かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
latchodrom.exblog.jp
(映画を見るのにいそがしくてブログはもう)
Top
『デス・プルーフ in グラインドハウス』
2007年 09月 22日 |
愛があるなー。



USAバージョンでは二本立てのグラインドハウスが日本ではバラ売り。それでもって、大方の劇場で、くるっとプラネット・テラー上映に切り替わっちゃうのね。軒並み3週間ポッキリ上映かぁ。それでも、大概の人は両方観に行くから、バラ売りの方が確実に儲けられるってことかなぁ。というわけで、終わりそうなところを慌てて観に行ったのだった。

ハリウッド映画のアクションものやバイオレンスは私の担当外にしちゃっている近年なんだけど、タランティーノという枠はやっぱり別だね。いわゆるアクション映画の中で、戦闘シーンにあまりハマれない私は、カーチェイスシーンというのにもかなりハマれない体質だというのに、このデスプルーフとのカーチェイスはサイコーに手に汗握るおもしろさだったよー。やっぱりCGじゃダメなんだよね。体を張って見せてくれるアクションはこんなにもエキサイティングなんだなー。高揚して、釘付けになってしまった極上のカーアクション。すごいね、ゾーイ・ベルって!『キル・ビル』でUMAちゃんのスタントダブルを担当していたんだね。そんなスタントのゾーイをあえて実名で主演格の女優として起用するなんて、タラちゃんはなんてカッコいいんだろう。映画と映画スタッフたちへの愛とリスペクトを感じるなー。

それに、タラっちは女子たちを愛でながら敬意を表しているところがいいよねぇ。正義のHEROが主人公のハリウッド映画に出てくる女子といったらいつだって、男の願望を凝縮させたかのように、男に守られるお飾り的な相手役というパターンが多いんだけど、キル・ビルは暴れまくる主人公が女だったのが楽しかったんだよね。そして今回も、さっきまでキャーキャーはしゃいでいた女子たちが、男の手なんて借りずに勇ましく突っ走っていくから、それはもう痛快に爽快。その前に水入らずで本音トークを炸裂させる場面があるから、彼女たちにごく自然に親近感を感じてしまうのかな。愛と正義の使者な主人公である必要もなけりゃ、具体的な共感ポイントもいらない。ただ、史上最悪なサイコ野郎に遭遇しちゃった女子たちが、ヤツに怯まずにスリリングなカーチェイスで互角に闘う様を見せてくれたなら、それはもう理屈抜きに、応援態勢でノリノリになってしまうんだよね。さすがのタラちゃんの狙いは正確。

キメの部分は王道を極める的確さを持ちながら、ディテールは個性的なのが魅力だよね。散りばめられた映画ネタはやっぱりタランティーノ印。挙げられたタイトルの映画を全然知らないのは残念だったけど(プリティ・イン・ピンクくらいしか)、主人公たちが映画関係者だったりするだけでとにかく嬉しいんだよね。それでもって、噂通りにガールズ・ムービーしていているから楽しくなってしまった。ソフィアのものとは大違いながら、これもいわゆる一つの等身大のガーリーな世界だよねー。彼女たちのそれぞれの役回りのキャラクターにリアルな赤裸々トーク。カジュアルだけどカラフルにポップなファッション。仲間たちだけが馴染んでいる独特のノリが垣間見られるのがおもしろくて。それはB級映画フリークのタラっちが好きな女子の姿なのかもしれないけど、日本人女子的にも昔TVで見たような典型的なアメリカン・ガールズの生態という感じで心惹かれるものがあったな。

