かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『ブロードウェイ♪ブロードウェイ~コーラスラインにかける夢~』
2008年 11月 13日 |
躍動。感動。

2006年に再演を果たしたブロードウェイ・ミュージカル「コーラスライン」のオーディションがドキュメンタリーになった。



1975年から1990年まで、16年のロングラン公演記録を誇ったあの「コーラスライン」が帰って来た。~One!Singular sensation. Ev'ry little step she takes.♪ 「ONE」の出だしのフレーズ、そのメロディを聴けば、興奮が蘇る。だって、それは私が初めて体験したブロードウェイ・ミュージカルなんだもの。

初めての海外旅行先アメリカはNYにて、自由行動の日にミュージカル鑑賞をすることを試みた。英語を聴き取れないだろうから、知らない物語のものを観ても仕方ないよねと、ダンスや歌だけでも楽しめそうな「コーラスライン」を選んだ。その映画版を観たこともあって、馴染みやすかったというのもあるし。(私が映画館で初めて観たミュージカル映画もたぶん『コーラスライン』)まもなく千秋楽を迎える貴重な舞台だったとは、たぶんほとんど意識してなかったんじゃないかな。そんなわけで、思い出の中にあるこのミュージカルとの再会は、私にとって感慨深いものなのだった。

と、思い入れがあったつもりだったけど、私はこの作品のことを何も知らなかったんだ。テープに吹き込まれた語りから物語が生まれたのか、主人公のダンサーたちにはモデルがいたのだね。だから、オーディションの審査をする演出家たちも、その役を演じるダンサーが、きちんとそのキャラクターを理解して表現しているかを、真剣に見極めようとするのだ。そんな真剣勝負のオーディションを見つめるのは何ともエキサイティング。候補者たちそれぞれの情熱や不安がつぶさに伝わってくるから、彼らの歌やダンスを楽しみながらも、祈るような気持ちで見守ってしまうの。

3000人の応募者の中を勝ち抜いて来ただけのことはあって、このドキュメンタリー映画でフィーチャーされているダンサーたちはとても魅力的。自分が審査員でも同じ人を選んだのじゃないかなって思えたりして、参加した気分になれるのも楽しいところ。歌やダンスの型にはまった上手さが求められているわけではなくて、各々の役に見合った個性的な輝きが大切なのだね。それが実感できるから嬉して楽しいの。そうやって、日本人のYUKAさんもが19人のうちの1人に選ばれたなんてスゴイ。

緊張感にあふれた現実のオーディション風景が映し出され、そこに本番ステージの「コーラスライン」の同じ場面が重なるというのがまた粋なんだよね。ダンサーたちの物語というこの題材ならではの二重構造がとてもドラマチックで味わい深い。時を経て、かつてのミュージカル・ダンサーが新たに夢を掴んだダンサーたちによって再び蘇る。こうやってブロードウェイの栄光のドラマが続いてきたのだということは本当にステキ。夢を実現できる国アメリカも昨今は希望をもてないニュースが多かったり、わが国なんかも蟹工船な閉塞感に覆われていたりする中、夢を掴むためにがんばる彼らを見て、本来人間がもつ可能性と夢を実現することの素晴らしさを思い出すことができたよ。


ルシネマはイヤだったので、新宿ピカデリー初体験。よかでした。
ロビーのソファがお部屋ちっくにラブリーだし、シネコン定番の宇宙テイストな黒い壁や天井が好きではないので、白基調の明るさがいいかも。
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by CaeRu_noix | 2008-11-13 23:59 | CINEMAレヴュー | Trackback(3) | Comments(8)
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Tracked from 映画のメモ帳+α at 2008-11-15 02:11
タイトル : ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢
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Tracked from レザボアCATs at 2008-11-24 01:27
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Commented by moviepad at 2008-11-15 02:10 x
かえるさん、かなりお久しぶりです。
ちょくちょく覗かせていただいているのですが、
最近、かえるさんと好みが正反対になっていることが多くて...。
足跡を残すことなく、すごすごと退散するパターンが続いておりました(^^;

かえるさんは「コーラスライン」をブロードウェイでご覧になったんですね!
僕はアメリカにいったときは「オペラ座の怪人」を観ました。
予備知識ゼロ状態だったので、英語のヒアリングに疲れはて、途中で寝てしまいましたが...。

この映画の2重構造は「コーラスライン」ならではですね。。
ドキュメンタリーを観ている気がしなかったです。

ラスト、“What I Did for Love”に乗せて、
映し出されるダンサーたちの姿に感動。
“What I Did for Love”はダンサーのテーマソングなんだな、
と改めて思いました。
Commented by Sa at 2008-11-15 22:34 x
マイノリティ(それはゲイであったり、人種的なもんであったり)に対する苦悩、それもワカモノのもつそれを、極上のミュージカルにしてしまう、という点において、この「コーラスライン」と「ウエスト・サイド・ストーリー」は、アメリカという国だからこそ出来上がったんだろうなあと思うのでした。

