かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
latchodrom.exblog.jp
(映画を見るのにいそがしくてブログはもう)
Top
『チョコレート・ファイター』
2009年 06月 03日 |
密かに蹴りの練習をしたくなるぞよ。



並外れた身体能力を持つ自閉症の少女ゼンが、母ジンの治療費として必要なお金の回収のために闘いまくる。

本格アクション!というのはこういう映画のことだよね。CGもワイヤーも使わずに、スタントマンなしで、こんなに驚異的なアクションを数々を、元テコンドー選手のジージャーちゃんが一人でやり遂げているんだから素晴らしい。スゴイなーって感嘆するばかり。現代の映画といったら、VFXの技術によっていくらでも、あり得ない凄技シーンを造り出すことが可能であるというのに、徹底的に本物にこだわったことに意味があるよね。そりゃあ、、VFX技術の進歩の目覚ましさに感心することもたびたびあるけれど、人間のアクションを描く場合においては、作りもののそれは味気なくて、むしろ興ざめであったりするから。生身の人間の身体能力のスゴさが、それもイタイケナ少女の姿によって、余すところなく見せられるのだから、興奮せずにはいられない。

とにかく、ゼンちゃんの身のこなし、動作の素早さを見つめているだけで面白い。だから、可哀想な物語設定なんて不要じゃないかと思ってしまった。もっとドライな感じで飄々と闘ってくれる方がよりよかったかな。でも、まぁ、そういうものが一般的には求められるのかな?確かに、あそこまでまっしぐらに闘う動機として、とにかく母の治療費が必要で、何が何でもお金を回収しなくちゃならないというのは辻褄が合うし、母を思うゼンのピュアさに心を動かされるのも事実。母子家庭の母は白血病で、1人娘は自閉症なんて設定も本当は好きじゃないのだけれど、だからこそ、ヤクザなオヤジどものところに果敢に立ち向かっていくという、無謀に怖いもの知らずの行動できたことに辻褄も合うのかな。その可哀想設定が理性的にはマイナスポイントになりながら、感情的にはやっぱりちょっとウルウルポイントで、ゼンちゃんのピュアピュア・パワーにしっかと心掴まれる。

普段は、アクションシーンを見るよりも、ダンスシーンを見る方が断然面白いと思っている私。でも、ふと思うのだけど、舞踊も格闘技もその魅力の基本ポイントは同じだよね?「タンゲーラ」の舞台を観て、アルゼンチン・タンゴを踊るダンサーの足さばきの見事さに魅入ってしまったのと全く同じような感覚で、私はゼンちゃんの機敏な足さばきを食い入るように見つめていたもの。それは芸術的ですらある。いろんな闘い方があるけれど、素手で戦うなら、やっぱり蹴りが大事なんだね。脚を機敏に動かせるようにならなくちゃ。ガッと蹴りを入れて、素早く体勢を整えるところがすごく好き。影響を受けやすい私は、これを観て、自ら闘える人間にならなくちゃ、強くならなくちゃと妄想しちゃった。タンゴよりはフラメンコ。格闘技なら、テコンドーをならいませうー。

