かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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イタリア映画祭2006で5本ずつ鑑賞
2006年 05月 08日 |
イタリア映画祭に行ってきました。5本鑑賞。
『クオ・ヴァディス、ベイビー?』、『心の中の獣』、
『二度目の結婚』、『母なる自然』、『マリオの生きる道』



みんなおもしろかったんだけど、ほとばしる感動というほどのものはなかったかな。観ている時の時間が長く感じられたのは会場の椅子がコンフォタブルでないせい?ドラマ的に一番楽しめたのは、『マリオの生きる道』かなぁ。映画のつくりとしては、『二度目の結婚』が気に入りました。

それぞれの長編作品の前に短編の上映もセットになっていたのですが、この短編たちが意外とHITでしたね。↓

『話をしてあげよう』 Ti racconto una storia
8分 2004 監督:マヌエラ・マンチーニ

スーパーマーケットで買い物をするパパと娘の楽しいヒトトキ。買い物の最中でも、娘のために、目の前にいる人たちで物語創作ごっこなどをする様がハートウォーミング。ハッピーな8分間でした。


『ゲーム』 La Partita
4分 2003  監督:ウルスラ・フェラーラ

油絵タッチなペイントのアートなアニメーション。サッカーゲームの場面がどんどん変化し広がっていく、アニメならではのイマジネーション映像が見ごたえあり。


『グアラチーノ』 Lo guarracino
10分 2004 監督:ミケランジェロ・フォルナーロ

市場の魚屋さんが突然海の中へ。音楽とともに魚が舞い泳ぐ幻想的な海から、シュバンクマイエル風のアヤシくダークな世界を彷徨う。楽しいファンタジー体験。
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-長編-
『クオ・ヴァディス、ベイビー?』 Quo vadis, baby?
2005 監督:ガブリエーレ・サルヴァトーレス

--ボローニャに住む探偵ジョルジアは、仕事とアルコールの日々の合間に、女優志望だった美人の姉アダが自殺した秘密を探っている。ローマに住んだ彼女が残したビデオや手紙から浮かび上がるのは、意外な真実だった。--

主人公の個性がよかったし、イマドキ風味の好み系のつくりだったのだけど、核となるサスペンスにそれほど興味がわかなかったのかナン。ハネケ作品に続いて?VIDEOが物語を引っ張る小道具だったのが興味深かった。映画ネタの登場にもわくわく。「Quo vadis, baby?」は、『ラスト・タンゴ・イン・パリ』の中の台詞なのかな。そして、ラストのフリッツ・ラング作品は何だろう?


『心の中の獣』 La bestia nel cuore
2005 監督:クリスティーナ・コメンチーニ
アカデミー賞イタリア代表作

--何不自由なく暮らすサビーナに、自らの妊娠に気がついた時から、子供時代の深い傷跡が蘇ってくる。--

子ども時代の傷跡の語のサスペンスには引きつけられず。というかトラウマというものの物語への織り込み方が今ひとつ・・。というわけで、サイドストーリーの方がよかった。エミリアとマリアのふれ合い模様が楽しく心温まる見どころ。アンドレアのキャラもいい。TVドラマを皮肉る台詞の数々も可笑しく。


『二度目の結婚』 La seconda notte di nozze
2005 監督:プーピ・アヴァーティ

--第二次大戦直後、南部のプッリャに住むジョルダーノは不発弾の処理をしている。そこへ来たのは、戦死した兄の妻リリアーナからの手紙だった。ボローニャに住む兄嫁は生活に困り、息子を連れてプッリャに向かう。ジョルダーノにとって、リリアーナは憧れの女だった。--

戦後の貧しさなどがリアリズムのタッチできっちり描写されるのに、人々のやりとりは真面目にやっていることもコミカルでキャラクターはそれぞれにユーモラス。ユーモラスを通りこして、叔母たちの冷たさや息子のトンデモぶりにあ然としたり。構成や落ち着いた映像が気に入った。シリアスで重いはずの物語なのに、笑いをまじえてゆっくりと展開するところが興味深かった。眠くなったりもしたけど、作品としてはよいです。


『母なる自然』 Mater natura
2005  監督:マッシモ・アンドレイ

--ナポリのゲイのコミュニティで生きる人々の物語。男に生まれながら、女性として生きるデジデリオは、ある時ハンサムなアンドレアと運命の出会いをする。しかしアンドレアは別の女性と結婚しようとしていた。--