ブロードウェイで踊るってのは、ミュージカルスターの頂点ですよね、ひとつの国を、ひとつの側面からでは見ることが出来ないわけで、特にこのアメリカっていう大国は、悲観的な側面だけではないんだよなあ、って、こういうの見るとやはり思います。
なんだってall or nothingではない、ということですね
Commented by CaeRu_noix at 2008-11-15 22:38
moviepad さん♪
ご無沙汰でしたー。
>好みが正反対
あ、私もいくつか思い当たる節がありました。(笑)

ふふふ。あこがれのブロードウェイで滑り込みセーフのコーラスライン体験ができましたのです。
そうそう、英語のリスニングがネックなんですよねぇ。
だから、できるだけストーリー性のないものを選ぶ感じ。言葉がわからなくても楽しめることは楽しめるのですけどね。
そういえば、ハードなスケジュールで日中動き回っての後のミュージカル鑑賞だったので、あこがれのミュージカルに大感動しながら、気がつけばコックリコックリもしてました・・・。

このドキュメンタリーの切り口は、この作品だからこそ、活きるっていうのが本当に素晴らしいなぁって思いましたねぇ。
特定の誰それの物語っていう感じじゃなく、全てのダンサーたちを応援しているかのような目線がまたステキで。
“What I Did for Love”も心に染みますねぇ。
フットルースのサントラ同様にコーラスラインのもお気に入りだったような。
Commented by CaeRu_noix at 2008-11-16 04:35
Sa さん♪
そうなんですよねー。
コンプレックスを持った人がその特性あってこそ、役を得ることができたというところが興味深くもステキなことだなーって感じました。
歌って踊るエンタメなミュージカルだけど、ストーリーには切実なテーマが盛り込まれているものが多いんですよね。
今はもはや、ヨーロッパにもどこの国にも移民の問題が色濃くなっているようですが、以前は、人種のルツボといったら他でもないニューヨークでしたもんね。アメリカならではのサクセスストーリーなんですよね。
近頃はアメリカという国にあまりいい印象を抱けずにいましたが、アメリカの魅力ってこういうところにあったんだよなーってことを思い出すことができました。
ホント、おっしゃる通りで、政治面やらで問題が感じられたとしても、それが全てではないんですよね。ということを忘れないようにしなくちゃです。
ブロードウェイのアメリカだもの。
Commented by とらねこ at 2008-11-24 01:52 x
かえるさん、こんばんは!
へえ、かえるさんの初の海外旅行はNYだったんですね!
「自由行動の日」とおっしゃっている、ということはもしや、卒業旅行だったのでしょうか?
ところで、かえるさんの旅行記をまだかまだか、と首を長くして待っている人がここに居るんですが(笑)

このドキュメンタリー、アイディアだけで「そう来たか!」と嬉しくなってしまうぐらいでした♪
オーディション風景は、見ているだけでものすごく興味深くって。食い入るように見入ってしまいました。
音楽的には、私もやっぱり『One』が一番印象深かったです。
そして、新ピカ初体験でいらっしゃいましたか!
かえるさんの一言を聞いて、まるっきり行く気のなかった新ピカに、ちょっとだけ行きたくなりました。
Commented by CaeRu_noix at 2008-11-24 09:56
とらねこさん♪
卒業旅行はヨーロッパ周遊でした♪ってか、卒業旅行がこの時だったら私の年って…。なので初めての海外旅行は中学生の時ということにしていいですか~?自由行動はあったりなかったりだけど90年代はツアー参加も多かったんですよ。今はツアー嫌いな協調性のない人間だけどー。
旅行記、はい、ありがとう。プレッシャー☆を感じつつ、時間さえあれば、取りかかりたく。

で、とらねこさんもONEがベストとは嬉しいです。
ホント、ナイスアイディアな極上ドキュメンタリーでしたねー。

新ピカ、よいっすよ。レディースデーに是非!
Commented by moto at 2008-11-24 22:10 x
先週観てきました。
僕はNY行った時『STOMP』見ました。
英語が分からないしブロードウェイ作品は高かったからです。

でも来年「コーラスライン」が日本に来るなら観てみたいです!
Commented by CaeRu_noix at 2008-11-25 21:02
motoさん♪
生STOMPもよさげですね。私は映像でしか見たことがなく。
逆にオフブロードウェイ体験はしたことがないから、憧れます~。ヘドウィグ~
ブロードウェイはオフと比べたら高いかもですが、それでも日本で来日公演のチケット取るより安いかなと。
英語が聞き取れないのでストーリーのないものを選ぶのは同じくー。
2度目は「フォッシー」などをセレクト。
そして来年、生コーラスラインがやってくるー。この映画を見たら、行きたくなりますよね~
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