かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『ファウンテン 永遠につづく愛』 The Fountain
2007年 07月 30日 |
独創的にワンダフルなロマンチック哲学オデッセイ。

医師のトミーは妻イジーを死の病から救うため、新薬の開発に取り組んでいた。



お待ちかねのダーレン・アロノフスキー監督作!この作品の企画がアナウンスされたのって、ずいぶんと前のことだったような。そういえば、すっかり忘れていたけど、ブラピの降板劇なんかもあったんだよね。うーん、よかったなぁ、ヒュー・ジャックマンが主演してくれて。そういえばそういえば、本作をきっかけに監督と主演女優のレイチェル・ワイズが結ばれたのだったことももう忘れていた。これは、そんな記念すべき作品なんじゃない。ロマンチックー。でも、永遠につづく愛なんていう毎度おなじみの陳腐な副題と広告にだまされちゃあいけない。あのカルト映画『π』を手がけたアロノフスキーなのだもの。去年のTIFFで鑑賞した方々の感想を小耳に挟んだところによると、どうやら風変わりなすっ飛んだタイプであるらしい。というわけで不安を覚えつつも、いったいどんな映画なのだろうと期待は高まったのだった。

おお、なるほど、ノレない人が少なくはないことに納得。剃髪つるつる頭のヒューが不思議空間で座禅を組んでいる画は日本人の多くの人は笑っちゃうんだろうなぁ。ここが一番のネック?そういう姿って、わが国ではうさんくさいあやしい新興宗教を連想しちゃうもんね。いくら男前のヒューであろうと、これはものすごく妙な画かもしれないね。でも、私は結構、そうきたかーってグッときた。キリスト教的な世界観で幕を開けつつ、主軸ストーリーの主人公は科学に従事する人であったのに、いきなり仏教的なイメージが充満しちゃうとは。監督の描こうとしている世界が垣間見えて嬉しくなった。このシークエンスは、私にとっては観念的な世界に感じられた。鑑賞後に、これは26世紀の宇宙飛行士トムというちゃんとした設定があったことを知ったのだけど。未来のものだとか、そういう並列の人物のものではなくて、現在のトミーの心のオデッセイがビジュアル化されたものとしてとらえたのだった。宇宙は内なる世界。
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医師のトミーであるヒュー・ジャックマンは、別の場面で中世の騎士であり、イジー役のレイチェル・ワイズは中世スペインの王女であった。ああ、これって、『百年恋歌』みたいにステキじゃない。同じ俳優によって、全く異なる時代の別の人物としての2人の物語が演じられることには、理屈ぬきで、"生まれ変わり "を思ってしまうのだよね。時を超え、空間を越えて、なお彼は彼女への愛を貫こうとしている壮大なドラマが見えてきて、状況が把握できなくても、せつない気持ちに満たされてしまう。それは、たぶん、ヒューの演技がすばらしく胸をうつものだから。映像と音楽があまりにも美しいから。全身全霊で愛を追求する姿に、そこにあふれる切実でまっすぐな思いに心がとらわれるの。

このような構成で3つの場面が展開していくことも私にはしっくりきたし、どのシークエンスも魅力的だったな。イジーをとらえたカメラからは、『ナイロビの蜂』を思い出す。レイチェル・ワイズを見つめる夫の喪失感、やるせなさがすっかりオーバーラップしてきて、せつなさ倍増。雪の夜のルーフバルコニーがとてもロマンチックだったなぁ。ナイロビはレイチェルのシャワーシーンにドキリとしたけど、こちらはバスタブシーンが印象的。ヒューヒューもカッコよすぎて大いに目の保養。中世の物語は歴史ものを見るようにビジュアルを楽しめたし、『アポカリプト』のおかげが、中世スペインからマヤに繋がっていくところも神秘性があって気に入っちゃった。

