かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
latchodrom.exblog.jp
(映画を見るのにいそがしくてブログはもう)
Top
『歩いても 歩いても』
2008年 07月 16日 |
味と匂いときらめきと。

ある夏の日、開業医だった父横山恭平と母とし子の住む実家に、長男の命日に際し、長女ちなみと次男良多、それぞれの家族が集まった。



歩いても 歩いても。
歩いても 歩いても。まだ目的地には着かないみたい。
歩いても 歩いても。なかなか上手く歩けるようにはならない。
歩いても 歩いても。でも、歩くのだー。
人々の営みはこうやって静かに続いていくんだね。
人間とは、家族とは、暮すとは、生活とは、人生とは、生きるとはこういうことなんだよなぁって。

うーん。是枝監督はやっぱり素晴らしいなー。わかっているなぁ。現代の日本の映画界において、こんなにちゃんと見えていて、こんなにしっかりと掴んでいるこの世代の監督って多くはないと思うなぁ。作家性を感じさせる芸術的なポイントをおさえつつ、多くの人たちが気楽に親しめる身近な題材を用いて、深く心に響く物語を紡いでいるのだ。スタイルだって、完璧。だけど、スタイルだけじゃない。描かれていることはTVドラマのそれと何ら変わらないし、TVドラマの方がもっとアクシデントやトラブルに満ち満ちている。何てことのない日常の一コマ。でも、それが、かけがえのない時間としてフィルムの中できらめいているんだよ。夏の匂いがなつかしくてたまらなくなるの。

普段観る映画の数は日本映画よりも洋画が圧倒的に多い私。だって、自分の身近にある肌ざわり、空気感をわざわざ虚構のフィルムの中に求める必要はないんじゃないかって思ってしまうから。だけどね、時々こうやって、自分が日本に住む日本人であるがゆえに、隅々まで細部まで、等身大にアクチュアリティが感じられる日本映画の世界にグワーンと心揺さぶられてしまうのだよね。『ぐるりのこと』もそうだったけど、個人的な経験における具体的共通性の有無に関係なく、誰に特別に共感するでもないのに、そこにゆらめく空気の中にスッと取り込まれてしまうの。無性に身につまされてやるせない気持ちになってみたり。何気ない場面に微笑んでは温かな気持ちになったり。そうそうそうそう、そうなんだよねー。

これまで、是枝作品で印象的だったのは、『誰も知らない』の子どもたちだとか、『ワンダフルライフ』のおじいちゃん、おばあちゃんだとか、俳優とは違った自然体の人物の姿だった。それがうって変わって、今回はずっと昔からTVで観ていた阿倍ちゃんやら樹木希林やらが主役の座で出ずっぱり。キャストだけ見たら、いかにもお茶の間向けホームドラマみたいな家族構成じゃないか。それがビックリするほどにナチュラルで、リアリティに満ちた人間模様が繰り広げられるのだ。いえ、日本の標準的な家庭よりもここんち横山家の人々は相当おもしろい。親子漫才があっちこっちで展開するのね。でも、それがコテコテのコメディ作品みたいに作り物っぽい感じに浮いたままじゃなくて、この家族はいつもこんなふうなんだなーってしっくりと自然に感じられる愉快なかけ合いと不調和を見せてくれるのだ。あるあるあるー。

その名台詞は、宣伝コピーになんて使わないでほしかったなぁ。
人生は、いつもちょっとだけ間にあわない。
私はそのコピーは鑑賞前には知らなかったおかげで、リョウタの口から発せられたその言葉にまたしみじみとさせられてしまった。そうなんだよね、いつだって。やっぱり、身につまされる映画ということかしら。ほろ苦くて、味わい深い。
監督自身のお母さんの死がこの物語の創作のキッカケだったということを後で知り、だからこんなにも、小手先で作られたようなものとは違う、地に足のついた確かなものが感じ取れるのだなぁと納得。

夏の1ページを切り取った百日紅のショットがもーう本当にステキなの。季節の花は何でも美しいから、誰だってそれを被写体にしたくなるだろうけど、平凡なセンスの持ち主ならば、撮るのは春は桜、夏は向日葵だったりするのだろうな。人、人、人間模様を映し出したドラマの中、この百日紅の美しさにまぎれもない映画の魅力を感じたのだった。

