かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『墨攻』
2007年 02月 12日 |
兼愛。非攻。墨家に学ぼう。

戦乱の中国、攻撃をせずに守り抜く“非攻”を信念とする集団“墨家”がいた。
紀元前370年頃、趙と燕の国境にある粱城は、趙によって攻撃されようとしていた。
その墨家を描いた小説とコミックを日本、韓国、香港、中国の合作で映画化。



力強く壮大な歴史スペクタクル。最近多いアジア合作映画だけど、多国が参加することによってよりスケールが増すのなら何より。『PROMISE』 はちょいとへんてこだったけど、本作はなかなか堅実に正統派。

大国・趙が率いる10万の大軍を前に、4千人の勢力しかない梁城に墨家の革離が1人でやって来る。一般的にイメージされる強さを誇示した戦国武将の装いとはかけ離れた質素な身なりでたった1人で登場するアンディ・ラウ扮する革離。戦術の指揮官という立場を任されても、常に彼は謙虚で落ち着いているのだ。威張りくさって声を荒げる戦国武将とは大違い。そして、被害を最小限に食い止めるためには、敵軍の兵の殺生は免れないという事実に心を痛めたりもする。

そんな革離の姿勢に心うたれ、墨家の思想に興味をもった。革離を見て思い出すのは、『HERO』でジェット・リーが扮した無名。天下統一される平和な世のために自己犠牲を選んだ無名の志にも感動したものだけど、墨家の「非攻」を信条とする革離にも大いに魅力を感じた。戦いまくりのアクション映画というものにそれほどハマれない私としては、そんな戦術や思想の方が面白みのポイントだった。

映像、美術面でいったら、遙かに『HERO』の方が素晴しかったし、時代は違うけど、『セブンソード』の方がビジュアルの魅力にあふれていたよなーなどと思ったりして、スペクタクルものとしての見ごたえは物足りなさがあったかも。物語としては、『セブンソード』よりもわかりやすくて楽しめたけれど、アートな部分でもっと引き込まれたかったかな。

いやしかし、21世紀の不穏な世界において、墨家思想は素晴らしいじゃない。

兼愛・・ 自分を愛するように他人を愛せ、無差別の人類愛
非攻・・ 侵略と併合は人類への犯罪。侵攻はせず、防御のみ

儒教が重視した"家族愛を基本とする仁"、特定の集団に対する愛は差別愛であり、無差別の人類愛こそが平和をもたらすものとした。

集英社新書「上司は思いつきでものを言う」に、"日本人が官僚的になり、建前でものを考えてしまうのは、日本人の中に深く根を下ろした儒教のせいです"と書かれていた。官僚的な序列は、儒教原理に基づくものなのだって。日本には能力主義が根付かず、立場固定主義が根強いまま。そして、上司はとにかく無条件で偉い状態・・・。
--というのを真に受けて、アンチ儒教な思いがあった私にはちょうどよく?墨家思想に注目。(関係ないけど)

特定の集団、自分の家族や自分の会社や自分の国のことばかりを大事にしようとするから、その外側の多数を不幸にするような事件や事故が起きるのだよなぁと思うわけで。無差別に自分を愛するように他人を愛することはとても難しいことだとは思うけど、世にはもっとそういう価値観が必要なんじゃないかしらー


