かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『嫌われ松子の一生』
2006年 07月 03日 |
まげて~のばして~♪も耳に残るけど、それ以上にこだまし続けたのは、LOVE IS BUBBLE~♪



ええ?BONNIE PINKって、こういうキャラだったの?もっとけだるい女なのかと思っていました。「Heaven's Kitchen」持ってます。本物が歌う歌はいいっ。トルコ嬢ライフを歌うノリノリLIVEシーンが一番楽しかった。ミュージカル好きな私は、ハイテンションでポップなおちゃらけミュージカル場面に心躍るー。
でも、全体的にはやや食傷。CMクリエイター系の作り込んだ映像、弾けた演出は大好きな私なのだけど、本作ではちょっとゲンナリしてしまったかも。『下妻物語』の画はもっと目を引く美しさがあったよね。ファッションや刺繍やキャベツ畑やら、ビジュアルにわくわくしたものだけど、今回は画的に惹かれなかった。
そして、笑えるところがほとんどなかった。ベースは悲劇であっても、もうちょっとコメディ要素が強い構成なのかと思っていたけど、それほどでもなく。片平なぎさネタや谷原章介の輝く白い歯なんかは好きなんだけど、ちょっと繰り返しすぎ。あとは、おもしろいと思うけど、クスっと笑うところまではいかない小ネタが多数。コメディタッチの時のテンポや場面のつなぎ方がビミョウな気がした。こないだ機内で観た、『サマータイムマシン・ブルース』もこういう間の取り方をしていた気がするんだけど、これがイマドキのもの?
とにかく、松子の人生は可哀想過ぎて笑うに笑えないー。というわけで、コメディを味わったのは最初の方だけで、後はかなりせつない物語でした。それはそれでいいのだけど、悪ノリギャグが随所に散りばめられているから、松子に同情してその悲劇性に思いきり心寄り添うことも阻まれてしまうカンジ。涙せずにはいられなかったけれど、何かどこかに居心地の悪さを感じるというか。
悲劇も喜劇も表裏一体のものだったりするし。その両面にアプローチする映画は大好き。哀しいドラマの中に織り込まれるユーモアは温かさが際だつし、明るく賑やかな展開の中で遭遇する悲劇にはせつなさもひとしお。その両方をうまく混ぜ合わせるとステキな映画が生まれることはよーくわかる。でも本作の、そのバランス・その調合加減は、私にはイマヒトツだったかも。
(アルノー・デプレシャンなら松子の人生をどう演出するかなぁなんて。父との確執といい、過去の男の死といい、松子は『キングス&クイーン』のノラにかぶるしね。)
この題材が、一つの出来事や事件について、一時の日々についての物語だったら、こんなにギャグ満載の喜劇的な演出でもOKなんだと思うけど。そうじゃなくて、これはひとりの女の人生丸ごとが描かれていることがネック。人間の一生には敬意を払ってほしいというか。松子の人生を茶化すんじゃねーよっていう苛立ちがどこかにあったのかも。
でも、とりあえず、甥っ子川尻笙くんの心の旅ものとしてはグッとくるものがありました。伯母さんの分もしっかり生きてねー。

嫌われ松子の一生 公式サイト
2006 日本
監督.脚本 中島哲也
原作 山田宗樹
出演 中谷美紀、瑛太、伊勢谷友介、香川照之、市川実日子
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by CaeRu_noix | 2006-07-03 22:33 | CINEMAレヴュー | Trackback(10) | Comments(4)
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Commented by 隣の評論家 at 2006-07-04 20:04 x
かえるさん、こんにちわ。
おお~!松子&ステイ ですね。
で、コメントは松子に。
この作品、面白いのだとは思うのですか。どこか負の感情が残る、ひたすら疲れる作品でしたのよー。もう1回見たいとは思わないし、原作に手をつけようとも思わなかったです。
「何で~?面白いじゃーん」と言われても、何と反論してよいのやら。でした。
>人間の一生には敬意を払ってほしいというか。松子の人生を茶化すんじゃねーよっていう苛立ちがどこかにあったのかも。
ナルホドねー、そういう事かぁ。
いずれにしても、賛否両論な印象のある本作ですわっ
Commented by CaeRu_noix at 2006-07-05 14:56
隣の評論家さん♪
本当いうと13歳&ステイが同日鑑賞で松子はその前日に観たのですが、13歳の夏はとてもよかったので、もうちょっと頭のすっきりしている時にレビュろうと思い。とりあえずそれほどに気に入ったわけではない松子&ステイからいきましたー。
原作はおもしろそうですねぇ。でも、同じくあえて読みたいとは思わないかな。
いや、確かに面白い映画だったことは認めますー。でも、丸ごと面白かったわけではなく、ナンダカナーって思ってしまう引っ掛かりがあるんですよね。『下妻物語』は面白いプアス大いに感動したいい映画だったけど、こちらは面白いっちゃー面白いんだけど、どうも気に入らないってカンジですー。真夜中の野次喜多っぽいノリだし。
Commented by のりぞう at 2006-07-13 01:49 x
こんばんわーかえるさん。
嫌われ松子、下妻大好きだったものとしては
見るかなと思ってたんですが…むむ、微妙かな。
でも見られたら映画館で見ようかな。
Commented by CaeRu_noix at 2006-07-13 22:09
のりぞうさん♪
そうですねー。豪華で楽しい映像なので、これはどうせなら劇場で観る方が楽しいと思いますー。下妻のような爽快な感動がなかったのは残念だったけど、おもしろい映画ではありましたー。クドカンも出てるしー。が、荒川良々の使い方は真夜中のヤジキタの方が何十倍も素晴らしいけどねー。
『プルートで朝食を』も観てねー。って、終わっちゃうか・・・。
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