それから、日本の家族ものもステップファーザーを描くようになっているんだなぁというところにも感慨があった。だって、ヒューマンドラマの枠のいろんな映画を見るにつけ、欧米は血縁にこだわらない家族の物語も結構あるのに比べると、日本のは家族といったらやっぱり血縁が当然なんだもん。それはこのドラマのとし子の息子への思いにも強く表れていた。でも、それが、リョウタの世代には、もうちょっと柔軟になって、彼は妻の連れ子のよきパパにもなっていくところがいいなぁって思った。さんざん日本ならではの情緒を感じながら、最後にはフランス映画を見ているような気分にもなった。さすが、カンヌな是枝監督だなぁって。

さぁ、歩き続けようー。 
 
Hiromix
[PR]
by CaeRu_noix | 2008-07-16 00:19 | CINEMAレヴュー | Trackback(25) | Comments(16)
トラックバックURL : http://latchodrom.exblog.jp/tb/8284170
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from 日々のつぶやき at 2008-07-16 14:59
タイトル : 【歩いても 歩いても】
監督:是枝裕和 出演:阿部寛、夏川結衣、YOU、樹木希林、原田芳雄、高橋和也 「兄の15周忌に久しぶりに実家に戻った良多。再婚の妻とその息子も一緒、しかも失業中の身で、両親・・特に元医者で厳格な父には知られたくない。 姉家族も一緒で、母の得意料理も並び賑や... more
Tracked from まてぃの徒然映画+雑記 at 2008-07-16 20:31
タイトル : 歩いても 歩いても
是枝監督の最新作。時代劇があまり好きでなく「花よりもなほ」を観てないので、「誰も知らない」以来の是枝監督作品に期待が高まる。15年前に海で溺れた子供を助けて亡くなった長男純平の命日に、実家に集まる横山家の姉弟。冒頭は、ちなみを演じるYOUとおばあちゃんの...... more
Tracked from ぱかぱかwin! at 2008-07-18 10:14
タイトル : 歩いても 歩いても
新宿武蔵野館で使える無料鑑賞券の期限が気が付けば 7月10日と迫っていました(汗) 現在公開しているのは3作品 ●歩いても歩いても ●西の魔女が死んだ ●幸せになるための27のドレス 西の魔女は試写会で見てしまった 27のドレスは・・・劇場鑑賞券が1枚ある と言う事で、歩いても歩いてもを見る事にしました レディースデー前の火曜日だから空いていました 久しぶりに武蔵野館に行ったけどロビーが広くなっていた... more
Tracked from 宇宙のめいぐると at 2008-07-19 00:36
タイトル : 人それぞれのホームドラマ
「歩いても 歩いても」... more
Tracked from きょうはできごと at 2008-07-19 01:49
タイトル : 邦画好きのお気に入り/「歩いても 歩いても」
        『歩いても 歩いても』(2008・日本)    ○配給:シネカノン  ○監督:是枝裕和  ○脚本:〃  ○原作:〃  ○出演:阿部寛、夏川結衣、、樹木希林、原田芳雄、YOU、高橋和也、田中祥兵、ほか  ○評価:★★★★★★★★★★  ○... more
Tracked from カノンな日々 at 2008-07-19 09:29
タイトル : 歩いても 歩いても/阿部寛、夏川結衣
是枝監督の『誰も知らない』は衝撃的な作品で、その後も社会派な路線で進むのかと思いきや一転『花よりもなほ』は人情劇で楽しませてくれたんですよね。今作はある家族の日常をとらえたホームドラマという事なんだけど、やっぱりYOUさんには期待デス。 出演はその他に、YO...... more
Tracked from 映画通の部屋 at 2008-07-19 19:20
タイトル : 歩いても 歩いても
「歩いても 歩いても」製作:2008年、日本 114分 監督、原作、脚本、編集:... more
