かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『マンダレイ』
2006年 03月 30日 |
鬼才トリアーの冷笑世界を堪能。
豊饒の地マンダレイに実る味わい深い皮肉たち。

1933年春。グレースと父親とギャングたちは、アメリカ南部アラバマ州のマンダレイという農園へ辿り着く。そこでは70年以上前に廃止されたはずの奴隷制度が依然存続していたのである。
『ドッグウィル』に続く、アメリカ三部作の第2弾。



『ドッグヴィル』ではニコール・キッドマンのお人形さんチックにクールビューティな風貌がこの異質世界にぴったりの無機質な悲惨さや高慢さを体現していた。それに比べてブライス・ダラス・ハワードは、普通のお嬢ちゃん過ぎて存在感がないのじゃないかと初めは思ったが、徐々に、このマンダレイでは、無垢な少女の面影をもつ彼女が演じることに効果があったと感じられてきたのだった。うら若き理想主義のお嬢ちゃんの善意が空回りして綻んでいくその皮肉が絶妙にきいているじゃないか。

今作は、カンヌで話題になった『ドッグヴィル』ほどに注目を浴びていないようで、前作と同じパターンの舞台、構成なので初見時ようなインパクトにはかけるのかもしれない。だけどやっぱり私はまた、鬼才ラース・フォン・トリアーの見据えた現実に、シニカルなその世界に釘付けになってしまうのだった。前作よりも核心をつく台詞が多く、メッセージの応酬にニヤリとさせられるばかり。

アメリカ三部作と名付けられているのだから、当然にアメリカを批判しているのは明らかなのだけど、『ドッグヴィル』の物語は、アメリカに留まらずに、人間やムラ社会について思いを巡らすことのできるものだった。奴隷制度という歴然としたアメリカの問題をモチーフにしている今作は、アメリカ批判がより顕著に読みとれるのだけど、それでもまた特定の国や政治に限定されない興味深い題材が取り扱われているとも思った。人種差別に自由に民主主義、国際政治から人間関係まで、具体的なことも抽象的ことも実に多様に考えさせられるのがおもしろい。公の機関には認められないだろうけど社会科の教材にしたいほど。学ぶべき事は R18指定の中?

すばらしい理想をもって行動した清き善意が、ままならないシビアな現実、皮肉な結果に打ちのめされるという物語を、おもしろいと思ってしまう自分はなんて意地悪なんだろうと思いつつ。絶対的に正しいことなんてないし、パワーで上から規範を押しつけて管理することがうまくいくわけがないという描写はやっぱり小気味いいのだ。やることなすことが裏目に出てしまうとは、なんて痛烈なブラックユーモアなんだろう。踏んだり蹴ったりのグレイスに同情を覚えつつも、物語展開を冷笑的に眺めてしまう私がいた。

ママの法律の仕掛けにはとりわけうならされた。奴隷達に番号をふりカテゴライズして対応の仕方を分けるということ自体も、いかにも現実的で興味深く、数字の見間違えかよというオチにはやられた。私も初めはてっきり群れないティモシーは誇り高い格上の男だと思っていたもの。私自身もいかに先入観にとらわれているかに気づかされてドキリ。グレイスも当然に、自分で人を見定める前に、書き記された人の評価を鵜呑みにしてしまった。そして、誇り高き男に抱いたはずの欲望は、痛々しいものとなり、挙げ句にそいつは偽物だったなんて。トリアーの底意地の悪さに脱帽。
そして、ママの法律を書き手はママじゃないのというシニカルさも実に的を射ていて見事。わからないと委ねたママはエラい。

この映画には終始、感情ではなくて理性で向き合っているのだけど、エンドクレジットに登場する写真たちと音楽「ヤング・アメリカン」にはまたしても感情を揺さぶられる。アフリカ系アメリカ人のこの国での苦難の歴史を切り取ったドキュメンタリー写真たち。がんばれ、自由の国。リンカーンの銅像をアフリカ系アメリカン人が掃除しているショットも最高だな。ワシントンで会いましょう。

マンダレイ  公式サイト
MANDERLAY  2005  デンマーク/
監督.脚本 ラース・フォン・トリアー
撮影アンソニー・ドッド・マントル
出演  ブライス・ダラス・ハワード、ダニー・グローヴァー、イザーク・ド・バンコレ、ウィレム・デフォー、ローレン・バコール、クロエ・セヴィニー

