かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
latchodrom.exblog.jp
(映画を見るのにいそがしくてブログはもう)
Top
『うつせみ』
2006年 03月 13日 |
静かで美しい不思議な世界に引き込まれる。
キム・ギドクの織りなす物語の独創性はやっぱりおもしろい。

青年テソクと忍び込んだ家で出逢った人妻ソナの物語



黒のTシャツに黒のベストを着た主人公のテソクは鋭い眼を光らせるだけで黙々と行動を続ける。ビラ配りのアルバイトをしているのかと思いきや、留守宅に侵入。シャワーを浴び、食事をして、我が家のようにリラックス。そんな非常識な奇妙な振る舞いが、スクリーンのむこうでは当然のように静かに展開していく。それがギドク・ワールド。そうきたか!な面白さにハマっていく。

デジカメで侵入宅の壁に貼られている写真と一緒に記念撮影をしたかと思えば、手で洗濯をしたり、壊れたものを修理したり。留守宅に侵入するという犯罪行為の途中で、物を直すという親切を示す。それはもちろん代償行為などではなく、気の向くままままにやりたいことをやっているというだけなんだけど。一体次は何をやらかすのだろう、彼は何者なんだろうと思いながら、奇妙なシチュエーションにすっかりと身を委ねてしまう。

そして、テソクとソナは出逢う。テソクが言葉を発しないのは、初めは相手がいないからだと思っていたけれど、気がついてみたら、この物語の主人公は2人とも一切言葉を話さない。そうきたか・・・。会話のない空間。だからこそ、美しさがより際だつ。人間の日常生活の場である家の中でさえ、夢の中を浮遊するような不思議な感覚をもたらす。不可思議な美しい空気感に酔い、イマジネーションをかき立てられながら彼と彼女の動きの一つ一つから目が離せない。彼女の満ち足りた表情がとても印象的。

ソナの夫は、外では立派な写真家なのだろうが、家の中では暴力をふるい、妻が思い通りにならないと気がすまない。忍び込んだ他の家の居住者の夫婦も旅行から帰って来るなり不機嫌になったり、浮気を疑ってケンカをしていた。家を構えて家庭を持った男と女は、いつのまにやら不信感を抱き、いがみ合いや衝突を繰り返してしまうものであるようだ。綻びた夫婦たちが怒鳴ったりわめいたりする姿に比べて、テソクとソテクの間に流れる穏やかで静かな空気はなんて崇高なんだろう。それはある意味、男女の理想的な関係性なのかもしれないと思ってしまうほどに。言葉もなく、押しつけ合う欲求もないからこそ、真の魂のふれ合いを感じるかのようだ。

伝統的な家屋、韓屋を訪れた場面はとりわけ美しかった。テソクが不在の時に、ソナが1人で再訪して、思い出に浸りながら横になる姿も心に残る。愛おしいという気持ちが満ちあふれていた。言葉も説明も何もないのに、多くのインスピレーションと感銘をもたらしてくれる魅惑の一品。

