かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『弓』
2006年 09月 20日 |
奇天烈なのに鮮烈な美醜紙一重ギドク・ワールドにうなる

船上で暮らす老人と少女の物語。



d0029596_0114211.jpg海に浮かぶ一隻の船の上で暮らす老人と少女。武器である弓は、楽器にもなり、韓国二胡=ヘグムの優雅な音色を響かせる。まるで神話の世界のような現実離れした幻想的な美しさが広がる。そんな詩情ににうっとりと酔いしれそうで、陶酔することに歯止めがかかる。東洋の美を楽しみながらも、どんな展開が待ち受けているのかと老人と少女を不穏な気持ちで見守ってしまう危ういギドク・ワールドなのだ。これは昔むかーしの物語でもなく、現代の物語なんだもの。奇異な設定に心が落ち着かない一方で、独創的なパワーに圧倒される。

海に浮かぶ船はとても美しい存在であるのだけど、その船は茶色く錆びていたりして、綺麗で洗練された映像美を見せてくれるわけではない。だけど、汚れや濁りを排除しないことこそが魅力なのだ。清らかなものと愚劣なもの、美しいものと残酷なものが共存する世界が説得力をもっているから、ギドク・ワールドに魅了されるのだ。

少女を誘惑から守るために釣り客から隠すことをしないのは、美しい少女が自分のモノであることを誇示したいからなんだろうか。絆の強さに自信があるのだろうか。運命を試したいからなんだろうか。確固たるポリシーをもっているかのような厳格な老人がウキウキとカレンダーに×印をつける姿が実に面白い。その日が早く来るようにインチキまでしてしまうのだから可笑しい。少女と結婚することだけをただただ心待ちにしていたんだ。そんな一途な思いが微笑ましくもあり、せつなくもあり、怖くもある。ただの身勝手なロリコン変態じいさんとも言いきってしまうこともできるのに、複雑な思いにとらわれてしまうのだ。

弓占いのシーンも危うくて美しい。『橋の上の娘』のナイフ投げを思い出すような官能。ゆっくりとブランコをこぎながら、横を向く少女の表情の艶めかしさにドキリとする。弓占いなんていう出鱈目なシロモノも、韓国の伝統的な習慣に基づいた由緒正しきものに見えるのだからすごい。スリリングでエロティックで、2人の関係性もかいま見える見事な名場面。

そして、もう一つの名場面は、それまで発声をほとんどしなかった少女が、1人もだえるクライマックスだろう。このシークエンスには引いてしまう人もいると思うけれど、私はどちらかと言えば心を揺さぶられた。老人のまっしぐらな思いに胸をうたれたというよりは、"そうきたか"とギドクの発想、精神世界に感銘を受けたんだと思う。少女と一緒になることが老人にとっては全てであり、それが拒絶されたことは死も同然。それでも、遂げたいという強い思いがあって、死して情交を果たしたのかと。歪んだ愛欲さえもスピリチュアルに昇華していく様に息をのんだ。

弓が使われているからには、きっと誰かに矢が刺さって血を見るに違いないと予想していた私は浅はかだった。思いもよらない鮮血を見ることになろうとは・・・。ギドクの独創性にはまたしてもうならされるのだった。


