かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『カサノバ』
2006年 07月 20日 |
楽しくて美しくてロマンチック。
カサノバ様と一緒に気球に乗りたい。ゴンドラに乗いたーい。

18世紀、ヴェネチア。生涯に1,000人の女性とベッドを共にしたという伝説のプレイボーイ、カサノバの物語。



え?ラッセ・ハルストレムがイタリア舞台でコスプレ時代劇?! え?ヒース・レジャーが名うてのプレイボーイ? ええ? それは違うでしょうとまず思いつつも心待ちにしていた。だって、ヴェネチアなんだもん。『ヴェニスの商人』をあまり楽しめなかった私は、今度のヴェネチアには期待。そして映画が公開され、漏れ聞えてくることには、かなりコメディタッチの作品だということ。なるほど、イメージの違う主演俳優ならば、むしろシリアスでいくよりもハマりそうじゃない?

という直前予想的中。賑やかーな美しきヴェネチアを満喫。やっぱり私は疾走感のある騒々しいドタバタものというのが好きらしい。『花咲ける騎士道』同様にコスプレでドタバタなのが意外とツボ。サンマルコ広場の俯瞰映像に、狭い路地を駆けるカメラに、心は躍るばかり。豪華な衣装に長い髪をなびかせて、軽快に逃走するカサノバ様。一夜のお相手に修道女も当たり前。そこに不謹慎さがあることにすら気づかないほどにサラリとコミカルに突っ走る。うん、楽しいー。ヒースは白いシャツ姿がステキ。

美術にも満足。調度品や衣装の格調高い美しさにウットリ。それで、仮面舞踏会ときたら、ワクワクも最高潮。そして、ヴェネチアといえば、ゴンドラでしょう!ゴンドラがちゃーんと大活躍してくれるとはいうことなし。その上気球まで登場しちゃうから嬉しい。『アビエーター』の飛行機デート以上にロマンチックな夜の気球飛行。なんてステキなんでしょう。人間模様はとことんコミカルに展開しながら、栄華を誇る水の都の美しさを大いに堪能させてくれた。鮮やか。

ドタバタに進んでいても、決して場当たり的にデタラメな物語ではなく、多くの伏線が張られているのがお見事。笑いに彩られながら、偽装作戦のスリルを感じたり、初めての本物の恋の行方をハラハラと見守ってしまうのだ。すこぶるテンポはいいのに、軽いだけでは終わらない盛りだくさんなドラマ。あれだけ奔放に多くの女性たちと関係していたプレイボーイがひとりの女性のために生き方を変える。同時に、男性と互角にやり合ってきた進歩的な女性が恋に落ちる。ベタな顛末のはずなのに、そのギャップにホロリとさせられる。ロマンチックなハッピーエンドにジーン。

そして、実は密かに、カサノバ役に交代があったというのもおもしろい。2人の記録の累積結果だからこそ、並大抵ではない女性の数だったわけか。そんなささやかなひねり方も小気味よく。ハルストレム監督の巧さは健在。

-cast-
ジャコモ・カサノバ --ヒース・レジャー
フランチェスカ --シエナ・ミラー
プッチ司教 --ジェレミー・アイアンズ
パプリッツィオ --オリヴァー・プラット
アンドレア --レナ・オリン
ルポ・サルヴァト--オミッド・ジャリリ
ジョバンニ--チャーリー・コックス
ヴィクトリア--ナタリー・ドーマー

カサノバ 公式サイト
CASANOVA 2005 アメリカ/ブエナビスタ
監督 ラッセ・ハルストレム
脚本 ジェフリー・ハッチャー、キンバリー・シミ 
撮影 オリヴァー・ステイプルトン
プロダクションデザイン デヴィッド・グロップマン
衣装デザイン ジェニー・ビーヴァン

