かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『夜よ、こんにちは』
2006年 05月 14日 |
重厚で堅実なのに、その感銘は軽やかに心を駆ける。

イタリア最大の事件と呼ばれたモロ元首相誘拐暗殺事件。
1978年3月16日。極左武装集団「赤い旅団」(Le Brigate Rosse)はキリスト教民主党党首アルド・モロを誘拐して、アパートに監禁し、声明文を政府に送りつける。昼は図書館で働く若き女性キアラは、赤い旅団の一員として隠れ家のアパートに住みモロを見張っていた。



本作のタイトルは、19世紀のアメリカを代表の詩人エミリー・ディキンソンの詩「Good Morning-Midnight」に由来。

「赤い旅団」は『輝ける青春』 のエピソードにもなっていた。マヤ・サンサとルイジ・ロカーショという出演者も共通しているが、映画のタッチはまるで違う。大河ロマンの『輝ける青春』はドラマチックな物語が目白押しであったのに比べ、一つの事実に基づいた本作はシンプルで冷静なリアリズムが感じられる。その時代の空気感たっぷりで、過剰な味付けをしないその堅実さがすばらしい。

外側から見れば過激な武装集団もその内側からは理想に燃える行動的な青年たちに過ぎないように見える。彼らも戸惑い葛藤している。マヤ・サンサ扮する主人公のキアラのまっすぐな瞳にはすぐさま感情移入してしまい、彼らの立場にたってハラハラと事の成り行きを見守る。テロリストの武力行為を直接バイオレンス描写されるより、誘拐した権力者を監禁して見張るというその時間は緊迫感にあふれていて、物語にのめり込んでしまうものかもしれない。彼らの気持ちを量りながら、その葛藤に寄り添う。そして何よりもキアラの心情に強くとらわれてしまうのだ。

モロという党首が取るに足りない人物だったら、キアラの気持ちはこんなにも揺るがなかっただろう。モロとリーダーマリアーノの対話はとても興味深いものであった。赤い旅団の信念が幼いものに感じられてしまう。彼らよりも長く生きているモロの冷静さとかいま見える懐の深さが印象的。そして、彼の書いた手紙ににはキアラと共に心を動かされた。こんなふうにジワリジワリと行為の虚しさをあぶり出す手腕はお見事。

映画的なラストシーンにもせつなさがこみ上げる。事実をもとにした物語だから成立するファンタジー。ただ歩いているだけの姿に過ぎないのに。現実もそんな結末へ向かう可能性があっただろうという思いにうたれてしまう。世界の現在進行形の出来事も重なって。感慨が広がるエンディング。ピンク・フロイドの音楽も意外とマッチしていた。

マルコ・ベロッキオ監督がベルトルッチと並ぶイタリア映画界の巨匠だというのも大いに納得。

夜よ、こんにちは 公式サイト
Buongiorno, Notte / Good Morning, Night 2003 イタリア
監督.脚本 マルコ・ベロッキオ
出演 マヤ・サンサ、ルイジ・ロ・カーショ、ロベルト・ヘルリツカ
劇中曲 ピンク・フロイド「Shine on Your Crazy Diamond」「The Great Gig In The Sky」

