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『ペルセポリス』 PERSEPOLIS
2008年 01月 13日 |
ユニークでエクセレント。

1970年から90年代、激動のイランで生まれ育ったマルジの物語。



フランス語圏のコミック、バンドデシネ(BD/ベーデー)はA4版でフルカラーのものが一般的なのだそう。ページ数が少なくイラスト的な表現になっていて、ストーリー重視の日本の漫画に比べてアート作品に近いらしい。日本のものは雑誌で出回る時はチープな紙に印刷されているし、単行本になる時はB6サイズくらいになっちゃうんだよね。コンパクトサイズなのは、持ち運びも読むのも収納するのにも利便性があるとは思うけど、せっかくのイラストが縮小されてしまうのは寂しいような気もした。とにかく日本はそれほどに画を重要視していないということか。アートしているヨーロッパのアニメーションが大好きな私なんだけど、映像作品ばかりじゃなく、コミック本にもそういう傾向があったということに改めて注目。そんなBDが映画になった。
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そんなわけで、アニメーションを劇場鑑賞する一番の楽しみは映像を味わうことだった。そして、初めはちょっとガッカリ。こういう絵柄だと俄かに知ってはいたけれど、登場するのは4コマ漫画に出てくるような単純で平面的なモノクロキャラクターなんだもの。背景もそれほどに精巧に描き込まれているわけでもなく。同じフランスアニメでイスラム圏を描いた『アズールとアスマール』の色の洪水のアートな世界とはエラい違いだなって。そう思ったのもつかの間、激動の時代を生きるマルジの物語にどんどん引き込まれていった。9歳のマルジは、SGA屋さんが表したように、そうまるで、ちびまる子ちゃん!いたずらっ子な白黒マンガキャラが、ちょこちょこ動き回る姿は逆に新鮮で、そのコミカルさが親しみを感じさせるんだよね。文化や社会情勢のまるで違う異国の物語なのに、ちびまる子ちゃんだから親近感があるし、アニメで表現されているからこそ、圧政や戦争の重苦しさもオブラートに包まれる。それがほどよく心に沁みてくるという、シリアスなのにユーモラスなのが絶妙の表現手法。

イラン映画は大好きなのに、私はイランのことを全然知らなかったんだなぁって思った。検閲制度のあるイランだから、私たちの元に届くイラン映画で政治情勢や国の問題を知り得ることは難しいのだよね。なので、こうやって、アニメによってサラリとイランの状況をおさらいできるのはよいね。少しだけお勉強しつつ、そういった政治的なものの堅苦しさにとらわれることなく、マルジの青春と家族のドラマを楽しめちゃう。女性の立場で綴られるイラン女性の境遇というのはとても興味深い。その国ならではの人々の生き辛さに胸を痛めながらも、同時に、人の思いや互いの思いやりはどこの国だって変わらないことも実感。国で過ごすのは危険だとヨーロッパで暮らすことになるも、孤独な異国の地では安らかな幸福を感じることができずにいるマルジの青春にせつなく共感せずにはいられないし、どんな経験をしてもどんな境遇でも、柔軟に前に進むことのできる人間のバイタリティ、家族のゆるぎない温かな思いやりにじんわりと感銘を受けるのだった。

これが監督/原作者マルジャン・サトラピ自身の物語であるという事実が感慨を深める。アニメで面白おかしく表現されたマルジの困難も実際はもっとヘヴィーなものだったに違いないけれど、こうやって家族の愛に支えられて、すこやかに成長した彼女が、アーティストになって、自らの経験を題材にした作品を世界に発信することになったなんて。なんてステキなリアル・ストーリーなんだろう。それを感傷的になることなく、独自性に満ちた愉快なエンタメ作品に仕上げているところがとにかくカッコいい。イランの女性達にも観てもらえるといいなぁ。声の出演が、キアラ・マストロヤンニとカトリーヌ・ドヌーヴという実の親子の豪華共演だということなんてすっかり忘れるほどに、このオリジナルな世界に楽しく浸れたのだった。初めは物足りないと思ったはずの映像も、徐々にその微妙な陰影やシンプルさに味わいを感じていった。カルチャー・ショック in ヨーロッパなワキゲユラユラは、こういう質感のモノクロアニメだからこそ出せるおかしみだよね。