弓 THE BOW 2005 韓国 公式サイト
監督.脚本 キム・ギドク
撮影 チャン・ソンベク
出演 チョン・ソンファン、ハン・ヨルム、ソ・ジソク
(渋谷 ル・シネマ)
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by CaeRu_noix | 2006-09-20 23:59 | CINEMAレヴュー | Trackback(29) | Comments(34)
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タイトル : DVD“弓”
弓/チョン・ソンファン ¥3,120 Amazon.co.jp    海に浮かぶ一艘の船。    釣り人を乗せる古ぼけた船で、    老人が10年まえに連れてきた少女と暮らしている。    娘が17歳を迎えたら結婚しようと…。    ところがその日を目前に、少女と1人の青年... more
Tracked from Production R.. at 2007-04-14 03:59
タイトル : 映画レビュー#49「弓」
基本情報 「弓」(2006、韓国) 監督:キム・ギドク(悪い男、うつせみ) 脚本:キム・ギドク 製作:キム・ギドク 出演:チョン・ソンファン、ハン・ヨルム(サマリア)、ソ・ジソク 2006カンヌ国際映画祭ある視点部門正式出品作品 今作のDVDと、キム・ギドク監督の世界を..... more
Tracked from ドレミファ息子の血は萌える at 2007-05-04 23:59
タイトル : 『弓』
 『悪い男』のヤクザが声を失っていたように、『コーストガード』の娘が言葉を喋らないように、『受取人不明』の女子学生が眼の力で全てを語ってみせたように、『うつせみ』の男女が互いに言葉を交わすことなく愛が成立したよう... more
Tracked from 真紅のthinkingd.. at 2007-05-19 17:13
タイトル : 水面に揺れる夢〜『弓』
 韓国映画界の鬼才、というよりもはや「世界の」キム・ギドク監督12番目の作品。 船の上で暮らす老人と少女。老人は少女を10歳のときから育て、少女の17歳の 誕生日に結婚するつもりでいた。その日を数ヵ月後に控え... more
Tracked from 茸茶の想い ∞ ~祇園精.. at 2007-11-10 16:18
タイトル : 映画『弓』
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Tracked from シネマな時間に考察を。 at 2010-03-10 13:28
タイトル : 『弓』
さびれた船の上で老人と少女のふたり。神々しい程のエロティシズムにそこはかとなく魅了される、キム・ギドクの“揺れて感じる”映像叙事詩。 『弓』 THE BOW 2005年/韓国/90min 監督:キム・ギドク 出演:チョン・ソンファン、ハン・ヨルム 配給 : 東京テアトル=ハ... more
Commented by 現象 at 2006-09-21 18:45 x
とっぽぎー。
弓がしなって矢が放たれるごとに心拍数が上がり、
楽器がいつか凶器になるのではないかとドキドキ、
ってそういやエロ釣り客には刺さってましたな。
僕も少女か老人に刺さるのではと思っていた口です。
ほんと、ラストそうくるかぁという感じですね。
そりゃ常人には想像し得ないです。
美の見出し方みたいなものが突出していると思います。
あまりに飛びぬけて、今後ついていけるかどうか不安になります。
独創かつ独走。
次から次へと新作もできているし、エネルギーのキャパが半端ないですね。
Commented by 朱雀門 at 2006-09-21 22:16 x
こんばんは
前作『うつせみ』はかなり戸惑いながら見ていたのですが、今回は心ゆくまでギドクワールドを楽しむことができました。
弓占い・・・確かにデタラメだし、それ自体に意味はないのかも知れませんが、その繰り返し・積み重ねによって、少女と老人の心理が透けて見えるようでありました。「嘘から出た誠」というべきか、『うつせみ』で青年がみせる不思議な舞踏も似た雰囲気がありましたね。
最初から最後まで、視覚的な面白さと美しさに満ちた作品だと思います。
Commented by ゆっこ at 2006-09-22 00:35 x
こんばんは! 初めてキム・ギドクの作品を見ました。
>奇異な設定に心が落ち着かない一方で、独創的なパワーに圧倒される
これ、本当にそうですね。
「弓占い」の場面は、私もルコント作品を連想しました。
でもなぜか、官能的とは思わなかったんですよねぇ。うーーーん(汗)。
ラストは確かに鮮烈で、思わずうなりました。
Commented by CaeRu_noix at 2006-09-22 12:26
現象 さん♪
とっぽぎー!!?
そうなんですよ。弓の存在には始終ドキドキさせられました。そういえば、奴らにはささっていましたっけ?私も少女か老人に刺さって、致命的な傷をおってしまう痛い展開を何となく思い描いていたので、やられましたよ。いやー、おもしろい。リメイクだの小説の映画化だのばかりがあふれている映画界で、ギドクのような斬新なストーリーテラー、それでいて映像詩人なギドクのような映画人がいてくれることが嬉しいでっす。ホントにパワフルですよねぇ。本国韓国での逆風に負けずにがんばってほしいですねー。私たちも感受性をみがいて着いて行きましょうー。次作も楽しみですー。
Commented by CaeRu_noix at 2006-09-22 12:46
朱雀門 さん♪
今回はひたって楽しんでいただけたようで何よりですー。
弓占いはとーっても意味深でしたよね。てっきりそんな占い方が実際にあるのかと思いましたよ。でも、それは、ギドク監督が考え出したものに過ぎないんですってね。もちろんデタラメなものだからダメだと言っているんではなくて、勝手に創作したデタラメなものなのに、重要なシーンになっているのが素晴らしいなと思ったんです。占いなんて、そもそもデタラメなもののような気もするし。危うく官能的であり、2人の間の密な関係性が感じられましたよね。彼らの心理を説明することはできないけれど、彼らの心情はその都度伝わってきました。
ギドクの「まこと」の生み出し方は本当に興味深いですー。そう、視覚的に、美しいだけじゃなくて、おもしろいんですよね。
Commented by CaeRu_noix at 2006-09-22 12:55
ゆっこ さん♪
魅惑のギドク・ワールドへようこそー。
ああ、やっぱり弓占いの場面では、ルコントの『橋の上の娘』を思い出しますよね。あちらは西洋のナイフ投げ、こちらは東洋の美にあふれる弓矢と、それぞれに味わいがありますよね。
ナイフ投げに比べて、弓占いのシーンはストレートに官能的というんではなかったですよね。でも、あのドキドキ感と、少女の不敵な微笑みにぞくぞくっとさせられたのは確かでした。
腑に落ちなかったり、嫌悪感を感じたりしながらも、ハマっていくギドク作品なのでありますー。
Commented by charlotte at 2006-09-22 22:10 x
とっぽぎー。あ、ぱくりです。でも意味不明の挨拶語に妙にウケてしまった・・・笑
あの~、一言で言うと見せ方がすごく上手いですね。
初ギドクでしたが、まんまと乗っかって妄想までしてしまいましたー。
ちょっと踏み外せば、これ危ない作品ですよ。
それがなーんか説得力を持って迫られてしまったというか。
じいさんの肩もみしたくなりました。爆
Commented by かのん at 2006-09-22 22:24 x
そうそう、彼女の17歳の誕生日まで手を出すまいと厳しく自分を律していた老人が毎日コツコツとカレンダーをチェックしていたのが、焦りからかカウントを省略しはじめ、さらには破り捨ててしまうという流れはとても滑稽でありながらも、老人の動揺を見事に表現していたと思いました。