それは主婦の幻想だなんて解釈をするより何より、その幻想世界を共に彷徨うことがただ心地よい。

うつせみ   公式サイト
空き家/3-IRON  2004  韓国
監督.脚本  キム・ギドク
出演  イ・スンヨン、ジェヒ

(恵比寿ガーデンシネマ)
[PR]
by CaeRu_noix | 2006-03-13 23:14 | CINEMAレヴュー | Trackback(32) | Comments(37)
トラックバックURL : http://latchodrom.exblog.jp/tb/2823599
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from ソウウツおかげでFLAS.. at 2006-03-14 15:10
タイトル : うつせみ@恵比寿ガーデンシネマ
若い男・テソクは空き巣に入り、留守の間だけそこで暮らしていた。そこで壊れたものを修理して、そこにあった洗濯されてないものを手洗いし、そこの人であろう写真をバックに自らを撮る。豪邸に忍び込んだ彼はいつもの所業を行なうが、その家の夫人・ソナがそこにいた。離れた... more
Tracked from 藍空 at 2006-03-14 19:41
タイトル : 「うつせみ 3−Iron(空き家)」
「うつせみ 3−Iron(空き家)」は私がキム・ギドク作品で一番最初に観た作品になる。この時、キム・ギドク監督のことを全く知らなかったので白紙の状態でこれを観れた。それは本当に幸運だったと思う。最初に他の作品を観たり、彼についての情報が入っていたら印象はまた..... more
Tracked from Cinema-Absol.. at 2006-03-14 20:22
タイトル : うつせみ
うつせみ  2006/韓国  ★★★★★ 監督 キム・ギドク 出演 イ・スンヨン / ジェヒ ■あらすじ■  空き家を渡り歩く青年と、暴力を振るう夫を持つ女。  今や単に「言葉の限界」という、ある意味では陳腐なテーゼにおいてこの作品を語ることはできない。それは勿論、この作品が一見、言葉という媒体に対する不信を露にしている、という表面的な理由によるものではないし、さらに言えばそのような限界を、批評的言説に私自ら適用させてしまう故でもない。  この作品においては、ある瞬間ま...... more
Tracked from 気ままに映画日記☆ at 2006-03-15 01:00
タイトル : うつせみ:たったひとつ盗んだものは人の妻 恵比寿ガーデン..
英語の題は"3-iron"暴力の象徴ゴルフクラブ(3番アイアン)からとった題ですが、こちらは身もふたもない。 日本題の「うつせみ」は「せみのぬけがら」のことで、この世の中は、せみのぬけがらのように実態のない、はかないものだという意味。こっちの題のほうが情緒があり..... more
Tracked from Puff's Cinem.. at 2006-03-15 21:28
タイトル : 「うつせみ」
公式サイト 恵比寿ガーデンシネマ、公開4日目初回です。 シアター2(116席)、30分前に着いて10番目、全体的には4-5割程度でした。... more
Tracked from 秋日和のカロリー軒 at 2006-03-16 13:58
タイトル : うつせみ
キタニストから見える風景  寡黙、、、というよりも、まったく言葉を交わさない男女、しかし二人はしっかりと寄り添う。反射的に北野武の映画が想起させられる。  ジェヒ演じる主人公の男が、しのび込んだ家の狂った体重計を器用に直すところは、『あの夏、いちばん静...... more
Tracked from とみのひとりごと at 2006-03-16 16:22
タイトル : 映画「うつせみ」を観て
 いい。... more
Tracked from カノンな日々 at 2006-03-16 17:06
タイトル : うつせみ/イ・スンヨン、ジェヒ、クォン・ヒョゴ
私の敬愛するキム・ギドク監督作品です。2004年2月「サマリア」でベルリン国際映画祭・最優秀監督賞を受賞したキム・ギドク監督は同年9月に本作品でヴェネチア国際映画祭・最優秀監督賞を受賞するという快挙を成し遂げてます。キム・ギドク監督の独創的な世界観、創造性は留....... more
Tracked from BLOG IN PREP.. at 2006-03-16 22:05
タイトル : 「うつせみ」 この世界との新たな関係
晴れのち曇り。真冬のような寒さの中、恵比寿でキム・ギドク監督の『うつせみ』を鑑賞した。原題は『3-Iron』。観客は20人ほどだった。 同年に製作された『サマリア』(過去記事)と同じように、母性に対する深い想いが感じられる作品だった。 硬質化する世界は母性を傷つ..... more
Tracked from 「朱雀門」という方法・第2章 at 2006-03-16 22:14