ふざけまくってやりたい放題なのに、そこには愛と敬意があって、どこを切り取っても愉快痛快爽快ー。
[PR]
by CaeRu_noix | 2007-09-22 23:59 | CINEMAレヴュー | Trackback(7) | Comments(13)
トラックバックURL : http://latchodrom.exblog.jp/tb/6206888
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from 或る日の出来事 at 2007-09-24 21:21
タイトル : 「デス・プルーフ in グラインドハウス」
グラインドハウスとは? アメリカで1960年代から70年代にかけて、暴力・エロス・ホラーなどにあふれた低予算のB級作品を、2〜3本立てで上映していた映画館の総称なのだとか。 クエンティン・タランティーノ監督(以下... more
Tracked from レザボアCATs at 2007-09-26 02:29
タイトル : #122.グラインドハウス その2『デス・プルーフ』
『グラインドハウス その1『プラネット・テラー』』に引き続き、USAバージョンのレビューです。上の『プラネット・テラー』との合間に予告編を挟んで、いよいよ、タランティーノ監督の方が始まったのでした〜。... more
Tracked from 銅版画制作の日々 at 2007-09-26 12:54
タイトル : DEATH PROOF★ デス・プルーフ in グライン..
    クエンティン・タランティーノ監督最新作は「デス・プルーフinグラインドハウス」だ   9月14日、東宝シネマズ二条にて鑑賞。この日は、10周年記念日ディーということで、1000円でどの映画も鑑賞できるラッキーな日でした。 さて今回のこの「デス・プルーフ」と「プラネット・テラー」は二本立てにして、フェイクの予告編を挟んだ『グラインドハウス』という1本の作品として公開するという企画で、実際アメリカではこのスタイルで公開されているそうだ   「プラネット・...... more
Tracked from ☆彡映画鑑賞日記☆彡 at 2007-09-26 23:47
タイトル : デス・プルーフ in グラインドハウス
 『ドレスコードは、スリルとスピード』  コチラの「デス・プルーフ in グラインドハウス」は、愛すべき映画オタクのクエンティン・タランティーノが、親友ロバート・ロドリゲスと60〜70年代のアメリカの殆どの都市にあった"グラインドハウス"を再現するべく、エクスプ....... more
Tracked from movie treasure at 2007-09-28 23:42
タイトル : デス・プルーフ in グラインドハウス
デス・プルーフ in グラインドハウス QUENTIN TARANTINO'S DEATH PROOF 2007 米 監督:クェンティン・タランティーノ カート・ラッセル シドニー・ターミア・ポワチエ ヴァネッサ・フェル... more
Tracked from It's a Wonde.. at 2007-10-04 12:57
タイトル : プラネット・テラー in グラインドハウス
イソイソとロドリゲス編も初日に観てまいりました。 いや~オモロイ!最高でした。 もうむっちゃくちゃ。でカッコイイ。そしてかなりグロい。 ローズ・マッゴーワンの片足がマシンガンになってる写真を始めて見た時から 心を奪われてましたけど、想像した通りの面...... more
Tracked from tomozoのうれし★た.. at 2007-10-30 08:42
タイトル : 『グラインドハウス』U.S.A.バージョン(2) デス・..
ロドリゲスの「プラネット・テラー」鑑賞後は、フェイク予告編を挟んでタランティーノ監督の「デス・プルーフ」。実はこちらは1本として公開されていたのを鑑賞済み。ただ... more
Commented by at 2007-09-23 00:53 x
僕は8月末にニューヨークに来たのですが、公開の時差の関係で、この映画と「ブラック・スネーク・モーン」を見られず(こちらではもう終わっている)、かえるさんのエントリを読んで悔しいったらありません。
Commented by papipu at 2007-09-23 12:00 x
そうなんですよ。
タラちゃんの(B級)映画に対する愛が凄く分りますよね。
私もアクション物は苦手だけれど、タラちゃんの思いと、CGじゃなくスタントってところで、魅せちゃいますよね。

 (話は変わりますが、私もプリティ・イン・ピンクしか分らなかったです)

