かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『傷だらけの男たち』 -傷城-
2007年 07月 19日 |
その名はポン。

かつては上司と部下の関係だったベテラン刑事のヘイとポン。



『インファナル・アフェア』のような手ごたえはなかったけれど、なかなかおもしろかったですよ。でも、あくまでも、事件ものエンタメとしてのオモシロさがメイン。男の人間ドラマとしての味わいはあんまりだったかなぁ。

『恋する惑星』コンビのトニー・レオンと金城武の共演が嬉しいじゃない。でもって、実質的には再ではなくて、初の競演なのね。あの時パイナップル缶を食べていたカワイイ金城くんが酒浸り生活をする傷ついた男に。そして、トニーはインテリな雰囲気を漂わせるメガネ姿で登場。しかーし、最初はそれがトニーだと気づかなかった私って・・・。冒頭から登場したメガネのヒトをひと目見て、あら、この人ステキって感じたのに、てっきり知らない俳優さんかと思ってしまった。その人が女性に乱暴をした凶悪犯を置物で殴るカットを見て、こういう見せ場は主人公に与えられるものじゃないの?と疑問をもった瞬間に、つーかその人こそ、主人公のトニー様じゃないかって。(『ニューワールド』のクリベイよりは早く気づけてよかった。)

そして、物語のかなり早いうちから、事件の犯人の目星がついてくる。でも、まさか、お金目当てでこんな殺人を犯すような愚かな男じゃないよねぇ。じゃあ、その動機・目的は一体?!と、その事件解明物語に引き込まれていくのだった。というわけで、事件に迫るその展開は楽しめたのだけど、傷を抱えた男たちの人間ドラマとしては薄味だったかも。人物造形やバックグラウンドが単純な印象で、彼らの葛藤や苦悩、その人生にググッと心揺さぶられたりしなかったんだよね。『インファナル・アフェア』はサスペンスとアクションな見せ場の連続に引き込まれながらも、人間同士の内面的な揺れやぶつかり合いにも釘付けだったのだけれど。今回は、「業」などという言葉を用いたくなる域ではなかったかな。

人間ドラマの深い部分に心を動かされなかったゆえに、意外にも、金城&スー・チーのやり取りなんかを見ているのが楽しかったりした。酒場はいいなぁ。ミレニアム・マンボっ。金城くんは、歴史アクション大作の『LOVERS』の時は、その力量はアンディ・ラウには到底かなわんなーという感じだったけれど、今回は忘れられないツライ思い出をもちつつもわりと軽快なキャラクターだったのでなかなか手ごろな存在感でした。こういう方が似合うと思う。トニーの演技力は申し分ないけれど、物語設定的に残念さの残る魅力不十分なキャラだったような・・・。

『インファナル・アフェア』を劇場鑑賞した時は、なかなかカッコいい演出だと思った気がするんだけど、今回はあんまりエクセレントだとは思えなかったなぁ。回想シーンをモノクロにして血だけカラーにするなんて使い古されているし、気合いの入った編集はむしろスタイリッシュという言葉から離れている印象。音楽の入れ方もイマイチだったような。でも、時々すごくいい曲があったけどね。と、演出も脚本もそれほどにイイと感じられる部分は少なかったのだけど、エンタメものとしては楽しめましたですよ。ハイ。

でも私はそろそろアート映画のトニーが見たいー。
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by CaeRu_noix | 2007-07-19 18:08 | CINEMAレヴュー | Trackback(8) | Comments(10)
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Commented by まてぃ at 2007-07-19 22:23 x
こんにちは。
実は、私も最初眼鏡の男がトニーだとは分かりませんでした!
この映画は人間ドラマっていうよりも、エンタメ大作として楽しむほうが向いてますよね。ディパーテッド効果か、インファナルシリーズとは比べものにならないくらいの客入りで、ほぼ満員でした。
Commented by 風情♪ at 2007-07-20 10:43 x
こんにちは♪