ラストシーンはまさに息を呑みましたね。一人芝居であんなにもエロティックな演技が出来るなんて彼女はスゴイ女優さんですね。
Commented by 隣の評論家 at 2006-09-23 13:38 x
かえるさん、こんにちわー
TB&コメントをどうもでしたー。
>海に浮かぶ船はとても美しい存在であるのだけど、その船は茶色く錆びていたりして、綺麗で洗練された映像美を見せてくれるわけではない。
おおお、同感です。ソファーもボロボロなのをツギハギしていましたよね。
弓占いのシーンに触れるのを忘れてしまったのですが。スリリングでエロティックと言うか。仰るように『橋の上の娘』のナイフ投げのシーンみたいな官能でした。
ラストの展開にはビックリしました。私も誰かが弓で怪我して血が滴るのかと思っていたから。血の見せ方は、そうくるか!唸りますよね。
とにかく、全体的には美しかったとウットリさせられた本作でありましたー。
『太陽の傷』観て来ましたよー。かえるさんの好みかどうかは疑問ですが、私はかなり好きでした。もし、お時間があるようだったら、観に行く候補に挙げても良いかもー。
Commented by orange at 2006-09-23 18:32 x
かえるさん☆こんばんわ~!
コメント&TBありがとうございました~。
やはり、弓を射るシーンからどこかで鮮血を想像してしまうもの・・・
そういった痛みが偏在していて、ラストにこう来るとは思ってもみなかったです。
老人も、ただの欲の深いオヤジかと思いきや・・・違いましたね。確かに欲はあるけれど、何とも人間が抱える欲なんてものは誰にでもあるもの。真っ向から変態オヤジと否定できない目の演技と彼の死をも凌駕する嫉妬には切なさを覚えてしまいます。
全体的に美しいトーンの作品ですが、登場する人物の欲や心が垣間見え、ラストのもだえるシーンは官能的なのに、研ぎ澄まされた弓矢のように心を打たれてしまいました♪
Commented by 栗本 東樹 at 2006-09-23 19:29 x
コンバンハ。
うちのTBは一旦保留制限がかかりますがチャント受け付けますよ。

