かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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「ルノワール+ルノワール展」
2008年 05月 05日 |
Bunkamura ザ・ミュージアムで、画家の父、映画監督の息子、2人の巨匠が日本初共演ですって。



2月にル・シネマでやっていたジャン・ルノワールの映画を観る時にチケットを購入していたというのに、終了間際になってようやく駆け込み鑑賞。でも、GW中は金土以外も21:00 まで開館していて都合がよかったのでした。「モネ展」なんかも見たかったのだけど、美術展のために六本木へ出向くということがなかなかできずに、それは見送ってしまいました。でも、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムならば他の映画鑑賞のついでに立ち寄ったりもできるので、私にとっては便利なロケーションのミュージアムなのです。(といいつつ、今回は映画のついでに立ち寄ったという感じでもなかったんだけど。)伊勢丹美術館や三越美術館なき後、サラリと立ち寄れるって私にはポイント。上野はうちからは遠いんですよ。

 ルノワール+ルノワール展
ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919)
ジャン・ルノワール (1894-1979)

ルノワールの名前を知ったのはやっぱり父の方の画家が先でしたね。いつの頃からか印象派の絵画には惹かれるようになり、ルノワールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」なんかは大好きな作品でした。やがて、映画を観るようになってから、ジャン・ルノワールの名前を知りました。最初に観た彼の監督映画はたぶん『大いなる幻影』だったと思います。そして、その映画監督は、あの画家のルノワールの息子だということも何となく知ったのだけど、そのことについて特に興味をもったほどではなかったのでした。それが、このたびの企画展によって、初めてこの親子二人のルノワールという芸術家を見つめる機会を得たのでした。

美術展の中で映像が見られるというものはさほど珍しくはないけれど、画家である父の絵画作品のすぐ隣に、息子の映画監督がその絵から影響を受けたと思われる映画の象徴的な映像を映し出す、という試みはとてもよいアイディアだと思いました。映画の方もこの2月、4月に数本鑑賞することができたのだけど、その映像を見ると、また他の映画にも興味がわいてしまったり、既に観た映像についても、感慨新たに見入ってしまったりするのでした。『フレンチ・カンカン』のラストのダンスシーンは何度見ても色彩鮮やかで楽しいし、『黄金の馬車』もすこぶる素敵な色づかいで観ればよかったなぁと、美術展に来たのに映画への思いも喚起されるのでした。

家族の肖像画を好んでい描いたという画家の父の絵の中に、ちゃんとそのジャンの姿もあったのですね。「狩姿のジャン」についてを初めて認識した気がします。壁に並ぶ絵画と、そしてすぐそばのスクリーンで躍動する映像を交互に見ては、二人の作品の中に描かれている風景やその空気、光加減に共通点が見えて嬉しくなります。画家の父親の影響を受けながら、息子が映画監督になったことを改めて素敵なことだなぁと思うのでした。

そんなふうに家族のドラマに思いを馳せ、ジャンの映画と関連づけながら、興味深く絵画たちを見ることができました。初めて見るような作品もあったし、大好きな「ぶらんこ」などもじっくり見ることができて満足です。と、いつもとは違う向き合い方で楽しめた美術展でありました。

第1章 家族肖像
・「自画像」1879
・「狩姿のジャン」1910  ---- 『ゲームの規則』 1939

第2章 モデル
・「コロナ・ロマノ、バラの若い女」1913
・「闘牛士姿のアンブロワーズ・ヴォラール」1917
・「スペインのギター弾き」1894  ---- 『黄金の馬車』 1952
・「麦藁帽子の少女」

第3章 自然
・「陽光のなかの裸婦(試作、裸婦・光の効果)」1875-  ---- 『草の上の昼食』 1959
・「レ・コレットの農家」1915
・「バナナ畑」1881
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第4章 娯楽と社会生活
・「ぶらんこ」1876  ---- 『ピクニック』 1936
・「田舎のダンス」1882-  ---- 『恋多き女』 1956


「ジャン・ルノワール 映画の世界」の鑑賞作
『素晴しき放浪者』 32
『ゲームの規則』 39
『河』 50
『フレンチ・カンカン』 54
『恋多き女』 56
『草の上の昼食』 59
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by CaeRu_noix | 2008-05-05 15:59 | Art.Stage.Book | Trackback(2) | Comments(4)
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Commented by マダムS at 2008-05-08 15:29 x
素敵な企画でしたよね! 私も終了間際の駆け込み鑑賞でした!
「ラフマニノフ」と一緒に観れて満足満足(笑)
息子の映画は見た事がなく、これを機に少し追いかけてみようかと。
画家の父を尊敬し、その精神をを受け継いだような作風の映画なんて、いいですよねぇ~
Commented by CaeRu_noix at 2008-05-09 01:02
マダムS さん♪
オツな企画でしたねー。お互い間に合ってよかったですね。
正直言って、文化村ザミュージアムの美術展って、ココロモチ物足りないことが多いんですが、今回は映像がいっぱいあったので、なんだか満足感がありましたー。
ジャンの映画もぜひぜひご覧になってくださいー。
今回の上映はそのいいチャンスだったのですが、マダムは2月頃はお忙しかったんですっけね。
おかげさまで私は色彩豊かな映画のいくつかをスクリーンで堪能できました。
楽しいドタバタものだったり、マダムのお好きそうなタイプも結構あるかなと。
画家っていうと、苦悩やトラブルの人生を送る人が多い気がするので、こういう温かな親子関係の構図というのは格別にステキに思えますねー。
Commented by 狗山椀太郎 at 2008-06-02 21:51 x
こんばんは、コメント&TBありがとうございました。
へえ、東京では夜の9時までやっていたのですか。ふつうの美術館とはちがって仕事帰りの人もフラッと立ち寄れるし、うらやましいです。私の近辺で似たようなロケーションといえば、JR京都駅の伊勢丹に入っている「えき」というギャラリーでしょうか(ワンフロアのこぢんまりとした作りではありますが)。
この展示会で紹介された映画も、いずれじっくり見てみたいと思います。モノクロ時代の古い映画は(アラン・ドロンとかジャン・ギャバンが出ていたやつ)、学生時分に深夜放映されていたものを時々見た記憶がありますけれど、最近は夜更かしする時間も体力もないです(苦笑)。
Commented by CaeRu_noix at 2008-06-05 00:31
狗山椀太郎さん♪
そうなんです。毎日ではないけれど、休前日などは9時までオープンでありがたかったです。ホント、ドンドンドンドンキホーテだのなんだのが立ち並ぶあの界隈の情緒のかけらもない街の中にあるというロケーションには不服なのですが、開いててよかったの便利さは嬉しいです。
美術館って、興味あるものはたくさんあるんだけど、なかなか足を運べずに見送ってしまうものが多いので。
庭園美術館だとか行きにくいけど静かな場所にある美術館もありますが。
椀太郎さんはそういえば、クラシック映画などはあまりご覧にならないんですっけ?
息子ルノワール映画も素晴らしかったですよー。
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