Tracked from ゆるり鑑賞 Yururi.. at 2008-07-21 22:11
タイトル : 歩いても 歩いても
映画「歩いても 歩いても」サウンドトラック(2008/06/11)ゴンチチ商品詳細を見る 監督:是枝裕和 (2007年 日本) 【物語のはじまり】 夏のある日、横山良多(阿部寛)は妻のゆかり(夏川結衣)と息子のあ...... more
Tracked from いつか どこかで at 2008-07-22 10:39
タイトル : 『歩いても 歩いても』
映画『歩いても 歩いても』を見てきました。 脚本・監督は是枝裕和。... more
Tracked from SEA side at 2008-07-22 14:23
タイトル : 映画 「歩いても 歩いても」
 お盆に家族が集まる、その一日を描いた映画。サラリとした日常の中に、いつまでも澱のように心の中に残っていたわだかまりがフッと浮き上がってくる。  樹木希林の存在なしにはありえない作品に仕上がっており、その台詞回しの絶妙さは他の女優では考えられない。毎回フジフィルムのコマーシャルで見せるコミカルさに情念の凄さが加わっている。  タイトルは穏やかな老いの日々を表現しているようでもあるが、実は劇中に出てくる歌謡曲の一節から採られており、樹木希林の母親にとっては一種の怨み節なのである。夫と二人の生活の中で...... more
Tracked from 寄り道カフェ at 2008-07-22 23:58
タイトル : 「歩いても 歩いても」
2007年/日本/114分 at:梅田ガーデンシネマ <ネタバレしてます> モーニング上映の「水の中のつぼみ」を観るために公開初日に梅田ガーデンシネマにいったところ、本作も同じく今日が公開初日だった。 「水の中のつぼみ」のあと本作の上映。 上映の後に是枝監督と、阿部寛が結婚した夏川結衣の連れ子あつしを演じた田中祥平君の舞台挨拶があるとのこと。ちょっとミーハーも手伝って、観るつもりはなかったものの、続きで観てもいいかって思い観ることに。 「誰も知らない」も初日に見に行ったところ、後日、是...... more
Tracked from じゃがバタ~ 映画メモ at 2008-07-23 22:35
タイトル : 『歩いても 歩いても』 ★★★★★
珍しく希林さんが宣伝用?にTVに出ていらして、ファンとしては嬉しい限りでございました。 お話は、長男の命日に老夫婦の下に集まった息子家族、娘家族の一泊二日24時間 大きな事件も感情の起伏も無い、、、  でも日常な些細なことが暖かかったり悲しかったりするのです。 なんといっても希林さんが最高です。 ちょっかりした長女YOUさんとの掛け合いは漫才のようで、笑ってしまします。 一人アルバムを見る後ろ姿は泣けます。蝶を追う希林さんに泣き声をこらえるワタクシでした。 長い歴史の中で積も...... more
Tracked from ノラネコの呑んで観るシネマ at 2008-07-25 01:14
タイトル : 歩いても 歩いても・・・・・評価額1650円
「歩いても 歩いても」は、ある意味で是枝裕和の劇場用映画デビュー作、「幻の光」と対になるような作品だ。 心に傷を負った一人の女性が、ゆったりとした能登の田舎での生活の中、徐々に癒されてゆく過程を描ぎ..... more
Tracked from 犬儒学派的牧歌 at 2008-07-29 18:30
タイトル : 歩いても 歩いても:是枝作品初鑑賞は「不思議な充足感」だった
★監督:是枝裕和(2007年 日本) 京都シネマにて。 ★あらすじ(Yahoo!映画より引用) 夏の...... more
Tracked from trivialities at 2008-07-30 11:50
タイトル : 映画『歩いても 歩いても』
【7月20日特記】 映画『歩いても 歩いても』を観てきた。 だめだ、こりゃ。全然歯が立たない。手も足も出ないとはこのことだ。桁違いに凄い作品に出遭ったとき、後に残るのは感動でも羨望でもなく、惨憺たる敗... more
