かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
latchodrom.exblog.jp
(映画を見るのにいそがしくてブログはもう)
Top
『スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー』
2007年 07月 03日 |
まさにスケッチ。



スペインのグッゲンハイム美術館、ロスのディズニー・コンサートホール、マサチューセッツ工科大学のステイタ・センター、ベルリンのDG銀行、パリのシネマテーク。そんな革新的な近代建築を生み出してきたアメリカの建築家フランク・ゲーリーの姿を追ったドキュメンタリー。

建築家っていうのはすごいと思う。立体が苦手な女性脳の持ち主としては、図面が書けることそのものを尊敬してしまう。ましてや、フランク・ゲーリーの設計した複雑な形状の建築物にいたっては、そのイメージをどうやって現実のものに置きかえることができるんだろうと不思議でさえあった。理系・技術系の知識とセンスと芸術的なセンス、創造力の両方を備えているんだから素晴らしい。頑張ればイラストレーターや写真家にはなれるかもしれないけど(いえ、なれません・・)、建築家には絶対なれないと思うわけで。建築科を卒業しても、自由設計の仕事でやっていける人なんて本当に一握りだと聞くけれど、その中にこういう天才がいるということなのだね。

というわけで興味深いものはあったんだけど、ドキュメンタリー映画としてはあんまりおもしろくはなかったかな。友人だからということで、シドニー・ポラックが撮ることになっただけのようで、そんなに気合を入れて作られた映画ではないと感じられた。インタビュー映像が流れ、ゲーリー氏の仕事風景が映し出され、彼の手がけた作品である建築物が映し出されるという感じ。

私の主目的は、実物を見たことがなく、これからも見る機会はないかもしれない、世界各地の名建物を大画面で眺めることだった。その地を訪れることができたとしても、建物の全体を俯瞰することなんてできないもんね。この映画では、大きな建物を上から俯瞰するなんてことができてしまうのが魅力。

でも、心もち不足。もっともっと作品群を建築物をデザインの特徴を多様な角度からたくさん見せてほしかった。インタビュー時の言葉を音声で流しながらでも、映像はアートに迫ってほしかったな。実際は、インタビューで話している人のクローズアップがずっと続き、スクリーンを凝視し続けるのが辛くなってしまったりもした。興味深い話はそれなりにあったけれど、心揺さぶられる名言には出逢わなかったような・・・。ちゃんと聞いてなかったとしたらごめんなさい。

ま、やっぱり一つくらいは彼の生み出した建物を直に訪れてみたいな。
d0029596_17214854.jpg

個人的には、建築家ゲーリー氏より、インタビューで登場した映画監督のジュリアン・シュナーベル氏の方が興味深かった。『夜になるまえに』を撮った監督。『潜水服は蝶の夢を見る』で、先日のカンヌ映画祭監督賞を受賞。『バスキア』を撮ったのは、シュナーベル自身が画家で、バスキアと交流があったからだったのね。って、何が興味をそそったかというと、シドニー・ポラックが撮る天才建築家をフィーチャーしたドキュメンタリー映画にインタビュー出演するのに、シュナーベル監督ったらバスローブ姿だったということ。かっこいいぜ!自由なアーティストなんだなー。

スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー SKETCHES OF FRANK GEHRY
2005  公式サイト
監督:シドニー・ポラック
 (渋谷 Bunkamura ルシネマ)
[PR]
by CaeRu_noix | 2007-07-03 23:59 | CINEMAレヴュー | Trackback(1) | Comments(2)
トラックバックURL : http://latchodrom.exblog.jp/tb/5737744
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from 【徒然なるままに・・・】 at 2008-05-08 23:15
タイトル : 『スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー』(2005)
フランク・ゲーリーというのは、アメリカの建築家。そういった方面には疎いので全く知らない名前でしたが、近代建築の巨匠、稀代の天才建築家としてその名を轟かせている存在だそうです。 この映画はその天才の創作の過程を、そのベールに包まれた秘密の一端を、友人である映画監督シドニー・ポラックが垣間見させてくれるというドキュメンタリー映画。名建築家や美術界の著名な人々(なのでしょう)、はては映画監督やミュージシャン、、元ディズニー会長マイケル・アイズナー、それに俳優のデニス・ホッパーまで登場してきて、彼の素晴らし...... more
Commented by シャーロット at 2007-07-05 12:31 x
こにちは。
そうですよねー、インタビューもいいけどもっとアート作品を堪能したかったですよ。見るほうとしてはやはりゲーリー氏の建築物が見たいわけだと思うし。気がついたらやっぱり、目をつぶってしまった;興味がなかったわけではないのですけど。
・・・なのであまりインタビュー内容は覚えてないですぅ。
ドキュメンタリー作品、実は苦手なのかもしれない。音楽ものは好きなのになあ。。。
Commented by CaeRu_noix at 2007-07-06 07:43
シャーロット さん♪
インタビューも場合によっては興味深く聴き入ることができるんだろうけれど、これはそんなでもなかったんですよね。私はかなり前の方の席だったので、ずっと映っているドアップがちょっと辛かったですぅ。俳優さんだったら、ドアップでもOKかもしれないけれど、ルックスで売っている人ではないわけで・・・。
でもって、撮り方だとか編集の仕方にあんまり工夫がなかったのが甚だ残念。
ドキュメンタリー作品はやっぱり退屈に感じられるものも多いですよ。音楽ものや舞踊ものは劇場で観ますけど、それだってやや退屈なものもあったりします。といつも迷いながら観に行っているのでした。
<< 7月の映画祭ちぇーっくなど PageTop 『300』 >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Beige Shade by Sun&Moon