あのエロじじぃ(愛着を込めて)は現役なのかな。
年寄りには見るだけでいい、触るだけでいいってのが多いですからね。
でもまぁあんなにワクワク誕生日待ってるぐらいだから、
本当は絶倫なのかも・・・? どっちにしてもエロじじぃだ(笑)。
面白かった、とにかく面白かった。
Commented by CaeRu_noix at 2006-09-24 00:24
charlotte さん♪
とっぽぎって、食べ物の名前らしいっす。
でも、なんかいい響きなので、ハローに相当する挨拶言葉として使うことにしましょー!
「どうも理解できなかった」「だめだった」という感想をもつ人もいる中で、初ギドクなのに、のれたとはよかったでございますー。ええ、ホントに彼はウマいです。ちょっと突き抜けすぎなのかもしれないけど、それがいいんです。
踏み外さなくても既に充分に危ないシチュエーションですよね。お風呂の世話をするのも親心だとはいえませんー。あな、おそろし。なのに、こういう世界もアリよねー、純愛よねーと思ってしまったりもするんですよね。お見事。
肩もみだけじゃすまないかもしれませんー。いや、大人の女は大丈夫かな・・
Commented by CaeRu_noix at 2006-09-24 00:25
かのん さん♪
カレンダーという小道具がまたよかったですよねー。「結婚」というのは漢字で書くんだなぁということも興味深かったです。ホントに、あれほどに厳格な老人が取り乱していく様は見どころでした。笑いどころでもありつつ、親切な描写だったのかもしれませんね。初めは仙人のように徳を積んだ人に見えた老人も動揺するというのはおもしろかったです。
Commented by CaeRu_noix at 2006-09-25 00:38
隣の評論家 さん♪
サビサビ、ボロボロなのがおもしろいですよねー。映像美にこだわるのなら、そのへんをキレイに見せるという方法もアリのはずですが、あえて汚いのがイイんですよね。
私にとっては、とにかく弓占いのシーンとあえぎシーンがとにかく肝でした。刺さるかもしれないというドキドキ感がなぜかエロスを高めてくれますよね。
私は、老人が飛び込む前に矢を宙に向けて射た意味がその時はよくわからなかったんですが、矢を射ることが射SEIを表してもいたようですね。だから、鮮血の時に落ちてきたのですよね。うーん、すごい表現だ。
私はルコント作品を観るようには、ギドク作品にはうっとりできないんですけど、とにかくうなりまくりでしたー。
おお、『太陽の傷』はよかったですかー。余裕があったら、ぜひ観たいですー。
Commented by CaeRu_noix at 2006-09-25 00:49
orange さん♪
やはり、弓矢ときたら、何らかの傷、血を見るシーンがあると思いますよねー。弓の存在にはとにかくハラハラさせられ、痛みを予期せざるを得ないのもまた緊張感をあおりましたよね。
欲望で人が突き進まないのは、社会的に植えつけられた倫理観によるものでしかないのかもしれませんよね。それは犯罪だからしない、人の非難が怖いからしないというだけで、少女を軟禁して調教したい?欲望をもっている人はいくらでもいるのかも?だからか、この老人を特異な人間だと距離を置くよりも、そこにある普遍的な人間の感情に心を揺さぶられてしまうんですよね。死をも辞さない彼の決意にはせつなくなりました。
そうですね。老人の矢は少女の恋心を射止めることはできなかったけど、その弓矢は私たち観客の心を射抜きましたねー。
Commented by CaeRu_noix at 2006-09-25 00:55
栗本 東樹 さん♪
了解です。以前は、すぐにトラックバックが反映されていたような気がしたもので・・・。二度送ってしまいました。すみませーん。
見るだけのお楽しみは、入浴の世話で既に味わっているし、あのワクワクぶりを見る限りでは、現役バリバリじゃないですかねー。あんなに厳つい顔をしていて、エロジジイなところが、むしろピュアに思えてしまうんですよね。なんておもしろい見せ方なんでしょうー。
Commented by BC at 2006-10-09 00:41 x
かえるさん、こんばんは☆