Tracked from 再出発日記 at 2008-07-31 16:14
タイトル : 「歩いても、歩いても」ありふれた坂道
ありふれた家庭の、長男の命日に集まった妹夫婦と二男夫婦と父母の2日間。監督・原作・脚本・編集:是枝裕和出演:阿部寛、夏川結衣、YOU、高橋和也、田中祥平、樹木希林、原田芳雄それだけを映すことが果たして映画になるのかと言うと、十分価値のある一作になった。...... more
Tracked from 茸茶の想い ∞ ~祇園精.. at 2008-08-03 02:04
タイトル : 映画「歩いても 歩いても」
ホント"親孝行したいときには親はなし"なのですよね・・実家から離れて暮らす人ならきっと思うはず、"故郷の山に向かいて言うことなし"・・親子断絶の物語・・ 或る夏の日、台所に集う母(樹木希林)と娘(YOU)、緩やかに流れる時の中でテキパキと動く母... more
Tracked from ダディャーナザン!ナズェ.. at 2008-08-13 11:19
タイトル : 【2008-174】歩いても 歩いても
人気ブログランキングの順位は? その日、家族は久しぶりに集まった──。 長男の15回目の命日 人生は、いつもちょっとだけ間にあわない ... more
Tracked from 銅版画制作の日々 at 2008-08-15 11:02
タイトル : 歩いても 歩いても・・・・・。
 歩いても〜♪歩いても〜 このタイトルは、これだったのだそう、あのいしだあゆみが歌った「ブルーライト・ヨコハマ」。懐かしい〜〜 8月8日、京都シネマにて鑑賞。何が凄いって、樹木希林の演技だ漂々としていて、彼女の口から吐き出す言葉は結構怖いものがある。まあ演技なのだから、それをそのままストレートに受け止めることはないにしても。凄かったし、やっぱり役者としての存在感がと心に突き刺さった。無論彼女ひとりがそうではないけどね。彼女の娘役を演じたYOUも負けず劣らずである。まるで本当の親子のような自然体の会...... more
Tracked from to Heart at 2008-08-15 23:00
タイトル : 歩いても 歩いても
人生は、いつもちょっとだけ間にあわない 製作年度 2007年 上映時間 114分 原作・脚本・編集・監督 是枝裕和 音楽 ゴンチチ 出演 阿部寛/夏川結衣/YOU/高橋和也/田中祥平/寺島進/樹木希林/原田芳雄 長男の命日のために、老いた両親に家に久々に顔を揃えたある一家の一日をスケッチしたホロ苦くも温かな家族ドラマ。なにげない会話の積み重ねを通して、家族ゆえのわだかまりやいたわりといったない交ぜの感情を抱える登場人物の揺れ動く心の機微を、ユーモアを織り込みつつ辛辣かつ温かな眼差しで繊細に...... more
Tracked from 真紅のthinkingd.. at 2008-08-28 10:10
タイトル : 明日も生きていこう〜『歩いても 歩いても』
 晩夏。失業中の良多(阿部寛)は兄の命日に実家へと向かう。両親と姉、良多 それぞれの家族が集い、それぞれの思いを胸に食卓を囲む・・・。  真っ暗なスクリーンに、ゴシゴシという音が聴こえてくる。信..... more
Tracked from 新!やさぐれ日記 at 2008-10-23 07:05
タイトル : 【映画】歩いても 歩いても
▼動機 是枝裕和 ▼感想 面白かった ▼満足度 ★★★★★★☆ いいかも ▼あらすじ 夏のある日、横山良多(阿部寛)は妻のゆかり(夏川結衣)と息子のあつし(田中祥平)とともに実家に帰省した。この日は、15年前に他界した兄の命日。しかし、キュレーターの仕事を失っていることを口に出せない良多にとって、両親(原田芳雄、樹木希林)との再会は苦痛でしかなかった。 ▼コメント 敬愛する西川美和の師匠である是枝裕和の最新作。 という理由だけで鑑賞を決意。 何も期待しなくても、何かすごいもの...... more
Tracked from サーカスな日々 at 2009-03-10 00:00
タイトル : mini review 08357「歩いても歩いても」★..
