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「マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~」(ふじのくに⇔せかい演劇祭2012)
2012年 06月 13日 |
東静岡まで足を伸ばして「ふじのくに⇔せかい演劇祭2012」へ行ってきました。



見知らぬ地を訪れるという旅行気分も相まって、野外劇場での観劇体験は素晴らしくて興奮冷めやらず。前日に入梅のニュースを聞くも、雨は静岡に降り注ぐことはなくて、よきコンディションで野外劇場の醍醐味を味わえました。日本平の小高い丘陵地に建てられたその劇場は緑の自然に囲まれていて、ステージの後ろにも木々がそびえているというのが雰囲気満点。開演時には明るかった空が、劇の進行と共に青色を濃くしていき、やがて闇に包まれるも、舞台に夢中で夜の訪れにしばし気づかないという具合。夜風は涼しいけれど、その空間は熱気に満ちみちていました。

そして、音楽劇であるからこそ、野外公演がよりエキサイティングなものになっていました。楽器の編成によっては音響のいい室内ホールの方がよりふさわしかったりするのでしょうが、このマハーバーラタのパーカッション生演奏は、天井と壁に遮られることなく鳴り響くのが最高。音楽も自然と調和するかのよう。日本の古典芸能を思い起こす静かな動作やかしこまった形式的な語りと台詞回しも、太鼓や木琴の軽快なリズムが重なることで、躍動感のあるものになって迫ってくるのです。前の方の席をとれたので、すぐ近くで演奏するメンバーの姿を見ることができたのですが、彼らのパーカッションの叩き方から調子の合わせ方から、その姿とチームワークがとてもカッコよくて、舞台上で役を演じる役者たちと同じくらい演奏するメンバーの熱演に私は魅了されました。

古代インドの叙事詩「マハーバーラタ」が平安時代の日本に伝播していたら・・・という発想のもとに膨らんだ物語。登場人物はインドならではのダマヤンティやらバールシュネーヤという名前なのに、平安貴族基調のデザインの真っ白な衣裳をまとって、文語調の日本語で会話をする。純和風でもなく、インドのカラーが前面に出ているわけでもなく、古典的モチーフでありつつ、現代的な斬新さでアレンジされていて。そうやってエキゾチックに融合した独特のアジアが魅惑なのです。パリ公演が絶賛されたということに大い納得の美しきジャポネスク、アジア。様式美を感じさせながらも、型にはまらないオリジナルな世界構築に魅せられる2時間。

「マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~」/SPACサイト

私はいわゆる舞台演劇のよい観客ではないと思っているのだけど、本公演は美術の魅力や演出のオリジナリティに惹かれ、野外劇場の音楽劇のすばらしさは圧倒的で生ステージの盛り上がりを大いに満喫することができました。リーズナブルな料金でこんなに見事な観劇体験ができるなんて、ステキじゃないですか。私はコンサート、舞台等何かを観るために、時間かけて交通費かけて遥々でかける習慣をほとんど持ってはいなかったのだけど、こういう貴重なものを生で観ることができるなら、小旅行を兼ねて訪れるのも有意義なものであるなぁと今さらになって気づいたのでした。祝祭!


会場:舞台芸術公園 野外劇場「有度」

演出:宮城聰
台本:久保田梓美
音楽:棚川寛子
出演:
語り:阿部一徳、ダマヤンティ:美加理、ナラ王:大高浩一、御者バールシュネーヤ:大内米治、乳母ケーシニー:赤松直美、



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