(渋谷ユーロスペース)
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by CaeRu_noix | 2006-05-14 01:35 | CINEMAレヴュー | Trackback(18) | Comments(14)
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Tracked from Chocolate縲log at 2006-05-14 12:57
タイトル : 夜よ、こんにちは
1978年。"赤い旅団"によるモロ元首相誘拐事件。 このイタリアの歴史的事件をモチーフに、ベロッキオ監督が描く。 この作品は主人公の女性、キアラの視点で描かれる。 キアラが新婚を装いアパートに越してくるところから始まる。 そこは"赤い旅団"のアジトで..... more
Tracked from Brilliant Da.. at 2006-05-14 20:46
タイトル : 『夜よ、こんにちは』
1978年にイタリアで実際に起こった”元イタリア首相アルド・モロ誘拐殺人”を題材とし、犯人グループ=赤い旅団(極左武装集団)の一員である女性キアラの視点から描いた事件前後の数ヶ月の話です。 原題:Buongiorno, Notte 2003年イタリア (イタリア映画祭2004上..... more
Tracked from 千の天使がバスケットボー.. at 2006-05-15 22:47
タイトル : 『夜よ、こんにちは』
シューベルトの「楽興の時」が流れている。 誘拐されたモロ首相が、55日めに解放されて自由の身になって道をゆっくりと歩いている。その肩に柔らかく雨が降り注ぐ。 でも、これはキアラが見た最後の夢。甘く夢見るようにせつなく、どこかものがなしい「楽興の時」の音楽は、23歳のキアラの自由で理想的な社会の実現を象徴する。けれども、仲間の銃弾が希望を打ち砕いた。1978年3月16日、極左武装集団「赤い旅団」によって誘拐されたイタリアのキリスト教民主党の党首であるアルド・モロ首相は、55日後の5月9日殺害された。 ...... more
Tracked from 地球が回ればフィルムも回る at 2006-05-16 00:43
タイトル : 『夜よ、こんにちは』
惹句風に言うならば「イタリアのゴダール、マルコ・ベロッキオ監督完全復活!!」。と書くと即座に復活も何もベロッキオは一度も死んでないぜ、『夜よ、こんにちは』は久しぶりのベロッキオ監督作品の日本公開だけれどもそれは単に日本に入ってこなかっただけでベロッキオはずっと撮り続けていたんだし・・と言われてしまうかもしれない。実際、そうなので「そうでした。直ちに処女作『ポケットの中の握り拳』をはじめ、ベロッキオ監督全作品を公開するベロッキオ映画祭をどこかで開催してくれー!」と付け足しておこう。 スピルバーグの『ミ...... more
Tracked from 存在の耐えられない軽さ at 2006-05-16 00:55
タイトル : 『夜よ、こんにちは』のありえたかもしれない別の歴史
後に観た『隠された記憶』の衝撃が強すぎて、印象が薄れつつある今日の1本目の作品、『夜よ、こんにちは』。 いやいや、充分濃ゆ~い映画だったんですがね。 監督は、マルコ・ベロッキオ。 イタリアではベルナルド・ベルトルッチと並ぶ程の巨匠らしいが、僕は寡聞にして存じ上げませんでした。 なんでも、『肉体の悪魔』を撮った人みたいですね。観てないけど。 舞台は、1978年のイタリア。 「赤い旅団」と名乗る、マルクス・レーニン主義を掲げ、プロレタリア革命を目指すイタリアの左翼組織(ありていに言えば、テロリスト集...... more
Tracked from 私のイタリア映画紀行 at 2006-05-16 10:35
タイトル : 夜よ、こんにちは Buongiorno, notte (..
この映画が描く事件の背景、赤い旅団の活動については、こちらの過去記事を参照ください。 【関連過去記事】http://myvoyagetoitaly.seesaa.net/article/4532261.html この本はイタリア在住のアメリカ人が書いたため、非常に客観的ではありますが、逆に当時のイタリアの空気..... more
Tracked from 映画雑記 at 2006-05-18 08:36
タイトル : 夜よ、こんにちは
共産主義の武装集団である赤い旅団により、 1978年に起きたイタリアの元首相モロ氏の誘拐~殺害を元に、 犯行グループの女性に焦点をあてた作品です。 悲劇的な真実と、希望ある幻想、正反対な事柄を対比させ、 1つの作品として昇華させた点に、感嘆しました。 まさしく、これは究極のファンタジーだと思います。 個人的には、人に勧めたい作品なんですが、 東京の1館のみで、他は予定されていないんですよね・・・(苦笑) 結局、近代における民衆の支持を得られない革命運動は、 日本もそうであったように、失敗に終わる...... more
Tracked from cinemabourg* at 2006-05-18 12:46