墨攻 A BATTLE OF WITS 2006
中国.日本.香港.韓国  公式サイト
監督. 脚本: ジェィコブ・チャン
アクション監督: スティーヴン・トン
原作: 森秀樹 ( 漫画)、酒見賢一(小説)
音楽: 川井憲次
.
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by CaeRu_noix | 2007-02-12 09:51 | CINEMAレヴュー | Trackback(17) | Comments(22)
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Tracked from しまねこ日記 at 2007-02-12 13:32
タイトル : 墨攻
紀元前370年ごろの戦国時代。小国・粱は大国・趙に攻撃されようとしていた。10万人の趙軍に対し、梁の全住民はわずか4000人、趙にとって梁は燕を侵略するための通過点にすぎず、簡単に落とせるはずだった。梁は墨家の救援部隊を頼んでいたが間に合いそうもな...... more
Tracked from Brilliant Da.. at 2007-02-12 19:01
タイトル : 『墨攻』と『グリーン・デスティニー』
アンディ・ラウなので、 観ないワケにはいきません・・漣 しかも日本の小説、それを漫画化されたものが原作らしいです。 中国・香港・韓国そして日本と、アジア圏の才能が結集して作られた本作。 なかなかの出来栄えでした。 なんせ、騎馬隊などの群集シーンはC..... more
Tracked from Swing des Sp.. at 2007-02-12 21:41
タイトル : 『墨攻』〜弓をかけるan×an〜
『墨攻』公式サイト 監督:ジェイコブ・チャン 出演:アンディ・ラウ アン・ソンギ ワン・チーウェン ファン・ビンビンほか 【あらすじ】(goo映画より)戦国時代。趙と燕の国境にある粱城は、趙によって攻撃されようとしていた。10万の趙軍に対し、梁城の全住民はわず....... more
Tracked from the borderla.. at 2007-02-12 23:39
タイトル : 「墨攻」
題名が?だったので、観る気もなかったんです。 『10万人の敵を相手にたった1人で挑む』というコピーにアジア版ランボーかよ、と思いながら、アンディ・ラウ、アン・ソンギと知ってる人が出てるのでちょっと安心。しかも、原作が日本の漫画と聞いて、「オールド・ボーイ」のように、うまく映画化されると嬉しいような、悔しいような気になるなぁと考えた時点で、観ること決定(^^; 三国志が好きで中国の歴史モノにも興味はあるんだけど、情報量が多そうだからと、「三国志」と「項羽と劉邦」ぐらいしか本読んだことありませんで...... more
Tracked from まてぃの徒然映画+雑記 at 2007-02-12 23:40
タイトル : 墨攻
非攻と兼愛。ちょっと墨子を読んでみようかな。紀元前370年ごろ、戦国時代の話。大国趙に攻められる梁は、墨家に救援を要請する。趙軍10万を前に、梁城は住民を合わせても4000人。降伏を決断した梁王だったが、その直後に墨家から革離がただ一人やってくる。果たして革離...... more
Tracked from Wilderlandwa.. at 2007-02-13 03:54
タイトル : 「墨攻(ぼっこう)」映画感想
ちらしや予告編見ているときから、これは見ようと決めていた作品。「墨攻(ぼっこう)... more
Tracked from 映画通の部屋 at 2007-02-13 22:46
タイトル : 墨攻
「墨攻」A BATTLE OF WITS/製作:2006年、中国=日本=香港=韓... more
Tracked from 犬儒学派的牧歌 at 2007-02-13 23:58
タイトル : 墨攻:二千年前からの「反戦」メッセージ
★監督:ジェイコブ・チャン(2006年 中国・日本・香港・韓国作品) MOVIX京都にて鑑賞。 ★あ...... more
Tracked from C note at 2007-02-14 16:36
タイトル : 墨攻
珍しく試写会にて鑑賞。原作は日本産のコミックだそうですが、そもそもそのコミック... more
Tracked from Akira's VOICE at 2007-02-16 10:58
タイトル : 墨攻
攻める手を止めてこそ,安らぎが生まれる! ... more
Tracked from 徒然なるサムディ at 2007-02-18 16:24