★★★★☆
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by CaeRu_noix | 2008-01-13 01:11 | CINEMAレヴュー | Trackback(21) | Comments(26)
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Commented by えい at 2008-01-13 14:14 x
こんにちは。

この映画、予想を遥かに超えてオモシロかったです。
シンプルなタッチのアニメということで、
逆に親近感を持てたのかもしれません。
これを描き込みすぎたら、
遠い国の人たちのお話として客観的に観てしまったかも。

確かに、あの子はちびまる子ちゃんって感じでしたね。
Commented by となひょう at 2008-01-13 17:43 x
かえるさん、こんにちは。
TB&コメントありがとうございます。
かえるさんがどんな感想になるのか、とても楽しみにしていました。
かえるさんと一緒に見たお友達の話、私の本作への入り込み方よりもリアルな部分がありますね。色んな思いが浮かんできそうです。
私も最初は、どことなく平面的な絵なんだなぁって感じで、そんなに気になってなかったんですよね。でも、社会派っぽい内容みたいだし、見てみるか~ って、これまた軽い気持ちで前売り券を購入したのでした。
私は、フランス映画ってのれたりのれなかったりが極端な傾向にある気がするので。本作はどっちだろうと思ったけど、ヒジョーに魅せられてお気に入りの1本となりました。
アッサリしているようで、グッとくる部分がたくさんありましたー
私は、マルジのお母さんも本当はイランでの窮屈な生活に苛立っているように見えたので。マルジをヨーロッパに送り出しても、自分はイランで生き続ける。何と言うか、母の強さみたいなものも感じられて、そこにも感動しておりました。
こんなに色んな思いが湧いてくるのに、短い尺にギュッとまとまっているところもポイントが高かったでっす。
Commented by はらやん at 2008-01-13 18:54 x
かえるさん、こんばんは!

民族や国が違っても、人が感じる気持ちというのはいっしょなんですよね。
「迷子の警察音楽隊」を観ても同じようなことを感じましたが、政治的には対立する国でも、暮らす人はやはり同じ人間だなあとこの二作品を観て思いました。
マルジは確かにちびまる子ちゃんみたいですねー。
「アチョー」とかやっているところとか。
子供もどこの国に行っても同じなんですね。
Commented by moviepad at 2008-01-13 20:40 x
かえるさん、こんばんわ!

監督は、カラーにすると下品な感じがして
嫌だったそうです。
モノクロ映像は想像力を掻き立ててくれる
良さがありますよね。
昨今の3Dアニメに見慣れてしまっていたので
この映画のレトロ感あふれるモノクロ映像は
妙に新鮮でよかったです!
Commented by SGA屋伍一 at 2008-01-13 22:58 x
こんばんは。コメント・TBありがとうございました

おフランスのコミックといえばメビウスが有名ですが、日本ではなかなか読めないのが現状。『タンタンの冒険』も正確にはベルギーのマンガだし・・・ もっと色々訳されてほしいものですね

ちびまるこちゃんもマルジちゃんも、極めて平凡な女の子のようで、どこか変ってますよね。おじさんの刑期の長さを聞いて「○○のパパに勝った!」とほくそ笑むところでは、笑いをこらえきれませんでした。そんな変てこなマルちゃんがおじさんとの別れの場面ではとってもいじらしく、こちらでは鼻水をこらえきれませんでした

「落ち込むこともあるけれど」とってもタフなマルジさん。そのパワーの源は、きっとブルースリーのスピリットと、家族からのあふれんばかりの愛にあるに違いないと、わたしは思います