そして、果てしない宇宙に浮かぶ"シバルバ"の美しさといったら。金色の輝きにクラクラしてしまった。映画で宇宙空間が描かれるというと、多くはSFでシャープに無機質な金属の塊の宇宙船の背景にあるのが常なのに、ここでは真っ暗な宇宙を背に緑の葉の茂った大きな木がそびえているんだもん。このイメージが好き。死者と向き合った『殯の森』の大樹を思い出しつつ、生や死を思う時に"木"を描くというインスピレーションには共感してしまう。ファウンテンという言葉からして、とてもスピリチュアルで深遠。木にはチェロの音が似合うなぁなんてことも思いながら、音楽にもウットリ。今回のクロノス・カルテットの演奏はゆったりと厳かに響くのだ。
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捜し求める冒険をして、トミーはようやく愛する人の、二人称の死を受け入れることができたという結びはよかったな。初めの方では、永遠の命を求めるなんていうもんだから、この方向性ならばダメかも・・・って思ったのだけど、ちゃんと共感できる場所にたどり着いてくれてカンゲキ。死を受け入れること、とても普遍的なテーマ。科学と医学が進歩するほどにそれが当たり前のことではなくなってしまうのかなぁ。キリスト教は科学とは相容れないけど、仏教はそうではないんだってね。だからこそ、しっくり。生物も植物もいのちなのだ。個の死を超越するものがあるのだなぁという感じ。これぞ万物の源泉なのかもって、東洋的思想のイメージの海を泳ぐのが心地よかったなぁ。

歴史アドベンチャーとSFで彩られたロマンスで哲学しちゃうって確かにずいぶん珍しいタイプの映画だけど、私はこのイマジネーションに共鳴することが多かったし、映像美と溶け合ったテーマと世界観が気に入ったな。
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by CaeRu_noix | 2007-07-30 23:55 | CINEMAレヴュー | Trackback(20) | Comments(14)
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タイトル : 『ファウンテン 永遠につづく愛』を観たぞ〜!
『ファウンテン 永遠につづく愛』を観ました愛する女性を救うべく、ある男が永遠の愛を探し求めるために壮大な旅を繰り広げるファンタスティック・ラブストーリーです>>『ファウンテン 永遠につづく愛』関連原題: THEFOUNTAINジャンル: ファンタジー/ロマンス/S...... more
Tracked from ★☆ひらりん的映画ブログ☆★ at 2009-12-31 04:24
タイトル : 「ファウンテン 永遠につづく愛」
ヒュー・ジャックマンとレイチェル・ワイズの共演作。 原題も「THE FOUNTAIN」=起源、根源、泉の意味。... more
Commented by 哀生龍 at 2007-07-31 06:06 x
“絶対に好みに合うはず、気に入ってもらえるはず”、とふんでいましたが、予想が当って嬉しくなりました。
CaeRu_noixさんの記事を読みながら、“この作品の魅力は、そんな部分にもあるんだな、なるほど・・・”と、哀生龍が以前スルーしてしまった“ロマンチックな部分”の魅力を、改めて認識し直しました。
Commented by CaeRu_noix at 2007-07-31 11:06
哀生龍 さん♪
おお、そうふんでおりましたか。私の好みをわかってもらえて嬉しいです♪ ということはつまり、私の方も、このロマンチック風なアプローチはぜんぜん哀生龍さんの好みじゃないんだろうなぁと思いました。(笑)
ラブストーリーにSFが加わると、宇宙への神秘性がいいように作用して壮大でろまんちっくーって思ってしまう私です。そこに中世スペインにマヤに緑の大地ときたら、もうもうたまらなくスキスキな世界ってカンジなんですけど。一般的にはその雑多なところが受け容れにくいみたいですね。
Commented by さち at 2007-07-31 18:42 x
かえるさんこんにちは!
どうやら私達はこの映画を気に入った少数派のようですね。
まぁ、振り落とされてしまった方々の気持ちもわからなくもないです(笑)好きか嫌いかですもんね。
時折、映画の中の悠久の時の広がりに呆然としてしまいましたが、自分はそういう不確かなものにどこか憧れを抱いているのかもと思ってしまいました。

