かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『300』
2007年 07月 02日 |
噂のさんびゃく。それは戦士の数。兵なんて駒でしかないのさなんていう虚しさや理不尽さなんて感じる必要のないアメコミの熱い世界がスクリーンに炸裂。



いかにもマンガ的な画ズラなんだけど、大画面で映像化されることにはやっぱり意味のある迫力。コミックにはもちろんない音もポイントで、戦士の野太い声の雄たけびがとにかくおもしろかったなー。わはは。

『シンシティ』の同様の独特の映像が見どころ。セピアがかった色調・彩度の映像はアート作品や近未来ものでは珍しくはないけれど、紀元前が舞台の戦闘アクションものでこういう徹底をすることは斬新かもしれない。サイだのゾウだのが登場したり、コミックならではの妙なキャラたちも興味深く、戦いの場面を延々と描いた映画にはあまりハマれる体質ではない私だけど、新たなる脅威的な敵が登場するたびに都度その世界に引き込まれた。戦闘場面にはあまり高揚しないんだけど、さて次は何が出てくるかーっていうアドベンチャーな要素にはワクワク。

思うに、壮大なスケールの戦いを描いている割には、スペクタクル感がなかったよね。作りこまれた映像はすごく見ごたえがあるんだけど、やっぱりこういうの撮るならロケしろよっていう思いも残る。戦士達のいる空間にだだっ広さを感じないのは、やっぱりこれがブルースクリーンでの撮影だったからかな。CGがよくできていようとも、彼らが狭い空間で暴れているっていうような感覚が拭いきれないの。地平線の彼方を見つめる視線なんてないわけで。なので私は、ひたすら戦う物語の映像世界でいったら、大地を感じる『アポカリプト』の方にググッと魅せられたかな。

にしても、ロドリゴ・サントロ!あなたはそれでよかったの?本作の出演を契約する際にこういう格好をさせられると知らされていたんだろうか。ならばいいけどさ・・・。
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おもしろいからいいんだけどさ。スパルタの戦士の格好も摩訶不思議。スーパーマンのように飛べるわけでもないのにマントなんて、剣と盾で闘うのにはかなりの障害になると思うんだけどね。いっくら精鋭とはいえ、人数少ないんだから、素早く動けることが大事じゃないの?素早く動けることが大事にしても上半身裸は謎。重い鎧を身に着けないのはいいけど、剣や槍が刺さっちゃうような闘いなんだから、最低限心臓あたりを守る装備はすりゃあいいのにって思ってしまうの。大日本人も軽装だったけど、あれは巨大化した時にタイミングよく服を着られない事情があるから、とりあえずパンツ一丁だったんだよね。致命傷の危険を回避することよりも、鍛えぬいた肉体美をさらすことがスパルタ戦士の美学ってこと?

理屈抜きで楽しむものっていうのはわかるけど、もともと闘う映画好きじゃあないものですからー。少人数・1対1の闘いの場面だと、剣や刀の闘いであれ、カンフーであれ、その肉体の動きに見入ってしまうことはあるんだけど。団体戦はよくわからん。この人たち、何で闘っているの?双方にいっぱい負傷者が出るだけなのにねーとか思ってしまうのよね。うーん。でも、こういう映画が待ち望まれて作られて、NO1大ヒットしちゃうわけで、人間(とりわけ男子)にとって、闘うこと・闘いを見ることが最高の娯楽だったりするのだなぁ。ふむふむ。

歩兵の大群や飛び交う大量の矢の映像もそうだったけど、特に王の最期は、チャン・イーモウの『HERO』っぽかったよね。ジェット・リー扮する無名の意思とその選択にはとても感動したのだけど、ジェリー王のはよくわかんなかった。ふーん。『HERO』を想起し、『墨攻』のことも思い出したりして、スパルタみたいな都市国家もあれば、墨家の思想があったりするこの世界が実に興味深いなぁ。『墨攻』の面白さはもうヒトコエだったけど、墨家思想は学ぶところが多かったもの。スパルタの掟は怖ろしすぎ。戦士として育てられるなんて冗談じゃないわ・・。でもでも、王自ら戦士っていうのは素晴らしいかも。統治者が安全なところにいて利権のために戦争をけしかけるっていうのよりは断然カッコイイっすね。