Commented by とらねこ at 2008-01-14 13:57 x
かえるさん、こんにちは~♪
何が良かったって、やっぱこの芸術的完成度の高さ!自分にはこれでした。もちろん、物語も共感できましたし。
>。それを感傷的になることなく、独自性に満ちた愉快なエンタメ作品に仕上げているところがとにかくカッコいい
本当にそうなんですよね!視点もオリジナリティに溢れていて、かつ若い女の子の、際立つ感性が嬉しくって。
私は始めから結構この白黒画像のアニメが気に入ってしまいましたよー。点描部分が特に好きでした。ただ、おっしゃる通り、最初の方は、不安を煽る描写なんですよね。でもそういうのも実は好きで!
Commented by CaeRu_noix at 2008-01-14 14:31
えい さん♪
おもしろかったですねー。
シンプルなイラスト、コミカルなテイストが親近感を持たせてくれました。
そうですね。人物の風貌やら悲惨な風景やらがリアルに書き込まれていたら、むしろ距離を置いたかもしれませんよね。
ちびまる子ちゃん風味なおかげで親しめたし心わしづかみでしたー。
Commented by CaeRu_noix at 2008-01-14 14:38
となひょう さん♪
ありがとうございます。
共感ポイントは人それぞれなので、となひょうさんが職場のことを関連づけ心うたれたのもまた然り。
そして、私の方は、一緒に鑑賞した海外在住の友人自身の立場、幼い頃から海外暮らしという彼女の娘さんのアイデンティティの問題、そんな思いを抱く娘に対する母親の気持ちというのが、マルジと家族の物語に重なり、より感慨深いものとなったのでした。日本で生まれ育った自分でさえ、マルジの居場所のなさや、何処にいても地に足が着いていない感じにも共感しましたしね。
私は、カンヌ映画祭で賞を取った時から関心を寄せてました。『ベルヴィル・ランデブー』が大好きな私としてはおフランスアニメは必見だし、イランな自伝的物語という点でも興味をもってました。となひょうさんの場合は、ナニゲナク興味を持ち、大当たりだったなんてよかったです。
国が混迷したからといって誰もが簡単に海外移住できるわけはないですからね。マルジは若いから留学という形をとれたけれど、両親の場合は海外で仕事があるわけでもなく。そうやって娘だけを送り出した決断は勇敢でしたよね。母とおばあちゃんにも大いに感動させられましたよねー。
Commented by CaeRu_noix at 2008-01-14 14:39
はらやん さん♪
人間というのは基本は同じというのはわかってはいても、政治経済、宗教的に社会の仕組みが異なっている国の人の思いが、自分と近いものだなんて普段はなかなか感じませんよね。でも、本当は当然のことながら、全く同じように悩んだり悲しんだり頑張ったりしているんですよね。そんなことに改めて気づくのでした。
そうそう、ブルースリーを見て、アチョーってやっちゃうのも、テニスラケットをギター代わりにしちゃうのも、万国共通なんだなと楽しくなりましたー。
Commented by CaeRu_noix at 2008-01-14 14:40
moviepad さん♪
もっと色を入れる案もあったのでしょうか?
カラーは下品に感じられたというセンスはさすがですねー。
このモノクロのトーンが最適な風合いだったと思います。
そうそう、想像力に訴えかけてくるんですよね。
『ハッピー・フィート』のリアルな描写とスピード感が苦手だった私としては、このレトロ感は心地よいものでした。
手作りな感触のアニメってやっぱりいいですよねー。
Commented by CaeRu_noix at 2008-01-14 14:40
SGA屋伍一 さん♪
我が国ニッポン自体がマンガ・アニメ大国ですから、おフランスものが入ってくる余地はあんまりないのかもしれませんね。確かに日本ではあまり売っていなさそう。
メビウスは知らなかったんですが、私がインプットしていたのはエンキ・ビラルです。実写映画も撮ったので監督として知った名前なんですが、BDの巨匠として大いに興味をもちました。『ゴッド・ディーバ』はかなり不評で、やっぱり日本人はストーリーとスピード感のあるアニメーションが好きなのねーって感じでしたが、私はその映像世界に魅せられましたー。ニコポル三部作、見たいー。

