かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『コクリコ坂から』
2011年 07月 27日 |
かつてのなかよし読者ですからー。



さわやかすこやかまっすぐにすがすがしい映画だったね。なにしろ原作は昭和の少女漫画。なるほど納得のキュンキュン乙女ちっく路線でした。あまりにもストレートで清らかすぎて、素直に涙してしまうとまではいかなかったものの、終始心は洗われ、朗らかにココロ浮き立ち、あたたかな気持ちでその懐かしきオトメ世界を堪能。個人的にはやはり、最近の宮崎駿アニメのような、多様な読み方のできる混沌とした不思議テイストの方が自分の感情を揺さぶるものであるのだけど、これほどまでに清らかにまっすぐないいお話も今のニッポンにはたぶん必要。

公開間近になって知ったのだけど、この原作が「なかよし」にて1980年に連載されていた少女漫画というのに興味をひかれた。なにしろ私は小学生の頃、なかよし読者だったのだもの。このタイトルの漫画を読んだ記憶はないのだけど、高橋千鶴の漫画のことは憶えていたよ。彼女の漫画の登場人物でめちゃめちゃかっこいい男の子がいたんだもん。なんてことを思い出しながら、なかよしの高橋千鶴漫画のことをしばしば反芻し、1963年の横浜に直接のノスタルジーはなくても、80年代の少女漫画的ノスタルジーを探すという楽しみ方ができたのでした。

ただアニメーション映画の企画としては、少女漫画で表現できるような題材を、21世紀の今、多くのファンをもつジブリが映画にしなくてもいいんじゃないのかと思ってしまう部分もあった。実写映画では描写できないような映像をアニメーションで見せてほしいという思いが私の基本の基本なので、こういうなつかし純愛青春ものは実写映画でも可能でしょうと・・・。鑑賞翌日にチャン・イーモウの『サンザシの樹の下で』というこれまた純愛映画を観たのだけど、自転車二人乗りの胸キュン描写は、やはり実写の方がよりステキと思ったの。とはいえ、宮崎さんが映画にするなら、アニメーションになるにきまっているし、実写映画製作企画に携わる世の人々は、このような題材を採用しないだろうから、私の思いは野暮に無意味なことなのだけど。

宮崎吾朗監督の前作『ゲド戦記』は観ていないけど、かなり不評だったみたいなので、今回はよかったんじゃないかな。駿の息子というプレッシャーに押しつぶされず、のびのびとした雰囲気が感じられて。この物語の主人公メルちゃんのお父さんは、その父のように医者にはならずに、あえて船乗りになったというくだりが興味深かった。そんなシーンもハヤオさんがシナリオにしたのかと思ってみたり。ゴロウさんは偉大な父親と同じ道を歩むことをどう受け止めているんだろうと想像しながら、メルちゃんが船乗りの父を愛し続けつつ、医者を志すことを応援せずにはいられないのです。

さあ、みんな、出航!海は時に荒いけれど、なんと大らかで美しいことか。
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by CaeRu_noix | 2011-07-27 10:54 | CINEMAレヴュー | Comments(0)
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