なんだかんだ言って、この現実世界には、スポーツとしての格闘技の試合や理不尽な暴力があるばかりで、純粋なる者が己の身体パワーを駆使して、悪者をやっつけるというドラマは存在しないんだよね。だから、私たちはそんな構図を映画に追い求めてしまうんだね。アクション映画は、自分の担当外だよーって思っていた私も、アクション映画が愛される一つの理由をかみしめたのでありました。ファイター
[PR]
by CaeRu_noix | 2009-06-03 12:00 | CINEMAレヴュー | Trackback(10) | Comments(4)
トラックバックURL : http://latchodrom.exblog.jp/tb/9811751
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from MESCALINE DR.. at 2009-06-03 14:17
タイトル : マーブルチョコレート
あるとき、公開が迫ったタイ映画の予告編を見た。CGを使わないだのワイヤーアクションを使わないだのと謳...... more
Tracked from 今日は映画気分! at 2009-06-03 21:24
タイトル : チョコレート・ファイター
日本人ヤクザの父マサシとマフィアの女だったタイ人の母ジンとの間に生まれた娘ゼン。自閉症の彼女は並外れた身体能力で、ビデオで一度観たアクションをすぐに自分の技にしてしまうことができた。 美しく成長したゼンはある日、母が末期の白血病に冒されていることを知る。多額の治療費を工面するため、母がかつて金を貸した男たちから、金を回収してまわろうとするのだが・・・。 「マッハ!」「トム・ヤム・クン!」で、世界中をムエタイ・アクションムービーの虜にしたプラッチャヤー・ピンゲーオ監督が3年ぶりに放つアクション映...... more
Tracked from LOVE Cinemas.. at 2009-06-03 22:35
タイトル : チョコレート・ファイター
とんでもない迫力のアクションシーンにを演じているのは弱冠24歳のジージャー。監督プラッチャヤー・ピンゲーオの秘蔵っ子という触れ込みです。共演には『チーム・バチスタの栄光』、『ジェネラル・ルージュの凱旋』の阿部寛。タイの映画を観るのは恐らくこれが初めてですが、古きよきアクション映画の香りが漂ってくる作品です。... more
Tracked from まてぃの徒然映画+雑記 at 2009-06-04 21:37
タイトル : チョコレート・ファイター(試写会) CHOCOLATE
まあ、主演少女のアクションは凄いけど、それ以外は特に見るべきものもなく。アクションもアクションそのものが凄いんであって、アクションシーンという全体の流れで見るとぷつりぷつりと途切れるようなところがあり、ちょっともったいない気がします。お話は、病気の母親...... more
Tracked from だらだら無気力ブログ at 2009-06-05 14:52
タイトル : チョコレート・ファイター
この蹴りに世界がひれ伏す! 史上最強美少女誕生!ノンストップの生傷アクション!本国タイで公開されるやいなや『マッハ!』の動員記録を塗り替え、さらに 『レッドクリフ Part I』の2倍以上のミラクルヒットを記録した美少女 アクション・スペクタクル。 『マッハ!』『..... more
Tracked from クマの巣 at 2009-06-08 15:50
タイトル : 「チョコレート・ファイター」
「チョコレート・ファイター」、観てました。 舞台はタイ。かつて危険な橋を渡っていた女性が、日本人ヤクザとの愛の末に授かった娘のために懸命に生きていく。だが娘ゼンも障害を抱えて生まれ、彼女にも信..... more
Tracked from Wilderlandwa.. at 2009-06-11 21:57
タイトル : 「チョコレート・ファイター(CHOCOLATE)」映画感想
こちらも試写会に参加させていただきました。「マッハ」「トム・ヤム・クン!」のプラッチャヤー・ピンゲーオ監督の新作。監督が... more
Tracked from はらやんの映画徒然草 at 2009-06-13 07:54
タイトル : 「チョコレート・ファイター」 ストレス解消にはもってこい
GW明けから仕事がモーレツに忙しくてやや疲れ気味・・・。 ここはいっちょ気合いが... more
Tracked from りんたろうの☆きときと日記☆ at 2009-06-24 23:34
タイトル : 「チョコレート・ファイター」観てきました♪
☆「チョコレート・ファイター」 (原題:CHOCOLATE) 監督:プラッチャヤー・ピンゲーオ 出演:ジージャー、阿部寛、ポンパット・ワチラバンジョン、アマラー・シリポン、イム・スジョン、タポン・ポップワンディー 日本ヤクザと現地マフィアが抗争するタイ。 ある事件を切欠に、タイ・マフィアのボス・ナンバー8の側近で愛人のジンは、日本人ヤクザのマサシは恋に落ちて、マサシの子を宿す。 しかし、その事を知ったナンバー8は、マサシらヤクザのアジトを襲撃。 マサシとお腹の子の身を案じたジンは、マサシを日本...... more
Tracked from FantasisTaka at 2009-07-16 19:24
タイトル : マッハ超えた『チョコレート・ファイター』DVD発売決定!
早くもDVDリリース決定! 『チョコレート・ファイター』DVD 9月18日発売¥3,990(税込)... more
Commented by KLY at 2009-06-03 22:39 x
こんばんは~。
久々に本物を観た感じでしたよ。昔若い頃のジャッキー・チェンとか、ブルース・リーを髣髴とさせるアクション、しかもそれがあの可愛らしい女性がやってる!いやはや脱帽です。
エンドロールでは皆さんそうとう怪我していたらしい様子が伺えましたけど、ジャッキーも体中骨折のあとが何十箇所とあるそうです。本物を魅せる代償は大きいけれど、その分本物は確実に人の心を掴みますよね。
次回作が楽しみです。^^
Commented by CaeRu_noix at 2009-06-04 00:14
KLY さん♪
本物の凄さを堪能できましたよねー。
CGを使わないまでも、カット数を多くして編集でごまかして、それっぽいアクションに見せかけている映画が多い昨今、そういう小細工をする必要のない、ファイトシーンの見ごたえのあることといったらー。
それも、そう、ブルース・リーのようなアクションを小柄な若き女性がやっているっていうのが素晴らしく感動的なんですよねー。
動きにくそうなスカート姿で闘うシーンはやけにハラハラしましたしー。
そして、エンドロール時の現場の風景も興味深かったですよねー。
体を鍛えている皆さんは、やられ慣れしているのかもしれませんが、何やら命がけって感じの撮影風景でした。
こんな風に皆が精力を注いで、こういう映画がつくられたというわけですよね。
あんまり無茶はしないでほしいですが、とりあえず拍手ですよねー。
トムヤンクンも観なくちゃ。
Commented by kenko at 2009-07-31 22:15 x
ベルギーに行かれてたんですねぇ〜。ステキ〜うっとり♪
お久しぶりなのに、本来かえるさんの担当外かもしれない記事に
お邪魔いたします・・・