タイトル : うつせみ:ありえない物語の、ありえない結末
★原題:空き家(††) ★監督:キム・ギドク(2004年 韓国・日本作品) 恵比...... more
Tracked from 京の昼寝~♪ at 2006-03-17 12:15
タイトル : 『うつせみ』
私たちは永遠に、よりそう。   ■監督・脚本  キム・ギドク■キャスト イ・スンヨン、ジェヒ、クォン・ヒョゴ、チュ・ジンモ□オフィシャルサイト  『うつせみ』 この世は夢か現か、幻か……。 ひとは誰しも孤独を抱え、ぽっかりした虚空を埋める誰かを待ち続ける。夫によって家に閉じ込められた女ソナ(イ・スンヨン)。 抜け殻のように生きるソナのもとにある日、留守宅を転々とするミステリアスな青年テソク(ジェヒ)が現れ、ふたりの秘密の旅が始まった。 言葉を交わすことなく孤独な魂がそっと寄り添って...... more
Tracked from Days of Book.. at 2006-03-18 14:44
タイトル : 『うつせみ』の思いの深さ
「思いの深さは質量に反比例する」--なんて公式を映画『うつせみ』から取り出すこと... more
Tracked from カリスマ映画論 at 2006-03-19 15:39
タイトル : うつせみ
【映画的カリスマ指数】★★★★☆  現実と幻想の狭間にいざなう・・・... more
Tracked from HIROMIC WORLD at 2006-03-19 23:08
タイトル : うつせみ
本日の1本目は「うつせみ」 他人の留守宅に勝手に入り込んで暮らす青年テソク(ジェ... more
Tracked from amapola at 2006-03-20 08:32
タイトル : うつせみ
うずまく様々な疑問を無理に消し去ろうとも思わず、けだるく映画の世界に巻かれてみる。この気持ちよさ。 ... more
Tracked from シネマクロニクル at 2006-03-28 01:08
タイトル : うつせみ
最近の韓国映画に少々マンネリが見えていた。 どこかにアメリカ映画に媚びてるところが見えて嫌になっていた。 でも、キム・ギドク監督は違う。 なにか断然違う。 この「うつせみ」もめちゃめちゃいい。... more
Tracked from よんふぁ広場2〜HOND.. at 2006-04-25 06:00
タイトル : 『うつせみ』(ややネタバレあり)
そして24日(月)は2作品を鑑賞。まずは韓国映画のこの作品から。 原題:『빈집(空き家)』(’04 韓国) f:id:hondo-lee24:20060425030458j:image  監督・製作・脚本・編集:キム・ギドク  出演:イ・スンヨン  ジェヒ  クォン・ヒョゴ ... more
Tracked from 狐の穴にて at 2006-04-25 10:53
タイトル : 『うつせみ』
美しく静かな時間がひたひたと過ぎていく。リアルでもあり、ファンタジィでもあるという表現が可能であることを知った。 青年テソクは、バイクで街を走りながら留守宅を探す。そして、その家に侵入して、住人が戻る... more
Tracked from ネタバレ映画館 at 2006-07-02 20:09
タイトル : うつせみ
 背後霊じゃないよ。... more
Tracked from 俺の明日はどっちだ at 2006-07-08 10:17
タイトル : 「うつせみ」 3 -Iron
昼の間に家々のドアに飲食店などのチラシを貼り、あとでそのチラシが取られていない家に目星を付け忍び込み、そこで何を盗むでもなく、あたかも1日限りの住人としてテレビを見たり、食事をしたり、デジカメで家の主の写真とともに自分を撮ったりして一晩を過ごしては立ち去るテソク。 そして泊めてもらったお礼とばかり洗濯したり(しかも洗濯機ではなく、洗濯板で)、壊れた時計やオーディオを直すテソク。 そんなどこかにモデルとなった事件があったのかとも思える秀逸な設定に大きく心惹かれてしまった。 そしていつものようにそうして...... more
Tracked from 。○o。.1日いっぽん映.. at 2006-07-26 15:44
タイトル : うつせみ
レンタル店で働いてるとやっぱり良いことあります。観たくて観たくてウズウズしてい... more
Tracked from 自主映画制作工房Stud.. at 2006-09-08 15:39
タイトル : うつせみ 【監督:キム・ギドク】
すげー。こんな映画絶対考えつかない。考えついてたまるかって気もするが・・・ ... more
Tracked from とんとん・にっき at 2006-09-12 15:35
タイトル : キム・ギドク監督の「うつせみ」を観る!
