かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『ブッシュ・ド・ノエル』(99) La Bûche
2006年 12月 24日 |
Merry Christmas!
クリスマス映画といえば、やはりお子ちゃま向けテイストのものが多いですね。
でも、これは大人の女向け?のおフランス映画。



楽しいクリスマスだっていうのに、人間関係はドロドロ、ゴタゴタ。
コミカルなんだけど、笑うに笑えない切実さにあふれている。
混沌とした模様が可笑しいやら、やるせないやら。
それでいて、温かい人と人のつながり。

12月21日からクリスマスまでの物語。
離婚した夫婦とその三人の娘。
母イヴェットの再婚した夫ジャン=ルイのお葬式の場面から始まります。
父スタニスラスはロシア民謡の歌手の長女ルーバと暮らしていて、仲の悪い次女ソニアと三女ミラもその葬式やクリスマス・パーティに際して、顔を合わせることになったのでした。


2000年に公開された99年の作品。
DVDは発売されているのだけど、レンタルショップにはおいてなくて、観たかったのに観られなかった作品の一つなんだけど、このたび横浜シネマテーク上映会2006にて、スクリーン鑑賞することができました。赤レンガ倉庫のあの椅子はツライんですが・・・。
シネフィル・イマジカでも今月放映されていたようです。明夜も?


監督、脚本は、ダニエル・トンプソン。
その名前に注目したのは、そんなに昔のことではないのですが、どうやら私はずいぶん前からこの人の作品と関わりがあったようです。監督デビュー作はこの『ブッシュ・ド・ノエル』なのですが、脚本家としては古くから活動をしているらしく、私にとっての心のフランス映画、たぶん初めて映画館で観たフランス映画『ラ・ブーム2』の脚本も担当していたんじゃーないですか。それから、私がミニシアターというものに足を踏み入れるようになった初めの頃の作品として印象深い『王妃マルゴ』の脚本も担当。
フランス映画ならではの群像劇の人間模様やエピソードの重ね方がとても私の好みに合うようで、『メランコリー』(93)もお気に入りの1本。登場人物がたくさん出てきて複雑なんだけど、パトリス・シェロー印の『愛する者よ、列車に乗れ』にもハマりました。(『ルーヴルの怪人』は×)
監督作品も見事なもので、『シェフと素顔と、おいしい時間』(02)もステキなロマコメだったし、 先日映画祭で観た群像劇『オーケストラ・シート』(06)もとてもよかったのです。

『オーケストラ・シート』を観た時に、ちょっとカッコいい男性俳優がいて、調べたらそれは監督の息子だったのですが。そのことをすっかり忘れていて、『ブッシュ・ド・ノエル』を観た今回も、俳優の名前を後で調べたら、またしても監督の息子でした。顔を覚えようよー。クリストファー・トンプソンです。母と一緒に脚本家業もやっているらしい。
 

そして、そして、肝心の『ブッシュ・ド・ノエル』ですが、中心となる三姉妹の次女をエマニュエル・ベアールが、三女をシャルロット・ゲンズブールが演じているという豪華さ。『フレンチなしあわせのみつけ方』 のシャルロット・ゲンズブールはすっかり奥様っぽい印象でしたが、この頃の彼女は少女の面影のある寂しげな表情がとてもかわいいのです。
ベアールの三姉妹ものだなんて、『美しき運命の傷痕』と設定がかぶります。夫が浮気していたりするのも同じ。不倫が複数からんだり、娘達が両親の行為に影響を受けていることも似ているかも。だけど、ひんやりキェシロフスキテイストとはタッチはまるで違って、こちらはシニカルながらも笑えるモードなのです。切実なんだけど、絡まり込み入ったところが面白くて魅力的。辛さに共感したり、運命の皮肉にニヤリとしたり。問題解決したというわけではないけれど、ゴタゴタを一山乗り越えた大人達が迎える幸せなヒトトキに胸がいっぱいになってしまうのです。
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by CaeRu_noix | 2006-12-24 01:28 | CINEMAレヴュー | Trackback | Comments(2)
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Commented by sabaha at 2006-12-30 22:22
こちらにも。
赤レンガで、そんな催しをやっていたのですね~。
で、ダルッサン、実はそうそうたる監督の作品に出ていますよね。
一見風采の上がらないおじさんなのに、長い時間見てると、なんともいい味なんですよね。「サンティアゴ~」改め「サンジャックへの道」でもそうでした。「ロング・エンゲージメント」も。
「幼なじみ」もいいけれど、私は「マルセイユの恋」の方が大好き。
クラピッシュは、この人が出ているのは未見でした。観ようっと。

では、本年中は大変お世話になりました。色々お話できて、嬉しかったです。来年もよろしくお願いいたします。
よいお年をお迎えください。
Commented by CaeRu_noix at 2006-12-31 12:18
わかばさん♪
横浜シネマテーク フィルムフェスティバルはたぶん去年から始まったらしい。フランス映画祭の収蔵作品からの上映なので、とても魅力的なんです。確か、マダムSさんは去年行かれたんじゃなかったかな。私も去年から気になってはいたのですが。今回は、同日に、これと、マチュー・アマルリック主演の『運命のつくりかた』の上映があったので、仕事を休んで行ってしまいましたー。時間があくので、映画祭とは違って、不親切なプログラムでしたが・・。
大人なら、『マルセイユの恋』がより好きだというのは当然なんですが、私は『幼なじみ』の雰囲気的なものがすっごく気に入ったんですよ。石畳の路地とか部分的なものについて。物語的には『マルセイユ~』が感動的だったと思うのだけど。
『家族の気分』はすごく好きです。ダニエル・トンプソン脚本同様にアニエス・ジャウィ&バクリ脚本もイイですよね。
こちらこそ、お世話になりました。とても楽しかったです。わかばさんも、よいお年を♪
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