かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『モスクワを歩く 』 Я ШАГАЮ ПО МОСКВЕ
2008年 06月 24日 |
「白夜映画祭 II」、ハラショー。
今月の一般公開新作以外のお気に入り作品メモの巻。



クー!
『不思議惑星キン・ザ・ザ』のゲオルギー・ダネリア監督が、こーんなみずみずしい青春ものを撮っていたなんて!
下高井戸でレイトというのはちょっとツラいのだけど、三百人劇場なき後、ロシアな映画の名作上映の機会は逃せない。
そして、また今年も足を運んでよかったなーと心から思える収穫がありました。
きらめくヌーヴェルヴァーグ。
カンヌ国際映画祭で特別賞。

I Walk Around Moscow /私はモスクワを歩く  (1963)d0029596_1121278.jpg
監督:ゲオルギー・ダネリヤ
脚本:ゲンナージ・シュパリコフ
撮影:ワジム・ユーソフ
[キャスト]
アリョーナ:ガリーナ・ポリスキーフ
ワロージャ:アレクセイ・ロクテフ
コーリャ:ニキータ・ミハルコフ
サーシャ:エフゲニー・ステブロフ
ロシア映画社アーカイブス

シベリアの奥地に住む作家志望のワロージャは旅行の途中に立ち寄ったモスクワで、地下鉄の工事現場で働くコーリャに出逢う。

軽快に街路を歩く2人を映し出す流れるようなカメラワークが素晴らしくて、その映像にたちまち夢中になる。軽やかなる躍動感、粋なユーモアも飛び跳ねる。このユーモアがキンザザにも繋がっているんだね。それでいてもちろん、あのへんてこぶりにはまだ遠く、処女作らしい若さあふれる瑞々しさがはちきれているという感じ。青年が街を闊歩する姿が、たった1日の出来事がこんなにも楽しいなんて。このリズムに参った。
ダネリヤ監督って、名前がゲオルギーというだけあって、出身地がオタール・イオセリアーニと同じなのだね。だから、通じるものがある、というわけでもないかもしれないけど、飄々とした主人公が街を行く映像には同じような楽しさが感じられた気がするな。

なりすましな使用人に意見されちゃう小説家の家への訪問シーンは痛快に面白かったし、雨の中を自転車で行くシーンはこれぞヌーベルヴァーグな美しさに輝いていた。制限時間内に3人で馬の絵を描く競争も印象的。ラストの駅の別れのシーン、コーリャの歌もいいんだなぁー。

そう、コーリャ!その愉快なお調子者の青年コーリャは、敬愛するニキータ・ミハルコフ監督というのがあまりにも感慨深い。90年代の作品の出演作でならば、その俳優ぶりを見たことがあったけれど、これがデビュー作だったとは。こんなに愉快な青年が芸術的な文芸大作を撮ることになるとはね。最後に歌声も披露してくれるから嬉しくなってしまう。ミハルコフ作品というと、歌って踊れるオレグ・メンシコフがとっても好きなのだけど、彼自身が歌える俳優だから、オレグのような多才な俳優をかっていたのかもしれないなぁって思ったり。
今年は、アカデミー賞外国映画語賞にノミネートされた『12人の怒れる男』も公開されるしね。

ダネリヤ監督作品ももっと観たいな。

「白夜映画祭」2007
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by CaeRu_noix | 2008-06-24 23:59 | CINEMAレヴュー | Trackback(1) | Comments(2)
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Tracked from 海外旅行ガイド at 2008-06-27 22:28
タイトル : クレムリン観光あれこれ
ロシアのモスクワのクレムリンに美術と歴史的建造物を観光しに行く。ロシアのクレムリンと聞くと単純にクレムリンとはモスクワのクレムリン宮殿のことと思うかもしれないですが、クレムリン大宮殿ではなくモスクワ川のほとり、モスクワのクレムリンのことです。クレムリンには有名な赤の広場、アレクサンドロフスキー公園そしてクレムリン大宮殿(ボリショイ・クレムリョフスキー・ドヴォレッツ)がありますね。また近くにはグラノヴィータヤ宮殿、テレムノイ宮殿(チェレムノイ宮殿)が林立し、これだけでもクレムリ...... more
Commented by えいはち at 2008-06-25 09:28 x
かえるさん、こんにちは。
三百人劇場って閉館してたのですか。思い出多いところだったのに残念です。
「ソビエト映画の全貌」とか行きました。あのときがタルコフスキーとの出会いだったかな。
やはりその時に見た白ロシア(現・ベラルーシ)の映画「スタフ王の野蛮な狩り」、大好きなのですが、DVD出てないのかなあ。
さて、この映画は見てませんが、僕が95年にロシアを旅した時、シベリア鉄道でずっと同室だった同じ歳の男が「ワロージャ」という名前だったのを思い出しました。黒パンとベーコンを肴にウォッカを痛飲して、言葉も通じないはずなのに、何日もずっと盛り上がってました。僕はイルクーツクで降りたのですが、彼はもっと先まで行くようでした。彼も「シベリアの奥地に住むワロージャ」だったのかなあ、なんてふと思いました。
それと、ロシアのホテルのTVで見た青春映画、タイトルも台詞もわかりませんが印象に残っています。ソ連崩壊後の作品でしたが、おそらくこの映画の延長線上にあったのでは。そういう伝統が続いていたとしたら嬉しいですね。
Commented by CaeRu_noix at 2008-06-26 00:02
えいはちさん♪
三百人劇場は一昨年で閉館しまったのですよ。残念です。
そうそう、何といっても、ロシア映画の名作の特集上映が充実していたのが魅力でしたよね。
わぁ、『スタフ王の野蛮な狩り』は私も去年の白夜映画祭で観ましたよー。
あの妖しさには心掴まれました。私もお気に入りです。
こーんな素晴らしい作品があるから、ロシアな映画はすごいですよね。
そして、シベリア鉄道でワロージャと一緒に飲んで盛り上がったなんてステキな体験ですねー。きっとその彼こそが、シベリアの奥地に住むワロージャかもしれません。
「ワロージャ」はウラジーミルの愛称なんですね。
ロシアの映画というと、詩的なものも社会派のものもわりと落ち着いたイメージのものが多いので、こういう軽やかな青春ものはとても魅力的に感じられました。
本当はきっと、こういった作風のものももっとたくさんあるのでしょうね。
ハリウッド映画ばりの自国の大作も大ヒットしている近年のロシアですが、こういった作風も受け継がれてほしいものですね。
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