でも懐かしかったな。こういうシンプルで、小手先で撮ってない力強い映画って。
Commented by CaeRu_noix at 2007-09-24 00:51
雄さん♪
NY生活、楽しんでいらっしゃるでしょうかー。日本は残暑が厳しいです。
そうか、渡米をするとそういうことがおこるんですね。映画の公開タイミングにあわせて引っ越すというわけにはいかないですもんね。
いやー、普段はあまりアメリカ映画支持者ではない私なんですけど、「ブラック・スネーク・モーン」と本作は見事なものでしたよ。劇場鑑賞できなかったとは残念です。アメリカではこれはヒットしなかったみたいですけどね。日本の映画ファンには好評なようです。
NYレポートもまた拝見させていただきますねー。
Commented by CaeRu_noix at 2007-09-24 15:27
papipu さん♪
お久しぶりです。
ホントにホントにタラちゃんの愛情をヒシヒシと感じました。
映画が大好きで楽しんで撮っているんだなーというのは以前から感じていましたけど、今回は敬意の込められた愛情が見えてグッときました。
題材的なこともあり、インランド・エンパイヤのことを思い出したりしたんだけど、リンチにとっては、女優は素材に過ぎないような気がする反面、タラちゃんはスタントウーマンにも惚れているっていうのが嬉しくなっちゃいます。同じ高さの場所に立って映画づくりをしているんですよ。(リンチはあくまでも上の段にいる。)
そうそう、小手先じゃないって感じですよね。シンプルだけどしっかり巧妙でパワフル。全力投球しているから手ごたえがある。撮影もタラちゃんが担当したそうですね。そういう姿勢がいいなーって思います。
Commented by とらねこ at 2007-09-26 02:31 x
こちらにも~♪かえるさんがマサカのこの作品チョイス・・・
ちとビックリしました!うひょっ。手に汗握るカーチェイス、「もうやめてケロ~」と鳴いてしまいました!
本当に怖かったですよね!このシーンは。
私は結構「いい加減にしろ!このクソおやじ!」と思いました。
やりすぎだと思います・・・ゾーイ・ベルは本当に、死ななくて良かったです・・・。
かえるさんはおそらく『プラネット・テラー』の方は、見ませんよね・・・?
こちらも面白かったですけど・・(小声)
Commented by CaeRu_noix at 2007-09-28 00:50
とらねこさん♪
いえいえ、とらねこさんは私のことをまだわかっていないわね。(わかりたくないか・・・)やー、私もフツーにタランティーノとかロドリゲスとかは好きなんですよ。作家性LOVEっす。タラ監督の映画は全部観ているし、NBKもフェティッシュもFDTDも観てますよー。おまけにジャンゴも観ましたよー。プラネット・テラーもトーゼンミルミル印ですけど、何か?
カーチェイスはホントに迫力満点スリリングでした。私、普段は、カーチェイスシーンがウリのアクション大作でも、なかなか入り込めないんですけどね。クソオヤジから目が離せませんでした。ゾーイ・ベルはホントに素晴らしいですよね。やりすぎだからこそ、最後の爽快感が極上でしたー。
Commented by めかぶ at 2007-09-28 23:37 x
かえるさんがチョイスするかしないかどっちだろうと思ってました♪
私は同じタラちゃんでも「キル・ビル」はいまいちなんですけどねー。
これは久々に爽快感抜群の面白さでござった。うん、愛だろ愛っ!(笑)
ちなみに「プラネット・テラー」はキャストが楽しかったわー。ロドリゲス、そこまでやるかっ!ってくらいのブチ切れさは良いのだけど、見た目に痛いのがあったのがマイナスー。
この企画では「デス・プルーフ」の方が好きでーす。
あ、フェイクの予告映画も、マジであったら好きかもしんない。(笑)
Commented by CaeRu_noix at 2007-09-29 00:34
めかぶさん♪
90年代はタランティーノ映画をあさっていた私ですから、急にそっぽを向いたりはしませんー。私はキルビルも好きでしたよー。ゴーゴーボールがつかいたいので。小ネタが楽しいものは基本的に好きかも。力強い爽快さでいったらもちろん今作です。
ロドリゲスのは痛そうなのね・・・。それは私もビミョウだなぁ。デスプルーフはすんごい残酷グロな場面もあったけど、一瞬だったからおもしろかったんですよね。むむ。でも、楽しみ。
結局どっちが人気あるんでしょうね。
うそっこの予告も観たかったなー。
Commented by kazupon at 2007-10-04 12:56 x
かえるさん、お久しぶりです。
グラインドハウス二本立て、同時公開知らずに涙を飲んだ組です。
バラで見た2本はどっちも最高でしたが、ハナっからバカやってる
プラネットテラーの方が好みかな?
タラ編は会話で上がってる映画、ほとんど見たことあるのが
悲しかったですけど;;
タランティーノがイーライロスやロドリゲスと話してるような
映画マニアな会話をそのまんまセリフにしてるようなシーンが
多くて笑ってしまいました。そんな会話しないですよね普通。
でもグラインドハウス映画ってふつーにつまらないのがほとんど
ですから、この2本は出来すぎなんです。ありえません(笑)
「ジャンゴ」もあわせて3本立てで場末の映画館で3本立てで
見たいそんな贅沢なキワモノ映画でしたよ。
Commented by CaeRu_noix at 2007-10-05 01:57
kazupon さん♪
二本立てが観たかったですよねー。残念。
でも、デス・プルーフの方は日本版の単体の方がよりおもしろいと書いていた方がいたので、少し安心しました。
kazupon さんはプラネットテラーの方がよかったんですねー。私も早く観に行かなくては・・・。そうしている間にまた上映回数が減っていくんですよね。もっと長くやるもんだと思っていたのに・・・。ポピュラーではなくて、マニア向けなんでしょうかね??
そうそう、普段の会話そのまんまっていうカンジの台詞がダラダラ続くんですよねー。そのナチュラルなリアルさがとてもいいと思うんですが、興味のない人にとってはつまんないのかもしれませんね。そういう部分でも、好き嫌いの分かれる作品なんでしょうね。会話に登場した映画をほとんど観ているなんて素晴らしい!!
そっか、本当のグラインドハウスものって、つまらないんですね。
その3本立てはいいですねー。
Commented by tomozo at 2007-10-30 08:53 x
おかえりなさい♪ウズベキスタンですか〜。
パック旅行かフリーかって私も悩みますけど、以前トルコに行ったとき、最少催行2名のパックツアーで、行ってみたらほんとに2人しかいなくて結構好き勝手できたときがありました。あれが理想ですね〜。

