かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『ペネロピ』
2008年 03月 14日 |
キュートでラブリーな女の子映画。

裕福な名家ウィルハーン家の娘ペネロピは、先祖にかけられた呪いによって、ブタの鼻で生まれてきた。



ブタ鼻で生まれてきた女の子をありのままで好きになってくれる王子様が現われたなら、その呪いは解けるだなんて、思いきりメルヘンなオハナシなのだ。ブタ鼻レディなんてキテレツにコミカルなマンガ的設定なんだけど、コメディ色にあふれているわりにはマンガ的な軽さだけで終始していない、楽しくもロマンチックに胸キュンな物語だったな。ラブリーな映画。

ラブコメの女王リース・ウィザースプーンのプロデュースということで、『キューティ・ブロンド』 みたいに女の子のならではの物語が笑い満載でキュートに展開される。それでいて、アメリカンなラブコメとは大違いの落ち着いたテイストを感じさせるイギリスものらしい上質感。純アメリカ製ラブコメだったら、早口でまくしたてるアグレッシヴな主人公が定番なんだけど、こちらのペネロピちゃんは、因果な素性により、誰ともつき合う機会をもたないまま籠の鳥生活を続けてきたから、とても控えめな悩める女の子なのだった。そんな境遇のペネロピに心寄り添わずにはいられないの。

彼女の家は伝統的な名家という設定だし、路地やお屋敷のたたずまいがイギリスの街らしい風情なんだけど、ロンドンの街のシンボルを見つけることはできず、ここは一体どこの街なんだろうと思った。ところどころに古めかしい雰囲気もあったりしたんだけど、そんな風に現代の現実の街として特定されないことが御伽話風味を増してくれてむしろ好感触。美術や衣装がこれまた独特のトーンでセンスよく目を楽しませてくれたし。なんて小粋なメルヘン世界なんでしょう。お部屋でブランコっていうのは大好き。

そして、今までで一番魅力的な姿を見せてくれたジェームズ・マカヴォイくん。非の打ち所のない王子様っていうんじゃなくて、ポーカーゲームに溺れるダメダメ男っていう役どころがまた似合う。それでいて、そのまっすぐな瞳がたまりません。彼の存在がロマンチック、胸キュン度を大いに上昇させてくれているのだよねー。マジックミラ越しの対話の味わい深さったらなかったなぁ。それと、彼のできる楽器当てなシーンで、バンド演奏が始まっちゃうところがめちゃめちゃ好きで、歌う彼の姿にはとびきり胸をうたれてしまったなぁ。音楽を愛する青年っていうのはステキ。そんな彼との出逢いを通じて、ずっと内に閉じこもっていた女の子が外の世界への冒険に出かけるという展開はとっても好き。

結局は、ずいぶんと王道、コテコテに古典的なロマンチックストーリーとして終結していったわけなんだけど、ユーモアにあふれたラブリーなメルヘン世界が構築されていたので、素直に隅々まで楽しめる物語となっていた。どちらかといえば、前半の方がグッとくる度が高かったかな。御伽テイストなのが持ち味なんだけど、女の子がコンプレックスを克服していくドラマとして、現実的なテーマを盛り込んでいることもポイント。いや、現実のコンプレックスはこの呪いのようにいきなり解けてはくれないんだけどさ・・・。でも、生徒の少年が発言した「呪いは心の中にある」っていう言葉には胸をうたれてしまうのだった。いい着地だ。

★★★★
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by CaeRu_noix | 2008-03-14 07:11 | CINEMAレヴュー | Trackback(12) | Comments(10)
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Commented by swallow tail at 2008-03-14 18:54 x
かえるさん、こんばんは。

この作品って文字通り「胸キュン」で「ラブリー」でしたよね。
ストーリーもそうなんだけれども、
ペネロピの洋服や部屋、町並みまでもがとことんメルヘンで
そういう意味でも見ていてすっごく楽しい作品でした。
あの街のあの部屋で暮らしたくなりました(笑)

