かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『ウール100%』
2006年 11月 07日 |
眺めて楽しいへんてこりんなメルヘン世界

廃品収集を日課にしてごみで埋め尽くされた屋敷に住むおばあさん姉妹、梅さん・亀さんの物語



主人公がばあさんであっても、ガーリームービーなのだ。奇妙でメルヘンちっくな映像に惹かれて観に行った。CM、TVの短編アニメを手がけてきた美大卒のアートな女性監督作。そんな監督ならではのセンスが感じられるビジュアルにワクワク。ファッションや小道具の一つ一つが眺めて楽しいー。

梅さんは洋もの派で、亀さんは和もの派と服装も朝食のメニューもきっちりと対照的。それでいて、銀色のおかっぱヘアや、お出かけの時のファー襟付ケープはおそろいなのがカワイイ。岸田今日子と吉行和子というベテラン女優がこんな不思議世界のカワイイおばあちゃん姉妹になっているのは見どころ。それに比べると、若い頃の姉妹の存在感が薄すぎて違和感。女優でもないモデルで活躍中の2人らしいから迫力ある演技を求めるのは無理なんだろうけど、あまりにも雰囲気が違いすぎて、この2人のおばあさんの少女時代という説得力にかけていたのが残念。もっと自然に結びついてくれれば、少女時代のシーンにも感じ入ることができたと思う・・・。

クレヨン画のヒロイモノ台帳が最高にラブリー!小道具に手抜きが多いという噂の日本映画において、その一冊で彼女たちにまつわる多くを物語ってくれるコミカルなシロモノには拍手。並べられ積み重ねられたお屋敷の中のモノたちも圧巻。おでかけ用杖のコレクションもステキ。眺めて楽しいゴミ屋敷。というビジュアルの楽しさに比べると、過去の場面が入り乱れるお話の進み方にはそれほどに魅力を感じられず、レイトショーゆえの疲れもあって、中盤はちょっと退屈してしまったかも。せっかくのアイディアなのだから、もう少し脚本のおもしろみが感じられたらよかったな。
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アミナオシも大事な奇妙キャラクターに違いないんだけど、このキャラは私の好みじゃなかった。髪の不揃いさとか素肌にニットで素足丸出しとか「アミナオシじゃー」という雄叫びとかが何となく神経にさわってしまった。赤い毛糸がポイントのはずなのに、映像がレトロな色調に加工されているためか、毛糸が朱色に見えるのもちょっと残念だった。スチール写真の毛糸はもっとおいしそうな赤なのに。朱色のニットはかわいくない。でも、終盤の、毛糸が外に出て自由に形をつくったり、川を流れたりする映像にはグッときてしまった。さすがアニメを手がけてきた想像力。スクリーンで観てよかったと思えるアート映像でした。