(日比谷シャンテ・シネ)
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by CaeRu_noix | 2006-03-30 23:31 | CINEMAレヴュー | Trackback(28) | Comments(22)
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タイトル : マンダレイ
マンダレイ  2006/デンマーク  ★★★★★ 監督 ラース・フォン・トリアー 出演 ブライス・ダラス・ハワード / ウィレム・デフォー / イザック・ド・バンコレ ■あらすじ■  ドッグヴィルを発ったグレースとその父、ギャング団の一行は、アラバマ州の農場マンダレイにたどり着く。そこでグレースが見たのは、未だに続く黒人奴隷制であった。  一体、この「マンダレイ」それ自体が内包する問題性について、完結する形で語り得ることは殆どない。正にトリアー本人の言うように、「…くだらない...... more
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タイトル : マンダレイ
ラース・フォン・トリアーが描く「アメリカ三部作」第2弾 最初に一言。 私は「ドックヴィル」を見ていない。 前作がどんなに衝撃だったかはわからないけど、まあ知らなくてもなんとなく想像できたかな。 マンダレイという農園で起きる奴隷支配をまるで舞台劇のようにみせる手法で、民主主義とは権力とは、えぐり出す衝撃作・・・なの? ちょっと今回はさすがの私でも(そうなの?笑)、感情移入が出来ずに困惑・・・ というのは、私は映画に現実逃避したいの(しつこく言うけど。爆) 夢が見れないなら徹底してリアルさがないと...... more
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タイトル : マンダレイ
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タイトル : マンダレイ
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タイトル : マンダレイ/ぬるま湯が好き?
最も好きな映画作家の一人、ラース・フォン・トリアーの、「アメリカ」3部作の2作目。  フェミニズムの視点で批評してみよう。 マンダレイ マンダレイという、アメリカ・アラバマ州の大農園にたどり着いたグレース。そこでは、70年前に廃止されたはずの奴隷制度が未だに生きていた。彼女は懸命にそれを廃止しようとするが、その縛りはなぜか黒人たちが望んで維持されていたのだった。  「アメリカでは、まだ黒人を解放する準備ができていないから」と奴隷たち。 黒人だけでなく、女性や移民などすべてのマイノリティに対する根強...... more
Tracked from ミチの雑記帳 at 2006-06-13 21:25
タイトル : 映画「マンダレイ」
映画館にて「マンダレイ」 ラース・フォン・トリアー監督がアメリカをテーマに描いた三部作の第二弾。 2年前に第一弾『ドッグヴィル』を見た時の衝撃が忘れられない。舞台のようなセット、床に道と建物を表す線が引かれ、最小限の家具しかない空間で驚くべきストーリーが進行する。ニコール・キッドマンが主役を受けたことでも驚いたのを思い出す。 前作でドッグヴィルを焼き払ったグレース(ブライス・ダラス・ハワード)とその父親のギャング一行が次に到着したのはマンダレイという名の農園。そこではなんと70年前に廃止されたは...... more
Tracked from ネタバレ映画館 at 2006-06-13 23:12
タイトル : マンダレイ
 ドッグヴィルの衝撃よりは弱かったような気もするけど、アメリカ批判の精神は健在。... more
Tracked from mimiaエーガ日記 at 2006-06-30 00:27
タイトル : 『マンダレイ』
★★★★原題:『 MANDERLAY 』平面図の上に最少の家具だけ配置した舞台... more
Tracked from サーカスな日々 at 2006-08-20 06:43
タイトル : NO.167「マンダレイ」(デンマーク/ラース・フォン・..
ドグマ95と「純潔の誓い」。 トリアー監督は、ますますラディカルになっていく。 トリアー監督は、1956年生まれ。僕より3歳下だが、極めて、戦闘的で挑発的だ。とても、気持ちがいい。 トリアー監督とその仲間たちは、1995年に<ドグマ95>という映画制作に当たっての「概念」を提唱した。従来、映画とは誰のものか、という議論の中で、「監督こそ映画における真の作家」ということで、監督作家論の観点から、多くの映画批評がなされた。俗に「オトゥール理論」と呼ばれる。 トリアーたちはそういう風潮に対して、「ブルジ...... more
Tracked from とんとん亭 at 2006-11-09 22:01
タイトル : マンダレイ
「マンダレイ」 2006年 米/丁など ★★★☆ 前作「ドッグヴィル」は大好きな作品で★5つでした(レビューにはない けど私の胸の中で^^) チョークで線がひかれただけの、画期的なセット。 低予算な上 今回、ギャラも値切ったか? 前作では、ある閉...... more
Tracked from SolPoniente at 2006-12-10 22:47
タイトル : 「マンダレイ」〜短評〜