『誰も知らない』『花よりもなほ』の是枝裕和が、家族の情景を鋭くとらえ、しんみりと描いたホームドラマ。15年前に死んだ兄と比較されて育ち、実家に居心地の悪さを抱いている男を阿部寛がユーモアと悲哀を込めて演じる。そのほか、夏川結衣、樹木希林、原田芳雄などが家族にふんし、家族の何でもない会話や日常を絶妙な間合いで表現する。[もっと詳しく] 横山家の記憶は、古びた家とともに、母親が保存している。 僕が葉山の家を手に入れたのは、現在25歳の息子が5歳の頃だったから、もう20年ほど前のことになる。 ほどなく...... more
Tracked from 映画、言いたい放題! at 2009-04-28 20:51
タイトル : 歩いても 歩いても
是枝裕和監督の作品が好きです。 でも前作の時代劇はいま一つだった。 今回は現代劇みたいなので ちょっと期待してます。(^^) 夏の終わり。 横山良多は妻・ゆかりと連れ子のあつしを連れて 神奈川の実家を久しぶりに訪れた。 開業医だった父・恭平と昔からそりの合わな... more
Tracked from 中川ホメオパシー  at 2010-04-30 16:24
タイトル : 阿部寛 夏川結衣 樹木希林 / 歩いても歩いても
ワケもなくバンザイ どうも。 ギャグ漫画ゲリラ・中川ホメオパシーの高城剛担当、ブロッケンです。 是枝裕和脚本・監督の映画『歩いても 歩いても』を観ました。  傑作です。 15年前、不慮の事...... more
Commented by まてぃ at 2008-07-17 05:28 x
是枝監督の技量には圧倒されっぱなしです。そして、その演出を体現できる樹木希林さんやYOUさん、阿部寛さんをはじめとする俳優陣にも感謝ですね。やはり日本映画で楽しめるのは良いことだと思います。
Commented by CaeRu_noix at 2008-07-18 07:15
まてぃさん♪
是枝監督、素晴らしいですよねー。
面白い映画を撮る監督は結構たくさんいると思うんですが、アートなセンスを感じさせてくれる人は少ないし。
アート性に比重を置きすぎる作品の場合、みんなにとってはあまり面白くないものだったりするのが常ですから・・・。
それぞれの俳優の個性、持ち味をいかしたキャスティングがまたよかったですよねー。
そして、その俳優たちが見事にその役回りをこなしていた感じ。
東京タワーのオカンは希林さんのイメージじゃなかったけど、この母役は彼女以外にはありえなーい。
日本映画は絶好調ですけど、タイアップものや原作ものがやっぱり圧倒的に多いので、こういう伝統的な匂いのあるオリジナル作品は貴重ですよねー。
Commented by 笠松です!お久しぶり at 2008-07-18 10:54 x
CaeRuさん、お久しぶりです。是枝さんの新作、素晴らしかったですね。キャスティングと演出力、それが全て脚本の良さから出ていると思いました。今回、全ての登場人物がそれぞれ魅力的でした。すごい力量をつけなたあ、是枝さんは。ご自分では、自分から近い素材を初めて使った野ので客観的に見れず、ずっと不安はあったようです。感動を伝えると喜んでいました。日本中に、世界中に見て欲しいですね。ブログにも感想を書きました。よかったらみて下さい!!