庶民的な街、三軒茶屋の駅近く、まあ、はっきり言って「場末」ですが、幹線道路を一歩中に入ったごみごみしたところに映画館が2軒あります。一つは「三軒茶屋中央」、もう一つは「三軒茶屋シネマ」です。以前は国道246号線沿いにもう1軒あったのですが、大きなマンションに... more
Tracked from とんとん亭 at 2006-09-27 21:40
タイトル : うつせみ
「うつせみ」 2006年 韓 ★★★★ 主人公テソク(ジェヒ)は、全くしゃべらない。聾唖者ではないようだが。 驚く程 台詞がないのに 何故か 意味がわかる、不思議な作品です。 テソクは、家の玄関のドアに散らしを配っておいて、そのままになっている ...... more
Tracked from ~青いそよ風が吹く街角~ at 2006-10-09 23:41
タイトル : 『うつせみ』・・・ ※ネタバレ含
韓国の鬼才:キム・ギドク監督、イ・スンヨン、ジェヒ主演作品です。 キム・ギドク監督作の中では残虐度?が控え目でロマンチック度?が高い作品かも??... more
Tracked from サーカスな日々 at 2006-10-23 04:16
タイトル : NO.174「うつせみ」(韓国・日本/キム・ギドク監督)
もしかしたら日本でギドク監督は、 映画を撮ることになるかもしれない。 相変わらず、キム・ギドクのことを考えている。 引退発言の真意もそうなのだが、「ギドク監督の仕事の拠点が、日本にあった場合は、どうなんだろう」というようなことを。 たとえば、今年の3月30日、ギドク監督は、「うつせみ」の日本上映を前にして、恵比寿ガーデンプレイスで行定勲監督とトークショーをおこなっている。そこでは次のような発言をしている。 「教育のせいで、私は日本を誤解していた。何度か来日し、投資も受けるようになった今、180...... more
Tracked from 悩み事解決コラム at 2006-10-24 21:24
タイトル : うつせみ
{amazon}  キム・ギドク監督作品「うつせみ」見ず知らずの人の留守宅に 毎日のように侵入し、料理をしたり、洗濯したり、壊れている時計が あれば修理するし、壊れている体重計があれば修理する青年がいる。 彼は物を盗むという訳ではなく、淡々と留守宅... more
Tracked from 39笘・MASH at 2006-12-13 20:56
タイトル : うつせみ
『うつせみ』 あらすじ 『監禁同様の生活を送る女ソナ。言い知れぬ孤独を抱えて抜け殻のように生きる彼女の元に突然、留守の家を点々として生活する奇妙な青年テソクが現れた。その日から、二人だけの秘密の旅が始まった。この不思議な旅路の果てに待ち受けてい...... more
Tracked from レザボアCATs at 2007-02-03 03:36
タイトル : #18.うつせみ
観念だけの存在になってみたいと思ったことがある。実体は痛みを伴い、肉体にはばまれ、“肉体”という牢獄に住む我々には、それだけで純粋になれない気がして。キム・ギドクは自分にとって、これが二作目に当たるのだけれど、理屈ではない何かで、頭ではないどこかで、自分....... more
Tracked from 真紅のthinkingd.. at 2007-03-12 16:02
タイトル : ギドク流ファンタジー〜『うつせみ』
 何度か書いていることだが、数年前『八月のクリスマス』を観たのをきっかけに、二年 ほど韓国映画ばかり観た時期があった。ホ・ジノ、パク・チャヌク、イ・チャンドン ら、力量ある監督の作品に魅了され、すっかりは... more
Tracked from 茸茶の想い ∞ ~祇園精.. at 2007-03-15 02:43
タイトル : 映画『うつせみ』
原題:空き家/3-Iron 「うつせみの、命を惜しみ、波に濡れ、伊良虞の島の、玉藻刈り食む」・・絶望の淵にある深い孤独と心の絆、純愛と呼ぶには余りに空虚で哀しみが溢れてる・・ テソク(ジェヒ)はバイクでなにやら戸別訪問してドアに貼紙してまわってる。と思えば、夜に... more
Tracked from 虎党 団塊ジュニア の .. at 2008-09-14 19:46
タイトル : 『うつせみ』'04・韓・日
あらすじテソク(ジェヒ)は留守宅に侵入し、住人が戻るまでの間そこで暮らすとい奇妙な犯罪の常習犯。ある日いつものように豪邸に忍び込んだが、その一部始終をその家の主婦ソナ(イ・スンヨン)が物陰から見つめていて・・・。感想ヴェネチア映画祭銀獅子(監督)賞受賞邦...... more
Commented by keko_m at 2006-03-14 03:17
初めまして。
どこからたどったのか、お気に入りに入ってました♪
韓国映画って..
ベタすぎる気がして、あんまり得意じゃなかったんですけど
このレビュー読んで、なんかもうものすごく見たくなってしまいました。
こっちでもやってるかな?