ひとつ質問ですー。
ハゲヒューの腕にタトゥーがぐるぐる描かれていましたよね?
あれって指にインクを流し入れていたのを、彼女を失うたびに1つづつ増やしていったということでしょうかー?えー全然違う?教えてくださいませー。
Commented by CaeRu_noix at 2007-07-31 22:43
さち さん♪
やはりやはり少数派ですかね。
私も観ながら、うーん、これは確かに万人受けはしないよなーって思っていました。そうなんです、これがいいとは思えない人の気持ちも大いにわかるんですよ。それでも私は、この映画がとても好きだし、感銘も受けてしまったのでした。映像と相まっての物語の宇宙的な広がりが心地よかったです。自分の地上の日常生活中でとらえている時間・空間の概念がこの世界でカタチをかえていくというか。うん、不確かなものにあこがれますよね。
げげげ、それまた難解な質問!
というか、そんなことにはこれっぽっちも注目してなかったですってば。ごめんなさーい。そんなところを見ているさちさんはさすがですー。というわけで、私はぼんやりとそんなんあったなーと・・・。うん、そう言われると、あのインクで描かれたものって思えます。でも、
>彼女を失うたびに
というと、別部分の解釈から始めないといけないような・・・。あれが未来の姿だとしても、そんなに何度も転生を繰り返して出会い失った末の姿っていうんではないような。わたし的には同時的なものなのだけど、未来だとしたら、不老不死で生き延びた姿らしいですよ。???
Commented by とらねこ at 2007-08-01 01:53 x
こんばんは☆かえるさん。
そうですね、私も、同時・平行的だったと考えています。
完全に中世で、過去の生としていながら、同時平行する世界でしたもんね。
最後の星の爆発でシバルバへと旅立つことが出来ましたよね、映画中『ファウンテン』の本によると、星の死、爆発でシバルバに至るということでしたね。なので、私は、あの樹の部分は中間地帯と考えていたりします。
仏教的に考えれば、生命の輪環から抜け出た場所とすれば、涅槃になるわけですよね。
素晴らしい物語だったと思います。
特に生命の樹をモチーフにしてありましたが、それって、人間にとっては、いつの時代も、超えられないファンタジーだったんですよね。
現代に喩えれば医療が神を凌駕しようとしている、と言い換えられることにも納得してしまいましたねえ。
Commented by at 2007-08-01 10:13 x
すごい悪評も聞いたのですが 私はわりと
OKでした。レイチェル・ワイズが 前にも増してキレイでしたね。
ところで
あの雪の日は どういう意味で 何度も映し出されたんでしょう???
>医療が神を凌駕
に対して ある意味警告していると思いました。
あと キリスト教の世界観は絶対ではない・・ということも
言っているのだと思いました。
Commented by CaeRu_noix at 2007-08-01 11:23
とらねこ さん♪
わーい、そうですよね。
観念的なもので、実体験を描写しているわけではないと初めは思ったし、まぁ私は抽象的にとらえたのですけど、とにかく医者のトミーの未来の姿があの座禅MANだとは思ってもみなかったんです。ある意味未来の姿なのでしょうけど、その存在は同時で、表裏一体のものというカンジでしたよね。中世は小説の中の出来事でありつつ、イジーの死と対峙するトミーの精神世界においては中世騎士としての存在も同時発生。

おお、星の死、爆発でシバルバに至ると書かれていたのですね。(覚えていない私)なるほど、そこは涅槃ですね。涅槃にあたる場所があのようなビジュアルで描写されるというのは、純粋な宗教家だったらありえないことで、東洋思想を重んじつつも、自由な発想で物語が紡がれていることがとても魅力的でした。素晴らしかったですね。ヘンと言われようとも・・。
自然を支配し、命までコントロールして、神の領域にも踏み入れようとする人間たちですが、根源的なものについて考えさせられますね。
Commented by CaeRu_noix at 2007-08-01 11:33
猫 さん♪
評判がよくないのも納得の個性的な作品でしたね。
でもでも、私はとても気に入りましたよー。
レイチェル・ワイズはステキでしたよねー。ナイロビの蜂といい、本作といい、夫の大きな愛を受けるにふさわしい女性を体現していました。
雪の日のシーンは、トミーの心に残る後悔の場面ととらえました。研究の仕事のために、彼女の誘いを拒絶し、その時にしかもちえない大切な時間を台無しにしてしまったことを、彼女を失いそうになってとても後悔したんじゃないかなぁと思いました。

そうですね。人間の所為、科学・医学は神を凌駕しているものであって、それを問題視していたのでしょうね。ありのままを受け容れる東洋的な思想とは違い、西洋は人間が全てのコントロールできるというカンジなんでしょうか。それに対する警鐘も感じられましたよね。
Commented by シャーロット at 2007-08-01 21:57 x
こんばんはー。
もう音楽にうっとりこ♪
なんてキラキラきらめく映像なんでしょうー
周りに誰もいなかったらもっと大泣きしてたに違いないくらい大感動しちゃった私は、もしかして異質??って思っていたんですが。
だってあんなつるつる坊主でもヒューが今までで一番グッとくる演技を見せてくれているのですから。プレステージといい、ファウンテンといい、もうしびれまくりです;;スカちゃんとの共演「スクープ」の公開がまた待ち遠しいのですが、どうも「タロットカード殺人事件」とかいう邦題がついてる模様; うー。