Commented by CaeRu_noix at 2008-07-19 01:15
笠松さん♪
ご無沙汰しておりましたー。ご訪問ありがとうございます!
是枝作品を観て、笠松さんのことを思い出したりしたので、久しぶりのコメントをいただき大変嬉しいです。
そうなんです。是枝監督はどちらかというと、ドキュメンタリーっぽく、即興的に撮るようなイメージもあったのですが、本作のような作品を見たら、なんて緻密な脚本を書く方なんだろうって驚きました。あらすじとしては、なんてことないんですけど、細部が素晴らしいですよね。じわりじわりあぶり出されていくもののリアルにうなりました。笑いのネタもきっちり伏線が張られていたり。
個人的なものを映画にするというのは、下手をしたら自己満足のものでしかなくなる恐れもあるはずなのですが、そういう欠点は皆無で、ホント、誰にとっても思い当たる節のある、なつかしく思ったり身につまされたりする、自然に共有することができる普遍性をもったドラマになっていましたよね。見事です!(私の感動もお伝えください。(笑)
多くの人たちの心に響く映画だと思うので、ホント、皆さんに見てもらいたいですね。
ブログの方もちょくちょくのぞかせていただきます。
Commented by yama at 2008-07-19 01:53 x
はじめまして!
TBありがとうございました。
こんなにたくさん観ていて、しかも読み応えのある内容で、本当にすごいと思います。
また遊びに来ます!
Commented by CaeRu_noix at 2008-07-19 08:32
yamaさん♪
いらっしゃいませ。
コメントありがとうございます。
映画だけはいっぱい見ておりまして、その感動を書き留めたいと積み重ねています。
このような素晴らしい作品に出会ったら、その感銘を共有したいです。
今後ともよろしくお願いしま~す。
Commented by となひょう at 2008-07-19 19:35 x
かえるさん、こんにちは~
TB&コメントありがとうございました。
「夏の匂い」しましたねぇー
何気ない一幕のようでいて、セリフの1つ1つから色々なことが覗けました。
家族の会話はもちろんのこと、この一家では伝統らしいトウモロコシの天ぷらとか。お料理そのものや、母と娘で下ごしらえしている姿とか。
色々な場面が印象に残りました。
樹木希林が編み物をしながら毒を吐く後ろ姿も強烈だったけど。
「おばあちゃんち」発言に子供のように腹を立てる原田芳雄の場面も最高でした。
私が見た時は、ご年配のカップルが多かったようですが。
特に、原田芳雄の場面でふふふふふっと笑いが起こっていましたよ。
私も、色々な場面でクスクスと笑わせて頂きましたー
阿部ちんの名台詞、全然知らないで見た方がジンときますよね。
私は、鑑賞前から知っていたのですが。
知らないで観たかった気もしてきましたよ。
Commented by CaeRu_noix at 2008-07-20 09:19
となひょうさん♪
夏の匂いにキューンでしたよね。
序盤から、台所の食事の支度風景の臨場感に視覚と聴覚がガンガン刺激されて、そのうちに嗅覚や触覚にも何かが伝わってくるのでした。
ちょっとした光の加減やら、何気ない団欒模様の声の響き方から、ホントになつかしいリアルに満ち満ちていましたよね。
安易に王道過ぎず、それでいて誰もが思い当たるような場面にあふれているのが素晴らしかったです。
樹木希林は素晴らしいです。「お前は私に似て歯が弱いんだから」の台詞が伏線になっていたお風呂での○○はずしの一瞬も最高。こんなのやれる女優さんはそうそういませんよね。ご本人のアイディアだったそうで。
原田さんの家庭における父、おじいちゃんの存在もやっけにリアリティがありましたよねー。
私が観た時も、会場はあたたかな笑いに包まれました。確かに、客層は平均年齢高めな印象でしたかな。