他の記事も、読ませていただきます☆"
Commented by CaeRu_noix at 2006-03-14 11:40
keko_m さん♪
はじめましてー。ようこそ。
おもつま映画のdenkihanabiさんのところによくいらっしゃっているけいこさんですよね。

韓国映画は、近年の韓流大ブームの中でどうってことのないアイドル映画などもたくさん公開されてもいますが、邦画が及ばない秀逸な作品もたくさんあるんですよね。私も韓国映画への興味はそんなに高くはないのですが、ヨーロッパでも評価されているこのキム・ギドク監督作品への興味は続行中です。かなり風変わりですが、クセになる味わいなんですよー。ぜひぜひ注目してみてくださーい。
Commented by 現象 at 2006-03-14 15:18 x
毎度コメントTBありがとうございます!
嫉妬と不信感にさいなまれる男にはなりたくないなぁと思いつつ、
自分にもその資質があるような気がして嫌になりますわ。
韓屋っていうんですか?
情緒があって良かったですよね。
度の作品にも共通するギドクらしさみたいなものがあると思うんですが、
それでいてアプローチの仕方は多岐に渡って、
THEワールドにぞっこんラブです。
Commented by eiga55 at 2006-03-15 01:06 x
TBありがとうございます。

ところでキム・キドク監督の「ワニ」が劇場公開って知ってますか。
ポレポレ東中野でワニ(国内未公開)他キム・キドク監督特集が晩夏に予定だそうです。
Commented by CaeRu_noix at 2006-03-15 15:57
現象 さん♪
ジェラシーはちょっとくらい表現してくれる方がよいかもしれませんー。
でも、軟禁はやめてねー。顔はぶたないでー。
こんなキテレツな物語から、リアルな男女関係を考察させてくれるギドクさんはすごいですよね。
毎回そうきたかーとビックリさせられつつ、設定もストーリーも実にバラエティに富んでいますよね。すばらしい。
同じくTHEワールドにZokkon命(LOVE)です。
韓国には行ったことはないし、全然知らないんですが、たぶん韓屋と呼ぶようです。朝鮮なんちゃらという呼び方をしていた記事もどこかで見ましたが・・・。
韓国映画はたくさんあれど、美しい風景や建物を映してくれる映画は意外と少ないんですよね。ギドク作品はその点もよいです。
Commented by Puff at 2006-03-15 21:44 x
いやー、良い映画でしたねー・・・
この映画はそれほどは評判になってないですけど、こういう映画こそ是非も観て欲しいです(・・・次から次へと公開される韓国映画のお手軽ラブ・ストーリーよりずっとずっと良いと思いまふ)
キム・ギドク監督の映画は、何時も登場人物の会話が少ないですよね。
映像によって表現しているというか、そこに漂う空気や空間はギドク監督ならではですね。
そっと手を差し伸べキスを交わすシーンは、身震いするほど素敵でしたです~♪
>伝統的な家屋、韓屋を訪れた場面
ワタシもこのシーンがとっても好きです!!
あのお家も、あの夫婦も、しっとりして良い雰囲気でしたよねー
特にあの夫婦は、阿吽の呼吸って感じでお互いが通じ合ってたですね、、良いなぁー・・・
Commented by CaeRu_noix at 2006-03-16 00:02
eiga55 さん♪
情報ありがとうございますー。全然知りませんでしたよ。
未公開作品は結構あるんですよね。
そんなふうに遡って公開されるのは嬉しい限りですー。
ぜひぜひチェックしたいです!
Commented by CaeRu_noix at 2006-03-16 10:34
Puff さん♪
よかったです。リメイクや小説漫画原作ものだらけだけど、こんなにいつも独創性にあふれる監督もいるということを皆様に知ってほしいですよね。(万人ウケはしないだろうとは思うが・・) 韓流純愛映画/アイドル映画が人気なのはかまわないんですが、それらが大量に公開されるおかげで、他のアジア・ヨーロッパのミニシアター系作品の枠が狭くなっているのは腹立たしく。
ギドク監督作は会話が少ないものが多いですね。説明的でなく、映像で見せてくれるところが好みなんだな。その静かさがきっと Puffさん好みでもあるわけですね♪ 今回は、生理的に受け付けないーという強烈シーンもほとんどなかったし、(もとの設定が突き抜けていたので)それはありえないでしょとツッコみたくなる場面もなく、すっかりその雰囲気を楽しむことができました。
こざっぱりした近代的な住宅の映像が続いた後に登場した韓屋はそりゃーステキでしたよね。あの坂道といい、調度品全てに情緒がありました。そうそう、住人の夫婦の間に流れる空気もよかったです。近代の便利な暮らしの中で失われつつある大切なものがそこにはありました。
"そっと手を差し伸べキスを交わすシーン"もウットリでした。
Commented by とみ at 2006-03-16 16:30 x
 TBありがとうございました。この映画を観て、夢心地になりました。風呂上りに体重計に乗る時、(ああ、テソクも一緒に乗ってくれないかな。そしたら、ゼロとは言わないまでも、私の体重、減るかも・・・。)なんて考えてしまう私は、アブナイと思います。
 「鰐」にも心惹かれます。でも、本に書かれていたあらすじを読んでビビッてしまいました。海の中に作った青い部屋に置かれたソファに、男女が座っている映像が掲載されていたのですが、美しいと思いました。
Commented by かのん at 2006-03-16 17:40 x
TBコメントありがとうございました。
この作品、言葉で説明するのが難しいのですが、不思議とグイグイ惹きつけられて息を呑んで見続けてしまった気がします。何も語らないのに伝わってくる気持ち。映像の表現や演技力といった映画の基本的な力を再認識させられる作品でした。
Commented by Ken-U at 2006-03-16 19:29 x
かえるさん、TB&コメントありがとうございました。

