かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『幸せのレシピ』 NO RESERVATIONS
2007年 10月 13日 |
アメリカンはちょいと口に合いませぬ。



ヨーロッパの良作をお手軽リメイクしちゃうハリウッドが気にいらーんと常日頃から思っている私だけど、まぁここは大らかな気持ちで、ハリウッドではどんな風にアレンジされたのかに興味を持って、アメリカン・テイストを気軽に楽しみましょうって思った。ホントだよ。でもねー、やっぱりイマイチ、その物語にノレずーって感じでした。

ドイツ映画『マーサの幸せレシピ』を観たのは劇場公開時の一度きり。かれこれもう5年前。今年はレストラン映画、料理映画がいくつもあるけれど、2002年もマーサと『ディナーラッシュ』の公開があって、レストラン映画バンザーイYearだった感じ。5年も前のことだから、細かいところはほとんど忘れちゃっているわけで、リメイク版は新鮮な気持ちで観ることができるかもーと思ったんだけど。印象的なシーンやよかったところはしっかり記憶が残っているから、どうしても比べちゃうんだよね。すいまそん。

仕事一筋マーサの役をゼタジョンがやって、イタリア人マリオの役をアーロン・エッカートがやるというのはイメージ的にはなかなかいい感じかなと思っていたんだけど。ふたを開ければ、その人物造形が私には完璧にしっくりとはこなかったんだよね。アーロン・エッカートは魅力的なんだけど、ビミョウに嘘っぽいキャラクターに感じられちゃった。『カンバセーションズ』と『サンキュー・スモーキング』が素晴らしくよかったのに比べると、こちらは『ブラック・ダリア』の役回り寄りに惜しい感じ。オリジナルのイタリア人セルジオ・カステリット扮するマリオは、年齢や風貌のせいもあって、陽気さの土台にしっかりとした厚みのある人間性が見えた。でも、アーロンのえせイタリアン、ニックの場合は、ただの軽ーいノリのお調子者男風で、それなのにとっても優しくて誠実なんですーっていう設定にもなっていて、ちょいとつかみどころのない不思議ちゃんなお人柄に思えた。ニックがケイトに惹かれる気持ちもよくわからなかったんだよね。わからないから、せっかくのロマンスなのに、ウキウキドキドキとはハマれない。2人の関係の進展にときめくどころか、ニックのアプローチがちょっとこっぱずかしかったのさ。

エピソードも場面もかなりオリジナルに忠実みたいなんだけど、ところどころに展開の不自然さを感じてしまった私。演出の違いかなぁ。あらすじを知っているからか、叔母と姪の物語としてもあまり心温まらなかったような。ずっと食事をせずにいた姪っ子が、厨房での彼のバジリコがけパスタ作戦によって、食欲を取り戻すシーンは感動的なシーンの一つであるはずなのに、ちょっとこちらはナチュラルにスムーズじゃなかったような。何かが違うー。

キース・ジャレットなど音楽のセンスがすこぶるよかったオリジナルに比べると、こちらは全体的には好みとは言い難かったけれど、独自のものであったオペラ使いはよかったな。9月の上旬にプッチーニオペラ鑑賞をした際、故パヴァロッティの歌声を聴きたいなと思ったんだけどなかなかその機会をもてなかったので、ここで聴けるとは嬉しい驚き。暖炉のあるお部屋なんてさすがハリウッド映画の主人公と思いつつ、暖炉部屋にオペラは似合うかも。『厨房で逢いましょう』ほどに料理の美味しさが映像から伝わってこなかったので、幸せ感は官能的な美声を聴くことで補った感じ。パオロ・コンテの「Via Con Me」もやっぱり最高。

にしても、着地点が『レミーのおいしいレストラン』と同じというのは苦笑・・・。

マーサの幸せレシピにはかなわないけど、細木数子の幸せのレシピよりはよかったー。(嘘)

『ディナーラッシュ』 が観たくなったー。イタリア系NYレストランといえば、これだもん。
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by CaeRu_noix | 2007-10-13 23:55 | CINEMAレヴュー | Trackback(7) | Comments(4)
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□作品オフィシャルサイト 「幸せのレシピ」□監督 スコット・ヒックス□脚本 キャロル・フュクス□キャスト キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、アビゲイル・ブレスリン、アーロン・エッカート ■鑑賞日 10月 8日(月)■劇場 チネチッタ■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5) <感想> まるで水と油という対照的な性格の二人が、母親の死に直面した9歳の女の子を潤滑油にして、その愛を成就させていくラブコメディ。 なんと言っても驚かされたのは、母の死がトラウマとなっているゾーイを演じるアビゲ...... more
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Commented by シャーロット at 2007-10-14 10:12 x
ぐー。
結構オリジナルにそっくりでしたよね。でもなんか違うーっていう気持ちよくわかります。同じソースでも含まれる物が少々足りない味わい?みたいな。何かこうグッとつかまれちゃうものがなかったですわ。とても軽い味で。

それと暖炉があるアパートって結構高級な所ですよね?
いやにリッチ感覚いっぱいなところが多くて、びんぼーな私はどうも入り込めなかった。笑
・・・というかお話そのものよりセットやファッションなどの美術面ばかりに視点があいましたです。だから一番の注目はアビゲイルちゃんのお洋服だったわけで。着せ替え人形のようにカラフルだったなあとか;かわいかったけど。

ディナーラッシュ、未見でござりまする。見たくなりましたー
Commented by CaeRu_noix at 2007-10-14 16:06
シャーロットさん♪
ぱー。(私の勝ち)
ええ、一昨夜マーサの方を観てしまいましたが見事にそっくりでした。
『ディパーテッド』くらいに独自色を出すべきじゃないのかと思ったけど。下手に冒険するよりもオリジナルに忠実にする方が吉と判断されたってことですかね。
いかにもラブコメな軽さは極力おさえてあったと思うけど、やっぱりアメリカンテイストではありました。マーサの方は登場人物の動きが滑らかナチュラルで、クッキングシーンもスピーディで気持ちよかったんです。こちらは、表情なんかの演技はよかったけど、厨房でのテンポと立ち振る舞いなんかが好みじゃなかったなぁ。
イタリア料理で腕をふるうっていってメニューがピッツァだったのがまたアメリカだなーって。いえ、専門店のピッツァはおいしいけれど、ケイトの家にはピッツァを焼ける窯まであったのか?何しろ暖炉がある家ですもんね。
なんてくだらないことばかり考えていた、入り込めない私でした。すみませんー。
ディナーラッシュの厨房とレストランの喧騒、躍動感は最高ですよー
Commented by borderline-kanu at 2007-10-15 18:38
こんばんは。
マーサの方は観てないから、比較レビュー参考になりました。あんまり雰囲気違わないなら、観なくてもいいかな(^^;
ラストのレミーと同じパターンには、思わず『一緒やん。』とつぶやいてしまいました(^^; でもあそこもマーサと一緒じゃなかったんですか? カヌ
Commented by CaeRu_noix at 2007-10-16 00:18
カヌさん♪
マーサの方が断然いいですよ!
でも、ストーリーはほとんど同じなので観てもあまりおもしろくないでしょうねー。マーサの方は姪っ子のイタリア人の父親が見つかるという展開があるんですよ。
そうそう、レミーと同じく、幸せはビストロにあるっていうのが笑えました。イタリアンのよさを知ったなら、トラットリアにすればいいのにー。
マーサのラストはお店じゃなくて、ウェディングな風景が映っていましたー
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