ゲイたちのステージシーンやMTV風のミュージカルなんかは楽しかった。部分的にはあれこれおもしろかったのだけど、主人公の恋の物語などのポイントがよくわからず。断片的に楽しむという感じになってしまった。「ナポリのアルモドバル」ということだけど、アルモドバル作品ほどに鮮烈ではなかったかな。


『マリオの生きる道』 La febbre
2005 監督:アレッサンドロ・ダラートリ

--北イタリアの地方都市クレモナ。マリオは友人たちとクラブを作ることを夢見ていたが、ある時公務員に採用されたことで、すべてが変わり始める。市役所の官僚的な環境の中で自分の生き方を模索しながら生きるマリオの前に現れるリンダ。--

嫌な上司がいたり、仕事の理想と現実のギャップに苛立ったり。仕事なんて熱心にやらなそうなイメージのイタリアと仕事の虫の国日本とが意外と似たようなものなんだなと思えて興味深かった。ありふれた家族や恋愛の物語とは違う、青春ドラマにおける仕事ものイタリア映画というのは意外と目新しい気がして楽しめた。自分らしく生きることとは何かを考えたり。官僚仕事を諷刺しつつ、国をも批判しちゃっているところもポイント。


という感じで、いろいろなパターンのイタリアを見ることができて楽しかったです。ローマやヴェネツィアやフィレンツェの街は各国の映画でよく見る機会があるのだけれど、それにとどまらない地方都市や田舎町の風景を眺められるのも嬉しいのです。やっぱりイタリア情緒はステキだなぁ。

でも、有楽町朝日ホールはヤです。

今後はまず、一般公開される 『13歳の夏に僕は生まれた』 が楽しみです。
『家の鍵』も今月中に行きたいな。
そして、ヴィスコンティ生誕100年祭ということで秋には、『山猫』、『ルートヴィヒ』、『イノセント』 の上映があるそうです。それは楽しみ。CIAO!
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by CaeRu_noix | 2006-05-08 02:00 | CINEMAレヴュー | Trackback(7) | Comments(10)
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Commented by Chocolate at 2006-05-08 13:42 x
かえるさん

こんにちわ。

5本鑑賞されたんですねー。
私は1本だけ見ました。
「見つめる女」
一歩間違えればストーカーな女の子のお話です。(笑)
オマケの短編の方が正直面白かったかなー。
私イタリア映画祭って毎年作品選びが悪く失敗するんですよねー。
来年はよーく考えてチケット買います。

私も朝日ホールはヤです。(笑)