映画のほうですが(笑)、私このデス・プルーフは単体とUSAバージョンの2本を見ました。で、私はプラネット・テラーよりデス・プルーフですね、どちらかといわれれば。もちろんどちらも好きですケド。かえるさんが言われてるとおり、カメラはなめ回して(笑)撮ってるけど、ちゃんと愛と敬意があるんですよね。

でもあのフェイク予告編の後に始まるっていうのも、なかなか面白かったです。

ウズベキスタン旅行記、楽しみにしてます〜。
Commented by tomozo at 2007-10-30 08:56 x
追記:書きたい話が途中で違う方に行ってしまった^^;。
デス・プルーフだけだと、確かに単体のほうがいいかも。あの、ラップダンスがばっさりカットですもん、USAバージョンは。ただ、2本立てにするならコンパクトにまとまっててそれもアリってかんじでしたよ。
Commented by CaeRu_noix at 2007-10-30 22:45
tomozo さん♪
ただいまっす。ありがとうございます。
そうなんですよ。西ヨーロッパだとか鉄道網が充実している都市をまわるなら、全面的にフリーでOKなんですが、移動手段があまりない地域に限られた日数で行く場合、ツアーの利便性に引かれてしまいます。団体行動ものはよほどの場所じゃない限りパスですが。
おお、私もトルコはそのパターンでしたよ。ツアーだけど、友だちと2人だけでした。なのにちゃんと、日本語話せる現地係員さんが付いてくれて、ホントにらくちんでした。理想的ですよねー。

tomozo さんは両方ご覧になったなんて素晴らしいー。
2本立てものも見たかったけどまぁいいや。はい、私もデス・プルーフに軍配です。ラップダンスも大事!プラネットもおもしろかったけど、レヴューを省略してしまう程度の思い入れとなりましたー。でも、とにかく楽しい企画でしたねー
<< 『ストンプ・ザ・ヤード』 PageTop 9月21、22日の公開映画ちぇ... >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Beige Shade by Sun&Moon