集客が第一なので、宣伝コピーや予告はいいとこを使い過ぎなのは、いつものことですが、もうちっと観客の味わいを配慮してほしいなぁって思いますよね。
ものすごく身につまされる台詞ですー。
Commented by ゆるり at 2008-07-21 22:11 x
>夏の匂いがなつかしくてたまらなくなるの。
そうなんですぅ。なにかなぁと思ってたら、そういう事なんですね。
人間の営みや、家族間の色々、心の奥のそこんとことか、色々感じる所もあったけど、
結局、この作品の夏の匂いに圧倒されてしまいました。
印象に残るシーンの多い素敵な映像だったなぁ。

あっそれと、かえるさんのおっしゃるとおり、予告編がちょっとなぁー。。。と思います。
何度も予告編を(イヤでも)見たせいか、新鮮さに欠けた観賞になってしまった気がするし、会場が爆笑の渦な時に笑えない私(すでにネタを知っているので)が寂しかったです。グスッ。
Commented by mchouette at 2008-07-23 00:04
大阪では20日から公開。初日に行ってきました。是枝監督の舞台挨拶のおまけつきで、いろいろお話聞けて、充実した映画鑑賞でした。
「歩いても 歩いても」とっても奥行きのあるタイトルですよね。
いい映画だなって、家族の歴史、肖像、失われつつある風景。
どれだけ子供たちに伝えられるのかなって、ちょっと反省しつつ、やはり実家に戻った時の、子供の頃の思い出が蘇ってくるような映画。
久々の素晴らしい邦画でした。
Commented by CaeRu_noix at 2008-07-23 07:59
ゆるりさん♪
なつかしき夏の日のアクチュアリティにクラっときましたよねー。
人間模様に笑ったり、ドキっとしてみたり、ホームドラマを楽しく眺めつつ。それが、ただ面白いだけじゃなくて、胸がジーンとするこーんなに清々しい感銘が得られたのは、単なるお茶の間劇場では終わらない、生の営み、めぐる季節の醍醐味が感じられたからに他なりません。
その空気を作り上げているちょっとした光線の加減や、匂いまで感じられるようなおいしそうな音、ディテールがきめ細やかに見事でしたよね。
百日紅のショットだけで泣けましたよー。
予告はいいとこどり過ぎてよくないですよねー。私は普段は予告は見ないのですが、邦画だと音声が耳に入ってきちゃうのが困りもの。
肝心な台詞をコピーで使用しちゃうのもゆるせません。
本作は笑いも自然に与えてくれた感じなので私は素直に見ることができましたが、会場が大爆笑なシーンに自分は笑えないことはよくあります。
ゆるりさんも予告を見ない主義者になりませうー
Commented by CaeRu_noix at 2008-07-24 00:21
シュエットさん♪
初日の舞台挨拶付鑑賞をされたとは羨ましいです。
どんなお話を聞くことができたのでしょうか。
手ごたえのある作品鑑賞時に監督のお話を聞く機会があるというのはステキですよね。
そして、ちゃんと監督にその感動を伝えたというのがまた素晴しいー。
タイトルも意味深でいいですよねー。
洋画の邦題は配給会社などがつけるから、センスのないものが多いけど、邦画の場合はちゃんと作り手がつけたものだけあって、味わいがありますよね。
まさかのブルーライトっていうところもユーモラスでした。

この日本のよき文化、家庭の伝統がちゃんと次世代に伝わってほしいですね。
21世紀生まれの子たちが大人になった時はこういう風景を見てももはやなつかしさなんて感じないのかもしれないですよね。
でも、それは寂しい。時代とともに変わるものも多いけれど、変わってほしくない空気、匂い、味わいにあふれていましたよね。
Commented by 狗山椀太郎 at 2008-07-29 21:02 x
こんばんは。
いやあ、本当に素晴らしい作品でしたね。