韓屋のシーンはよかったでしたね。とくに、水のつかわれかたが印象に残りました。鉢の中に満たされた水がとても美しかったです。そういえば、『サマリア』でも似たようなシーンがあったな、などと思いをめぐらせてしまいました。
Commented by 朱雀門 at 2006-03-16 22:45 x
こんばんは
過去に見た作品のイメージがつきまとっているせいか、フェイントをカマされたようで戸惑ってしまったのですが・・・
でも、絵画的な美しさは随所に感じられました。言葉の不在が「美」を引き立てていたように感じます。
韓屋のシーンもいいですね。全体に漂う湿度・けだるさは、以前に観たベトナムの映画「夏至」の雰囲気に似ていたと思います。
Commented by CaeRu_noix at 2006-03-18 13:13
とみ さん♪
夢心地でしたよねー。観ている自分もテソクのように軽くなっていくかのような、魂の浮遊感を味わえてしまいました。ふわーん。とみさんの所でもテソクが一緒に体重計にのってくれるといいですねぇ~。だいじょうぶ。考えるだけなら、アブなくないです。住居不法侵入はいけませんがー。
『鰐』って、そんなに強烈そうなやつなんですか・・・。ドキドキ。『受取人不明』をやっと観たのですが、作品の素晴らしさにうたれながらも、何度も言いようのない不快感に襲われました。でも、やっぱり観たいですー。海の中の青い部屋だなんてとてもステキそう。
Commented by CaeRu_noix at 2006-03-18 13:14
かのん さん♪
そうなんですよ。私もグイグイとひきつけられ、息をのみつつハマってしまいました。主人公の台詞がないのに、こんなにも多くを感じてしまうなんて驚きでした。一つ一つの素材や設定はそれほどに斬新でもないと思うのですが、このトータルの世界観はやっぱり魅惑的です。映画の力、ギドクの感性と表現力の素晴らしさを私も改めて感じましたー。
Commented by CaeRu_noix at 2006-03-18 13:15
Ken-U さん♪
鉢の中に満たされた水は美しかったですよねぇ。美しい陶器に静かに注がれたお茶も印象的でした。やっぱり水の描写にはこだわりをもっているのでしょうかねぇ。シャワーを浴びたり、洗濯したりという生活の中の水さえも意味深に感じられてしまうような。『サマリア』の水は覚えていないですが、庭の彫像が映し出された時、サマリアを思い出しました。でも、なんとなく、うつせみはキリスト教的ではなくて仏教的かも??
Commented by CaeRu_noix at 2006-03-18 13:16
朱雀門 さん♪
戸惑ってしまいましたかー。私はニヤリと楽しくなってしまいました。現実的な物語が進む中でありえないシーンがあると興ざめすることもあるんだけど、これは早いうちから妙な状況だったので、私はかえって面白くハマることができたのですー。虚構の世界ならではの遊びっぷりがよかったです。
絵画的に美しかったですよねぇ。トラン・アン・ユン作品はもっと湿度を感じる映像美なので、わたし的にはちょっと違うんですが、それに追従するアジアの映像作家といえますよね。雑誌記事では、ツァイ・ミンリャン作品の設定が引き合いに出されていました。がんばれ、アジアの鬼才。
Commented by HIROMIC WORLD at 2006-03-19 23:07 x
かえるさん、お久しぶりです。
良かったです。この作品!もともとキム・ギドク監督の作品は好きなのですが、観るたびにどんどん良くなるように感じます。(自分が慣れてきたのかも知れませんが・・・)我が家にもテソク、欲しいです。
キム・ギドク監督の次回上映作「弓」の予告篇が流れ始めました。短い予告篇でさえも独特の不思議な映像美が感じられ、今から楽しみです。
Commented by さち at 2006-03-20 08:36 x
かえるさんこんにちは!
ここ10日ほど、まとめてギドク監督の映画を観ています。
これから初期作品へさかのぼっていくところ。
なぜここまで惹きつけられるのか分析できていないのですが、
エキセントリックなシーンも何か日常のすぐ隣にあるようなそんな感じで引き込まれてしまいます。
Commented by CaeRu_noix at 2006-03-20 11:41
HIROMIC WORLD さん♪
ギドク作品、お好きでしたかー。
そうそう、観るたびによくなっていくというかハマっていくというか。以前の作品も十分に面白いのですが、だんだん洗練されて、完成度が高くなっているという感じもしますよね。才能のある人は進化も早いのでしょうか。テソクを求める女達は多いかもしれませんねー。壊れたものを修理もしてほしいし。
新作『弓』の予告はすごくステキでしたよねー。これまでで一番好みな素材です。もちろんきっと美しいだけではなくて、痛みを伴うのかもしれませんが・・・。楽しみです。
Commented by CaeRu_noix at 2006-03-20 11:42
さち さん♪
ギドク強化月間ですねー。あまり韓国映画のイメージのないさちさんでもやっぱり惹かれてしまうのですね♪そうなんですよ。全作品を観てみたいと思わせる大きな魅力がありますよね。パターンが似通ってしまう監督も多いけれど、ギドクの場合は、共通の固有テイストを滲ませつつも、常に斬新。普通ならありえないと冷めてしまいそうな場面でもキドク作品の中では引き込まれてしまいます。本質がそこにあるからなんでしょうか。
私も未見作品にトライしてみようかなと思っています。
ぜひとも分析お願いしますー。
Commented by peridot at 2006-03-28 01:08 x
こんばんは。
ギドク監督、悟り切った中ですごく遊んでる感じ。
このワールドはくせになりますよね。
気持ちいい〜。
Commented by CaeRu_noix at 2006-03-28 12:50
peridot さん♪
遊んでいるようなところがとっても魅力的なんですよねー。
斬新なおもしろさに惹かれ、その奥にある哲学を探求してみたくなる感じ。
この空気感は本当に気持ちよかったですよねー。
ギドク追いはやめられませーん。
Commented by いわい at 2006-04-25 10:54 x
息をひそめて凝視してしまった、幻想的で美しい映画でした。
ソナと夫とテソクとのスリーショットの場面は、予告編でみた時から引かれていたのですけれど、本編で出てきた時には声が出てしまったと思うほど息をのみました。(ほぅ)
ソナの夫って、写真家でしたか。裕福なビジネスマンだと思っておりましたです。