(テアトルタイムズスクエア)
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by CaeRu_noix | 2006-07-20 01:45 | CINEMAレヴュー | Trackback(10) | Comments(15)
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Tracked from 萌映画 at 2006-07-20 10:18
タイトル : カサノバ (2005)
カサノバといったらもっと濃いぃ色男なんじゃないかな~、と思いつつ臨んだヒース・レジャーの「カサノバ」、うーん、やっぱりそんなにセクシーじゃないな。というより、監督がヒースをわざとセクシーに撮っていないといったほうがフェアかも。 ヒースは肩幅が広い(?)のでお衣装がよく似合うのだ♪ > 特に白いブラウス そしてやっぱグッとくるのはカサノバがまじめになった瞬間。ああ、ヒース、やはりキミは根がいい人なのねん、とかとか…。 > そこから先は「ロック・ユー!」に同じ(^^; IMDbでの映画のジャンルが A...... more
Tracked from travelyuu とら.. at 2006-07-20 15:57
タイトル : カサノバ CASANOVA
ヒース・レジャー、シエナ・ミラー主演 老人が自叙伝を書いています それは老いたジャコモ・カサノバです 彼は世界中に名を馳せたプレィボーイ そんな彼が唯一恋に落ちた女性 フランチェスカの事を綴って行きます 18世紀のベネチア カソリック教会支配力が強かったのですが 宮廷サロン文化が栄え 恋愛もおおらかに楽しんでいた時代でした カサノバの名前はベネチア中に響き渡り 噂やら即興劇に扱われたり 次々に女性を虜にしていく 女たらしぶりです 修道院の修道女の寝室から 審問機関の追っ手から逃げるカサノ...... more
Tracked from 映画通の部屋 at 2006-07-20 20:48
タイトル : カサノバ
「カサノバ」 CASANOVA/製作:2005年、アメリカ 112分 監督:ラッ... more
Tracked from レザボアCATs at 2006-07-20 22:18
タイトル : 50.カサノバ
温かくて、人間愛溢れる、ロマンチックコメディでした。初めは、正直、ラッセ・ハレストレム監督が、この稀代の女キラーを・・・と言うのが、正直、はてなはてな?・・・と、思っていたのです。一体、どう料理するのか、楽しみでもありました。 そして、もう一つは、ヒース....... more
Tracked from Casa de lapi.. at 2006-07-21 00:12
タイトル : カサノバ
               *公式サイト アメリカ/112分/2006年6月 監督:ラッセ・ハルストレム 出演:ヒース・レジャー/シエナ・ミラー/ジェレミー・アイアンズ/オリヴァー・プラット/レナ・オリン:アンドレア/オミッド・ジャリリ/チャーリー・コックス/ナタリー・ドーマーetc. 「恋愛至上主義」というコピー、監督のハルストレム、オール・ヴェネツィア・ロケの3つに惹かれて前売券まで用意していたのに、実際観にいったのは今頃になってからです。もう、終わっちゃう~{/ase/}・・・結局、新宿...... more
Tracked from ヨーロッパ映画を観よう! at 2006-07-21 00:20
タイトル : 「カサノバ」
「Casanova」2005 USA 監督は「サイダー・ハウス・ルール/1999」「シッピング・ニュース/2001」のスエーデン人ラッセ・ハルストレム。ハルストレムの作品は少々暗いイメージがあるが、コレは滅茶軽快なドタバタ・ラヴ・コメディ(IMDbによると、アドベンチャー、ロマンス、ドラマ、コメディとの事)。 ”カサノバ”にヒース・レジャー。カサノバに絡む人物にシエナ・ミラー、ジェレミー・アイアンズ、オリヴァー・プラット、おまけで大好きなレナ・オリン(監督夫人)も出演している。 過去にヒース・レ...... more
Tracked from Brilliant Da.. at 2006-07-21 10:57
タイトル : 『カサノバ』
ヴェネチアが生んだイタリア最高の伊達男烈カサノバ烈 彼は単なる女たらしのプレイボーイなのか!? それとも知性とウイットに富み、繊細な感性に溢れ真心こめて尽くすがゆえに おのずと多くの女性に愛された稀代の人物だったのか!? (原題 CASANOV..... more
Tracked from ひとりごと at 2006-07-25 00:31
タイトル : カサノバ
今年最初のジェレミー出演映画!!フゴー(鼻息)。 「伝説のプレイボーイ」の話だというので、ドロドロのグチャグチャの昼ドラみたいな展開かと思ってましたが・・・。 監督はラッセ・ハルストレムだったのですね。予想に反し、ドタバタ劇とまではいかないけど、非常にコミカルな恋愛モノに仕上がっていて、思いのほか楽しく観ることが出来ました。 多くの女性を虜にする名うてのプレイボーイ、ジャコモ・カサノバ。その派手な女性関係がキリスト教の教えに反するとされ、ヴェネチア中でお尋ね者になっていた。ある日、カサノバは一人...... more
Tracked from セルロイドの英雄 at 2006-07-29 17:08
タイトル : 【映画】カサノバ
"Casanova" 2005年アメリカ監督)ラッセ・ハルストレム出演)ヒース・レジャー シエナ・ミラー ジェレミー・アイアンズ レナ・オリン オリヴァー・プラット チャーリー・コックス ナタリー・ドーマー オミッド・ジャリリ満足度)★★★★ (満点は★5つです)銀座テアトルシネマにて 18世紀のヴェネチア。女性との間で奔放な生活を繰り返す稀代のプレイボーイ、ジャコモ・カサノバ(ヒース・レジャー)。教皇庁に目をつけられた彼は、ヴェネチア総督の説得もあり、改心を装う為に結婚することにする。カサノバの...... more
