かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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「映画作家マルグリット・デュラス」@アテネフランセ文化センター
2012年 02月 28日 |
全作制覇という野望はあえなく崩れてしまったけれど、なんとか3回鑑賞。



マルグリット・デュラスが原作・脚本の映画を観る機会はずっと前からあったのだけれど、文学の人であるばかりでなく、映画作家としても素晴らしい才覚をもっていたということを知り得たのはそれほどに昔のことではなくて。

言葉を紡ぐ人ゆえの試みなのだろうか。実験的といわれるその映像表現は確かに、いわゆる映画とは異なっていて、その個性、芸術性に強く惹かれる。詩のような美しさにただたた夢中になってしまう。言葉は意味よりも音声として、映像に重なる響きに価値を見出したくなるような。映画を観る環境としてはいまひとつであるはずの会場の不満も忘れて、スクリーンに魅入ってしまう極上のひとときだったよ。

初日少しトークをしてくれた諏訪監督がお好きだという『トラック』は観られなかったけれど。なぜ諏訪監督なのかな?と思ったら、デュラスの脚本のアラン・レネ監督作『ヒロシマ・モナムール』を題材に『H story』を撮っているというつながりなのでした。ベアトリス・ダルのようにデュラスのテキストと対峙することもまた一つの向き合い方なのかな。ただなぞるばかりでなくて。形にとらわれないことはすばらしい。



『ナタリー・グランジェ(女の館)』 Nathalie Granger 1972

撮影:ギスラン・クロッケ 編集:ニコール・リュプチャンスキー
出演:ルチア・ボゼー、ジャンヌ・モロー、ジェラール・ドパルデュー

イタリア人女性とその女友達が過ごす昼下がり。娘ナタリーは暴力的な行動が基で退校させられようとし、ラジオからは逃走中の未成年殺人者のニュースが。そこにセールスマンが不意に現れる。家の内と外に潜在する暴力。パリ西方の村に購入した古い農家から発想され、そこで撮られた。


『インディア・ソング』 India Song 1974

撮影:ブリュノ・ニュイッテン 編集:ソランジュ・ルプランス
出演:デルフィーヌ・セイリグ、マチュー・カリエール、クロード・マン

小説「ラホールの副領事」を主な源泉として、大使夫人アンヌ=マリー・ストレッテルへの不可能な愛で狂気に陥る副領事の物語を描く。


『オーレリア・シュタイネル メルボルン』 Aurelia Steiner (Melbourne) 1979(35分)

撮影:ピエール・ロム 編集:ジュヌヴィエーヴ・デュフール

午後から夕暮れに至るセーヌ河上をゆっくりと移動する船上から撮られた映像に、デュラスのモノローグが重なる。18歳のオーレリアが、死んだユダヤ人への愛の言葉を書き送る。


『オーレリア・シュタイネル ヴァンクーヴァー』 Aurelia Steiner (Vancouver) 1979

モノクロで、ノルマンディの海辺、室内、無人の貨物駅、「オーレリア・シュタイネル」の文字や200095という数字が映る中、デュラスのモノローグは、街を破滅させる海の恐怖やオーレリアの父母の強制収容所での死を語る。




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