タイトル : 墨攻★映画
実は「墨攻」を知ったのは十数年前のコミックだった。 当時断片的に読んだが、墨家の革離一人で小国の梁城を趙の大軍から守る という着想の面白さと漫画の描写力に結構楽しめる仕上がりだった。 でも、結末がわからず終いだったのでずっと気にかかっていた。 それで結末を知りたいのと、コミックがどう映像化されたのかを知りたくて 興味津々で観に行った。 紀元前の古代中国の春秋時代。諸子百家の中で「儒墨」とも言われ、 孔子の儒家と並び称されたにもかかわらず、秦の統一とともに 歴史から忽然と姿が消え、明...... more
Tracked from 八ちゃんの日常空間 at 2007-02-20 10:34
タイトル : 墨攻
日本人って、結構中国の史劇って好きじゃありません?司馬遼太郎とか読んだ事ある人多いと思うんだけど…。で、この映画原作は日本なんだけど、これがまた最近のアジア圏の映画じゃダントツにいい!... more
Tracked from 猫姫じゃ at 2007-02-24 03:33
タイトル : 墨攻 07050
墨攻 2006年   ジェイコブ・C・L・チャン 監督  川井憲次 音楽  酒見賢一 原作アンディー・ラウ 劉徳華 アン・ソンギ ワン・チーウェン ファン・ピンピン チェ・シウォン 日・中・韓 合作なのね。 原作知らないし、人気コミックというのも読んでないし....... more
Tracked from しょうちゃんの映画ブログ at 2007-03-02 12:13
タイトル : 映画「墨攻」
2007年14本目の劇場鑑賞です。映画の日に観ました。「流星」「夜間飛行」のジェィコブ・チャン監督作品。戦乱の中国を舞台に、“墨守”という故事で知られる戦闘集団“墨家”の天才戦術家・革離の活躍を描いた森秀樹の同名コミックを、中国・日本・香港・韓国の合作で映画...... more
Tracked from TRUE - TIME .. at 2007-03-04 18:58
タイトル : 墨攻 ★
>墨攻 <配  給> 松竹/キュービカル・E <仕  様> 2006年/中・日・韓/133分 <監  督> ジェイコブ・チャン <音  楽> 川井憲次 <原  作> 森秀樹  <主演 1> アンディ・ラウ <主演 2> アン・ソンギ ・・・なにこれ? この映画大丈夫なの??? こんなんでちゃんと「建って」いられるのか~????? 問題だ。実に由々しき問題だ。建築業界を根底から揺るがしたあの「耐震強度疑惑」と同様の、いやもしかしたらそれ以上に(!)深刻で決して看過する事ので...... more
Tracked from はらやんの映画徒然草 at 2007-03-11 09:23
タイトル : 「墨攻」 映画の作りまで「墨守」しなくても・・・
漫画「墨攻」を原作とした日中韓の合作映画です。 タイトルにある「墨」とは「墨家」... more
Tracked from 映画専用トラックバックセ.. at 2007-04-29 20:23
タイトル : 映画「墨攻」
映画「墨攻」に関するトラックバックを募集しています。... more
Commented by とんきち at 2007-02-12 15:26 x
あれっ、橋本治だあ〜、と映画と違うとこで反応してます。
今回の里帰りでこの人の本3冊買いました。この人「戦争しないためには武器を持つんじゃなくて外交技術を持たなくちゃだめだろが」とか、
すっごくまっとうなこと言ってます。
儒教は女性に冷ややかなことで私も嫌いな思想です。
タイムマシンがあったら孔子の時代に行って、「論語」書く前に暗殺〜
とか過激なこと思ったこともあり、、、。
墨家思想、面白そうなので勉強してみますね〜。
映画は、、、うちの方に来るだろうか、、、。
Commented by マダムS at 2007-02-12 19:13 x
こんばんは~
墨家の思想、それを実践しようとする孤高の人=革離はステキでしたねー! 
「HERO」や「LOVERS」の映像美のようなものは無かったけれど、クラシカルとも言える戦闘シーンもなんだか懐かしく、その戦術も面白かったですよねぇ♪
無差別の人類愛・・うーかなり難しいと思うけれど少しでも近づきたいですよねん。。
Commented by 丞相 at 2007-02-12 21:45 x
こんばんは。私の記事で、かえるさんからの以前のコメントを
引用させていただきました。この映画は、関西ブロガー間で
かなり盛り上がっているようですね。
私もなんとなく気になっていたので、勢いで見てしまいました。

