かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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フィルメックスで 『フリー・ゾーン』 など
2005年 11月 25日 |
第6回東京フィルメックスに行ってみた。

*『フリー・ゾーン』 FREE ZONE
期待作その1 イスラエル出身のアモス・ギタイ監督作。
本作でカンヌ映画祭主演女優賞を獲得したハンナ・ラスロ。
世界に名を馳せるスター・ウォーズのヒロイン、ナタリー・ポートマンも準主役的に出演。
ギタイ監督はゲストで来日する予定だったらしいけどキャンセルになってました。



フリーゾーンとはヨルダンの国境付近にある関税優遇地域。
車の売買などが盛んに行われており、イスラエルのハンナが
ナタリー扮するレベッカを乗せて、ヨルダンへ向かったのも
フリーゾーンでの商取引絡みの用事のためだった。

冒頭のレベッカが泣いている場面からとても印象的。
もちろんスターウォーズにはありえない構図/カットに魅せられる。
そして、今現在のハンナとのドライブシーンに、レベッカの婚約者との
会話の回想シーンが重ねられるという手法がとても胸に響いた。
根深い民族紛争を題材としていながらも、ユーモラスであり、
せつない詩的な描写も織り込まれたギタイ作品はやっぱりいい。

女たちのやり取りから見えてくるイスラエルとパレスチナの関係。
それは終わりなき抗争なんだろうか。エンディングもすばらしい。
最も感動したのはポスターにも使われているドライブ途中のスリーショット。
音楽の躍動とドライブの爽快感でつかの間彼女たちの心が一つになった。
そこにきっと糸口があると思いたい。口論は続いているけれど。
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*『あひるを背負った少年』  コンペ作品
中国の若手イン・リャン(應亮)監督の長編デビュー作。
父親探しを通じて、少年が大人になっていく物語。
デビュー作だし、とにかく予算がなかったということだけど、
ちゃんと映画を撮る用のカメラを使ってほしいところ。
せっかくの被写体が台無しの広がり奥行きのない景色・・・。
予算がなくて、現地の人や知人に出演してもらうのはいいけど
喧嘩のシーンなど酷すぎる素人芝居には苦笑。
テーマ自体はおもしろいと思うのだけど、画的にノレず。


*『サウンド・バリア』  
NYで活動するイラン出身のアミール・ナデリ監督作。
耳の聴こえない少年がカセットテープの母のメッセージを探す。
監督が自分のために映画を作っていると明言しただけあって、
観客を楽しませようという配慮がほとんどないような・・・。
延々と続く一室のテープ探し、騒音まみれの路上テープ再生作戦。
描きたいものには共感できるけど、この表現手法はつらい。
それまでが苦痛で、せっかくのクライマックスにも感動しきれず。
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by CaeRu_noix | 2005-11-25 23:26 | CINEMAレヴュー | Trackback(5) | Comments(2)
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こんにちは。TBさせていただきました。
私も「フリーゾーン」観て来ました!(会社休んでまで・・・)
冒頭の歌が非常に印象的でした。
ラストの口論はすごかったですね・・・。女優さんたち、延々とやってましたよね。
Commented by CaeRu_noix at 2005-11-29 11:29
mayumi さん♪
仲間ですー。私も休んでまで観に行きましたー。
あの歌はシュールで哀しげでインパクトありましたよね。
今でもあのメロディが渦巻いています。歌えるかも。
あの歌と口論が重なって、虚しい余韻を残しました。
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