マルジのキャラがちびまる子ちゃんとは別方向な愉快さをもっていたのが魅力的でしたよねー。その家族を見ても明らかなように、そのキャラは平凡ではなくて、すこぶるへんてこに個性的。実写でこのキャラだったら引いてしまったかもしれないけど、愛嬌満点でそこが楽しかった。
ブルースリー・スピリットが効いていましたねー。
Commented by CaeRu_noix at 2008-01-15 00:24
とらねこ さん♪
私は元もと、アニメやマンガでお馴染みの黒の描線、輪郭線によるキャラクターものがあまり好きじゃないんですよね。縁取り線のないタイプのイラストが好きなので、ヨーロッパのアニメーションの画が好みなのです。だから、最初はすぐには、こういうタイプを芸術性が高いとは思えなかったんですよね。キャラの絵柄としては、同じように『イノセンス』も『パプリカ』も『鉄コン筋クリート』も好みではなかったけど、あれらは背景が細やかに描き込まれていたので釘付けになれた。それに比べて、こちらは背景ものっぺり単純に見えて、ちょいと物足りなかったのでした。好みの問題なのですけどね。
でもでも、結局はテーマや物語に最適なタッチのイラストだと感じるに至りましたー。
女性ならではの感性が感じられましたよねー。
映画なアニメだと美しいアート性を求めてしまいがちな私ですが、本作はちょっとした笑いを、アニメならではの表現でうまく見せてくれていて、そういう部分にも感心することしきりでした。
Commented by シャーロット at 2008-01-18 21:40 x
こんばんは。昨年は多分「アズールとアスマール」しかアニメーションを見てない私なんです;あの作品とはホント対照的でモノクロキャラクターでしたね。でも、面白さはこちらも同等でたいへん気に入りましたですー。まるこちゃんやワカメちゃんは成長しませんから、どこか大人になった今ではあまりはまれないところがありますけど、マルジの物語はなんだか昔の自分をその都度思い出せるところがまた面白く感じました。

Commented by CaeRu_noix at 2008-01-19 21:32
シャーロット さん♪
そう、同じフランス製のアニメなのに、まったく対照的でした。
おフランスのモノクロものといえば、『ルネッサンス』もありましたが、あれはハリウッドや日本のSFアニメでも似たようなものがありそうな男の子向けなタイプでした。手作り風味のマンガタッチはホント最近は新鮮かも。
アニメは画がイノチと思っていた私も、これはとにかく気に入りました。ストーリーに引込まれて、結局はイラストの方も魅力を感じたし。
平和な日本でのほほんと暮らしてきた自分が共感するのはおこがましいかもしれないけれど、大いに共感できるものでしたよね。
まる子ちゃんやワカメちゃんには、若い頃ですら、ハマって共感はしなかったと思うけれど(笑)、とにかく、こういう大人もどっぷりハマれるアニメって素晴らしいですよねー。
Commented by 真紅 at 2008-02-02 16:32 x
かえるさま、こんにちは~。
あはは、まる子ですか!確かにそうですね~。
最初、イランが舞台なのに女性がスカーフしてない、って不思議に思ったんです。
30年前までは、しないのが普通だったんですね。驚きでした。
今は当たり前に思われてることでも、政治如何でコロリと引っくり返るのですよね。
私も、イランについては何も知らなかったんだな、と思いました。
大笑いして、泣いて、イランのことも少し、わかって。
お得な映画でしたね(笑)。ではでは~。
Commented by CaeRu_noix at 2008-02-03 09:02
真紅 さん♪
少女時代がまる子ちゃんでしたー。
いやー、ホントにイランの歴史ちいとも知りませんでした。
イラン革命ってそういうものだったのかーとやっと知り得ました・・。
イ・イ戦争のことなんかもその時は遠い国のこととして捉えていたので、今やっと、その渦中にいた人たちは大変だったんだなーということに思いを寄せることができたカンジです。
多くの苦悩があったのでしょうけど、逆境を経験し、多角的にものを見る経験をしてきた人だからこそ、こういう自由な発想のアーティストとして成功できたのだろうなと思います。
内容は濃いぃのに気軽に楽しく見られるステキな作品でしたねー。
Commented by sally at 2008-02-04 23:01 x
かえるさん、こんばんは。
こういうガール成長ものは大好きなのですごく気に入りました。
そうそう、いくらでも感傷的にしたり、訴えかけたりすることもできる内容なのに、そうはせずにむしろユーモアで見せてくれたところがいいのですよね。結局、どんな現実も自分自身の捉え方によって変わってくるというか。
そうした描き方で結果的に誰もが共感し得る物語に昇華されていて、愛しくなる映画でした☆
Commented by CaeRu_noix at 2008-02-06 00:02
sally さん♪
ガールの成長ものはいいですよねぇー。
青春ものであり、家族のドラマもあり、社会派視点で眺めることもできる平べったいアニメーションなのに、見ごたえまんてーんでした。
激動のイランの状況も1人異国で暮らしたマルジの境遇もそれはもうつらいものだったはずなのに、明るくユーモアいっぱいに描かれていたことがポイントでしたよねー。
マルジのように、同じ現実ならば、大らかに受け止めて、笑い飛ばせるくらいになりたいものです。
思いの外、共感することの多い、普遍的な物語でしたねー。
Commented by fyamasan at 2008-02-11 03:28
TBありがとうございます。

