かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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侯孝賢の 『童年往事』、『風櫃の少年』 など
2006年 10月 24日 |
シネマヴェーラで開催されたホウ・シャオシェン映画祭にて、旧作を3本鑑賞しました。



これまでに観たことがあったのは、
 『冬冬(トントン)の夏休み』 (84)
 『恋恋風塵』 (87)
 『悲情城市』 (89)
 『戯夢人生』 (93)
 『フラワーズ・オブ・シャンハイ』 (98)
 『ミレニアム・マンボ』 (01)
 『珈琲時光』 (03)

そして、今回観たのはこの三作品。
 『川の流れに草は青々』 (82)
 『風櫃(フンクイ)の少年』 (83)
 『童年往事/時の流れ』 (85)


▼『川の流れに草は青々』 在那河畔青草青

田舎の小学校に臨時で赴任してきた青年教師廬大年と子供たちの交流が描かれる。
その舞台、台北の東北に位置するという内湾は、自然に囲まれたのどかな田舎。子ども達が魚獲りに興じたりして、何度も映し出される川の存在がとにかく美しく輝いていて素晴らしかった。
今観ると、青年教師のキャラクターがちょっと古臭くて気恥ずかしくもなってしまい、素直に共感できない部分もあるのだけど、腕白な子ども達が元気に跳び回る姿はとても微笑ましくて、心地よいノスタルジーを覚えた。


▼『風櫃(フンクイ)の少年』 風櫃來的人

風櫃に住む阿清たち不良少年の青春映画。
離島である澎湖島の風櫃(フンクイ)。海辺がすぐそこにある暮らしもいいな。不良少年といっても素朴で憎めないタイプのやんちゃぶり。ずっとその風櫃が舞台と思いきや、のどかな故郷を離れて都会の高雄に行って新たな生活をする。気になる彼女の存在も印象的で大人になっていく過程のほろ苦さが沁みた。
ただ彼女のその当時のメイクとファッションが・・・。ノースリーブなのに未処理でいいの?


▼『童年往事・時の流れ』 童年往事

一家で台湾に移住した少年阿孝と家族の年代記。
ホウ監督自身の少年期の記憶で綴られているらしい。
外では伸び伸びと振る舞っているやんちゃ少年が家では年老いた祖母や病弱な父、苦労する母の姿を目の当たりにする。そんな日常の生活風景がせつなかったりほほえましかったり。大陸に帰りたがっていたおばあちゃんの存在が何よりも心に残る。そして、部屋の佇まいやいつも通る道、木々を映し出す映像の素晴らしさに感銘。そよぐ木々の葉を見ていると風の音まで聴こえてくるような。やっぱり李屏賓(リー・ピンビン)なんだなー。


この三作品の中では、『童年往事』 が最もよかったかな。少年の青春模様もほほえましいのだけど、家族の物語の側面にはより胸を打つものがあったので。映像もすこぶる気に入ったし。
『好男好女』、『憂鬱な楽園』 も観たかったけれど、この辺はレンタルDVDなどもあるからまたいつか。(『憂鬱な楽園』 は手元に中古VIDEOもあり。)
台湾映画というと、ツァイ・ミンリャン作品など台北が舞台の物語を観る機会が多かったので、のどかでゆったりとした風景と人々の姿を懐かしいような気持ちで眺めることができました。
自分自身の少年期を大切に温めてそれを映画にするってとてもステキなことだと思います。侯孝賢はこんな風に町や思い出を愛してきたんだなぁと実感。

そして、それを基盤にしながらも、自身の思い出ばかりにとらわれることなく、現代の都会に暮らす若者を描くことを試みたりするわけなんですね。
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by CaeRu_noix | 2006-10-24 18:32 | CINEMAレヴュー | Trackback | Comments(0)
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