かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『ファニーゲーム U.S.A』
2009年 01月 19日 |
ゲームは楽しまなくちゃ?

夏のバカンスを楽しむファーバー一家の 湖畔の別荘にピーターとポールというふたりの青年がやってきた。



『ファニーゲーム』(97)のアメリカ版がミヒャエル・ハネケ監督自身によってリメイクされる。

オリジナル版を観ればそれでいいじゃーんって思うのだけど、世界規模のマーケットのために、或いは字幕版の外国映画を好まないアメリカ人のために、ヨーロッパ・アジアの秀作映画が年中アメリカでリメイクされているわけで。オリジナルのドイツ語版を観ているのだから、もはやリメイク版を観る必要なんてないだろうと思いながらも、ついついついその出来映えが気になってしまうハネキストな私たち?

これって本来は、理不尽な暴力を嫌悪するための映画だったんじゃないかと思うのだけど、筋書きを承知の上で観に行った場合、ちょっと姿勢が違ってきちゃうんだよね。何も知らずにオリジナル版を観た時は、ハネケの狙い通りに不快感と理不尽さでいっぱいになったものだった。でも今回は、観に行く前から、どっちかっていったら、マイケル・ピットくん組を応援したい気分が勝っていた感じ。そんなわけで、半ばワクワクしながらナオミ・ワッツが痛い目に合うのを待ち構える自分がいた。再鑑賞の面白みなんて大してないかと思いきや、今回はサディスティックな自分と向き合ってドキドキ。

挑発的なバイオレンスがゲームのように実行されて、リワインドされちゃうことに不快感を覚えたのは初見の時のこと。今回の自分は最初からゲームというものの観戦者だったのだ。映画の概要は記憶にあるものの、細かい部分や場面展開のことはすっかり忘れていたから、さてさて次は奴らはどう出るんだったっけかなと、一家が追い詰められていくのを外野からお気楽に眺めるのである。スポーツ観戦をするように、今のはナイス・プレーだなとか、ちょっとその出方は甘いでしょとか、思いながら。SO FUNNY!

マイケル・ピットくんは素晴らしい。一見好青年風なのが不気味をパワーアップしているよね。その彼にそっくりな相棒くんも素晴らしい。そして、ナオミ・ワッツには不幸がお似合い、悲鳴がお似合い、本当にこういう役がハマるのだよね。最初は、ナオミに同情なんてしやしないんじゃないかと思っていたのだけど、さすがにだんだん可哀想になってきちゃったもの。ティム・ロスもハルクと闘った勇姿は見る影もなく非力で同情を誘うの。俳優達の個性と演技力で、アメリカバージョンはスリリングで見ごたえのあるものになっていたね。

というわけで、アメリカ人のために作られた映画と思いきや、今度は別の観点からドキドキとさせられて、2度目もしっかり楽しめちゃえるのであった。やっぱりハネケはどう転んでもイジワルなんだな。
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by CaeRu_noix | 2009-01-19 20:29 | CINEMAレヴュー | Trackback(2) | Comments(4)
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Tracked from 銅版画制作の日々 at 2009-03-10 11:08
タイトル : ファニーゲームU・S・A
卵を分けて欲しいと訪ねてきても、むやみに家に入れてはいけません!!何が起こるか予測がつきません。慎重に・・・・・。とにかく慎重に・・・・! ということでミヒャエル・ハネケ監督が97年に発表した傑作「ファニーゲーム」オリジナル版が場所をアメリカに移し、英語バージョンとして撮影された「ファニーゲームUSA」のレビューを紹介します。 映画史上かってない衝撃!新ジャンル、SSSとは? あまりにも不条理で、動機無き犯罪はまさに驚きと腹立たしさと怖さが観るものに心理的ショックを与えるものだと思いました。鑑賞...... more
Tracked from ☆彡映画鑑賞日記☆彡 at 2009-07-04 19:44
タイトル : ファニーゲームU.S.A.
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Commented by mezzotint at 2009-03-10 11:22 x
かえるさま
お久しぶりです。先日こちらでも本作が公開されました。
いやあ凄い作品でした。マイケル・ピット君、本当に不気味でした。
オリジナル版未見なので、ぜひ観たいと思っています。
TBさせて頂きました!
Commented by CaeRu_noix at 2009-03-11 13:57
mezzotint さん♪
ミヒャエル・ハネケ監督作、ご覧になっていただき嬉しいです。
マイケル・ピットくんって、いいですよねー。
インディペンデントの香り漂うところが好きです。
白い服のさわやかさがまた不気味でした。
オリジナルも内容的には全く同じなので、すぐに見てもそんなに面白くはないと思うので、まずは是非別のハネケ作品をご覧くださいましー。
私は『コード:アンノウン』あたりがすんごく好きですー。
Commented by mezzotint at 2009-03-12 10:15 x
かえるさま
こんにちは!TB・コメントありがとうございました。
オリジナル版、全く同じだと聞いていましたが・・・・。
なるほど、少し間をあけて観ることにします。
他のハネケ作品ですね。DVD探しに行きます!
かえるさんお勧めは「コード:アンノウン」ですね。
いやあハネケ監督、凄いです。こんな作品作られるので
他の作品も興味深いですね。また宜しくです(^。^)
マイケル・ピット君、注目ですね。
Commented by CaeRu_noix at 2009-03-13 10:21
mezzotint さん♪
再訪コメントありがとうございまーす。
オリジナルはキャストが違うし、ドイツ語だし、作品の醸し出す雰囲気は違ってくるかなと思うのですが、ストーリー、場面展開は思いきり同じらしいですよー。
ハネケの旧作は未公開のものもレンタル屋さんに並んでいるので、機会あったらぜひー。
『ピアニスト』はご覧になっていますでしょうか?
これもまた必見中の必見ですよー。
『ベニーズビデオ』なんかも衝撃的でありました。ふふふ。
マイケル・ピットくんは何しろヘドウィグですからねー。
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