遠くに思えたイランが凄く身近に感じました。
世界のどこにでもいる一人の少女の物語。
ただ国が入ると先入観が邪魔しますが、それを
映画はとっぱらってくれるので、凄いです。
おばあちゃんの言葉も良かったし、一生懸命な元気な
マルジを見るとこちらも元気になりますね。

Commented by CaeRu_noix at 2008-02-12 00:04
fyamasan さん♪
イランの女性の思いが身近に感じられましたよねー。
イラン映画は好きなので、結構その文化を知っていたつもりだったのですが、自分の認識はほんの一部分に過ぎなかったことを知りました。
革命の前後のこともちゃんと知らずにいました。
イランという国は近頃の国際ニュースに登場する時はあまりいい内容ではないんですけれど、そんなこととは別次元で、その国の普通の人たちは、私たちと同じように暮らしているんですよね。
こんなにも共感してしまうとは思いもよらなかったです。
本当に前向きにパワフルなマルジには励まされましたー。
Commented by jester at 2008-03-02 09:47 x
やっとレビューをアップしました(殴

>検閲制度のあるイランだから、私たちの元に届くイラン映画で政治情勢や国の問題を知り得ることは難しいのだよね

そうそう、イランのある意味「いい部分」を描いた映画はよく見られるけど、検閲にひっかかるような当局を批判する映画は見られませんですよね。
だから
「ああ、イランの人も日本の人も、人間には共通点があるなあ」
という実感とともに、
「あの時期のイランはこんなだったのね」
ということがよくわかって勉強になりました!
Commented by CaeRu_noix at 2008-03-04 01:15
jester さん♪
やっと、、ですか。(笑)
本作は今年の私の劇場鑑賞5本目でしたよ。遠い昔。

イランのいい部分を描いたイラン映画っていうのは逆に思い当たらない私です・・・。
直接的な体制批判というんではなく、社会での女性の生きにくさなんかを描いているものは結構観たような気がします。
当局の厳しさはむしろ中国の方が感じていたかも。
イランにはまぁ、世界で評価されている監督が多いですから、外国資本で製作されたものが見られるという感じなのでしょうか。
それはそれとして、フランスで作られた本作でも、しっかとイランの歴史が勉強できましたよねー。
アニメになっているとキャラクターが親しみやすくてよかったですー。
Commented at 2008-05-10 12:20 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by CaeRu_noix at 2008-05-11 00:50
Bart さん♪
いらっしゃいませ。コメントありがとうございます。
すてきな映画でしたよね。DVDリリースの情報はまだ聞こえてきませんよね。ヨーロッパのものはリリースが遅めなので待ち遠しいですよね。
ご紹介ありがとうございます。ダビッド・べーは知らなかったです。「ジョアン・スファー、マルジャン・サトラピ、ルイス・トロンダイム等と並ぶヌーヴェル・バンド・デシネを代表する作家の一人」なのですね。そして、去年、『大発作』という代表作の日本語版が刊行されたのですねー。「てんかんをめぐる家族の物語」という副題がついていますね。てんかんというと、先日観た『コントロール』で、実在していたミュージシャンがその発作に苦しんでいた場面が思い出されて、すでにせつないです・・・。機会ありましたら是非読んでみたいです。
Commented at 2008-05-14 23:04 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by CaeRu_noix at 2008-05-16 01:29
Bart さん♪
すみません。『コントロール』は『ペルセポリス』と何の関係もないので、ご覧になってなくて当然ですとも。
23歳の若さで自ら命を絶った、70年代イギリスの伝説的ポスト・パンク・バンド、ジョイ・ディヴィジョンのボーカル、イアン・カーティスの物語なのですが、彼がてんかん持ちだったのです。てんかんの発作への恐怖は、彼が自らの命に終止符をうった原因の一つだったようなのですが、片やダビッド・べーの家族は皆で何とか病気と闘ったのでしょうかね。
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