スチールは蜷川実花担当らしい。『さくらん』も楽しみー

2005  公式サイト
監督.脚本 富永まい
美術 都築雄二 
出演 岸田今日子、吉行和子、北浦愛、宮田亮、ティアラ、兼田カロリナ 
ナレーション:小池栄子
 (渋谷 ユーロスペース)
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by CaeRu_noix | 2006-11-07 07:43 | CINEMAレヴュー | Trackback(7) | Comments(6)
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Tracked from 日っ歩~美味しいもの、映.. at 2006-11-10 20:46
タイトル : ウール100%
ちょっと不思議な、御伽噺のような映画でした。 梅さんと亀さん。その名前から想像されるとおりの年配の姉妹が住む古いお屋敷は、どうみても「ゴミ屋敷」。姉妹が、街中を歩き回り、彼女たちなりの美意識で選りすぐった品々を運び込んでは、綺麗に拭きあげ、「ひろいもの台帳」... more
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【ユーロスペース@渋谷】 あるところに梅(岸田今日子)と亀(吉行和子)というちょっと変わったおばあさん姉妹が住んでいた。2人は毎日ゴミ捨て場を回っては気に入った廃品を拾って持ち帰っていた。いつしか、2人の大きな屋敷はカラフルなゴミ屋敷と化していた。ある日、真っ赤な毛糸玉を見つけた2人はさっそくそれを持ち帰る。ところがその夜、赤い毛糸を手繰って一人の少女(北浦愛)が屋敷に迷い込んでくる。以来、少女はなぜか屋敷に居着いてしまい、赤い毛糸でセーターを編んではそれをほどく、を繰り返すのだった。姉妹はそ...... more
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タイトル : ウール100%
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『ウール100%』 ++ あらすじ ++ 『廃品の収集を日課とする仲良し姉妹の梅さんと亀さんは、何十年もの間、近所で “ヒロイモノ” を集め、大きな屋敷に大切に保管してきた。 そんなある日、赤い毛糸のセー... more
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なかなかのこだわりのセンスをもつ「ゴミハウス」 ウール100%posted with amazlet on 08.02.18クロックワークス (2007/05/25)売り上げランキング: 18505おすすめ度の平均: 最高でした!! 現代のおとぎ話です...... more
Commented by charlotte at 2006-11-07 21:44 x
こばはー。
あーー、この作品実は見たかったのですー。でもレイトじゃないっすかーー。涙、涙
どうしてレイト?うう、かえるさんのレビューでまた見たくなってきた・・・。
どうにかして劇場で見たいなあ・・・とほほ
Commented by CaeRu_noix at 2006-11-07 23:04
charlotte さん♪
惹かれますよねー、このビジュアルー!
岸田さんと吉行さんのメルヘンキャラは夜向けってことでしょうかね?
うー、charlotteさんにも観ていただきたいですー。
Commented by roko at 2007-02-16 21:23 x
血液型も星座も同じ CaeRu_noixさん★今晩は。
ルーマニアが気になってまた拝見しています^^;
死者の生前の暮らしが分かるキュートで明るいお墓(墓標?)いいですね~確か、「ウルルン滞在記」で見ました。
お墓は持たず・・・鳥葬か骨を海にまいて欲しいです(笑)夢ですね。
日本の葬儀屋さんの葬儀・・・アレは死者に失礼ですよ^^;(苦笑)
話題が戻りますが・・・これって、2005年の映画だったんですね(恥)
記事書く前に、此処にお邪魔して良かったです。
ちなみに、レディースデイで観て来ましたが、オバサンには向かない映画ですね(-。-) ボソッ
トイレで「お金の無駄だった・・・」とオバン二人がボヤイテいました。
「乙女限定!!」にした方が良いかもです。
梅さんの若い頃の役の子・・・私の母の高校生の時の顔にそっくり(@_@)でビックリ!!しました。
また、お邪魔させて下さいね(ぺトロ二ウスさんの所ですれ違ってませんか?違っていたらm(__)m)
Commented by CaeRu_noix at 2007-02-17 13:21
roko さん♪
再訪ありがとうございます。
未完のルーマニア旅行記に興味をもっていただき嬉しいです。そうそうそう、陽気なお墓ってふざけた観光名所だなーと思っていたんですが、キュートでした。ヨーロッパのお墓は明るくてよいのです。それに比べて、日本のお墓って、なんであんなに暗ーい感じなんでしょうね。だから、入りたくないというのも理由の一つかも。お葬式もなんだかなんだか・・・。形式的なものの全てがイヤなんですー。
私の添加物まみれの体は鳥たちが食べてくれなさそうだけど。

映画は2005年のものみたいですね。インディペンデント作品の公開は遅めですから。わかりやすいTVドラマに慣れ親しんだオバサマ方には感性でみる映画の楽しさはわかりませんでしょうねぇ。乙女限定にしましょうー。げ、私も観られないかも・・・。
若い頃の梅さんがお母さんにそっくりだったなんてステキです。私は自分の母親の10代の頃の姿なんてインプットしていないかも・・。

あ、ぺトロ二ウスさんの所には「硫黄島からの手紙」の時にお邪魔しましたよ。その時だったら、それは私。すれ違っていましたかー。どきどき。
ゼヒゼヒまたいらしてくださーい。
Commented at 2007-02-19 22:44 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2007-02-19 22:44 x
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