一郎


--
[PR]
by CaeRu_noix | 2011-01-31 23:58 | 映画月まとめ | Comments(5)
Commented by kusukusu at 2011-02-01 22:40 x
最後の忠臣蔵ですが、たしかに普通にストーリーを解釈すると「忠誠心、使命感を貫きましたっていう着地」に見えるんですが、もしかしたら、これは、おじさん目線で考えると、そうではなく、「このままでは可音を抱いてしまう」という自らの心の葛藤を断ち切ろうとしてああいう結末を選ぶという話なのかもしれないなとちょっと思います。そう考えると、曽根崎心中が出てくるのがぴったり来るんですね。逆にそう考えないと曽根崎心中が出てくる必然性がない。だから、少なくとも、脚本の段階ではそういう意図があって、それで曽根崎心中を入れたのではないかと思うのですが・・。もしそうだとすると、結果として出来上がった映画からそこらへんの心の動きがよく読み取れないのがますます残念にも思われてきますが・・。
Commented by CaeRu_noix at 2011-02-02 08:41
kusukusuさん♪
どもども。うーん、どっちにしろ納得がいかないのですが・・・。
あ、彼と彼女の心の動きはちゃんと描写されていましたよね。抱いてしまいそうだったのかはわからないけどw彼女の好意に動揺しての葛藤はしっかりと読み取れましたよね。でも、どうにか彼女を嫁入りさせることができたわけだから、もう自分の思いをぶつけてしまうかもという心配はなくなったわけですよね。だから衝動を抑えるためだったらもう死ぬ必要はなくないですか?そうではなく、彼女に恋心を抱いてしまった自分を罰するという感じなんでしょうか。自身の命を斬ることで二人の思いは心中したって感じで?思いを封印したまま、世捨て人として生き続けるじゃだめなの?思いを封印して、生まれ変わる決意をして、安田成美と暮らしてみるんじゃダメなの?俺の純愛は武士道共にあり、ここで散るのだ!ってことならば、結局納得いかんのです。
Commented by CaeRu_noix at 2011-02-02 08:44
私は人が他人の身寄りのない子どもを育てるという物語は大好きなんですよ。それは隣人愛の人類愛の物語だから。でもこれは、主君にお願いされたことだから成し遂げるんですよね。身分の低い子どもがそこらで飢えていても彼は気にも気にもとめなかったかもしれず、主人の命だから、ここまでやり遂げたというところがどうしても自分は嫌い。たった二人きりの生活なんだから、もう父親代わりになってしまうものじゃないかという気がするのに、あくまでもお姫様扱いしたままで育てあげられるものなのか?と疑問に思いつつ。で、いきなりお年ごろになったら、恋心が芽生えるなんてねぇ。他の男と接してこなかったこの時代のお嬢の恋愛感情のことはわからないけれど。まぁ、そんな惚れた腫れたが忌むべきものでもあったにせよ。たぶん、彼は最初から、彼女の育て上げ嫁入りを果たしたらこの世を去るつもりだと思ってましたが、恋心を抱いたゆえの予定外の決断なんですか?いや、断ち切る要素が増えたにせよ、予定通りのことだったように思えたのですけれど。お話的にはこの結末でまとまるのはわかるけど、こういうのを美徳のように映像化する感じが私は気持ち悪くて、全体の語り口のすばらしさが台なし・・
Commented by rose_chocolat at 2011-02-06 06:21 x
「アメリカン」な2本は、同感。 笑

『最後の忠臣蔵』、武士ならやっぱりみんなそうしちゃうんだろうなっていうのと、そこに結末を持って行くことで観客を引っ張ろうという意図もどっかに見え隠れしたかなあと。なので私も★3.5でした。

どうも『フード・インク』は『キング・コーン』に似てそうで。
で、私は『キング・コーン』を観ておりますので、やっぱりそうなると『フード・インク』はねえ・・。 とも感じてしまうんですよね。 第2弾もあるそうですけど。
食関係の映画も最近増えてきて、おおよそ鑑賞はしているんだけど、同じ切り口になりがちなところが無きにしも非ずで。 これからの食映画の課題かもしれません。
Commented by CaeRu_noix at 2011-02-06 13:43
rose_chocolat さん♪
その二本はまぁそれなりに面白かったんですけど、とりわけ感想という感想もなくw パスポートじゃなかったら観なかったし、観られなくても後悔しなかったかなと。

最後の忠臣蔵、普通はそのラストにある種の感動を覚えるものなんですかね??
私は腹立たしくなりました…。
自害そのものはそんなに嫌じゃないんだけど、この物語に関しては納得いかなかったー。

フード・インクはたぶんキング・コーンとかぶってる部分もあると思われますが、重点は違う気もします。
これはドキュメンタリーとしてはよい構成だったなぁーと。
この手のものは、よほどダメなものじゃない限り、作品の出来栄えを評価するとかより、とある現実を自分が知り得ることができるのが有意義だなと。
映画の作りとして『いのちのたべかた』の方がしびれますけどね。
<< 2月4、5日の公開映画ちぇーっくなど PageTop 1月29日の公開映画ちぇーっくなど >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Beige Shade by Sun&Moon