お顔もかわいくて、細身のゼンちゃんのアクションは
ほんと舞い踊るダンスのようで見とれちゃいました。
これがスタントなしのホンモノってのがスゴすぎです。
さんじゅううん年生きてきて、身体を鍛えることとは無縁の人生でしたが
(子供のころ少林寺拳法を習いたい!と思ったことはあるんだけど
見学に行ったクラスが大人ばっかで怖すぎて諦めたの・・・)
ジージャーみたいに動けたら・・・って妄想してしまいますね。
Commented by CaeRu_noix at 2009-08-01 01:04
kenko さん♪
ベルギーに行ってきましたー。
ベルギーといえばチョコレート!というわけで、チョコレート・ファイター!
私、実は、本作鑑賞中に、なんでタイトルがチョコレートなんだろう?ってずっと疑問だったんですよ・・・。
というのは、自分がチョコレートという言葉でイメージしちゃうのは、ガナッシュな感じのトリュフな感じのコクがあってなめらかまろやかなシロモノだったので、マーブルチョコがチョコレートの類であることをすっかり忘れていたのでした。激しい思いこみー。

まぁ、確かに私の担当ど真ん中ではないけれど、単館公開ものだし、タイ映画だし、スタントなしだし、OKでっす。?
ホント、ゼンちゃんのアクションには惚れぼれー
あんなふうに動けたらカッコいいですよねー。
とりあえず、蹴りの練習からがんばりましょう!
kenko さんは少林寺願望があったのですねー。
私はぬんちゃく使いになりたいのです。あと、忍者志望ー
<< 6月6日の公開映画ちぇーっくなど PageTop 『インスタント沼』 >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Beige Shade by Sun&Moon