「マンダレイ」 監督 ラース・フォン・トリアー「よいっしょ」「次は消費税アップか・・・」「ひっくり返して子供を助けるぞ!」「でもその後どうするんだい?」「・・・・・・・・・・」「重いね・・・」黒人の奴隷制度だけでなく、日本人を含めた人間の根本的な問題と...... more
Tracked from ☆彡映画鑑賞日記☆彡 at 2008-07-31 20:18
タイトル : マンダレイ
 『美しき救世主があらわれ、 そして、自由が消えた。』  コチラの「マンダレイ」は、「ドッグヴィル」に続く「アメリカ三部作」の第2弾となったR-18指定のヒューマン・ドラマです。スタジオの床に白線を引き最低限のセットのみという舞台形式は前作同様だったんですね...... more
Commented by Puff at 2006-03-31 18:27 x
ウフフ、、かえるさんのレビューを心待ちにしておりましたですよ。
ワタシも最初、グレース役がニコールで無くブライス・ダラス・ハワードと知って落胆したのですが、いやはやこの作品には彼女の方がハマリ役じゃないですかー
恐るべし、トリアー監督ですねー
>皮肉な結果に打ちのめされるという物語を、おもしろいと思ってしまう
そうなんですよー・・・、ワタシもそれが面白いと思いつつ自分が嫌な人間だと思いつつ、すっかり見入ってしまうのでした。
ママの法律のからくりも、ティモシーのことも、すっかり思い込みで見ている自分に気付き、まさにトリアー監督の手の平で踊らされているようでありました。苦笑
トリアー監督って、人の深層心理を暴くのがホントに上手いですよねー。フ・・・
Commented by 隣の評論家 at 2006-03-31 21:00 x
かえるさん、こんにちわ。
「前作より劣る」みたいな声が多いけど、コレはコレで面白かったですよね。
>公の機関には認められないだろうけど社会科の教材にしたいほど。
ウン、この意見もよくわかりますよ。あり得ないとは思うけど、それ程に痛烈な作品でしたよ!!!
Commented by CaeRu_noix at 2006-04-01 11:08
Puff さん♪
ウフフ。ありがとうございますぅ。
そうなんですよ。ブライスちゃん、ハマり役でしたよねー。
小鳥をカゴから解き放った少女のままのまっすぐさがよかったです。
ナイス・キャスティング。
一生懸命に改革を試みる善意の塊グレイスの計画や行いがことごとく失敗してしまう様を本当に楽しく見てしまいましたわ。根性悪ーい!ネタの一つ一つは目新しくもないんですが、こんなにじっくりと徹底してイヤらしく展開する物語はないですよねぇ。トリアーの手のひらの上で愉快に踊ってしまいましたー。
アメリカに行ったこともないのにアメリカ三部作を撮るのってどうよ!と思う気持ちも前はあったのですが、映画を観てしまうと否定はできなくなってしまうのでした。底意地は悪いけど、クレバーだよなーって思います。
Commented by CaeRu_noix at 2006-04-01 11:20
隣の評論家 さん♪
あら、前作より劣るっていう声が多いんですか?!
初めて観る斬新さへの評価を差し引いて、同じ線上で比較したら、私は今作のほうが面白かったような気がします。前は、主人公が村に受け入れられるためだけに動いていたのに比べ、今回はより多くのアクション、押し付けがあったからかかしら。自然災害ネタもあったし。
教材案の同意嬉しいです。理論上は素晴らしい計画も、現実の社会はこんなふうに綻んでいくものだよというとてもわかりやすい教材になると思うのですが、教育の場では建前論の方が大事なのかな??
Commented by M. at 2006-04-02 09:18 x
TBありがとうございました。
わたしもグレースはブライスちゃんで正解と思いました。若い小鳥ちゃんのようなウブさがたぶんニコールだと苦しかったかなーと思います。
たしかにトリアーはアメリカ嫌いかもしれなくてそれを知りながら観ているこちらも乗じてしまっているところはあるんだけれど、物語は決してアメリカに対する皮肉ばかりではないですよね。調子に乗って観ていると気付いた時に後ろからバコッと叩かれるような感覚を憶えます。役者にも観客にもイヂワルなトリアー?でもそこが好きだったりします。
Commented by orange at 2006-04-02 14:01 x
こんにちわ☆
コメント&TBありがとうございました~!
ラース・フォントリアーの映画は本当に性格悪い・・・ですよね。
でも、中毒になりそうな魅力がこの作品にもただよっていました。
主人公のグレース役はブライス・ダラス・ハワードで良かったですね。彼女の未熟さと権力の使い方という点が見事に相反していてラストで生かされるあたりは、非常に興味深かったです。
次回作「ワシントン」非常に楽しみですね♪
Commented by Ken at 2006-04-02 23:32 x
かえるさん、こんにちは!
この作品、確かに前作と比べるとあの舞台装置への驚きが無い分地味な印象があるのですが、その分このシンプルな舞台の魅力をよりフラットな気持ちで味わうことができましたし、何よりも物語そのものも面白かったですよね。
映画としての基本的な魅力を備えているからこそ、この映画のメッセージ性にも素直に反応できた気がします。
ちなみに僕はブライス・ダラス・ハワード、相当好みのタイプです(笑)。
Commented by goma at 2006-04-02 23:37 x
どうもこんばんは。TBサンクスです♪この監督ってほんと深い作品作るなーって思いますよね。この作品の人間心理も深いなぁーって感じで、かなり好きです!