ギドク体験は、これで3作目。どんどんハマっておりますので、過去作品が東中野で特集されることがうれしいです。

Commented by いわい at 2006-04-26 08:05 x
コメント追加です。
>雑誌記事では、ツァイ・ミンリャン作品の設定が引き合いに出されていました。
『愛情萬歳』ですよね。わたしも、チラリと思い出しました。でも、愛情萬歳は、人が住んでいない高級マンションだったから、全然違うんでした。
ツァイ・ミンリャンは、好きとはいえないけれど、気になる監督です。
どうしてるのかなー。
がんばれ、アジアの鬼才。
Commented by CaeRu_noix at 2006-04-26 15:48
いわい さん♪
私も凝視でしたー。気持ちが緊迫しているわけではなく、ふわふわ心地よいのに目は凝視してしまうという不思議な映画体験でした。予告は観ない主義の私は、これは全く前情報なく観たのですが、新鮮な感銘の連続でした。ゴクリ。
ソナの夫は写真家でしたよね?壁に貼られていたソナをモデルにしたものは重要な小道具になっていませんでしたっけ?電話の会話なんかで職業のことはわかったような気がするんですが、夫の風貌はあんまり芸術家っぽくなかったですね。フツーのお金持ちっぽい。
東中野の特集上映は嬉しいですよねぇ。あと、私は「悪い女」と「魚と寝る女」をレンタルして観ようかと思いつつ、心づもりがまだですー。

鬼才ツァイ・ミンリャンはたぶん好きの範疇にいる監督の1人ですー。
去年なんかの映画祭でツァイ・ミンリャンの作品が上映されたんですよね。marionさんが去年のベストの中に挙げていたような。一般公開してほしいですー。
Commented by kusukusu at 2006-08-23 22:53 x
キム・ギドク監督が引退宣言!

http://blue.ap.teacup.com/documentary/823.html
Commented by CaeRu_noix at 2006-08-24 00:33
kusukusu さん♪
情報ありがとうございます。
ホントにホントなんですかね?
宣言して、引き留められて、引退取りやめってことにはならない?
すねないでー
Commented by kimion20002000 at 2006-10-24 02:26 x
TBありがとう。
テソクの配っていたチラシ。「竜宮城」という名のレストランかなんかのチラシのようだったけど、結局、あれは、ちゃんとしたバイトだったのかしら、それとも、チラシはどこかに置いてあるのを失敬してきたのかしら。どうでもいいけど(笑)
Commented by CaeRu_noix at 2006-10-24 12:23
kimion さん♪
ちらし配りのバイトをしているんだと最初は思いましたけど、侵入が目的だったわけだから、テキトーに用意したものに過ぎないのかもしれませんね。でもでも、そのただのちらしに「竜宮城」と書かれていたとしたら、すごくステキです。この映画の浮遊感って、まるで竜宮城体験みたいに夢心地ですもんね。って、レストラン名だけど。
Commented by kusukusu at 2007-01-08 00:00 x
キム・ギドク、引退宣言なんてやっぱり嘘でした。「息/Breath」という新作の製作に入るようです。

