かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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「わが星」 ままごと
2011年 04月 28日 |
第54回岸田國士戯曲賞受賞の舞台、劇団"ままごと"の「わが星」を三鷹市芸術文化センター星のホールにて。072.gif

大絶賛の声を気にしないでやり過ごすことができなくて、観劇の習慣のない私もいそいそと三鷹へ出向いた。



そこらじゅうからすすり泣きが聞えて、観る人観る人泣かずにはいられないらしいというその舞台。皆が涙せずにはいられないほどに感動の舞台って本当なのかなぁ、それはどういうものなのかなぁと興味を持たずにはいられなくて、自分もその感動を味わいたい体験したいと思ったの。うん、評判どおりの素晴らしい舞台。

〜 「わが星」は、1950年から世界中で上演され続けているソーントン・ワイルダーの戯曲「わが町」がモチーフにした「時間と日常の再体験」を、地球という「星」を舞台に表現した作品。人間が生まれてから死ぬまでの100年と、地球が生まれてから死ぬまでの100億年を、団地に住む一家をモチーフに、ある女の子と星の一生を重ねあわせながら描き出す。 〜

星のホールという名の場所につくられたおあつらえのシンプルな舞台空間からしてファンタスティック。宇宙のような真っ暗闇にポッカリと存在する円形のスペースがあまりにもステキで。ちゃぶ台を囲む一家団欒が円の中で、地球の自転と公転がその円を軌道にして、家族の日常と地球という星の一生が、表現されて語られる。空間も時間も自由自在にループしたり、ねじれたり。こういうのは大好きで、ワクワク楽しかった。反復もズラし加減も、重なり具合も気持ちよく、くるくると。

演劇よりはミュージカルやダンスパフォーマンスに興味のある私にとって、この音楽構成、演出はとても満足のいくものだった。これが演劇の枠の中にあるのだったら、これまでの偏見を反省しなくてはいけない。開演するやいなや、輪になって進む役者たちが発声するコトバのリズムに心掴まれて、感銘があふれた。ラップ調で重なっていく言葉たちの連なり具合、転がり方があまりにも軽快に楽しく胸に響くのだもの。日本語ならではの言葉の味わいに魅せられた。

チープなコントになってしまいそうなお笑いコネタもこの一定のリズムの中でアレンジを効かせつつ反復されると妙に面白いんだよね。家族がちゃぶ台囲んでテレビを観るという昭和の時代からの懐かしい要素を土台にしつつ、イマドキなネタも織り込まれていて、21世紀に若い世代が創り出した作品ならではのものが感じられる歓び。ちぃちゃんとツキちゃんのやり取りが時代を経て展開するという場面は、リアリティが誇張されつつ畳み掛けるようにスピーディで面白かったな。父さんと母さんの毎日のぐるぐる繰り返しもグッときた。めぐるめぐるに取り込まれちゃうテンポが圧巻。

そもそも私は回転、循環、くるくるがとても好きなので。空間と時間に、日常に、あるいは地球と宇宙に思いを馳せることが好きなので。このモチーフを、このテーマをこんなに軽やかにコミカルに、素っ頓狂に多角的に自由に、見せてもらえたことが本当に楽しくて味わい深かった。かけがえないけれど、限りあるイノチ。語られることそのものは普遍的なんだけど、それがアクティヴにオリジナルな手法によってびんびんと響いてくるのだ。その輪に加わって、一緒に踊りたい、くるくる回りたい気持ちになるも、私たちはたぶん最初からその輪の中にいるんだよねって。

わが星 公式サイト

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by CaeRu_noix | 2011-04-28 13:27 | Art.Stage.Book | Trackback | Comments(0)
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