タイトル : 『夜よ、こんにちは』、マルコ・ベロッキオはファンタジスタ..
原題:BUONGIORNO, NOTTE 上映時間:105分 監督:マルコ・ベロ...... more
Tracked from Days of Book.. at 2006-05-18 14:10
タイトル : 『夜よ、こんにちは』の雨滴
歴史的事実にもとづきながら、事実から自由につくられたこの映画でいちばん印象的だっ... more
Tracked from ソウウツおかげでFLAS.. at 2006-05-18 15:45
タイトル : 夜よ、こんにちは@ユーロスペース
真ん中に空洞がある階段は、垂直に見ると階層が全て見える。隣のエレベーターを使わず、皆がその階段を降りて、異様な緊張感をかもす。エレベーターは中から映し、ドアが開いて乗り込もうとする人々は一様に正面、カメラと向き合ってハッとする。きびすを返す。エレベーターの... more
Tracked from シャーロットの涙 at 2006-05-18 16:39
タイトル : 夜よ、こんにちは
1978年、ローマ・・・偽りの夫婦同士であるキアラとそのフィアンセ。極左武装集団「赤い旅団」の一員である二人は見せ掛けはごく普通の夫婦であるが、裏ではモロ元首相を匿っている。 イタリアの最大な歴史的事件を、女性メンバーの視点からも描く大胆さも併せ持って描いていた。 史実の裏には一人の女性として、一人の人間としての葛藤があり、自由への渇望と理想への想いがあった。 残酷な悲劇を史実から離れて、独自の解釈で暴力のむなしさも伝える。 キアラの夢が出てくる。最初は混同したけど、そこには監督の視点も見て取れ...... more
Tracked from 日っ歩~美味しいもの、映.. at 2006-05-18 23:32
タイトル : 夜よ、こんにちは
1978年のローマ。キアラは、若い男性と共にアパートに引っ越してきます。一見、普通の新婚のカップルに思える二人ですが、実は、「赤い旅団」という組織の一員で、他の二人の男性と共に、大物政治家である誘拐したモロ元首相を換金する役割を担っていました。イタリア最大の政治的... more
Tracked from 第八芸術鑑賞日記 at 2006-05-25 03:24
タイトル : 夜よ、こんにちは(4/29公開)
 5/1、ユーロスペースにて鑑賞。5.0点。  巨匠と言われるマルコ・ベロッキオ監督作だが、レンタルビデオ店などでもなかなか置いていないこともあって、初めて観た。  本作は、イタリアで実際に起こった事件を基にしている。1978年、極左組織「赤い旅団」によるモロ首相の誘拐と「処刑」……テロリストによる首相の誘拐、暗殺。もはや事件という言葉から俗に連想するような規模のものではなく、歴史上の一大事件である。  ……だが、この映画の視点は歴史を見るときのような俯瞰的視線ではない。事件の発端から結末までを、実行...... more
Tracked from 狐の穴にて at 2006-06-27 20:44
タイトル : 『夜よ、こんにちは』
モロ元首相誘拐暗殺事件という重い素材を扱っているのに、何なのだろう、この軽やかさは。... more
Tracked from Swing des Sp.. at 2006-07-08 17:52
タイトル : 『夜よ、こんにちは』〜コトバは檻をすり抜けて〜
『夜よ、こんにちは』公式サイト 監督:マルコ・ベロッキオ出演:マヤ・サンサ ルイジ・ロ・カーショ ロベルト・ヘルリツカほか   【あらすじ】(フライヤーより)1978年ローマ。キアラは、フィアンセと共に新しいアパートに移ってきた。一見ごく普通の生活を....... more
Tracked from 「朱雀門」という方法・第2章 at 2006-07-16 12:44
タイトル : 夜よ、こんにちは:Walking On The Moon
★監督:マルコ・ベロッキオ(2003年 イタリア作品) 第七芸術劇場にて鑑賞。 ベロッキオ監督の作品...... more
Tracked from 酒焼け☆わんわん at 2006-09-18 22:24
タイトル : 映画「夜よ、こんにちは(Buongiorno,Notte..
世界三大映画祭で輝かしい受賞歴を誇るイタリア映画界の巨匠、マルコ・ベロッキオが放つ社会派ドラマ。1978年に起きた極左武装集団「赤い旅団」によるアルド・モロ元首相誘拐暗殺事件を、実行犯側の視点から大胆かつ繊細に描き出す。『輝ける青春』でも共演しているマヤ・サンサと、ルイジ・ロ・カーショが旅団メンバーの揺れ動く心情を好演。暴力で社会を変えることの不毛さを鮮烈に描き出した本作は、各地の映画祭で絶賛されている。... more
Tracked from cinema note+ at 2007-03-06 13:28
タイトル : 夜よ、こんにちは
夜よ、こんにちはBUONGIORNO, NOTTE2003年 イタリア 私にはちょっと退屈で地味す... more
Commented by Chocolate at 2006-05-14 12:57 x
かえるさん、こんにちわっ。