その前に、3月にユーロスペースでキム・ギドクの「絶対の愛」(原題「time」)が公開。
http://zettai-love.com/
http://www.eurospace.co.jp/detail.html?no=73
Commented by CaeRu_noix at 2007-01-08 02:43
kusukusu さん♪
そういえば、あれって、引退宣言をじゃなく、もう韓国では映画をつくらないor公開しないという発表だったんですよね?(そういう話をしなかったですっけ?)
だから、「息/Breath」はチャン・チェン主演で台湾で撮るということなんでしょうかね。拠点をどこにするのかという問題はあるけど、別に引退宣言ではなかったということはあの時に確認した私でしたが、kusukusu さんはホントに引退したと思われてました?
とりあえず、ギドク作品にチャン・チェンというのが楽しみです。
そうそう、『絶対の愛』はユーロスペースなんですよね。ルシネマやガーシネより合ってますよね。12月にユーロに行った時にちらし入手しましたよー
あと、それに合わせて、過去の未公開作品なども上映される特集上映があるようですー。
Commented by kusukusu at 2007-01-08 13:22 x
あれ、そうだったのかー。
韓国の女にはもう飽きたから他国の女に手を出そうみたいなことかも・・。だってキム・ギドク監督はインタビューを受ける時、インタビュアーが女性でないとほとんど受け答えをしないそうですからね(笑)。男性のインタビュアーだとあまり話さなくて、女性だと話すらしいです。
Commented by CaeRu_noix at 2007-01-09 00:37
kusukus さん♪
んー、そういうことではないと思いますけど、まぁ他国の女優をつかってみたいという気持ちはあるのかもしれませんね。ウォン・カーウァイがノラ・ジョーンズ使ったり、ホウ・シャオシェンがジュリエット・ビノシュを使ったりしているように。ギドク作品はもともと台詞が少ないから、外国向きでもあるかもしれませんー。女性インタビュアーだと話すなんてわかりやすくていいじゃないですかー。ユーロスペースの特集上映ではギドク監督が来日予定だそうですよ。女性にはフレンドリーに接してくれるかしら?
あと、ホン・サンスの『映画館の恋』(TALE OF CINEMA)も3月末に公開されますねー。
Commented by 真紅 at 2007-03-12 16:08 x
かえるさま、拙宅にコメントとTBをありがとうございました。
私からもTBさせて下さい。
言葉がないからこそ、真の魂の触れ合いを感じる・・本当にその通りですね。
キム・ギドクは、家族って形態をあまり信じていないのじゃないかな・・という気がするのです。
私は『弓』を未見なので、また早々に観たいと思います!
ではでは、また遊びに来ますね。
Commented by CaeRu_noix at 2007-03-13 12:42
真紅さん♪
魂のふれ合いを感じましたよねー。言葉を介さないコミュニケーションが非常におもしろかったです。言葉がない方が通じ合えることもある。
ああ、そうですね。ギドクの作品には、両親がいて子どもがいてという家族が描かれることはほとんどなかったですよね。(片親のものはあるけど)なるほど、家族という形態を信じていないという気がします。関心さえもないのかな。
『弓』はまた『うつせみ』とは一転。楽しんでくださいー。私は『絶対の愛』を観ましたー。
またよろしくお願いしますー
Commented by kimaguren at 2007-05-17 21:18 x
良かったです~~!作ってくれて有難う とか 観ることができたことにも感謝したい気分でした。 もともと台詞が少ないタイプには心引かれるんですが 一言も喋らないなんて!  あの長椅子のあった京都のような雰囲気の家は韓屋って言うんですね~ここの映像もエピソードも渋くて幻想的でとても良かったです。不法行為なのに飄々と そして厳かに且つ粛々と戒律を守る儀式のような二人の態度、その発想力には驚嘆以外ありません。所内での鍛錬の様子は先が読めないながら神秘的(ここでの看守との攻防が繰り返しなんですね)そしてあのラスト!!! ギドク作品のマイベスト1になりました。
Commented by CaeRu_noix at 2007-05-18 11:50
kimaguren さん♪
堪能していただけてよかったですー。
これは私も大好きです。12作観たうちの上位5作に入ります。
いつものものよりも暴力シーンやエログロシーンがないので、嫌悪感を感じることもなく、心地よく観られますよねー。私も台詞の少ないものが好きなんですよ。ギドクの初期の作品は台詞も事件も多くて、ゆったりした雰囲気があまりなくて好みじゃなかったんですが、これはとても好みでした。当たり前のように一言もしゃべらない設定っていうのがもうすごいですよね。そして、非現実的な行為が当たり前のように繰り返されるのに、しっくりハマってしまう。独創的すぎるギドクワールド恐るべしでっす。
韓屋は私も初めて知りました。奇想天外な脚本を美しいロケーションで演出する芸術性もやはりポイントですよね。
堂々ベスト1ですか。
<< info ミヒャエル・ハネケ映画祭 PageTop 「トミー」 ブロードウェイミュ... >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Beige Shade by Sun&Moon