戦争へのメッセージもあるにはあったのですが、いまいち伝わり
にくいものがありました。それよりも、お気楽な香港映画として
見たほうがいいと思います。とりあえず、役者陣の魅力は
きっちり引き出されていた作品でしたね。
Commented by mako at 2007-02-12 22:23 x
こんばんは。アートなお楽しみはほとんどない硬派な物語でしたね。別に紅一点もいらんかったようなきがしないでもないんですが。というのはおいといて、中国の歴史を日本で原作・コミック化、それが大陸でも認められてスター俳優による映画化とはある種理想的な展開たどった映画じゃないかと思ったり。それこそチンギス・ハーンもそういう映画だったらよかったのに。そういや昔、ジョン・ローンが『シャドー』で演じたのはチンギス・ハーンの亡霊じゃなかったっけ、とまた脱線。
Commented by まてぃ at 2007-02-12 23:39 x
こんにちは。私も墨家の思想に興味を持ってしまいました。日本は江戸時代から儒教国家になってしまっているけれど、今本当に必要なのは、墨家の考えですよね。
Commented by borderline-kanu at 2007-02-12 23:55
こんばんは。
小説版「墨攻」も面白いですよ~ 革離と墨家の対立や、ラストが映画とは全然違っていて、短い本ですが読み応えありました。 カヌ
Commented by beru-ga at 2007-02-13 22:29 x
初めまして。