TBさせていただきます。
Commented by CaeRu_noix at 2006-05-09 10:27
Chocolate さん♪
行かれたのですねっ。
「見つめる女」はイマイチでしたか?
ストーカー紙一重のラブストーリーって意外とよくありますよね。
そうそう、短編におもしろいものが多かったのは拾い物な収穫でした。
映画祭の作品セレクトって、結構難しいですよね。情報があまりないのでフィーリングで選ぶという感じになっちゃうかな。フランス映画祭だと監督や出演者で選ぶんですけど、イタリアの場合はそれほどに知らないし。受賞歴や紹介文のほめ言葉を参考にしつつ、ほとんど雰囲気で選ぶという感じ・・・。今回の鑑賞作品はみんなそこそこおもしろかったんですが、珠玉というようなものはなかったかな。朝日ホールの椅子のせいなのか、作品のせいなのか、時間の長さが気になるものが多かったですー。
Commented by charlotte at 2006-05-11 01:46 x
5本も見たのかあ~羨ましいです。
私はGWの都合で1本見るのが精一杯でしたよ。
日にちが2日しかダメだったので、必然的に「心の…」になってしまいました。でも、面白かったから感は当たった?・・・日時で決めただけラッキーな作品チョイスでした~!
もっと来年は見たいなあ。いつもあんなに混むのですか?私は今回が初めてでしたよ。勝手がわからないので指定席券を買ったら劇場のまさにど真ん中の位置で鑑賞できました。椅子は・・・確かにイマひとつよねえ~。
(ニュージーランド映画祭行きます?私は秘かに行きますよ~♪
これも都合のつく時間のものしか見れませんが。)
Commented by マダムS at 2006-05-11 22:03 x
私も朝日ホールはヤです その3 (笑)
1.前の方に座ると、段差が無くて前に座高の高い人に座られるともう字幕が見えない!
2.後ろの方に座るとスクリーンが遠くなり、音も悪いのでなんだか遠い世界でやっているようで、いまひとつ映画に集中できない!
3.椅子が悪くてすわり心地が悪い。
と言うわけで、会場を変えて欲しい~ ってほとんど愚痴言いに来たみたいですいません!!
2日はcharlotte さんとかなり近い席に座っていたと思われ・・笑
来年は映画祭でお目にかかりたいものですね 皆さんで・・。
Commented by margot2005 at 2006-05-11 22:31
5本観られたカエルさんが羨ましいですぅ!!!!!来年は観るぞ!もっといっぱい!!
わたしも上同意見...席が低くて、座高の高い男が前の席だったもので、身体をあっちへ、こっちへで四苦八苦しましたの...もうちょっとなんとかならないのか??でも古いシアターは仕方ないのでしょうか??レディーズ・ルームも狭くて...おまけに洋式が一個なんて...今時???であります。
「山猫」は昨年だったか?新宿で観たのですが...「ルートヴィヒ」&「イノセント」は観たいですね!
Commented by CaeRu_noix at 2006-05-11 23:29
charlotte さん♪
ふっふっふ。すみませーん。いっぱい観てしまいました。
私は3本ほどは観たい作品を選び、残りは上映回が前後のものをプラスするという感じでした。「心の~」は、アカデミー賞のイタリア代表作ということでやはりはずせなかった。charlotte さんはナイス・チョイスでしたのね♪
や、イタリア映画祭は私もこのたびが初めてですー。かなり混んでましたよね。でもって、年齢層が高めでした。朝日新聞のからみでお客が集まるんじゃないでしょうかねー?上映作品が同じでも、ミニシアターの特集上映なんかだったら観に来ないと思われる客層のような。
ど真ん中の席でよかったですねぇ。会場の広さの割にスクリーンが小さいのがナンですが・・・。(これを思うと、フランス映画祭のお台場メディアージュの設備はすばらしかったかも。遠かったが。)
ニュージーランド映画祭も2作品ほど観る予定でーす。あ、今日からか。
Commented by CaeRu_noix at 2006-05-12 14:28
マダムS さん♪
ヤ!ですよねぇ。アサホー。
そうなんですよ。スクリーンが小さいので私は前方の席に座るのが好きなんですけど、前から二列目くらいのど真ん中に座高の高い人が姿勢よく座っていたりしてかなり困りました。字幕は右側に縦に出るものが多かったのが幸いでした。あと、ここならOKと思って、比較的視界が遮られない席をGETしたら、始まる直前に入ってきた奴らが私の真ん前に座りやがったりして!そういう時に限って、字幕が下だしー。キー。苛立ちが伴う鑑賞なのでした。ホント、あの椅子は疲れますしねー。会場をかえてほしいですけど、朝日新聞が主催にかんでいる以上は、あのホールが使われるような気がしますー。あー、作品の味わいが半減しちゃいますよねー。
あら、charlotte さんとお近くだったのですね。みなさんそれぞれにそこらじゅうですれ違っていそうですよね。映画祭で集うっていうのはこれまたステキな企画ですな。実現しましょうー。
Commented by CaeRu_noix at 2006-05-12 16:16
margot さん♪
5回券を買って決行してしまいましたー。ついつい欲張ってしまうのですー。最終日の最終回終了後に前を歩いていた年配のご夫婦は、全作品を観たらしいです。すごい。margotさんも来年はぜひぜひもっとたくさんご覧になってくださいー。会場をどうにかしてくれれば私もいくらでも観たいですー。背の高い人は前に座るなー。
私も新宿で『山猫』体験しましたよー。スクリーンで観られて幸せでした。『ルートヴィヒ』はいつもレンタルVIDEOを借りようと思いつつ、長いので見送り続けておりました。これまたスクリーン体験できることとなり嬉しいですー。ヴィスコンティの映像美は劇場に限りますよねー。『トリノ なんちゃら』もよさげでしたー。
Commented by マヤ at 2006-05-21 13:00 x
朝日ホールはあの椅子がよろしくないですよね。
短編+3本みたら、もうしばらく腰が痛かったです。
Commented by CaeRu_noix at 2006-05-22 01:18
マヤさん♪
腰痛かったですよねぇー。私も3本連続で観たのでつらかったです。
スクリーンも小さいし、設備的には不満も残りますね。
他の映画祭はチケット代がもう少し安かったりするし・・・。
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