かえるさんとほぼ同感だったのですが、
唯一、若干ニュアンス的に意見が分かれたように思えた部分は・・・
少女が青年に惹かれ始めてから老人がカレンダーの×印をインチキし始めるのは、
少女の心が離れてしまう老人の焦りのような気がして、
老人の不安感がヒシヒシと伝わってきて、
そういう老人の姿を観ていて居た堪れない気持ちになってしまった私なのです。
観終わった後から思えば、老人は少女がやがて巣立っていく事を予期していたと言うか、
達観していたようにも思えたし・・・。

私も『弓』を観ていて『橋の上の娘』を思い出しましたよ。
2作共、ヒロインは崇高な印象だけど、
   『橋の上の娘』は研ぎ澄まされた女神?
   『弓』は憂鬱ながらもあどけない面影を残す妖精?
みたいな魅力かしら?

キム・ギドク監督は制作拠点を本国(韓国)から他国(ヨーロッパなど)に移しちゃったとしても
キム・ギドクの独創性(精神世界)は世界各国で充分、通用しそうですよね。(*^-^*
Commented by CaeRu_noix at 2006-10-09 21:25
BC さん♪
その日が来るのをじっくり楽しみにしていた老人が、カレンダーの印付けでズルをした場面は、彼の焦りを感じましたよねー。でも私は、おいおい、ズルすんのかよーって、ツッコミつつも笑ってしまいました。BCさんはその場面に、いたたまれない気持ちなるほどに、彼に心寄り添っていたのですねー。
達観していたなら、その日を強引に早めることなんてせず、時の流れと彼女の意思にまかせればいいと思うんですが、せっかく育てた宝物を手放したくない、ズルをしてまで、彼女を早くモノにしたいという俗物な行動を見せてくれたことがエラくおもしろかったんですよ。
『橋の上の娘』のヒロインはそんなに崇高な印象はないかも。でも、本作の少女は、台詞がないせいか、確かにつかみどころのない妖精みたいな魅力がありますよねー。飛んでいってしまいそう。
ギドクはもうホントに韓国では映画を撮らないことにしたんですかね?そんなに韓国でウケがよくなかったとは知りませんでした。もともとヨーロッパの映画祭で評価の高い監督ですから、もちろんこれからも変わらずに世界のファンを驚かせてくれるでしょうね。
Commented by リーチェン at 2006-10-10 16:04 x
私もあのシーンは「橋の上~」のシーンを思い出しました。

