かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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『REPO! レポ』 Repo! The Genetic Opera
2009年 03月 27日 |
ファンタスティック!

死にいたる奇病が流行する2056年。生まれながらの難病のため一度も外出をしたことがなかった17歳のシャイロは、ある日、医療会社「ジーン社」の社長ロッティにそそのかされて、禁断の外界へと足を踏み出す。



こういうのは好き好き大好き。ダークなSFで、ゴシック・ホラーな装いのロック・オペラが参上。音楽映画やミュージカルが目白押しの中で、こういう独特の世界観のものを待っていたのだよ。アニメにはこんな近未来SFものはよく見かけるし、ゴシックな美術世界もファンタジーにはよくあったけれど、そんな舞台でロックなオペラが繰り広げられるなんていう楽しいことをやってくれる映画にはそうそう出逢えないよね。ミュージカルは何でも好きだけど、エキセントリックなほどに魅力的だもの。『ロッキー・ホラー・ショー』のことなんかを思い出したりしながら、それはもうワクワクさ。

ミュージック・クリップみたいなつくりなのかという危惧もあったけど、意外とストーリー展開もちゃんとしていたよね。シャイロの両親と社長の秘密が解き明かされていったりして。そうでなくても充分に、その設定やキャラクターとブラックなコネタだけで楽しめちゃうの。レポって、そうか、レポマンのレポなんだね。それゆえにというわけじゃなく、アレックス・コックス風味に思えたり。治療費のローン返済が滞った患者から臓器を回収するという恐ろしきレポマン。オペラ仕立てで語られる作りこまれた世界だから、直接的にホラー色は感じないのだけど、『ソウ』の監督だけあって残酷にグロテスクだし。その妖しさが麗しくもあるビジュアルに釘付け。グロいけれど、ユーモラスだしね。

主演のアレクサ・ヴェガって、スパイ・キッズの子なのね。こんなに大きくなったのかぁ。なかなか歌は上手だったね。でも、何といっても、歌姫サラ・ブライトマンの美声にうっとり。(主人公がスパイ・キッズの子と知って、バンデラスも出ればいいのになんてことを思ったんだけど、彼はサラ・ブライトンと「オペラ座の怪人」共演をしているのね。2人のオペラ座見てみたい。) 彼女が映画に出演して、歌ってくれちゃうっていうだけでも素晴らしいじゃない。

暗めなトーンのロックでオペラってどうなのかなって思ったけれど、ずっと歌いっぱなしというわけでもなく、ずっと濃厚な音楽が続くクラシックのオペラ映画よりも圧迫感がなくていいかも。それでも、一般的なミュージカル映画よりは音楽の比重が高い感じで、ほどよい濃度でリズムを刻みつつメロディアスで、大いに聴きごたえあり。音楽プロデューサーYOSHIKIはどう貢献したのだろう。YOSHIKIとかパリス・ヒルトンとかの名前が前面に出ていると私なんかは自分の観る映画じゃないと思ってしまうところだったけど、これは劇場体感必須系だなって。ロックに気分を高揚させつつ、めくるめく妖しきゴシック世界に耽溺した極上エンタメでした。
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by CaeRu_noix | 2009-03-27 00:30 | CINEMAレヴュー | Trackback(7) | Comments(6)
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タイトル : REPO! レポ / Repo! The Genetic..
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タイトル : 『REPO! レポ』
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Commented by こべに at 2009-03-27 00:46 x
こんばんは~♪かえるさん!
ワタシも昨日観てきました!

前面に出てる名前が名前なので
正直そんなに期待してなかったし
どっち転ぶかと思ってたんですけど・・・
いや、もう極上のエンタメ映画でしたね☆

サラの見せ場が美しいのなんのって
刺さっちゃってるけどキレイなんだものー
美しく下品でヤヴァイくらい楽しかったっすー!

って記事UPしてないのですが(あせ)
Commented by CaeRu_noix at 2009-03-28 00:15
こべに さん♪
わーい!それは嬉しいー。
そうそう、最初は全然興味をもてない映画でしたの。
ミニシアター系って、フライヤーのデザインがものをいうと思うのだけど、これのちらしって、いまいちセンスがよくなかったりして。
その上、パリス出演とかYOが音楽プロデュースだなんて、むしろ敬遠したくなっちゃう感じで・・・。
と半信半疑な感じでしたが、しっかと楽しい映画に仕上がっていて満足。
ヘドウィグのシネマライズらしく、ちゃんとしたセレクト。
歌姫サラの存在感は素晴らしかったですよねぇ。
グログロに痛々しいところもまたステキ。
キャラクターそれぞれとその見せ場が魅力的でありました。
こべにさんの記事もお待ちしてまーす。
Commented by mig at 2009-03-28 08:18 x
かえるさん、コメTBありがとう!
好みでしたか、それは嬉しいです(ってわたしが作ったわけじゃないけど^^)
音楽もいいし、この世界観、完璧でしたね〜
好みによるところも大きいかもしれませんけど。
わたし、今年のベスト入りに早くも決定です♪
Commented by CaeRu_noix at 2009-03-29 00:26
migさん♪
こちらこそ、お返しありがとうございます。
migさんとは八割がた?評価・好みが一致しない感じなんですが(笑)
これはバッチリ共鳴。私もとても気に入ったのですよー。
ミュージカルなんかは、真っ当に健康的な路線のものよりも、個性的でキッチュな香りのするものの方が好きなんですよねぇ。
だから、このテイストは求めていたものでした。
ゴシック世界の映像というとちょっと前に観た『アンダーワールド・ビギンズ』も美術的にはよかったんですが、撮り方や物語がイマイチだったんですよね。
その点、こちらは音楽も笑いも意外と主軸ストーリーもナイスでしたー。
ベスト候補だなんて、素晴らしい。パリスも喜ぶことでしょうー
Commented by とらねこ at 2009-04-13 11:45 x
こんにちは~、かえるさん♪
かえるさんがここまでこの作品を気に入られるとは、ちょっとオドロキでした!
エロさはともかく(笑)、このグロさは引く人が多いのかなあ、なんて思ったりしたので・・・w。でもそこは世界観ということでアッサリ超えられたのですね♪
ちなみに自分は“ゴシック”という言葉でなく、音楽用語で使われる“ゴス”という表現を選びました♪
アレックス・コックス風味、なるほどーって感じでした。
パリスもこの作品でラジー賞なら、「獲ってやったわ」ぐらいの栄誉なことかもしれない?なんて思ったりしました~。ぐふ。
Commented by CaeRu_noix at 2009-04-13 21:46
とらねこ さん♪
ふふ、意外でした?
こういう世界観、こういうノリの映画は大好きなんすよー。
そうそう、私は直球ホラー映画の流血、内臓系なかなり苦手としているというのに、こういう悪ノリわーるどの中ではそういうのも面白がれちゃうらしい。
グロさが徹底していることにむしろ評価が高まりましたわん。
そうか、そうねー。"ゴス"という表現が最適ですね♪
うん、言われてみれば、これは映像的にもゴシックというのともちょっと違うし。
私は、アレックス・コックスの『デス&コンパス』や『リベンジャーズ・トラジディ』の独特の世界のことをふと思い出したのですよー。
パリスならではのハマり役。
正統派ドラマのシリアスな演技でラジー賞もらうのなら、本当に演技が拙かったってことなんだろうけど、これは企画ものって感じなのだから、むしろいい演技だったんじゃ?!って気がするんですよねー。
大いに栄誉なことですとも。
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