ただ私的にはこういう展開の3部作なら、ニコール演じるグレイスがどう変わっていくのかという観点で見たかったなって思いますね~。
Commented by CaeRu_noix at 2006-04-03 01:20
M. さん♪
そうなんですよ。ニコールは高慢な役は合いますけど、ウブさは出せませんもんねぇ。(コールドマウンテンの娘役はちょっと無理がありました・・)
アメリカ批判onlyではないのがやっぱり面白いですよね。海の向うでよその国を批判するばかりだったら、あまりステキだとは思えないんですが、テーマはそこに限定されないのが魅力ですよねぇ。人間共通の愚かさを描いているし、我が国にも当てはまる部分もあるし、例えば会社組織の中のことなんかでも似たような問題はたくさんあったりします。だからこそ、トリアーの鋭さに感心してしまうんですよね。愚かさを痛感するのはグレイスだけではなくて観客である自分であることも多々・・・。私もイヂワルなトリアーがとても好きですー。
Commented by CaeRu_noix at 2006-04-04 00:37
orange さん♪
性格悪いのが魅力のトリアーワールドですよねぇ。
意地悪なんだけど、単なる悪意というんではなくて、鋭い批判が的を射ているから気持ちよかったりするんですよね。追っかけずにはいられない監督の1人です。
小娘ブライスちゃんが"権力"なんてものを振りかざす様がまた滑稽な感じでおもしろかったです。キャラクターのイメージ、役割を逆手にとったキャスティングを見事に成功させましたよね。
ワシントンは、ニコールとブライスが両方出演するなんて話もあるみたいですね。一体どんなふうに結末を迎えるのかヒジョーに興味深いですー。
Commented by CaeRu_noix at 2006-04-04 01:14
Ken さん♪
そうなんですよ。舞台装置に慣れちゃったというのはありますね。
でも、全く同じではなくて、細部には目新しいものも多かったです。同じようにいくのかと思いきや、やっぱり斬新な面白さにあふれていました。続きの物語であることを忘れて、丸ごと楽しめてしまった感じですー。
そうですよね。基本的な魅力がありますです。ただの変態映画じゃなーい。だから、反感をもつよりも、あふれるメッセージに心を掴まれるばかりでした。
相当!ですか。(笑) 日本人に好まれそうな可愛いタイプですよねぇ。好みな彼女をみっちり堪能できてよかったですねー♪
Commented by CaeRu_noix at 2006-04-04 01:14
goma さん♪
深いですよねぇ。よくもまぁ、こんな物語を思いつくものだと感心するばかりです。人間の心理は深いのか浅いのか・・・。複雑なのか単純なのか。移ろいやすく矛盾だらけで。そんな人間というものにザックリ斬り込むところがとにかく見ごたえありですよね。
そうですね。ニコール演じるグレイスが変化していく様も見てみたかった気もします。もとはニコールを想定して書かれた脚本だったんですもんね。でも、断られちゃったから仕方ないですね。
Commented by いわい at 2006-05-09 08:05 x
小娘のブライスちゃんが、ハマってましたね。
優等生をイヂメているかんじが、可哀想に思えてきたりして。
ニコールもブライスもかなり好みの女優なので、トリアー監督と好みが近いのかも、と思っているワタクシです。
次のグレイス役が誰なのか、とても楽しみー。
Commented by CaeRu_noix at 2006-05-10 00:40
いわい さん♪
ハマっていました。ニコールが主演の時よりも、痛々しさが増していました。ロン父さんは、この映画を観たのだろうかと考えたり。
おお、トリアー監督と好みが近いですかー。キャスティングとしてはかなりパーフェクトに近いと思えますです。次作は、ケイト・ブランシェット説とかありませんでしたっけ? あと、ニコールとブライスの両方を出演させる計画もあるみたいです。どうなるんでしょうねー。
Commented by ミチ at 2006-06-13 21:29 x
こんばんは♪
衝撃度はやはりドッグヴィルには劣りますが、面白かったです。
グレースのように良かれと思ってしたことが全て悪く回ることも良くあるし、やはり一方的な押し付けはいけないとかいろんな事を考えました。
二コールで見たかった気持ちもありますが、三作全部違う人でもいいかななんて思います。
Commented by CaeRu_noix at 2006-06-14 15:07
ミチ さん♪
やはり衝撃度は薄まりましたかー。でも、あれこれ考えさせられる面白い映画でしたよね。グレースちゃんの行動は見てて、歯がゆいものがありましたが、自分や周囲の人たちだって案外と似たような状況に立っていることがよくあるような気もするんです。だから、傍観できずに楽しめました。私はブライスちゃん支持派なんですが、また違う女優でも見てみたい気もしますー。わしんとんー
Commented by kimion20002000 at 2006-08-29 01:49 x
tbありがとう。あら、R18だったんですか。まあ、性交シーンがあったとはいえ・・・。僕は、こういう映画を、どんどん高校生、大学生の教材に使って、生徒達で、議論させるべきだと思いますね。若い時代は、「皮肉」というものを知るべきです。
Commented by CaeRu_noix at 2006-08-29 13:06
kimion さん♪
痛々しい場面だったので、R18というのはわかります。
でも、この映画は冗談抜きで教材になりますよねー。民主主義についてのお勉強にピッタリです。教科書の通り一遍の説明より現実的な問題点を理解できますよね。男性に抱いた幻想も、現実ではこんなふうな失望をうみますという例としてもバッチリだし。学校で、世の中はキレイ事ばかりじゃなく矛盾にあふれているということを教えてほしいものです。
Commented by rino at 2006-12-13 16:20 x
TBありがとうございました。
私もこれを教科書にしていじめの問題でさえ考えられる内容だと思いました。ワシントンでまたお会いできますね♪
Commented by CaeRu_noix at 2006-12-14 00:59
rino さん♪
コメントありがとうございます。
シニカルな意地悪映画ではありましたが、本質をとらえていますよね。
いじめがあふれている学校でも授業で学ぶのはきれいごとだったりするから、本気でこういうのを教材にすればいいのにと思えますよね。
ワシントンではどんな完結がされるのでしょうか。
Commented by めかぶ at 2007-07-09 22:27 x
今頃になって突然失礼いたしまするー。
今の私には気が滅入ることこの上ない映画だってコトは観る前からわかってはいたんですけどね~。で、一度は観るのを止めたんですが、怖いもの観たさ?(笑)