Tracked from 狐の穴にて at 2006-08-01 00:52
タイトル : 『カサノバ』
カサノバが、美しいヴェネチアの街を縦横無尽に駆け巡る。 ... more
Commented at 2006-07-20 20:52 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by とらねこ at 2006-07-20 22:54 x
「エイリアンvsヴァネッサ・パラディ」なんて、トラバってる場合ではありませんでした。
いつの間にか、カサノバも上がっているではありませんか!(笑)
お待ちしていました。
ふふふ、なるほど、「二人分の記録」!そこには気づきませんでした。
また、従者があくまでも「カサノバ」に仕える、というのもキュートでしたよね。
Commented by rubicone at 2006-07-21 00:11 x
こんばんは!
ああ~、とても爽やかで楽しい、一途なラブ・ストーリーでしたよね。ヴェネツィア、美しい水の都~♪夢のようでした。満足しました!
Commented by margot2005 at 2006-07-21 00:25
こんばんは!ヴェネチアで“カサノバ”が入っていたという牢屋を見て来ました!いや狭くってびっくり...当たり前か...
監督は地味な映画の印象が強いので、今回はちょっとびっくらしましたが、中々素敵なLove storyでしたね。でもシエナ・ミラーって美人だけど、なんか特徴ないというか...将来期待できるでしょうか??
カサノバ様と一緒に気球に乗っている夢でも見ましょうか??
Commented by マダムS at 2006-07-21 10:59 x
おはようございます! トラバありがとう♪
ヴェネチアでカサノバが良く利用していたという カフェ・フローリアンでお茶してきました!(笑)
楽しい映画でしたねー 夜のカフェで花火があがらないかなーなどと
思って映画も思い出しましたよ^^
Commented by CaeRu_noix at 2006-07-21 12:48
とらねこ さん♪
「エイリアンvsヴァネッサ・パラディ」もいいんですけど、なぜ今?!という疑問もちょっとありました。(笑)
ジョニデのドンファンとカサノバの対決も見たいー。
そうそう。カサノバは交代していたというオチ?は大事です。
まぁ、2人分にしても多いんでしょうけどね。
二代目は突然プレイボーイ生活にハマれたのでしょうか。
従者はあくまでも「カサノバ」に仕えるという暗黙のルールもグッドでしたね。
Commented by CaeRu_noix at 2006-07-21 12:52
rubicone さん♪
美しいヴェネチアを目いっぱい映し出してくれてそれだけで幸せでした。こういう軽いタイプのものって、人によっては満足度が低かったりするみたいですけど、そのテンポで高揚感に包まれてしまうから、充分に満たされますよね。賑やかさの中に一途な想いが描かれると妙にジーンとしてしまったり。
Commented by CaeRu_noix at 2006-07-21 12:58
margot さん♪
おおっ、カサノバ様が入っておられた牢屋をご覧になったとは。うらやましいですー。どんな牢屋生活を送ったのでしょうね。私もまたヴェネチアに行きたいよー。
まったくもってハルストレム監督のイメージじゃない題材でしたよね。しっとりしたドラマが多いですしね。でもでも、なかなかの仕事ぶりでした。何でもこなせるのですね。
シエナ・ミラーは別にって感じでしたよね。男性が主役のコスプレ映画のヒロインがナイスキャスティングな試しはほとんどないのでもう慣れていてあんまり気にせずにいましたが・・・。現代劇の方がいいのかな。
ヴェネチアで気球に乗りたいー。ゴンドラー。
Commented by CaeRu_noix at 2006-07-21 13:45
マダムS さん♪
カサノバ尽くしな盛りだくさんのヴェネチアでしたのですねー。
そうか。そういうカフェってその当時からあったんですね。
私がヴェネチアに行った時は夜の思い出はないんですよね。
うらやましいです。夜のカフェ!
でも私には、ヴェネチアではちょうど仮装のカーニバルをやっていたという印象深い思い出があるのですー。
Commented by さばきち at 2006-07-25 00:35 x
こんばんわ、かえるさん。
私は、観る前まで監督が誰かも知らず予備知識ゼロ、ドロドロの大人の恋愛映画だと思っていたので、このドタバタぶりは意外でしたがすごーく楽しかったです。
ヴェネチアに行きたくなっちゃう映画ですね。
Commented by CaeRu_noix at 2006-07-25 11:47
さばきち さん♪
カサノバの物語っていったら、エロティックにドロドロ系なのかと思いますよねー。『リバティーン』みたいに暗い感じとか。私はサド侯爵の『クイルズ』みたいな感じのものを当初はイメージしていました。この時代のカサノバの物語としても、ラッセ・ハルストレム監督作としても、意外性がありました。でも、楽しかったですよね。個人的にはシリアスな語り口よりもヒットでした。ヴェネチアに行きたいですよね。この時代のヴェネチアに行きたーい。
Commented by Ken at 2006-07-29 17:42 x
かえるさん、こんにちは!
僕も『ヴェニスの商人』ダメだったんですよ。
そもそもコスチューム・プレイもあんまり好みじゃないし、あんまり期待しないで観に行ったんですが、これ、ほんとに楽しい作品でした。
さすが信頼のハルストレム印!
この監督ハズレがないなあ、とつくづく思います。
何だか『やかまし村』とか昔の作品も改めて観たくなってきた!