ジェラルド・バトラー・・・レオニダス
レナ・ヘディ・・・王妃ゴルゴ
デヴィッド・ウェンハム・・・ディリオス
ドミニク・ウェスト・・・セロン
ミヒャエル・ファスベンダー・・・ステリオス
ヴィンセント・リーガン・・・隊長
トム・ウィズダム・・・アスティノス
アンドリュー・プレヴィン・・・ダクソス
アンドリュー・ティアナン・・・エフィアルテス
ロドリゴ・サントロ・・・クセルクセス

300 <スリーハンドレッド> 2007  公式サイト
監督.脚本ザック・スナイダー
脚本 マイケル・B・ゴードン、カート・ジョンスタッド
原作 フランク・ミラー、リン・ヴァーリー
プロダクションデザインジェームズ・ビゼル
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by CaeRu_noix | 2007-07-02 23:59 | CINEMAレヴュー | Trackback(7) | Comments(10)
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Commented by 哀生龍 at 2007-07-03 17:36 x
>王自ら戦士っていうのは素晴らしいかも。
まさにその部分が、哀生龍的にはスパルタのカッコ良さの一つだと思ってます。
そして、恐らくファランクスと呼ばれるものだと思う、あの密集陣形を組む時の統率された美しい動き!!
「ジャーヘッド」の時もうまく説明できなかったのですが、この作品も何故こんなに自分がハマってしまったのかうまく説明できません。
スペクタクル感が無いのも分かっているし、ストーリーも大した中身がないのも分かっているし、あの半裸にマントだって史実と違うことも承知の上。
なのに血が騒いでしまうのは、哀生龍の中でいまだ眠らずにいる野性の本能??
Commented by jester at 2007-07-03 18:28 x
おじゃまします。
私も戦争物は苦手なので、楽しめたっていうんじゃなくて、俳優さんを見に行ったという感じでした。

>ロドリゴ・サントロ!あなたはそれでよかったの?

わははは!確かに!! 映像を見てたので、覚悟はしてましたが、あの声! ショックで笑いました・・・。

>統治者が安全なところにいて利権のために戦争をけしかけるっていうのよりは断然カッコイイっすね。

うんうん、確かに。しかし総指揮官の王様が死んじゃったら後どうなるんだって、ちょっと不安にもなりましたが。。。。。
Commented by シャーロット at 2007-07-04 00:07 x
こそこそ登場。笑
こばはー。
あー、かえるさんはもしかしたら見ないかと思ってました。
見ても記事にはしないかと。だから記事アップに嬉しくって飛んできた。笑
そうそう、ロドリゴが納得いかん。彼を採用するならもっと美しき冷徹な王様役とか、あの美形をいかしてほしかったかも;あれではロドリゴじゃなくてもいいじゃんって感じですよ。
私もなんでこんなにこの作品にはまったのかよくわかんない。笑
かえるさんのつっこみも可笑しい。ww
まあジェリーにとってかなりこの作品は彼に自信を与えちゃったらしく、これからはシネコンで結構見かけられそうですが、私的にはもっとマイナー路線で活躍して欲しい人なんですけど;主役ではなくあくまでも脇役で。あ、でもこの作品の主役はもしかしてジェリーではない?デヴィッド・ウェナムか?笑
Commented by CaeRu_noix at 2007-07-04 00:31
哀生龍 さん♪
王が戦士っていうのはとってもいいですよね!
正直いって、私の感覚では、スパルタの皆様をカッコイイとは思えないんですけど、その点だけは誉めたいと思いました。個人的には歩兵よりか騎兵が好きかも。白馬に乗っていた方がいいかも。あつ苦しいマッチョ軍団よりも孤高のさわやか戦士の方が好みかもー。『トロイ』のブラピなんかは結構好みでした。はい、もう、好みの問題なんです。すみません。ロドリゴにさわやか王子をやらせたいー。
説明は不要ですけど、こういう映画に血潮が騒ぐ感覚はわかりますよー。(でも、『ジャーヘッド』とは真逆の映画だと思うんですけどね。) 私はこのブルースクリーンの雄叫びマッチョ集団にはのめり込めないんですけど、自分好みのスタイリッシュ映像のクライムものや戦争ものにはコーフンしますもの。
やはり本能なんですかね。
Commented by CaeRu_noix at 2007-07-04 00:33
jester さん♪
俳優さまの勇姿は堪能できましたでしょうか。
でも、ロドリゴファンは笑うしかないですよねー。
笑えるらしいと小耳に挟んでいたんですけど、私は事前に映像はちゃんと観ていなかったので、目の当たりにして衝撃。あの声もねぇ・・・。いやー、ロドリゴがこの役柄を楽しんで演じてくれたならいいんですけどね。本当はイヤだったけど、仕方なくだったらちょっと不憫です。スタッフ側の誰かがイケメンロドリンをやっかんであんなカッコウにしたのかも・・・なんて疑いをもってしまいました。

