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「プーピ・アヴァーティ監督特集」鑑賞メモ
2007年 07月 17日 |
イタリア文化会館にて特集上映されたプーピ・アヴァーティ監督作品。



去年のイタリア映画祭にて、2005年の『二度目の結婚』(La seconda notte di nozze)を観たので、今回はそれ以前の3作品を鑑賞。

1938年にボローニャ生まれで、30本余りの作品を手がけてきた監督。

巨匠と紹介されているのだけど、その名前はこれまで認識していなかったです。イタリア人の名前は憶えられーんっていうのもあるんですけれど。でも、去年観た『二度目の結婚』が印象深く、合わせて4作品を鑑賞し、巨匠と呼ばれることも納得できました。しっかりとした演出力で見せてくれたのでした。監督ご自身も風格を感じさせる方でした。


『心は彼方に』 Il cuore altrove 2003

~1920年代のボローニャを舞台に、巨匠アヴァーティが描く切なくも哀しい純愛物語。真面目一筋の青年ネロは、高校のラテン語の先生としてボローニャに着任する。下宿の友人達はさまざまな女性を紹介しようとするが、彼が惹かれたのは…。ネロ役のネリ・マルコレがはまり役で、その父で仕立て屋を演じるジャンカルロ・ジャンニーニも円熟の演技を披露する。ネロが惹かれるアンジェラを演じるのは、ヴァネッサ・インコントラーダ。2003年カンヌ映画祭コンペ出品後、本国で大ヒット。ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞監督賞。~

観る前は、男女の写る写真のイメージから普通のメロドラマかと思っていたので、いい意味で裏切られました。教室で講義をする時は声が小さくなるのに、教会で歌を歌う時はバカでかい声になるっていう主人公のキャラクター描写からナイスなのでした。1920年代の雰囲気がまたとてもいい感じで。無垢な青年が美しい女性に恋して献身する様を微笑ましく見守りました。私は、『街の灯』よりも『ポンヌフの恋人』を一瞬思い出し。再会のシーンもハッとする素晴らしさだったし、ラストシーンも胸に染み入るものでした。コミカルに運びながらも、都度せつなさが交じり合うところが味わい深く。これはとてもよかったです。


『クリスマス・プレゼント』 Regalo di Natale 1986

~幼い頃から親しかった4人の男たちが中年になり、クリスマスの夜に、ボローニャのステファノ(ジョージ・イーストマン)の別荘に集まる。ミラノで映画館を経営するフランコ(ディエゴ・アバタントゥオーノ)、TV通販の司会のウーゴ(ジョヴァンニ・カヴィーナ)、地方紙に映画評を書くレレ(アレッサンドロ・アベール)に、弁護士のサンテリア(カルロ・デレ・ピアーネ)も加わる。5人でポーカーを進めるうちに彼らのさまざまな過去と関係が見えてくる。ラストは大金を賭けた一戦だ。内外の賞を得たヒット作。~


『クリスマスの雪辱』 La rivincita di Natale 2003

~今やロンバルディア地方第一の映画興行網を持つフランコは、ある医者から連絡があり、ガン末期のレレに会う。レレはアフリカン・レストランでウエイターをするウーゴの消息を知っていた。レレの頼みでウーゴは南部のカラブリア州にサンテリアを探しに行く。フランコはステファノを探し出す。そしてクリスマスの夜、初老の5人はポーカーの席に着く。『クリスマス・プレゼント』の出演俳優たちがアヴァーティ監督に続編を作ってくれと頼んだことから始まったという異色の映画。俳優達の積み重ねた年齢が胸を打つ秀作。~

ポーカーゲームがメインイベントのエンタメ度の高い作品。それでいて、カジノ・ロワイヤルのポーカーと違い、彼らのほとんどが友人同士であって、クールには割り切れない個人的な感情や思惑がからむという所がとても面白かったです。その勝負は本当にスリリングでハラハラと釘付けになってしまうものでした。大金を賭けるという状況だけでこんなにも追い詰められるものだからスゴイ。同じポーカー勝負の雪辱戦を17年後にやってしまうっていうのもまたスゴイです。復讐のための勝負だけあって、一筋縄ではいかない熾烈なゲーム。その執念は怖いなぁと思いつつ、だからこそ、手に汗握るドキドキのゲームが展開するのでした。おもしろかったです。

エンタメ性にも長けているのに人物造形やドラマの深みもお見事な力量のある監督だと思いました。
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by CaeRu_noix | 2007-07-17 18:30 | CINEMAレヴュー | Trackback | Comments(2)
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Commented by マダムS at 2007-07-19 09:10 x
おおー素晴しいー!お出かけになってましたか!!
気になっていたんですが、ちょっと行けず・・残念です(TT)
感想を読ませて頂いてますます残念度が・・(TT;)
 >コミカルに運びながらも、都度せつなさが交じり合うところ
これこれ!このタイプが私の最も好きなタイプなんです~
そうか~ なんとか他の機会でこの監督作品、探してみたいです。
Commented by CaeRu_noix at 2007-07-19 18:13
マダムS さん♪
行きましたですよ。九段ー。
はいはい。特集上映されるだけのことはあって、なかなかの秀作でしたよ。おもしろかったです。休日は会場も結構賑わっていました。あの文化会館の椅子も連続鑑賞するのはちとつらいんですが。イタリア映画とすこぶる相性がよいというマダムですから、おそらくこの監督の作品もいけるんじゃないかと思います。とりわけ、『心は彼方に』はよかったです。これはマダムにも是非ご覧いただきたかったです。機会ありましたらご賞味くださいましー。
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