サスペンス部はまぁまだ薄目でも良しとして、金城&トニーの2人が
互いの信頼関係揺れ動きながらも火花を散らすような展開が観たか
った気がしました。「インファナル~」シリーズと比べると熱さが足りず
でいまいち楽しめませんでした…。r(^^;)
Commented by CaeRu_noix at 2007-07-20 11:59
まてぃ さん♪
メガネのトニー、やっぱり気づきにくいですよね。ひょっとして5人に1人くらいはすぐに気づかなかったのかも。でも、メガネ姿よかったです。そういえば、『ウィンターソング』の時も、回想シーンの金城くんのメガネ姿でステキと思った私でした。メガネ主人公歓迎。
インファナルって、てっきり多くの映画ファンが観ていたと思っていましたが、本作に比べたら少なかったんですか?知らなかった。本作の人間ドラマとしての味わいは何となくディパーテッド風味でしたー。
Commented by CaeRu_noix at 2007-07-20 11:59
風情さん♪
2人の競演というと、そういう火花を散らす展開があるのかなと思いますよね。でも、それをやったら、金城くんの分が悪いかも。真っ向から対決できるのは、アンディ・ラウとかレスリー(涙)くらいかもしれません。というわけで、私はこの関係図がちょうどよかったかも。人物造形自体がやや物足りずでしたが。
「インファナル~」と比べると、どうしても賞賛はできませんが、これはこれで面白かったですー
Commented by 真紅 at 2007-07-20 19:18 x
かえるさま、こんにちは。
私はトニーファンで金城くんも好きですから、この二人の共演というだけでもう満点近いかもです(笑)
アートなトニーか・・。『色、戒』に期待しましょうか!アートじゃないかもだけど、むっちゃ楽しみなんですよー。
ではでは、次に。
Commented by CaeRu_noix at 2007-07-21 11:19
真紅 さん♪
ふっふっふ。真紅さんはトニーファンなのですねー。
私は別段、トニーファンを名乗ってはいないんですが、香港映画といえばトニー主演というだけで俄然期待は高まります。金城くんは、日本のドラマなんかに出ちゃったりもしてナンダカナーと思ってしまった時期もあったんですが、やっぱりやっぱり好きですぅ。この2人だったら、サスペンスとか事件とかはむしろいらないのになーって。それじゃ、ヒットに結びつかないか・・・。というわけで、私も『色、戒』を楽しみにします。でも、アクションものなんですっけ?
Commented by マダムS at 2007-07-23 16:02 x
そういえば、賞味期限切れのパイナップル缶食べてた金城くん~♪
日本のCMで鼻ぢ出してた金城くん~♪ 最初はとコメディ路線の俳優さんだと思ってたのにー いつの間に・・大人の男に。
なんだか 今作はトニーと二人をうっとりと眺めて終わったような気がしますです。はい。
Commented by CaeRu_noix at 2007-07-24 09:34
マダムS さん♪
そうなんですよ。 金城くんといえばパイナップル缶!それも賞味期限切れ。その記憶がある限り金城っちはエイエンです。最初はコメディ路線だったかもしれませんね。とにかくアイドル寄りなイメージだったのだけど、いつのまにやら成長していたのですねぇぇ。日本のドラマでの日本語は聞きたくない感じだったけど、恋惑の日本語はかわゆかったです。そうなんです。本作の見どころはそこでした。
Commented by となひょう at 2007-07-25 23:47 x
おおおおおー、ご覧になってましたかー。

>でも私はそろそろアート映画のトニーが見たいー。

私も見たいー。
何とも残念な印象でしたよね。
『インファナル・アフェア』好きで観に行く人は多いだろうから、ちょっと気の毒なくらい魅力を感じられませんでしたは。

トニー様、来日してたんですね。
みゆき座にひょっこり顔を出したと聞いたのですが、その時はガラガラだったのならトニー様ガッカリしちゃってないかしら。
Commented by CaeRu_noix at 2007-07-26 11:53
となひょう さん♪
いえ、私がこれを観たことは、"お"を5つも付けるほどのオドロキには値しません。(笑) でも、となひょうさんが「アート映画のトニーが見たい」に同感というのはかなり意外だったので、私はここで、おおおおおおおおーと思いましたわ。
筋金入りの香港映画ファンから見たら、私の趣味は邪道なのかなと思いますです。でも実際、たくさんのトニー・レオン出演作の中で私が観ているのは、ウォン・カーウァイ作品だとか、ホウ・シャオシェン作品だとか、『シクロ』とかなんですよ。アクションしているトニーをあまり知りません。(楽園の瑕、HERO、インファナルくらい?)なので、トニーといったら、とことんアート映画の色男なんですよねー。かもーん。
これはこれでエンタメものとしては面白かったんですけどね。

そうそう、トニー来日。で、そのみゆき座の舞台挨拶が拝める回のチケットは当然、完売していましたよ。ガラガラのはずはありません。年季の入ったトニーファン(韓流ファンよりも固い層の)は日本には多いはずですもん。映画はとっくに観た人たちも生トニーのために駆けつけたんじゃないでしょかー。私も拝みたかったー
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