もう私の気持ちを代弁してくれてるかのようなかえるさんちは、ほっとしますー。そうそう生命に関するところで「樹」がでてくる事がまた共鳴ポイントとなりました。チェロが似合いますね、ホント。そういう生命が変化したものが楽器なんだよなとか職業病で思ってしまいまする♪
この音楽だから良かった作品だと思っちゃうのです。
Commented by CaeRu_noix at 2007-08-02 11:17
シャーロット さん♪
金色キラキラ映像ステキでしたよねー。
こんなんをスクリーンで見られるだけでため息もの。
果てしない神秘的な宇宙空間にヒューがポツンと1人で瞑想する姿って、感動的だと思うんですけどね。これが、日本国内のなんちゃら教の道場の風景だったら、ゾッとするか笑っちゃうかというところかもしれないけど。ヒューなら、つるつる頭もそんなにヘンじゃなかったし。そしてそう、その演技、その苦悩する表情がとてもグッとくるものだったから、真剣に受け止めずにはいられなかったですよね。そこまでにいたった喪失感の大きさを思うとせつないし、そこまでして探し求めている様もまた泣けるー。
「タロットカード殺人事件」も楽しみです。占い?
宇宙を思うだけでクラクラなのに、そこに「樹」が見えるなんて。『ニューワールド』の終わりの大樹のショットにもグッときたし、LotRの2の木の精が出てくるところが好きでした。そこに生命がつながっているんだなぁと思えます。
やはりやはりチェロの音が似合いますよね。金管楽器じゃダメなんです。『それでも生きる子供たちへ』のスコット作品の森映像にチェロが合っていた記憶も新しく、楽器もいのちがあって、呼応するのかな。
Commented by dim at 2007-08-02 11:57 x
こんにちは。
コメントありがとうございました。
かえるさんの素晴らしいレビューを読んで、自分のいいたいことが、ほとんどそのまま文章になっていたので驚きました。
というか己の気持ちをうまく文章にできなかったふがいなさも感じてしまいましたが(涙)。

自分としては宇宙までいっちゃうのはどーよと思いましたが、そのほかの部分はトミーの切なさがひしひしと伝わってきて、思わず感情移入して観てしまいました。
本当にヒューは素敵でしたね。
ワタシ、数年ファンをやっておりましたが、惚れ直しました(笑)。
なんというか、倦怠期を乗り切ってさらに絆が深くなった夫婦のような気分です~~(どんな?)。

こちらからもTBさせていただきますね。



Commented by CaeRu_noix at 2007-08-03 00:33
dim さん♪
ありがとうございます。
解釈するのは難しい作品でしたよね。でも、それはそれとして、自分の感銘ポイントはここなんだーっていうのをアピールせずにはいられませんでしたー。
わたし的には宇宙にまで行っちゃったからこそ、さらにポイントを稼いだのですが(笑)とにかくヒューの演技は素晴らしくて、トミーには頓にtomitomi感情移入しましたね。表情一つで気持ちが入ってしまいましたー。
dim さんはずっと熱いヒューファンなのですね。私も「ソードフィッシュ」や「NYの恋人」の時にはときめいたのですけれど、ファンになるまではいかずしばらく忘れていたんですよ。それが今年の、プレステージと本作で、ヒュー熱上昇って感じです。長年のファンだったdimさんにとって、今年のヒューの素晴らしさは格別に嬉しいでしょうね。倦怠期を乗り切れてよかったー。
Commented by hyoutan2005 at 2007-08-07 01:28 x
かえるさん、TBとコメントありがとうございます。
私もこの作品に不思議な魅力を感じています。
主役の二人がとにかく良いです。
他の人は考え付きませんね。特にヒュー・ジャックマンの新たな魅力を発見しました。ウルバリンよりも好きかも。
Commented by CaeRu_noix at 2007-08-07 12:01
hyoutan さん♪
こちらにもありがとうございます。
主演の2人の確かな演技力、魅力ゆえに、この作家性の強い個性的な映画も、胸をうつものになっていた気がします。私もヒューがこんなにも演技派だったということに今年初めて気づきました。ウルバリンって何かと思ったら、X-menの役なんですね。ここのところ、それやヴァンヘルシングで名を広めていたようだけど、ヒーローな役よりも等身大の人間を繊細に演じるのがより素晴らしいと知りましたー。
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