心穏やかな調べながら、二人のゆるぎないと思われる信頼関係にヒビが入っていく様や、だんだんと嫉妬心が芽生えあらわになってくるところまでは大体想像ができるけれど、やはりあのシーンには驚きました。やってくれたなと。生身の体の交わりではない交わりに驚いたり、でも納得してみたり・・・ 世間知らずの汚れのない少女が、自分が出て行って首をくくって死のうとまでしたところで何かに目覚めたところも一瞬で大人の女になったように見えました。これからも頑張ってほしいギドク監督ですね!
Commented by CaeRu_noix at 2006-10-11 22:54
リーチェンさん♪
言ってみりゃー、確かに、途中までの展開は予想できますよね。しかし、やっぱり、あのクライマックスシーンの発想には、これぞギドク!と感嘆してしまいましたよねー。韓国語や他の国の言葉ではどうなのか知らないけど、日本語では、矢もあちらも同じ「射」で表されるのがおもしろいなぁと・・・。
少女の気持ちが変化していくところも興味深かったですよね。一度は強く拒絶したのに、命がけの思いにはやっぱりグラッときてしまうのかなと・・・。そうか、大人の女への目覚めでもあったのかもしれませんね。
韓国では支持されなくても、挫けずにがんばってほしいですねー。
Commented by kimion20002000 at 2006-10-12 03:17 x
TBありがとう。
いい意味で、観客の予想を、裏切ってくれる映画ですね。象徴的な意味づけはいかようにも出来ますが、ともあれ、この老人と少女との、関係密度が、僕なんて、羨ましくてしょうがなかったですよ(笑)
Commented by CaeRu_noix at 2006-10-12 18:30
kimion さん♪
キムギドクの映画にはいつも驚かされます。物語の展開や結末って、多くは大体見当がついてしまうものなんですが、ギドクにはそれがないんですよね。裏切られてばかり。
ええ?!kimion さんは飼育願望がおありですかー? そのへんは謎ですが、2人の結びつきには感動させられましたよね。
Commented by mimia at 2006-12-02 20:19 x
トッポギ~!(美味しそうな挨拶)
「ウリ、キョロン(結婚)ナジャ」
韓ドラの聞きかじりによれば「私たち結婚しましょう」ってそういいます。(笑)
空に向けて放った矢はどこに落ちるんだろうと思いましたが、