でも、実をいうと最初の20分くらいは「こんな日常風景を撮っただけの作品のどこが面白いの?」と首をかしげながら見ていたんです。それなのに、見ていくうちに段々とハマっていって、最後にはずっとずっと見ていたいような、そんな満足感が味わえました。セリフのやりとり、カメラのアングル、そのひとつひとつが丁寧に作り込まれていて、撮っている対象への愛(?)が感じられるような雰囲気がありました。
>日本の家族ものもステップファーザーを描くようになっている
そうそう、その主人公の立場をことさら強調せずに描いているところも印象的でした。事実婚公認のフランスほどではないにせよ、だんだんと日本人の家族観も変わっていくのでしょう。同時に、三世代揃った昔ながらの団らん風景が消えていき、そういう家族スタイルの変遷が窺えるところも興味深いですね。
Commented by CaeRu_noix at 2008-07-30 00:34
狗山椀太郎 さん♪
素晴しかったですよねー。よかった、よかった。
おお、冒頭の食事の支度のシーンから心をわしづかみにされた人は多いみたいですが、椀太郎さんは最初はそうでもなかったんですね。料理をするシーンが映る映画というのはたくさんあるけれど、料理が主題の映画でもないのに、こんなに素晴しいショットの重ね方がされるものってなかなかないですよね。リズミカルに手際はいいままに、母娘の漫才のような会話が織り込まれるのがまた絶妙。そして、そのままその世界に釘づけーって感じでした。とーってもセンスよく、画と音を拾いつつ、それがテクニックっていう感じじゃなくて、「心」が感じられるものだから、たまらなくステキなんですよね。ホント、対象への愛があったと思います。静物がむしろいい感じ。
小津作品だのが引き合いに出されたりしているらしいですが、その家族模様は明らかに小津の頃とは変わっているのが感慨深いですよね。私は本当に、フランス映画の複雑な家族もの見ている時と同じような感銘を覚えましたもの。そんな変貌がごく自然に描かれているから素晴らしいー。
Commented by 真紅 at 2008-08-28 10:18 x
かえるさん、こんにちは。
この作品を観て、『ぐるりのこと。』への思いが薄まってしまった・・、と書かれていた記憶があるのですが、なんとなくわかりますー。
別に大した事件が起こるわけでもないのですが、なんだか凄い映画だなーって思いました。
あと、かえるさんも最後に「歩き続けよう」って書かれてますけど、ラストがすっごく前向きな映画でしたよね。
こう、めくるめく感動の嵐、ってわけじゃないのですが、じわじわと溢れ出るような希望が感じられました。
間違いなく今年のベスト作な一本だと思います。
ではでは、また来ますね。
Commented by CaeRu_noix at 2008-08-29 01:36
真紅 さん♪
わかっていただけて嬉しいです。
ぐるりにも大いに感動したのですが、見ている最中にボロボロ泣けたわりには、余韻はあまり残らなかったのでした。(同情心で引っ張られちゃう部分がマイナスになったかもしれません。)
で、こちらは、悲しくて泣けちゃうシーンこそなかったのですが、リアルで普遍的なものに対しての大きな感銘があって、かつ作品としての巧妙な完璧さにうなりまくりだったのでした。
自然でリアルで、過剰過ぎないのだけど、ドラマは内包されていて、実に、お見事なお手並みですよねー。
そうですね。前向きという言葉を使っちゃうのはふさわしくないかなとも思うほどに、人間の愚かさや負の感情なんかも描かれているわけなんだけど、それも含めて、ほほえましさやら、いとおしさを感じさせてくれるのですよね。こういうもんなんだ、それでいいじゃん、と希望がもてちゃうような感じ。ホントにじわじわきますよねー。
それまでは今年の邦画ベストは人セクだったんですが、本作が超えましたー

<< 『水の中のつぼみ』 Naiss... PageTop 『1978年、冬。』 西幹道 >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Beige Shade by Sun&Moon