墨家の思想に興味がありますが、田舎なため映画がまだ観れません。
かえるさんの“日本には能力主義が根付かず、立場固定主義が根付いている。”の一言は現実に実感している者として、墨家思想を視野に入れて熟考することが有意義だろうと思います。
鉄コン筋クリートの由来、裏の真実もあるそうですよ。
いろいろ考えるとこわい…
あ、方言でこわいは強いと書いて、つかれる〜、の意味です。

唐突に、大変お邪魔してしまいました。
m(_ _)m


不快でしたら、削除して頂いて結構です。
宜しくお願い致します。
Commented by 隣の評論家 at 2007-02-13 22:54 x
こんにちわん。
この作品は、とても楽しみにしていたので、何か勝手に色々とイメージを作ってしまったようで。何か、いまいちノレなかったんですよねーん。
かえるさんのレビューを読んでいる方が何倍も面白かったですー♪
つたない記事ですけどTBいただきましたっ。
Commented by CaeRu_noix at 2007-02-13 23:22
とんきち さん♪
おお、3冊もご購入されたんですねー。オススメがあったら、教えてください。
そうなんです。真っ当なことをおっしゃっていますよね。時に話の展開が強引だったりもするんですが、おもしろく納得させられる見解が多いです。
孔子暗殺とは大胆!偉大な人だったんでしょうけど、その男尊女卑な教えが後世でも遍く尊重されてきたというのはいただけません。そんな儒教原理に基づいている官僚システムだから、その上に立つ大臣が産む機械発言をするのもトーゼン?と最近はあらゆる話をそれに結びつけるのが流行っています。
墨家思想、ぜひぜひかじってみてください。音楽を禁止するのだけはいかんけど。
映画はマイナー系ではないのでそちらでも公開されてもよいのにーと思います。
Commented by CaeRu_noix at 2007-02-13 23:42
マダムS さん♪
孤高のアンディ・ラウ様はステキでしたわー。
先日、レンタルDVDで観た『ベルベット・レイン』のラウもカッコよかったですー。
チャン・イーモウの映像・演出は特別なものなので、そういうのをイチイチ求めてはいけないんですけど、時代がHEROの頃に近かったので、思い出してしまいがちでしたー。『LOVERS』はまぁ全然別物ですけどね。そして、マダムは『グリーン・デスティニー』を引き合いに出されているようですねー。
それらほどに東洋の美にクラッときたりはしませんでしたが、古代中国が再現されるのはやっぱり興味深いですよねー。
墨家の思想を習得しませうー
Commented by CaeRu_noix at 2007-02-13 23:45
丞相 さん♪
はいはいはい。関西人はなぜかアジア映画がお好きな方が多いの謎ですね。今一度じっくりお答えいただけて嬉しいです。やはりやはり関西の皆さんはゾクゾクと本作をご覧になっていますよね。『ウィンター・ソング』の時もそうでしたし。丞相さんはどっちかというと華流より韓国映画なのかな。
私は逆に、お気楽なアクション・スペクタクルとして楽しむことに夢中になれなかったんですよ。だから、思想について注目してしまいました。
役者たちは皆、それぞれに持ち味を発揮し、存在感がありましたねー。
Commented by CaeRu_noix at 2007-02-14 00:10
mako さん♪
硬派な物語でしたー。のわりには中途半端に恋愛ネタも入ったりしたのがビミョウ。紅一点はいらなかったですよね・・・。
まぁとにかく、このようなスペクタクル大作がアジア合作でつくられるということがよいですよねー。そうそう、それも中国の話を日本が漫画にしたものなんですもんね。オールドボーイが映画化されるのよりも意義深いパターンかも。
あおい。モンゴル建国記念映画を日本で製作するっていうのからよくわかりません。製作費の膨大さを宣伝文句にするのも最近珍しくて引いてしまいました。素朴なモンゴルが汚さないでほしいー。では、ジョン・ローンにも出演してほしい。
Commented by CaeRu_noix at 2007-02-14 00:11
まてぃ さん♪
墨家の思想は興味深いですよねー。
そんなのは学校では習った憶えがないので新鮮でしたー。
上に立つ人々にとっては儒教な制度は都合がいいのでしょうけど、墨家の考えを取り入れてほしいと思ってしまいますよね。
Commented by CaeRu_noix at 2007-02-14 00:11
カヌ さん♪
読書家カヌさんは、小説も読まれたのですねー。
歴史小説の戦国ものというと食わず嫌いのジャンルなんですが、短くて面白いっていうのは魅力的ですなー
Commented by 狗山椀太郎 at 2007-02-14 00:27 x
こんばんは
儒家にせよ墨家にせよ、私はその思想を良く分かっていないのですが、東アジアは今でも多かれ少なかれ儒教の影響が根付いている地域だと思います。その「儒教文化圏」の日韓中が共同して「墨家」を主人公にした映画を作るというのはとても面白いことだと感じました。
ともあれアンディ・ラウ扮する革離の、見返りを求めない高潔な姿勢や、わが身の危険を顧みずに奮闘する姿は頼もしいものでした。物語の後半で彼が見せる苦悩や悲哀にも感じ入るところがありました。
Commented by kenko at 2007-02-14 16:40 x
こんにちは!
『墨攻』、映画としては何か物足りない・・・と思ってしまったのですけど、
アンディ・ラウはとってもシブくてカッコ良かったし、
墨家思想にも大変興味が沸きました。
現在の日本にとって、学ぶべきことが多くありそうですね。
Commented by CaeRu_noix at 2007-02-15 01:06
beru-ga さん♪
はじまして。いらっしゃいませー。
墨家の思想は興味深いですよねー。映画の中ではそんなに詳しく解説されていたわけじゃないんですけど、後でネットで検索して調べてしまいましたー。
日本はホントに立場固定主義の国ですよね。橋本氏の本によりますと、日本も欧米の影響で、能力主義を取り入れようとしているものの、実際は「能力主義」ではなく、「ノルマ達成主義」になっているそう。能力を正当に評価できる上司がいなけりゃ能力主義なんて不可能なんですよね・・。そういう体質の日本の組織の問題はまた別なんですが、とにかく儒教原理の弊害を痛感した私としては墨家の思想に魅力を感じてしまったのですー。
鉄コン筋クリートの由来、裏の真実というのも気になりますぅ。
いろいろ考えると生きていくのが嫌になりますよね。(笑)
不快に思うのは儒教家の人くらい? ぜひまたいらしてくださいー。
Commented by CaeRu_noix at 2007-02-15 01:06
隣の評論家 さん♪
そうですかー。となひょーさん的にはどんなイメージだったのでしょうかー?
私はこちらにはそんなに期待はしていなかったので、それなりに楽しめましたー。期待しすぎてしまった『エレクション』はむしろのれなかったのだけど・・・。現代ギャングのいざこざにはどうも興味がもてないけど、古代にはワクワクしちゃうのかな。
いや、そんなに面白いことは書いてないですってば・・・。
Commented by CaeRu_noix at 2007-02-15 12:41
狗山椀太郎 さん♪
私も儒教思想について詳しくわかっているわけではないし、墨家のことも初めて認識したんですが、作家(小説家、漫画家、映画制作者)が題材にしたくなるのも納得の魅力がありますね。儒教の影響が根付いている国だからこそ、それに相反するものにロマンを感じるのかな。西洋人が東洋思想に興味を持つというのとはまた違う次元の表層的ではない思いが感じられるような。
向こう見ずに自信家ではなく、己を信じながらも、現実を見て苦悩する革離の姿には感じ入ってしまいましたよねー。
Commented by CaeRu_noix at 2007-02-15 12:41
kenko さん♪
スペクタクル映画な歴史もの大作としては物足りない感がちょいとありましたよね。というか、その手の作品で大満足のいくものってめったにないんですけどね。(映像主義な私は『キング・ダム・オブ・ヘブン』などは好みでしたがー)
アンディ・ラウはかっこよかったですよねー。それも大きな見どころ。アンド墨家思想もポイントでしたー。
Commented by bambi at 2007-02-16 12:37 x
日本が儒教文化圏というのは個人的には「?」です。
日本では儒教は思想・教養のひとつにすぎず,大陸や半島のように倫理観や生活規範の核となるものではありません。
それは最も身近な言語の違いにも明らかで,中国・韓国では会話相手に対して,身内の者について話すときは尊敬語を使うようですね(「わが社の社長様」というらしいです)。