私もこれ見ました。
正直この辺の歴史のことに疎いので
???って部分はあったものの
かえるさんの仰る通り

>モロという党首が取るに足りない人物だったら、キアラの気持ちはこんなにも揺るがなかっただろう。

↑私もそう思います。

史実とは違うラストシーンは私結構ジーンとしました。
監督自身のモロの解放、良かったですね。(^.^)

拙いレビューですが、TBもさせてもらいます。
Commented by マダムS at 2006-05-14 20:53 x
ぼなせ~ら!
マヤ・サンサの黒く美しい瞳からぽろぽろと涙が溢れるシーンには、心動かされますよね~彼女の家族とのエピソードの挿入も面白いと思いました。パルチザンだった親をみて自分もと思ったのでしょうけれどどこか方向を間違ってしまったのか、解釈が幼いのか・・ メンバーも一人ひとりみるとおっしゃるように葛藤しているし、苦しんでもいるのがわかって切なかったですねぇ・・ロカーショのリーダーがいけないんとちゃう?頑固で!そのまた上の幹部がいかんのか!?笑
Commented by CaeRu_noix at 2006-05-15 10:30
Chocolate さん♪
私もこのイタリアの事件のこともミュンヘンの事件のことも全然知らなかったですー。なので勉強になりましたー。詳しい事情や背景はわからずに観たけど、物語は、誘拐監禁した彼らの日々に絞られていたので、問題なく入り込むことができました。この手の運動であぶり出される矛盾等は、どこの国のどこの時代のどういう思想の組織でも似たようなものだったりするんですよね。
ホント、監督の思いがこめられたラストシーンは込み上げるものがありましたよね。感涙。
Commented by CaeRu_noix at 2006-05-15 10:56
マダムS さん♪
マヤ・サンサは今回もすばらしかったですね!最初から最後まで共感できました。黒い瞳に黒い眉に芯の強さが表れているようで。
こういう過激な運動をする組織もおそらくイデオロギーの出発点は理想的なものだったんでしょうね。得てして方向を見誤ってしまうもの。チェ・ゲハラだってー。その思想に共鳴できると思って参加しても、個々がその組織の活動内容の全てに賛成できるわけじゃないだろうし。(それは普通の会社組織なんかでも案外一緒かな?) 上の方の人間が、どんどん勝手な方向へ走っちゃうんですよね。直接手をくだすメンバーのことなんて考えもせず。誰がリーダーになってもたぶん同じなのでしょうー。ロカーショのリーダーの頑なさも印象的でしたね。
Commented by MAR at 2006-05-18 08:53 x
かえるさん、こんにちは。
TBさせて頂きました。
「夜よ、こんにちは」は、鑑賞後時間が経つにつれて、
良い作品だったと実感しており・・・
今の所、個人的には今年1番の作品な感じです。
日本でも、同じような題材があるんですが、
このような映画はできないんでしょうね(笑)
「初恋」も、日本のその頃を舞台にしているけど、
違う感じですしね。。。
Commented by CaeRu_noix at 2006-05-18 14:55
MAR さん♪
よい作品でしたよねー。私はラストシーンで感銘を受けたので、鑑賞中に既にその実感は訪れましたが、後であれこれ考察してまたすぐれた作品であったと思えました。今年のNO1ですかー。
邦画はそんなに観ていないのでよくわかりませんが、近年つくられるものといったら、思いきり低予算で真面目につくるか、社会派なアプローチを排除してとことんエンタメ系につくられるかのどっちかになりがちな気がします。『初恋』はなかなかよいらしいですが、まるで宮崎あおいファンのための映画みたいなイメージだったりします・・・。
Commented by 現象 at 2006-05-18 15:50 x
>19世紀のアメリカを代表の詩人エミリー・ディキンソンの詩「Good Morning-Midnight」に由来