私は戦争の悲惨さをテーマにした戦争ものは好んで観に行くんですけど、娯楽戦争映画というものがちょっと受け容れづらいんですよね・・・。紀元前のものはさすがに娯楽でいいじゃないかと思いつつ、○○のために戦うとか言われると、冷めちゃうというか・・・。

うー、確かに王が死んだら困りますね。やっぱり指揮官が前線の戦士を兼ねるっていうのはよろしくないじゃん。
Commented by acine at 2007-07-04 19:19
かえるさん お久しぶりです。
私も最初は全然見る気なくて、映像が凄いらしい、ロドリゴ・サントロが
出る・・・というので、ま行ってみようと思ったわけです。
それにしても、いつロドリゴが出てくるか?出てくるか?と思ってたら
あの登場の仕方&あのいでたちに絶句・・・でした(笑)。
うっそー?!こ・これがロドリゴ・サントロー?!と呆然。
あそこまで色物になってるとは・・・! スパルタ軍団にいてもおかしくない
美貌&体なのに、お気の毒でございました。
それはさておき、この映画・・・どうも後を引いてリピーターしております(笑)。
ジェラルド・バトラーの鍛え具合・・・恐ろしくツボ!
Commented by CaeRu_noix at 2007-07-04 22:26
シャーロットさん♪
リアルな現代ものハリウッドアクションはたまにしか観ないんだけど、アメコミ世界の映像化は観ますとも。蜘蛛男も蝙蝠男も観てますし。ましてやコスプレ歴史ものが題材ですから、とりあえずは劇場で観ます。でも、そう、レヴューは省略しようかとも思いました。が、感想がいっぱい浮かんできたので書くことにー。
シャーロットさんは真剣に大ハマリでしたの?私はつっこみモードになりつつっていう感じでした。『シンシティ』はもっとどっぷりウットリ観たと思うんだけど、こちらは半笑い気味でしたー。マッチョ団体戦っていうのが好みじゃないんだもん。バトさんが好みじゃないというのもありますな。ウェナムはよかったですね。でも、ここでは誰にも惚れませんー。
バトさんは、これからもガシガシ、アクション大作に出ちゃうんでしょうかね。まぁ、どうでもいいけど。(笑) あ、オペラ座の怪人、アクションものバージョンっていうのをやってほしいです。戦いながら歌ってくれー
Commented by CaeRu_noix at 2007-07-04 22:38
acine さん♪
お久しぶりですー。おおお、そうなんですか。当初は観る予定でもなかったというのに、二度も観に行かれたのですね。これもリピーター多いみたいですよね。ハマる人はすごくハマる作品なんですねー。
ええ、もうロドリゴはホント、笑っちゃうしかないんですが、居たたまれない気持ちを拭い切れませんでしたよね・・・。ラテン系のロドが敵軍の王役っていうキャスティングも感じ悪いなーって思ったし。
acine さんは鍛え抜かれたバトラーさんがツボだったんですねー。私はなんかあのヒゲがイヤでした。鍛えたボディだったら、ダニエル・クレイグの方がいいなー。やっぱり1人で戦う男がよいです。
という好みの問題はありましたが、パワフルで見ごたえのある映画でしたー
Commented by mar_cinema at 2007-07-05 09:48
かえるさん、おはよございます。

戦いに血潮が踊るっていうより、歴史好きとしては満足しました。
昔、本当に当時のスパルタに生まれなくて、
本当に良かったよって思った覚えがありますが・・・
あの防具は、本当はどうだったんでしょうね~?
テルモピュライの戦いの絵なんて、もっと・・・(笑)
Commented by CaeRu_noix at 2007-07-06 07:42
mar さん♪
歴史ものは見ごたえがありますよねー。
古代が舞台のものは何であれ興味深いです。
スパルタで生まれた人はどんなふうに感じていたのでしょうかね。当たり前のように戦士として鍛えられることを受け容れたののでしょうか。それとも中には、疑問をもったり、苦痛に感じたりした人もいたのかな。そういうのが気になります。
これはこれでみんな疑いもなく雄叫びをあげていたから面白かったですけどね。野獣のようでした。
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