>そうきたか~

私も唸ってしまいました、予期すらしてない場所だったので。すごい監督です。
Commented by CaeRu_noix at 2006-12-04 01:06
mimia さん♪
トッポギ~!! って、おいしいんですか?
とりあえず、元気になれる挨拶です。
韓国語の響きってなんかカワイイですよねー。私は台詞の少ない韓国映画を観る機会が多いのですが・・・。
矢にはビックリしましたよね。忘れた頃に、、、。
先がよめちゃう映画って案外多いけれど、ギドクの紡ぐ物語はいつも予想できませんよね。次作も楽しみですー。
Commented by とらねこ at 2007-04-23 21:43 x
かえるさん、こんばんは。
本当に、予想もしない瞬間に、矢が飛んできました。
少女を傷つけるものとならなかったところ、おっしゃる通り、感涙してしまいました。・・・
ラストは、さすがに普通に終わるはずのところで、この展開が来るんですもんね。最後まで安心できないのがギドクですね・・・
いつもながら、グダグダと記事には色々書きましたが、とても言い尽くせなかったです。・・・
Commented by CaeRu_noix at 2007-04-24 12:39
とらねこ さん♪
ギドクマンダラももうすぐ始まりますねー。
そうなんです。これもまた、まったく予想がつきませぬ。絶対、老人か少女のどちらかが矢で傷つくとふんでましたもの。そしてそして、キューピッドの矢ならハートを打ち抜くと相場が決まっているのに、そんなふうに使われるのねと感嘆。すばらしいひねり方ですよねー。少女の気持ちになって、老人の屈折した愛に感動してしまいました。
言及したいポイントがありすぎて困っちゃいますよねー
Commented by 真紅 at 2007-05-19 17:22 x
かえるさま、こんにちは。ギドクコンプは完了されましたでしょうか。
私はやっと『弓』観ましたよ・・。遅いんですけど傑作だと思いました。
ホント、ギドクはやってくれますね~。。溜め息ものです。
スピリチュアルに昇華・・本当にそうですね、私もあのシーンは息を呑みましたよ。
ハン・ヨルム、天晴れでした!
ではでは、また来ます~。
Commented by CaeRu_noix at 2007-05-21 09:40
真紅 さん♪
ギドクこんぷならずでしたっ
リアル・フィクション未見です。
ギドク作品って、興味深くておもしろい目が離せないものであるんだけど、私としてはギドクは愛してやまない監督っていうんではなくて、なんかもうおなかいっぱいになりました。ギドクものは年に2本くらい観るのがちょうどいいかも・・・。
惜しみなく、傑作という言葉が使われましたね。
それほど評価されるだけあって、真紅さんのレヴュー記事も、最近読ませていただいた他の作品のものに比べて、本作のものは一段とすばらしい表現で文章が綴られていましたね!
それほどに言葉があふれ出てくるともいえるため息ものの名場面の数々でしたね。
ハン・ヨルムは小悪魔大賞。
Commented by kimaguren at 2007-05-25 08:13 x
珍しく原題と邦題が同じ「弓」。しかもその弓を射たり奏でたり、というのにまずは拍手でした。皆さんと同じくラストの非凡な発想には唸るばかりでしたが 台詞のない二人に「うつせみ」ほどは感動しなかったんです。2度目 ということも影響しているのかもしれない。 それと老人の演奏とBGMとの違和感が終始気になって入り込めなかったことも大きな原因だと思います。
‘孤立した主役達だけの生活’といういつもながらの設定はな~んにもないのに、全てが揃っているみたい。ブランコもあり、ゆっくり横になれるソファもあり、眺めて飽きない空も海もあり、楽しそうで充実していて、何不自由ない生活のように見えるのが不思議だけれど、妙に納得する私です。
ps 私はあの老人 始めっから 孤高の人というよりギラギラしたものを感じてましたわ~ 
Commented by CaeRu_noix at 2007-05-25 22:58
kimaguren さん♪
ぞくぞくとご覧になりましたねー。弓といったら、レゴラス、ケンタウルスなんですが、まさか船住いのジイサンとは。
そうそう、弓で奏でるシーンはとても美しかったのですが、きこえる音楽がその演奏する姿に全然合ってなくてちいと興ざめでした。
台詞をしゃべらない主人公というのも、定番なんですよね。悪い男もそうだったし。だから、もはや、そのことそのものには斬新なおもしろさは感じないんですよね。現代的な普通の家でしゃべらない『うつせみ』は不思議感が際だっていたけど、『弓』世界ではいたって普通のことのように感じられたりして・・・。それでもやっぱりその静けさ、その空気感には感じ入ってしまう部分もありました。そんな空間においては、老人の暮らしはゆったりと満ち足りて見えましたよね。ヘンタイナンキンジジイなのにー。私はこのジイサンにギラギラ感は感じなくて、そのへんを隠しているようなところがまた微笑ましかったのでした。
ということで、うつせみベストは揺るがずですね。
Commented by kimaguren at 2007-05-26 07:50 x
>老人のギラギラ感
>その辺を隠しているようなところしているようなところがまた微笑ましかったのでした。
確かに~。でもやっぱり私にはあの目からはメラメラと燃えてるのが見えるようで‘隠そうとしてもどうにも隠し切れない’風に伝わってきました(笑)ただ、カレンダーの‘結婚’の文字や、律儀な×印の付け方が突然反則技へ変わっていったり、急遽ダブルベッドをしつらえたり、隠し切れない可愛らしさ というものも確かに感じました。むか~しTVドラマで笠 智衆さんが孫のガールフレンドの女学生に恋をしてバイクで自殺したお話を観て感動したことがあるんです。笠さんの涸れた風情とこの老人の風貌との違いがかなり影響してるかもですね。