へー、そうだったんですか。
いいタイトルだなぁと思ってました。
キアラが夢見るファンタジーの世界と、
しかし現実しかも実際に起きた事件とのコントラストが沁みました。
Commented by charlotte at 2006-05-18 16:56 x
見ましたよ♪
平和的な笑みを浮かべて歩くモロ…こっちがラストであったらと願っちゃいますね~
あのメンバーにもいなくなったカナリアを探したりする意外と普通の面が垣間見られたりして、うまく引き込みます。ただの誘拐犯として描いていない所が共感を誘うのでしょうかね。
あと映像の雰囲気がいいです。堅実なんですがどこかイタリア的な明るさもありますね。
Commented by CaeRu_noix at 2006-05-18 23:58
現象 さん♪
グッドナイト、グッドラックじゃなくて、グッドモ-ニング、ミッドナイト。何やらせつなくステキな響きですよね。その詩を検索してみたんですが、よくわかりませんでした。どういう内容の詩なんでしょうね。今度図書館でえみりんのポエムを探してみますー。
希望や願いを映像化するという手法にはいつもやられがちですが、とりわけこのファンタジー表現は沁みましたよね。
Commented by CaeRu_noix at 2006-05-18 23:58
charlotte さん♪
数十日間狭い場所に監禁されていたモロ党首が、空の下を歩く姿は感動的でしたよね。私はもう実際にそんな末路を願うことさえしなかったかもしれません。ただ、そんな場面を見せてもらったことに感動するのみでした。そういう可能性が大いにあったのだよなぁということがただ身に染みるばかりで。この世界中にあふれる悲しい事件の一つ一つが踏みとどまれる可能性をもっているんですよねぇ。
カゴのカナリアも象徴的でしたね。メンバーには活動より恋人のことを気にかける男性もいたりして、テロリストも犯罪者も根っこは普通の人間だということを感じさせてくれるのですよね。だからこそ、別の選択もあったはずだと・・。
Commented by いわい at 2006-06-27 20:44 x
帰国したばかりでお疲れのところ、失礼します。
『輝ける青春』は未見なのです。失敗でした。再上映を希望!
重い素材なのに、軽やかで瑞々しい印象を持たされたことに驚きました。
映画のトーンは、批判的でも同情的でもないのですよね。
キアラのまっすぐな瞳に感情移入して、心の揺れを共有しました。
ピンク・フロイドの曲が良い感じに、時代感を出していたと思います。1975年発表の作品だからかな。
起こった事実を冷静に説明した後の、印象的なラストシーン。静かに感動させられました。
Commented by CaeRu_noix at 2006-06-29 00:02
いわいさん♪
『輝ける青春』はDVD出ていますので、チャレンジしてみてくださいー。
映画は劇場で、、とは思うのですが、この長い映画はおうちでくつろいで観るのもいいかもしれません。岩波ホール鑑賞はしんどかったので・・。
この語り口はとても好感がもてるものでしたよね。そうなんです、批判も同情もしていない。今なぜ、こんな過去の事件を映画化するのかなんて疑問を持つ必要のない素晴らしい作品でした。重いし、時代が古めかしいのにホントに瑞々しい感じなんですよねー。演技も演出もお見事でした。ピンク・フロイドも実にはまっていてビックリ。そうか、75年の曲なんですね。実話に基づいた物語にこんなラストをもってくるなんてやられましたよねー。
Commented by 朱雀門 at 2006-07-16 13:46 x
こんにちは
あのラストシーンには、意表を突かれました。ニュース映像が流れて「ああ、これで終わりかいな」と思っていたら、最後の最後で「モロの一人歩き」。鑑賞直後は、感動というより不思議な印象のほうが勝っていたような気がします。後から思い返すと味わい深くも感じられたのですが・・・

>赤い旅団の信念が幼いものに感じられてしまう。
確かにそんな印象はありましたね。でも、彼らの親世代だって若い頃はレジスタンス行動に燃えていたわけでありますし、どこかで両者のギャップが生まれるのでしょうね。思うに、「どれだけ世間一般の人たちから共感を集められるか?」がレジスタンスとテロの分かれ目なのかも知れません。
Commented by CaeRu_noix at 2006-07-18 21:43
朱雀門 さん♪
モンローじゃなくて、意表を突くモロ・ウォークでしたかー。もちろん意表を突かれたのは同じなんですけど、それはすぐさま感動になったカンジです。確かに、殺されたと報道されたその人が歩いているなんて、不思議な場面展開に違いないですよね。でも、長い監禁生活から逃れて、外の空気を吸う解放感に、理屈も脈絡もなく、まずジーンときてしまった気がします。そして、その歩みを眺めながら、ベロッキオ監督の思いを感じて、更に深い感銘となりました。
赤い旅団の理念そのものはたぶん親の世代と変わらないのかもしれません。でも、誘拐・監禁という発想はどう考えてもバカげているように感じられます。世間の共感を得られたなら、その方法でも勝利する可能性もあったんでしょうかね。せっかく熱い志をもった若者が集まっているのにもったいない・・。
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