Commented by CaeRu_noix at 2006-07-30 10:02
Ken さん♪
おおっ、Kenさんも『ヴェニスの商人』はダメでしたかー。あれは、もとが舞台劇だからこそ映画的な表現に期待したんですが、そういう楽しみどころがなかったんですよね。それに比べて、このカサノバは映画の醍醐味を大いに感じさせてくれる躍動感あふれる楽しい作品でしたよねー。基本的にコスプレものって、男性より女性に支持者が多い気がします。でも、Kenさんにも気に入っていただけて何よりです。
ハルストレム監督は本当にスバラシイですよね。私はスウェーデン時代の作品が一番好きで、近頃の英語の作品はもうひとつかなーって思っていたんですが、こういう楽しい作品もいけるんだという底力を改めて感じましたー。
Commented by いわい at 2006-08-01 00:51 x
こんばんはー。
ヴェネチアを満喫できて、大満足できましたー。
やっぱり、秋の旅行は、イタリアに決定だな!
そして、ゴンドラに乗りたい。(気球はムリ?)
わたしは、ハルストレム監督の印象があまりないのでした。
明日、初『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』ですー。ウフ
Commented by CaeRu_noix at 2006-08-01 16:33
いわい さん♪
麗しのヴェネチアを堪能できましたよね。サンマルコ広場の俯瞰ショットからわくわくでした。石畳の狭い路地を駆けて、時にはゴンドラに乗り、この美しい街をめいっぱい味わえたのが嬉しかったですよね。ヴェネチアで気球は飛ばしてくれないような気がしますが、ゴンドラには思う存分乗ってくださーい。いいな、イタリア旅行♪
そして、スクリーンで『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』というのもうらやましいー。イングマルー
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