かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『パビリオン山椒魚』
2006年 10月 13日 |
そんなにパビリオンでもなかった。が、期待していなかった分、楽しめましたっ。

レントゲン技師、飛島芳一のもとに、サラマンドル・キンジロー財団が所有する動物国宝、オオサンショウウオのキンジローを盗み出し、本物かどうかレントゲン撮影してほしいという依頼が舞い込んだ。



なかなか楽しかった。ジェットコースタームービーというほどにハイテンポでもなくハチャメチャでもなかったかな。もう少しスピード感があった方がよかったけれど、独りよがりに支離滅裂でもなかったと思うし、主軸ストーリーは破綻していなかったので、ちゃんと映画を観たっていう満足感は感じられた。小ネタの一つ一つはおちゃらけているんだけど、映画としてのつくりはわりと堅実というか、音楽の入れ方がすごく気持ちいいし。

『PARTY7』とか以前の石井克人作品の感触を思い出すようなノリ?嫌いじゃないです。でも、『真夜中の弥次喜多』くらい奇想天外なハシり方が好きな私としては、覚悟していたほどにめくるめく楽しさはなかったかも。ヘンテコにハジケ過ぎていないのがよかったのか、物足りなかったのか、いやその加減がほどよかったというべきか・・・。
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とりあえず、サンショウウオだよなーとかレントゲン技師って面白いかもとか思ってしまう感覚は好き。レントゲン車ってなんかいいよねー。周りのテンションの高さに動じずサンショウウオを当然のように抱っこしている冷静な女子高生ヒロインっていうのも何だかいいし。オダジョーもノリノリで楽しそうでヨシ。今度の健康診断の時、「すって、すってー、止めて。ハイ、ドーン」を思い出してしまいそう。後半、マンダム級のダンディを体現できたかは疑問だけど、煙草5本くわえちゃうのはエラい。まるで外国語のような響きの笛午村方言しゃべりはサイコーでした。亀田の落ち着き方も笑えたし。

「本物とか、偽者とか、どっちでもいいの。」って、配給会社のつくった勝手な宣伝コピーではなくて、ヒロインあづきちゃんの台詞だったから、何だかグッときてしまいました。大人っぽーい香椎由宇は、同世代目線ならすましたとっつきにくい系なんだろうけど、妙な大人たちの間にいると健気なカワイイヒロインに感じられるのです。だから、図々しくもその18歳マインドに寄り添ってしまい、ちょっと夢心地でエンディングを迎えちゃった。ホンモノかニセモノかとか、歴史的な価値とか、金銭的な価値とか、大人たちが大騒ぎしていることなんて、ホントにどーでもよくって、自分にとっての楽しいことや嬉しいことは全然別のところにあるの。本当のママがずっとそばにいてくれた人だとわかって、愉快な男が誕生日に会いに来てくれたっつーことにハッピーがあるんだもーん。ってな。

パビリオン山椒魚 2006 公式サイト
監督.脚本 冨永昌敬
音楽 菊地成孔
出演 オダギリ ジョー、香椎由宇、高田純次、麻生祐未、光石研、KIKI

(シネセゾン渋谷)
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by CaeRu_noix | 2006-10-13 12:49 | CINEMAレヴュー | Trackback(13) | Comments(6)
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Commented by contessa at 2006-10-13 23:01 x
こんばんは。早速TB付けさせていただきました。

あづきちゃんと、それから菊池成孔さんの音楽はチャンとしてますよね、確かに(笑)
私も、全体にもう少しイッてしまっても面白かったかなと思いましたが、猟奇にも耽美にも走らず「おとぼけ系」でこれだけ世間に背を向けていられるのも、ある意味凄い才能だと思います。監督自身、たいへんタノシイ方なので、次回作にも期待しています。
Commented by mar_cinema at 2006-10-14 01:54
かえるさん、こんばんは。
今年100本目に選んだこの作品、
感想はどう言っていいのか解らないんですが、
また見返したくなる不思議な作品で、魅了された気がします。
Commented by CaeRu_noix at 2006-10-14 16:00
contessa さん♪
音楽はとってもよかったですー。遊んでいるようでかなり模範的にも感じられて。あんまりテンポがよくなかった分、音楽が引き締めていたカンジでした。作曲オダギリジョーっていう文字も見たような気がしたんですが、それは何だったんでしょうー?
みんながみんな同じノリであるより、主人公あづきが動揺しないマイペースちゃんなのがバランスよかった気がしますー。ホント、予告や宣伝コピーのイメージほどにハチャメチャな映画ではなかったですよね。にしても、ずいぶんおとぼけ系でやりたい放題な長編第一作目ではありますよね。気取らず楽しさを持続してほしいですー。
Commented by CaeRu_noix at 2006-10-15 11:52
mar さん♪
おお、記念すべき100本目はコレだったんですねー。
それにふさわしかったかどうかはビミョウですが、私としては充分におもしろい映画でした。魅了されたとのことでよかったですー。
Commented by ミチ at 2007-01-28 16:32 x
かえるさん、こんにちは♪
私も奇想天外大好きなんです。
この作品、もっともっとハジケてくれても良かったな~。
オダジョーのハジケは楽しかったですが・・。
結局彼の映画を3本見て、お気に入り度は「ビッグリバー」>「ハザード」>「パビリオン」って感じでしょうか。
ビッグリバーには癒されます~。
Commented by CaeRu_noix at 2007-01-29 12:01
ミチ さん♪
もっとキテレツにハチャメチャな映画かと思いましたよねー。
基本的には好みのタイプのノリと笑いだったんですが、案外おとなしいなぁって私も感じました。監督の構想ではかなり奇想天外になっているみたいだけど、表現力は下回ったもよう・・・。でもでも、この楽しげなオダジョーはよかったですよね。
『ビッグリバー』も監督の意図が伝わらないということがありましたが、あの絶景は忘れがたいです。また観たくなりました。
そういう私はmyベストで「ハザード」>「パビリオン」>「ビッグリバー」っていう順序にしてました。っていうかこの3本は同じくらいみな好きです。
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