そうですか、「悪い男」も喋りませんでしたか~"^_^" それは置いといて、、「うつせみ」と「弓」のシチュエイションの違いが こちらの受け止め方にも影響するというのは 納得です。
「うつせみ」ベストは揺るぎませんが「春夏秋冬、、」を思い出すとこの際ベストは2本でもいいか~という気になったりもします。
Commented by CaeRu_noix at 2007-05-26 15:48
kimaguren さん♪
ただの俗物なエロジジイだってことを、きまぐれさんは最初から見抜いていたんですねー。私は序盤は結構、雰囲気の幻想的な美しさのせいで、老人が仙人のようにも見えたのですよ。多くを悟った孤高の年長者に違いないって・・。それが、物語が展開するごとに、感情をむき出しにして、ズルっ子になっちゃうからおかしかったです。
笠智衆さんは、『東京物語』の時のお姿しかイメージできないんですけど、そんなドラマがあったんですね。笠智衆さんはひたすら優しげだけど、こちらのジイサンはムッツリ気むずかし屋な感じですよね。そういう意味では、共感しづらいかも。
私はギドク作品に関しては、登場人物に心寄り添っての感動というよりも、客観目線で作り手ギドクの独創性に感銘を受けるという方が多い感じですー
基本パターンはわりといつも決まっているんだけど、いろんなバリエーションがあって飽きません。『悪い女』、『受取人不明』も見つけたら是非。
私も、美しめなうつせみ、春夏秋冬のお気に入り度は高いです。12作観たところでのベスト5は順不同で、『鰐』の記事内に挙げてましたー。
Commented by kimaguren at 2007-05-28 15:03 x
何度もお邪魔してしまいます~
>ただの俗物なエロジジイだってことを、きまぐれさんは最初から見抜いていたんですねー

どうしてそう感じたのかな~とちょっと振り返ってみました。
まず 老人が少女にちょっかいかける客にむかって繰り返し矢を射て邪魔する様子からいかにもあからさまな感じを受けたことが印象としてずーっと後を引きました。
そして今思いついたことですが、弓とBGMとの齟齬から受ける興ざめな感覚。これは監督のミスだと思ってましたが、ひょっとすると そういう不興を買うことを承知の上だったのかも。もしあのBGMが老人の弓の演奏そのものの素朴なものだったら 私もあの老人のことを孤高の人物だと感じたでしょう。でも あの場面の違和感からそうではない なにか胡散臭いものを感じてた気がするんです。老人の頭の中ではあのような流麗な音楽が流れていた、つまり本人はそう思い込んでいた、自己陶酔の世界、そんな感じを受けたような記憶があります。以上、監督の意図の予習も復習もしていないので いつものように勝手に妄想してみました(笑)
なお、かえるさんのベスト5は既に拝見済みでして 多少影響されてるかもしれません~
Commented by CaeRu_noix at 2007-05-29 11:05
kimaguren さん♪
そうですかー。私は映画を実際に観る何ヶ月か前から、予告を劇場で目にしていたんですが、ブランコのシーン等幻想的で美しい映像が印象的だったんですよ。だから、当初は、あくまでも詩的・神話的な世界の物語のイメージだったのでした。ジイサンも春夏秋冬のお坊さんのようなタイプかなぁと・・・。だから、本編を観始めてから、ギャップを感じた私でした。でも確かに、ジイサンの俗物な人間味はしょっぱなから、あれこれ顔を覗かせてもいましたね。
あの音楽はどうなんでしょう??思うに、ギドクはもともと画家をめざしていたかなんかで、美術的なセンスはかなり素晴らしいと思うんですが、ひょっとしたら音楽のセンスはあんまりなのかもしれないと思ったりしています。初期作品の音楽センスはダサダサでしたから・・。なので、監督的にはちゃんと演出したつもりだったとも思っていたんですが、なるほど、ジイサンの愚かさをあえてそうやって表現していたというのもありえるかもしれませんね。とことんナルシストなジイ。それも面白い!
水上ものは定番ですが、魚と寝る女がヒトキワ強烈でした。
カンヌのコンペで上映されたギドクの新作はあまり話題に上らなかったようで。
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