ええ、ええ。紛れもなく胃がぐつぐついいそうな気分悪さ全開(笑)。
このトリアーの皮肉満載の意地悪さを面白いと思える余裕はなく、あ~あ~。とぐったりする以外にありませんわ。わかってるんならよしゃあいいのに!
まあ今じゃなくても、自分はこういう皮肉や意地悪を映画で観たいと思うほうではないんだなと最近気がつきました。
教材にしてもいいと言われるように人間の感情、性(さが)、道徳、理性の面などで意義のある作品なのかもと思うけれども、私が映画に求めるものはそういうものじゃないんだなーと。以前に「クローサー」を観た時にも同じコトを思いました。これは嫌いなタイプの映画を観たから気がついたことなんですね。
Commented by CaeRu_noix at 2007-07-10 12:43
めかぶ さん♪
わかっていながら、なぜなぜご覧になったのでしょう?まぞ?
うーん、やっぱりめかぶさん好みではなさそうなことは確かです。気分が悪くなるなんて性根が善良なんですね。私なんて、ニヤリニヤリと楽しんでしまいました。なんて、ヒネクレ者なんでしょう・・・。この世が全く善良な人だけで構成された正しい世界だったら、こんな映画は必要ないんですけどね。こういう風に人間や社会の暗部や問題点があぶりだされることにはヒザをうってしまうんですー。作家主義の私は、つくり手の洞察力や表現力にしびれちゃうんです。一筋縄ではいかない意地悪監督の作品はつくづく大好き。トリアーもハネケも。
でも、ストレートにその悪意を不快と感じるのも当然のことですよね。どうせなら、感動したり、胸キュン♪したり、幸せを感じられる映画を観て、心に栄養を与えたいというのも当然ですー。めかぶさんはトリアーはもうやめましょうー。(笑)
こんなウツな映画を撮るトリアー自身もうつ病にかかってしまったそうで、当分仕事はお休みのようで私は寂しいのですが。
エピデミックが観たいー。
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