ジェームズ・マカヴォイも妙に魅力的でしたよね~
今までの作品ではちょっと野心家というか下心アリアリな設定が多かったので
素直に好きになれなかったのに
今回はなかなか素敵!!
Commented by CaeRu_noix at 2008-03-15 14:08
swallow tail さん♪
メルヘンなラブリー映画でしたよねー。
かなりかなりコメディ色も強かったのだけど印象としてはひたすらカワイイ胸キュン物語なのでしたー。
ここはイギリスの街なのか、NYなのかと悩みながら、街の風景を食い入るように見つめてしまったのですが、架空の街という設定だったんでしょうかね??
そんなところもメルヘン度を高めていた感じ。
暗くて汚い貧乏なおうちに幽閉されるのはヤダけど、あの部屋なら引きこもって暮らすのも結構楽しげですよね。(笑)
お部屋ブランコはうらやましすぎー。
今回のマカヴォイくんはなかなかどころか、もうとびきりステキでしたわー♪
タムナスさんはタムナスさんだし、ラストキング~のあの役のキャラは不自然な人物造形と思ってしまったし、もちろん好感ももてなかったし、という感じでした。
今回はかなり惚れましたですわよ。
「つぐない」ではどんな表情を見せてくれるのでしょうー。
Commented by minori at 2008-03-17 21:29 x
かえるさーん。
こんばんわ、やー、これもうホントなんかツボでしたー。確かに舞台設定がいつだかどこだかはっきりしないところがまたよかったですよね。英語もジェームズ・マカヴォイのわりに普通だったし(エドワードくらいがきついブリティッシュ)それもまたこれは「どこの作品?」という感じだったし。セットもペネロピちゃんの部屋とってもかわいかったですー。ブランコいいですよねー。あんな環境で育ってるのにまっすぐなペネロピちゃん。ステキな彼を見つけて私も嬉しかったりして(笑)ジェームズ君、タムナスさんとは知らず惚れました。ステキでしたよねー。
Commented by CaeRu_noix at 2008-03-20 09:42
minori さん♪
こちらのレス。遅くなってごめんなさい。
ツボで何よりでした。軒並み女子たちに大好評ですなー。
そうそう、英国調な感じもしつつ、現代ロンドンというわけでもない空間がファンタジー感をアップさせていてよかったですー。そうなのか、マカヴォイのわりにブリティッシュじゃなかったのねぇ。映像もメルヘンちっくで好みでした。予告を観た時は、アメリちゃん系かなーって思っていて、まぁそこまでは作り込まれてはいなかったもののお部屋もファッションもかわいくて夢心地でしたよねー。ブランコは本気でうらやましかったしー。ペネロピちゃんは卑屈にならずに健気な女に育ってくれていてほほえましかったです。ブタ鼻の女の子になら、容貌的にはタムナスさんが似合うかも・・・って一瞬思ったりもしました。それはそれでメルヘン。それはまぁ別の映画だから、ってことで、今回のジェームズくんにはまじ惚れー
Commented by SGA屋伍一 at 2008-03-22 10:35 x
かえるさん、おはよっすー

劇場は見事に女子だらけでしたが、男子の自分も楽しんで見ました(笑)
最初は興味なかったんすけど、予告で見た街の夜景になんかひきつけられるものがありまして。てっきりイギリスの話かと思っていたら外はなんだかNY風で・・・ きっと架空の国なんでしょうね(^^;)

マカヴォイくんは今一番ヘタレの似合う二枚目俳優ですね。あと最初は悪役だった隻眼の小男が、実はとってもいいヤツだったのが小気味よかったです
Commented by jester at 2008-03-22 15:13 x
かえるさん、こんにちは♪

わたくし、この映画、とっても気に入ってしまいました。
ラブコメなのかもしれませんが、それよりも、ペネロピが自分をありのままに受け入れたってことから自分の人生をはじめる、っていうところが示唆的で、なんか感動しちゃいました。

>今までで一番魅力的な姿を見せてくれたジェームズ・マカヴォイくん。

マカヴォイさん、ハンサムに見えましたわ~~
あの汚れ具合とヘタレ具合が最高です♪
他の俳優さんたちも上手な人が多くて、安心してみていられました♪
Commented by めかぶ at 2008-03-22 17:53 x
こんにちは♪
映像、衣装、美術のキュートさ、キャラクターと俳優たちの魅力、ラブストーリーでファンタジーですっごくシンプルなストーリー運びなのに、道徳的、深層心理的に深い部分にも触れている。良く出来た作品だなあと改めて思います。
マカヴォイは今後も出演作公開が続々。見逃せませんわっ。
Commented by CaeRu_noix at 2008-03-25 23:21
SGA屋伍一 さん♪
男子もコレ観るんですねー。
ってか、SGA屋さんの守備範囲が広いということでしょか。
楽しめたということでよかったです。

由緒ある良家ということだったので、イギリスだろうと思っていたんですが、それにしては2階建てバスだとかビッグ・ベンは出てこないし、逆にNYの通りっぽい映像があったりして、ここはどこ?と悩みました。
あの川は何川だったんだろうかと気になりまくり。

男子はやっぱり、マカヴォイくんがステキーなんて思ったりはしないのかと思いましたが、認めていただけて嬉しいです。
小男さんもいい味出していましたねー。
Commented by CaeRu_noix at 2008-03-25 23:27
jester さん♪
気にいられて何よりですー。
私はファンタジーものかと思って観に行ったのですが、思いの外コメディな要素もあって、確かにラブコメっぽい部分もありましたね。
ありのままの自分を受け容れるというテーマはとっても感動的でしたよね。
せっかく受け容れたのだから、ブタの鼻のまんまで彼と愛をはぐくめたらもっと素晴しい気がしたのですが、さすがにそうはいかなかったですね。(笑)
でも、最後の生徒の少年の言葉でもう一度感銘。
呪いは自分の心の内の問題なんですもんねー。
マカヴォイくんのへたれハンサム具合も本作の大きな魅力でしたー
Commented by CaeRu_noix at 2008-03-25 23:33
めかぶ さん♪
キュキュキュートでしたねー。
そうそう、お姫様の呪いが王子様との出逢いをキッカケにとかれるなんて、シンプルで定番な御伽ストーリーなのだけど、自身のコンプレックスと向き合うというテーマはえらく身近で現実的でもあり、グッときましたよね。
めかぶさんのお墨付きのキスシーンの件ですが、わたし的には、あれは彼女のファーストキスに違いないのに、ちょっと動きが早すぎな印象でした。(笑) 立ってするキスなら、濃厚でもいいんだけど、もうちょっとだけスロウな感じがよかったかもって思ったりしましたー。好みの問題ですね。w
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