むしろ,日本は墨家思想を吸収した道教文化圏といえそうです。
この映画の墨家思想に親和性を感じるのは,おそらく中国人よりも日本人じゃないかなーと。原作は日本ですしね。

そもそも日本古来の神道は道教と親和性が高く,儒教とは相容れないような気がします。
儒教に由来する信仰はまったく浸透してないですが(何かあります?),道教に由来するものは陰陽道や庚申信仰などがあります。

儒教文化圏/道教文化圏ととらえると,中国・韓国と日本はなぜこれほどウマがあわないのかわかる気が…
Commented by CaeRu_noix at 2007-02-17 13:17
bambi さん♪
-教文化圏の定義にもよると思いますが、日本はいわゆる儒教文化圏ではないかもしれませんね。でも、そういう分類もされているみたいです。そう分類した上で、日本と韓国・中国は異なるというような見解のレポートがありました。
で、儒教文化のことは映画には関係ないんですが、とにかく私は、橋本氏の本にあった、日本の会社組織に蔓延る官僚的な建前主義、立場固定主義は儒教原理に基づいているという部分に興味をもったんですよ。日本人の日常の倫理観や生活規範の核にはもちろんなっていないでしょうけど、会社組織のシステムについてそういう影響が残っているというのはなるほどと思ったんです。
そんな儒教の影響を受けた国が欧米の能力主義やキリスト教と共にある個人主義を取り入れようとしたから、うまくいかないというのに納得。
それはそれなのですが、確かに日本の思想、文化という面では儒教寄りではないですよね。日本文化に道教的要素は見受けられるので、なるほど道教文化圏ともいえるのでしょうか。
中国人より日本人の方が墨家思想に共鳴できるんでしょうかね。そのへんは興味深いです。本作の中国での評判はどうなんだろう?
解説ありがとうございました。
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