かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『ラストデイズ』
2006年 04月 03日 |
ガス・ヴァン・サントの詩的に独創的な世界。
おもしろいとも言い難いけど、好きかな。



1994年4月5日グランジを代表する伝説のロックバンド“ニルヴァーナ”のヴォーカル、カート・コバーンは人気絶頂の中、自ら命を絶った。その死にインスパイアされた架空の物語。若きカリスマ・ロックアーティスト、ブレイクの最期の2日間。

カート・コバーンの死の真実の物語というのではなくて、あくまでもフィクション。『エレファント』、『ジェリー』 と併せての、三部作でもあるとかないとか。事実ではないので、そうかー、こんなふうに最期を過ごしたのだなぁと感慨にふける映画でもない。ただそこに流れる時間に静かに身を委ねるのみなのかな・・・。

物語のようなものはほとんどないのだけど、映し出されるものたちには興味を引かれてしまう。アメリカ人って、本当にシリアルと牛乳がゴハンなんだなーとか最期の晩餐は結局マカロニ・チーズだったのかなぁとか。電話帳広告の営業マンとモルモン教徒コンビの訪問がおもしろかったり。森の中の屋敷ってステキだなぁとか。Sexyな黒スリップを着ても足元はゴツい靴なのねぇとか。ささやかなこと達が何となくおもしろい。

最期の2日間という先入観があるからなのか、マイケル・ピット扮するブレイクの行動が一つ一つがせつなく感じられた。こんなに消耗しきっているのに、誰も親身になって温かい言葉をかけてあげることはなかったなんて・・・。孤独なつぶやきがとても痛々しかった。リハビリ施設から抜け出して来た間に自殺なんて、助けられる可能性もあったんじゃないかと思えて口惜しい。誰も気づかない人気スターの孤独。

マイケル・ピット自身が作った曲“Death to Birth”の弾き語りはとてもせつなく響いた。天に召されて彼が昇っていく姿もよかったな。
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by CaeRu_noix | 2006-04-03 01:22 | CINEMAレヴュー | Trackback(12) | Comments(10)
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Commented by KT at 2006-04-04 15:44 x
はじめまして。TBさせていただきました。
時間は淡々と過ぎていくのに、ブレイクの出す音は力強くて、そこがなおさらせつなかったです。

映画、たくさんご覧になってるんですねー。
他のレビューも参考になりました。
Commented by koukinobaaba at 2006-04-05 00:46
CaeRu_noixさん、こんにちは、koukinobaabaです!
残念ながら、私はガス・ヴァン・サントの映画は「誘う女」しか見ていませんが「ラスト・デイズ」は難解な作品のようですね。

「Audio-Visual Trivia for Movie & Music」にリンクして頂いたり、トラックバックやコメントを頂戴して有難うございます。 2006年4月からサイトのアドレスが変更になりました。 引越しは重労働で構築に時間を取られ、お知らせが遅くなりました。
新しいURLは
http://www.audio-visual-trivia.com/
になります。 今後とも宜しくお願い致します。 by koukinobaaba
Commented by CaeRu_noix at 2006-04-05 18:38
KT さん♪
はじめまして。
力強い音でしたね。歌声はかすれ気味で、せつなくも響きましたが、でもやっぱり強さはありましたね。そうですね。もはや抜け殻のような状態ではあったのに、音楽に向かっている時ばかりはあんなに魂を感じさせてくれたなんて、余計せつないですね。
ブレイクの孤独感が伝染してしまったかも・・・。

映画はじゃんじゃん観ております。とりあえず、作家性の強いものははずせません。またよろしくお願いしますー。
Commented by CaeRu_noix at 2006-04-05 19:28
koukinobaaba さん♪
難解というんではないですが、"何が言いたいのかわからーん"という感想をもつ人もきっといるだろうと思われる独特の作風ですね。

引越しのお知らせありがとうございます。重労働お疲れ様でした。koukinobaaba さんは音楽、映画の造詣が深い方なのに、そんな構築もできてしまうなんて尊敬いたしますー。こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。また遊びにいかせていただきますー
Commented by purple in sato at 2006-04-08 10:25 x
TB&コメントありがとございました。
この作品、個人的には好きな部類に入りますね。
独特の雰囲気がなんとも後を引き、ジワ~っときます
一般受けはしないのでしょうが…

Commented by CaeRu_noix at 2006-04-10 13:03
purple in sato さん♪
ジワーっていうカンジでしたよねー。
私にとっても好きな部類に入りますー。
こういったウツな孤独感には共感してしまいがちですー。
ブレイクのウツロさが伝染して精神衛生上よろしくないほどにハマってしまう部分もありました。
Commented by kazupon at 2006-04-16 20:09 x
こんにちわ!もう死ぬ(と観客は思っている)のに、あんな不健康そうな
食事したり、どうでもいいセールスマンの話聞いたり、そういう
のがすべて悲しく感じられてしまいました;;
何もしてくれない取り巻きがいるのもリアルでした^^
Commented by CaeRu_noix at 2006-04-17 00:41
kazupon さん♪
そうなんですよねぇ。死んじゃうのがわかっていることが哀しさを引き起こしていたのかもしれません。初っぱなの野外徘徊シーンからせつなかったです。セールスマンとの対面は滑稽さが感じられるほどだからまたせつなかったりしました。人間ってやつは自分の目的達成の渦中ではこんなふうに他人に無関心なものかもしれないなぁと・・・。最後にはもうちっとおいしいものを食べさせてあげたかったですよね。大きな決心をして自ら死を選ぶ人はもっと充実した?最期の2日を送るんでしょうね。ブレイクの最期はあまりにも寂しかったですー。フィクションなのにポイントポイントはリアルでしたよねー。
Commented by いわい at 2006-04-24 08:43 x
寂しくて美しい詩のような映画でしたね。
ニルヴァーナのファンとしては微妙ですが(あの劇場予告編で期待させるし)、心に残りました。

この映画を見た後、チーズ・マカロニを食べようと探したんですが、なかなか店が見つからず、やめました。
Commented by CaeRu_noix at 2006-04-25 01:37
いわいさん♪
リリカルでした。詩そのものだったのかもしれませんね。
でもホント、ニルヴァーナファンはがっかりしたでしょうねぇ。私もてっきりカート・コバーンの物語なのかと思ってました。名前が違っていてアレ?と思い・・・。
ストーリーはなくても、シネコンで観た某映画や某映画よりもこちらの方が心に残っていますー。

チーズ・マカロニってどこで食べられるんでしょう?おいしそうー。でも、ブレイクの作ったやつはイマイチおいしそうじゃなかったですよね。でも、あのお料理シーンもすごく印象深いです。食べたーい。
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